Word 365で「Blog post」テンプレートを探しても見当たらず、戸惑った経験はありませんか?実は最新のWordでは、以前のように標準で用意されていたブログ用テンプレートが削除されている可能性が高いのです。本記事では、その背景や対策方法を詳しく解説します。
Word 365での「Blog post」テンプレート問題の背景
Word 365を利用していると、かつてのバージョンで存在していた「Blog post」テンプレートが見当たらないというケースが増えています。かつてのWordでは「新規作成」画面で「Blog post」を検索すると、初期状態から簡単に利用できるブログ文書のひな形が出てきました。しかし現在のWord 365では、同様の検索を行ってもヒットせず、利用できなくなってしまったという声が多く上がっています。
テンプレート削除の背景
MicrosoftはOfficeスイートの機能やテンプレートを一定の期間を経て整理し、ユーザーの利用状況に応じて古いものを削除する場合があります。「Blog post」テンプレートも、その一環として公式に削除された可能性が高いと考えられます。既存のテンプレートの中に見当たらない場合は、標準から外されてしまったと判断してよいでしょう。
代替策を探す理由
Wordにおける「Blog post」テンプレートは、簡単にブログ向けの文書レイアウトを用意できることがメリットでした。段落構成や見出しの体裁、Web上にアップロードする際の体裁があらかじめ整っており、ブログ初心者にとっては手早く投稿準備ができる便利な機能だったのです。しかし、これがなくなった今、新しいユーザーはどのように代替方法を見つけたらよいか悩むケースが多くなっています。
テンプレートが削除されたと考えられる理由
Wordの機能削減やリニューアルには、下記のような理由が考えられます。
1. 利用頻度の低下
「Blog post」テンプレートが登場した当時は、Wordから直接ブログサービス(WordPressやBloggerなど)に投稿する機能が注目されていました。しかし、現在はSNSや専用ブログエディター、あるいはCMSの管理画面から直接投稿する人が多く、Word経由でブログを投稿するユーザーが減ったと推察されます。
2. Microsoftの機能再編
Office 365(現Microsoft 365)のクラウド対応が進むにつれ、Word単体の文書編集というよりは、OneDriveやSharePointを介してファイルを保存・共有する運用が一般化しています。不要と判断されたテンプレートや機能が段階的に廃止されており、今後も同様の整理が進む可能性があります。
3. テンプレート更新コスト
Microsoftは常に新機能を追加したり、既存の機能をアップデートしています。テンプレートの保守管理にも手間がかかるため、利用者が少ない機能についてはアップデートが見送られ、最終的に削除へと至ることがよくあります。「Blog post」テンプレートもその例の一つと推測されます。
代替策: オンラインや他サイトでテンプレートを探す
「Blog post」テンプレートが消えてしまったからといって、まったく選択肢がなくなったわけではありません。以下の方法で同等のブログ用テンプレートを入手可能です。
1. インターネット上の無料テンプレートサイト
インターネットでは、Wordテンプレートを無料で配布しているサイトが多数存在します。これらのサイトで「Word Blog Template」「Word ブログ テンプレート」などのキーワードで検索すれば、類似デザインのものがヒットする可能性があります。ダウンロード後、Wordで開いて自由にカスタマイズすれば、自分好みのブログ用レイアウトを手軽に手に入れることができます。
2. Microsoft公式テンプレートギャラリー(代替品探し)
Microsoft公式が配布しているテンプレートギャラリーには、ビジネス文書やチラシ、報告書など、多種多様なレイアウトがそろっています。ブログ専用の名前がついたテンプレートは見つからないかもしれませんが、配色や段落スタイルがブログ向けに流用できそうなテンプレートを探すことは可能です。たとえば「ニュースレター」や「プロモーション文書」なども、少し編集するだけでブログ風に仕上げられます。
3. 有料テンプレートの利用
プロのデザイナーが作成した有料テンプレートを販売するサイトや、Creative Marketのようなプラットフォームでは、より洗練されたデザインのWordテンプレートが手に入ることがあります。ブログデザインにこだわりたい方や、特別な装飾やレイアウトを重視する方は、有料テンプレートを検討するのも一つの手です。
過去ファイルや既存の文書を活用する手段
もし過去に「Blog post」テンプレートが有効だった時期に作成したファイルが残っているならば、それを再利用するのが最も簡単かもしれません。
1. 過去の「.dotx」ファイルを流用
以前「Blog post」テンプレートで作成した文書を「.dotx」形式で保存していれば、それを開くだけで新規テンプレートとして使い続けることが可能です。見出しや段落、画像の配置などが初期状態で整っていますので、使い勝手は当時とあまり変わりません。
2. 過去の「.docx」文書から新たにテンプレートを作成
もし「.docx」形式のブログ用ファイルしか残っていない場合でも、「名前を付けて保存」で「Wordテンプレート(.dotx)」を選択して保存すれば、同等のテンプレートとして利用できます。これにより独自の設定やスタイルが反映されたテンプレートを簡単に作成できます。
テンプレート作成手順の簡単な表
下記のように手順を整理しておくと、スムーズに既存文書からテンプレートを作ることが可能です。
手順番号 | 操作内容 | 補足 |
---|---|---|
1 | 既存のWord文書を開く | ブログ投稿用のレイアウトをすでに反映しているものを選択 |
2 | [ファイル] → [名前を付けて保存] を選択 | Wordのメニューから必ず「名前を付けて保存」を選ぶ |
3 | ファイル形式を「Wordテンプレート」(.dotx)に変更 | 拡張子に注意 |
4 | 保存先とファイル名を決定 | 分かりやすいフォルダ&ファイル名にしておく |
5 | 保存完了後、[ファイル] → [開く] → [参照] からテンプレートを選ぶ | 新規文書作成の際に利用可能 |
Wordで独自のテンプレートを作成する方法
Wordで独自のブログ用テンプレートを一から作ることも可能です。たとえば「タイトル用のスタイル」「見出しスタイル」「本文スタイル」「引用スタイル」など、ブログ投稿に必要な要素をあらかじめ設定し、ひとつのテンプレートファイルにまとめておくと便利です。
スタイルの設定
Wordには「スタイル」という機能があり、見出しや本文のフォント、文字サイズ、色、段落設定などを一括で管理できます。以下のようにスタイルギャラリーで設定を整えておくと、後のブログ執筆が格段に楽になります。
1. ホームタブ → スタイルから「見出し1」「見出し2」などを選択
2. 右クリックで「変更」を選び、フォントや段落、インデントを調整
3. スタイル名を分かりやすく(例:「Blog見出し1」)に変更しておく
4. 引用文に使う場合は「引用」スタイルのレイアウトやフォントをカスタマイズ
テンプレートの保存と利用
独自のスタイルを設定したら、上述の方法で「.dotx」として保存します。これで新規文書を作成する際に、あなた独自の「Blog post」テンプレートとして呼び出せるようになります。
マクロやフォーム機能の活用
より高度な活用法として、Wordのマクロ(VBA)やフォーム機能を使ってテンプレートを拡張することも可能です。たとえば、投稿日時や投稿者名を自動で入力できるように設定する、画像の挿入位置を固定する、といったカスタマイズは工夫次第で色々できます。
Sub InsertDateTime()
Selection.TypeText Text:=Format(Date, "yyyy/mm/dd")
End Sub
上記のような簡単なマクロを仕込んでおけば、テンプレートを開いた際にボタンひとつで日付を挿入するなどの作業が自動化できます。
MOS試験への影響と対策
WordのMOS資格対策教材には、過去のバージョンをベースにした内容が含まれている場合があります。そのため「Blog post」テンプレートを利用した課題が残っているテキストに遭遇するかもしれません。最新バージョンを使っている受験者は、以下の点に注意が必要です。
1. 過去バージョン教材との乖離
MOS試験対策の教材によっては「新規作成画面からBlog postテンプレートを選択する」という手順を解説している場合があります。Word 365では見つからないため、そのまま手順を追おうとしても学習が進まず、混乱する可能性があります。
2. 代替テンプレートで練習する
テキストに載っている機能自体を練習したい場合は、見出しの設定や段落の書式設定など、別のテンプレートであっても本質的な操作は同じです。そのため、実技練習用としては他のテンプレートや自作のテンプレートを活用すれば十分に対応できます。
3. Microsoft公式情報の活用
MOS試験はあくまでMicrosoft Officeの機能を正しく理解し、操作できるかどうかを測る試験です。テンプレート自体が試験合否に大きく影響することはないでしょう。ただし不安がある場合は、Microsoft公式のMOS対策サイトやコミュニティフォーラムなどで最新の試験範囲や仕様を確認しておくことをおすすめします。
Wordの最新バージョンの特徴と今後の見通し
WordをはじめとするMicrosoft 365アプリケーションは、常にアップデートが行われています。クラウド連携やAI支援機能(Editor機能やリアルタイム共同編集など)の強化が進む一方、古い機能や需要が低い機能は統合または削除の流れにあるのが現状です。
1. クラウドとのシームレスな連携
OneDriveやSharePointと連携することで、複数のユーザーが同時に同じ文書を編集できるリアルタイム共同作業が可能となりました。ブログ投稿に関しても、下書きをWordで作成し、共有リンクで仲間と校正し合った後にCMSに移行するといったワークフローが主流になりつつあります。
2. AIアシスタント機能の充実
Officeアプリケーション全体にわたって、AIを活用した文章校正、翻訳、文章要約機能などが拡充されています。今後はブログ向けのテンプレートよりも、執筆や校正を補助するAI機能に重点が置かれていくと予想されます。ユーザーとしては、テンプレートに頼らずともAIでレイアウトや文章を最適化できる時代が近づいているかもしれません。
まとめ
Word 365で「Blog post」テンプレートを探しても見つからないのは、Microsoftによる機能整理の一環で公式テンプレートが削除されたからと考えられます。従来のように「新規作成」画面からの検索で手軽に利用できないため、オンラインでのテンプレート入手や、過去ファイルからのテンプレート化といった代替策が有効です。さらに、MOS試験対策で同テンプレートが必要な場合は、別のテンプレートで代用するか、独自にテンプレートを作成する方法で対処できます。Word自体の機能は充実しており、スタイル機能やマクロ機能を使えば、かつての「Blog post」テンプレートに近い使い勝手を再現することも難しくありません。Microsoft 365は今後もアップデートが繰り返されるため、最新の情報をキャッチしながら自分の用途に合ったワークフローを構築してみましょう。
コメント