Surface ProやSurface Goのカバーキーボードが反応しないときは、UEFI画面でキーが使えるかを確認すると、Windows側の問題か、Type Coverや接続部などハードウェア側の問題かを切り分けやすくなります。
UEFIでは正常に動くのにWindows起動後だけ反応しない場合は、Windows、ドライバー、設定などソフトウェア側の可能性が高い状態です。UEFIでも反応しない場合は、接続端子、Type Cover本体、Surface本体側の故障が疑われます。
ただし、いきなり「このPCを初期状態に戻す」を実行する必要はありません。最初に接続部、更新プログラム、20秒の電源操作を確認し、その後にUEFIで判定するのが効率的です。([マイクロソフト サポート][1])
Surfaceのキーボード不調をUEFIで切り分ける方法
UEFIは、Windowsが起動する前に動作する設定画面です。ここでType Coverの上下キーなどが使えるかを確認すれば、Windowsの設定やアプリの影響を受けない状態でキーボードをテストできます。
判定の目安は次のとおりです。
| 確認結果 | 考えられる原因 | 次に行うこと |
|---|---|---|
| UEFIで上下キーが反応する | Windows、ドライバー、キーボード設定など | 更新、設定確認、ドライバー確認を行う |
| UEFIでタッチパッドも動く | ハードウェアは認識されている可能性が高い | Windows側の修復を優先する |
| UEFIでもキーが反応しない | Type Cover、接点、Surface本体側の問題 | 接続部を再確認し、修理や交換を検討する |
| CapsキーやFnキーのLEDが点灯しない | 接続またはハードウェアの問題が疑われる | 取り外し、清掃、再接続後に再確認する |
| 角度によって反応したり切れたりする | 接点の汚れ、損傷、ケーブル部分の劣化など | 無理に曲げず、接続部と外観を確認する |
UEFIで動作したからといって、すべてのキーが正常とは限りません。逆に、UEFIで反応しない場合も、その時点だけで故障と断定するのではなく、更新、再接続、強制再起動まで行ってから判断します。
最初に対象機種とキーボードの種類を確認する
今回の確認方法は、主に次の製品を対象とします。
- Surface Proに接続するSurface Proキーボード、タイプ カバー
- Surface Goに接続するSurface Goタイプ カバー
- Surface Pro 12インチ用キーボード
Surface Pro Flexキーボードは、取り外した状態でも無線接続できる別仕様の製品です。通常のType Coverとは確認項目が異なるため、Flexキーボードの場合は専用のトラブルシューティング手順を確認してください。([マイクロソフト サポート][1])
また、後述する20秒の電源操作は、Microsoft公式ではSurface Pro 5以降と、Surface Goの各モデルなどに案内されています。古いSurfaceでは電源操作が異なる場合があるため、機種名を確認してから実行します。([マイクロソフト サポート][1])
UEFIを開く前に行う基本的な確認
UEFIで判定する前に、接続不良や一時的なファームウェアの停止を解消します。
作業中のデータを保存する
強制再起動ではSurfaceの電源を完全に切ります。編集中の文書やブラウザ入力、保存していないファイルがある場合は、先に保存してください。
画面操作が難しい場合は、タッチ操作、USBキーボード、Bluetoothキーボードなど、利用できる別の入力手段を使います。
Type Coverを取り外して接続部を確認する
- Surfaceに接続している電源アダプターを外します。
- Type CoverをSurface本体から取り外します。
- Surface本体下部とType Cover側の接続部を確認します。
- ゴミ、異物、変形、目立つ傷がないか確認します。
- Type Coverを取り付け直します。
- 磁石部分がSurface本体の下端に均等に接触しているか確認します。
小さな異物でも接点が正しく接触しないことがあります。端子に傷や変形がある場合は、無理に押し込まず、修理相談を優先します。Microsoft公式も、Surface ProとSurface Goではカバーを取り外し、接続を妨げる異物や損傷がないか確認するよう案内しています。([マイクロソフト サポート][1])
SurfaceアプリとWindows Updateを確認する
Windowsが操作できる場合は、Surfaceアプリを開きます。
- Surfaceアプリを起動します。
- 「ヘルプとサポート」を開きます。
- 更新プログラムの状態を確認します。
- 更新がある場合はWindows Updateを開きます。
- 利用可能な更新をインストールします。
- Surfaceを再起動します。
Surfaceのキーボードは、Windowsのドライバーだけでなく、Surface本体のファームウェアとも関係します。そのため、キーボードだけを見て判断せず、Surface向け更新を含めて最新状態にすることが重要です。([マイクロソフト サポート][1])
クリーンインストールしたWindowsや、組織独自のWindowsイメージを使用している場合は、対応するSurface用ドライバーとファームウェアパッケージが入っているかも確認します。
約20秒の電源操作でSurfaceを再起動する
通常の再起動で改善しない場合は、対応機種でMicrosoft公式の強制再起動手順を実行します。
- 「スタート」を開きます。
- 「電源」から「シャットダウン」を選びます。
- Surfaceの電源が完全に切れるまで待ちます。
- 電源ボタンを20秒間押し続けます。
- 数秒後にSurfaceのロゴが表示されても、すぐに離しません。
- ロゴが再び表示されるまで、合計20秒間押し続けます。
この手順は、Surface Pro 5以降、Surface Go、Surface Book 2~3、Surface Laptop、Surface Studioなどに案内されています。対象外の古い機種では手順が異なる可能性があるため、機種別の公式手順を使用してください。([マイクロソフト サポート][1])
再起動後、Type Coverを取り付け直して反応を確認します。
CapsキーとFnキーのLEDを確認する
Type Coverを取り付けた状態で、CapsキーとFnキーを数回押します。LEDがあるモデルでは、押すたびに点灯と消灯が切り替わるか確認します。
LEDがまったく点灯しない場合は、Type Coverに電力や信号が届いていない可能性があり、接続部またはハードウェア側の問題が疑われます。
LEDが点灯しても文字入力できない場合は、電源や一部の通信は成立している可能性があります。この場合は、Windows側の問題かどうかをUEFIで確認します。([マイクロソフト サポート][1])
LEDが点灯するだけでは、すべてのキーやタッチパッドが正常とは断定できません。LED確認は、UEFIテスト前の簡易的な判断材料として使います。
SurfaceのUEFIを起動する手順
UEFIを開く前に、Surfaceの電源を完全に切ります。
- Surfaceをシャットダウンします。
- 電源が切れた状態で10秒待ちます。
- 本体の「音量を上げる」ボタンを押し続けます。
- 音量ボタンを押したまま、電源ボタンを押して離します。
- Surfaceのロゴが表示されても、音量を上げるボタンは押し続けます。
- UEFI画面が表示されたら、音量ボタンを離します。
UEFIが開いたら、Type Coverの上下矢印キーを押します。左側のメニューで選択位置が移動するか確認してください。タッチパッドも使用できる場合は、ポインターや選択操作が反応するか確認します。([マイクロソフト サポート][1])
確認だけを行う場合は、関係のないUEFI設定を変更しないようにします。
UEFIに「Devices」が表示される場合の確認
一部の法人向けSurfaceでは、UEFIに「Devices」メニューが表示されます。この項目がある場合は、Type Coverポートを一度無効化し、UEFIを終了した後、再びUEFIを開いて有効化する方法が案内されています。
操作の流れは次のとおりです。
- UEFIの「Devices」を開きます。
- Type Coverポートを無効にします。
- UEFIを終了します。
- 再びUEFIを起動します。
- Type Coverポートを有効に戻します。
- キーボードの反応を確認します。
「Devices」メニューは、主に商用SKU、つまり法人向けSurfaceで提供される項目です。個人向けSurfaceに表示されなくても異常ではありません。([マイクロソフト サポート][1])
職場や学校が管理しているSurfaceでは、UEFI設定が管理者によって制限されている場合があります。勝手に設定を変更せず、組織のIT管理者へ確認してください。
UEFIでキーボードが動く場合はWindows側を確認する
UEFIでは上下キーやタッチパッドが正常に使えるのに、Windowsを起動すると反応しない場合は、Windows側のソフトウェアや設定が原因である可能性が高くなります。
次の順番で確認します。
更新プログラムをすべて適用する
Windows UpdateとSurfaceアプリの両方を確認します。更新後は、保留中の再起動がないかも確認してください。
1回の更新だけでは完了せず、再起動後に追加の更新が表示される場合があります。
フィルターキーなどの設定を確認する
キーを押しても反応しない、長押ししないと入力できない、連続入力が無視される場合は、フィルターキーが有効になっている可能性があります。
Windows 11では、次の場所を確認します。
「設定」→「アクセシビリティ」→「キーボード」
特に確認したい項目は次のとおりです。
- 固定キー機能
- フィルターキー機能
- 切り替えキー機能
- キーボードショートカットによる自動有効化
意図せず設定が有効になると、キーボードの故障に見えることがあります。Microsoft公式も、固定キーやフィルターキーなどの設定変更によって、入力動作が変わる場合があると案内しています。([マイクロソフト サポート][1])
クリーンインストール後はSurface用ドライバーを確認する
Windowsを自分で入れ直した直後や、一般的なWindowsイメージを展開した後にType Coverが認識されない場合は、Surface用ドライバーが不足している可能性があります。
Surfaceの機種とWindowsのバージョンに対応する、公式のドライバーとファームウェアパッケージを使用してください。機種が似ていても、別モデル用のパッケージを使わないようにします。
初期化は最後の手段にする
UEFIでは動作し、更新や設定確認でも改善しない場合は、Windowsの再インストールやSurface回復ドライブの利用を検討します。
ただし、「ファイルを保持する」を選んでも、すべてが元のまま残るわけではありません。
| 項目 | 「ファイルを保持する」での扱い |
|---|---|
| 個人用ファイル | 基本的に保持される |
| PCに最初から付属していたアプリ | 保持される |
| 後からインストールしたアプリ | 削除される |
| 後からインストールしたドライバー | 削除される |
| 変更したWindows設定 | 元に戻る可能性がある |
| 業務用ツールやVPN設定 | 再設定が必要になる可能性がある |
Microsoft公式では、「このPCを初期状態に戻す」から「ファイルを保持する」「クラウドからダウンロード」を選ぶ手順が案内されていますが、インストール済みアプリ、ドライバー、変更した設定は削除されます。したがって、初期化は最初の対処ではなく、UEFIでWindows側の問題と判断した後の選択肢です。([マイクロソフト サポート][1])
UEFIでも反応しない場合はハードウェア側を疑う
UEFIでも上下キーが反応しない場合は、Windowsの設定よりも、次の部分を疑います。
- Type Cover本体
- Type Coverの接続端子
- Surface本体側の接点
- Type Cover内部のケーブルや基板
- Surface本体のType Cover接続機能
可能であれば、別の対応Type Coverを同じSurfaceに接続して確認すると、原因をさらに絞り込めます。
| 確認結果 | 推測できること |
|---|---|
| 別のType Coverは動く | 元のType Cover側に問題がある可能性が高い |
| どのType Coverも動かない | Surface本体側の接続部が疑われる |
| 問題のType Coverが別のSurfaceでも動かない | Type Cover本体の故障が疑われる |
| 接続角度によって動作が変わる | 接点やカバー内部の物理的な問題が疑われる |
対応する別機器を用意できない場合は、無理に分解せず、Microsoftの修理窓口や購入店へ相談します。
Type Coverのシリアル番号は、Surfaceと接続する背の部分付近に記載されています。修理相談の前に確認しておくと、手続きが進めやすくなります。([マイクロソフト サポート][1])
一部のキーだけ反応しない場合の確認
Type Cover全体ではなく、特定のキーだけが反応しない場合は、異物やキー部分の物理的な故障も考えられます。
- キーの隙間にゴミが入っていないか確認します。
- キーが傾いたり沈んだりしていないか確認します。
- エアーダスターなどで表面のほこりを除去します。
- キーを強くこじったり、取り外したりしないようにします。
- 入力が重複する、途切れる状態が続く場合は修理を検討します。
キーが割れている、外れている、明らかに変形している場合は、ソフトウェア操作での改善は期待しにくいため、修理や交換を優先します。([マイクロソフト サポート][1])
やってはいけない対処
最初からWindowsを初期化する
ハードウェア故障だった場合、Windowsを初期化しても改善しません。アプリやドライバー、業務設定を失うだけになる可能性があります。
初期化の前に、必ずUEFIで反応を確認してください。
出所不明のドライバーをインストールする
Surface用ドライバーは、機種とWindowsのバージョンに合う公式パッケージを使用します。非公式サイトから入手したドライバーは、別の不具合やセキュリティ上の問題を引き起こす可能性があります。
UEFIの関係ない設定を変更する
UEFIには、起動、セキュリティ、デバイスなどの設定があります。Type Coverの確認と関係のない設定は変更しないでください。
特に組織管理のSurfaceでは、セキュリティポリシーや暗号化に影響する可能性があります。
回復キーや秘密情報を画面写真に写す
問い合わせのために画面を撮影するときは、次の情報が写っていないか確認します。
- BitLockerの回復キー
- Microsoftアカウントのメールアドレス
- 組織名やユーザー名
- 製品キーや秘密鍵
- 認証トークン
- 社内ネットワークや管理設定
- 公開する必要のないシリアル番号
回復キーや認証情報を含む画像を、SNSや公開掲示板へ投稿しないでください。
迷ったときの確認順序
Surfaceのカバーキーボードが反応しない場合は、次の順番で進めます。
- 作業中のファイルを保存する
- SurfaceとType Coverの対応機種を確認する
- Type Coverを取り外し、接続部の異物や損傷を確認する
- SurfaceアプリとWindows Updateを実行する
- 対応機種では電源ボタンを約20秒押して再起動する
- Type Coverを再接続する
- CapsキーとFnキーのLEDを確認する
- UEFIを起動して上下キーを試す
- UEFIで動く場合はWindows側を確認する
- UEFIでも動かない場合は修理や交換を検討する
判断の中心になるのは、Windowsが起動していないUEFIでもType Coverが使えるかです。
UEFIで動けばWindows側、UEFIでも動かなければハードウェア側の可能性が高くなります。初期化は最後に回し、まずは接続、更新、強制再起動、UEFI確認までを順番に実施してください。
[1]: https://support.microsoft.com/ja-jp/surface/cover-keyboard/troubleshoot-surface-pro-keyboard-or-type-cover “Surface Pro キーボードまたはタイプ カバーのトラブルシューティング | Microsoft Support”

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