Intuneで配布した設定が反映されない場合は、Microsoft Intune管理センターで[デバイス]→[すべてのデバイス]→対象端末→[同期(Sync)]→[はい]を実行します。Syncは、Windows端末にIntuneへのチェックインを求め、保留中のポリシーや管理操作を受信するよう促す機能です。([Microsoft Learn][1])
ただし、Syncを実行したことと、ポリシーが正常に適用されたことは別です。同期後は、最終チェックイン時刻だけでなく、配布したポリシーの状態が「成功」「エラー」「競合」「該当なし」のどれになっているかまで確認する必要があります。
通常のメンテナンス同期は目安として約8時間ごとに行われます。設定変更後の確認やトラブルシューティングで次の自動チェックインを待てないときに、手動同期を利用します。([Microsoft Learn][2])
IntuneのSyncは何をする操作なのか
IntuneのSyncは、管理画面からWindows端末に対してチェックインを要求するリモート操作です。
端末がIntuneへチェックインすると、現在のユーザーまたはデバイスに割り当てられている構成を確認し、保留中の操作、ポリシー、アプリなどを受信します。Windows端末では、構成ポリシーの処理だけでなく、アプリの検出・展開状態の更新、スクリプトや修復処理などもオンデマンド同期の対象になります。([Microsoft Learn][1])
同期の流れは、次のように分けて考えると分かりやすくなります。
| 段階 | 起きること |
|---|---|
| Sync実行 | 管理者が対象端末へ同期要求を送る |
| チェックイン | オンラインの端末がIntuneへ接続する |
| 割り当て確認 | ユーザーやデバイスに割り当てられたポリシーを確認する |
| 処理 | 構成ポリシー、アプリ、スクリプトなどを処理する |
| 状態報告 | 処理結果がIntune管理センターに反映される |
重要なのは、Syncが直接Windowsの設定値を書き換えるボタンではない点です。Syncはチェックインと処理を促す操作であり、割り当てミス、設定競合、OSの非対応といった問題を自動的に解決するものではありません。
Syncでできることと保証されないこと
| Syncで期待できること | Syncだけでは保証されないこと |
|---|---|
| 次回の定期チェックインを待たずに同期を要求する | オフライン端末への即時適用 |
| 保留中のポリシーや管理操作の受信を促す | ポリシーの適用成功 |
| 構成ポリシーの処理を開始する | 割り当て先グループやフィルターの誤りの修正 |
| アプリの検出・展開状態を更新する | すべてのアプリの再インストール |
| スクリプトや修復処理を開始する | 競合している設定の自動解決 |
端末の電源が切れている場合や、インターネットに接続されていない場合は、同期要求をすぐに受け取れません。その場合、端末がオンラインになり、次にIntuneへ同期した時点でポリシーを受信します。([Microsoft Learn][2])
手動同期を実行する前に確認すること
対象端末がIntuneに登録されているか
[すべてのデバイス]に対象のWindows端末が表示されることを確認します。
端末名が似ている環境では、端末名だけで判断すると別の端末へ操作する可能性があります。少なくとも次の情報を照合してください。
- デバイス名
- プライマリユーザーまたは利用者
- OSと端末種別
- 必要に応じて端末の識別情報
特に、同じ利用者が旧端末と新端末の両方をIntuneに登録している場合は注意が必要です。
Windows端末がオンラインか
即時のチェックインには、端末の電源が入っており、Intuneと通信できるネットワークに接続されている必要があります。
VPNや社内ネットワーク経由で利用している環境では、端末がインターネットへ接続できていても、必要なMicrosoft Intuneの通信先がネットワーク機器やプロキシで制限されていないか確認します。Intuneのレポート表示は、端末側で処理が終わった後も更新まで時間がかかる場合があります。([Microsoft Learn][2])
Syncを実行できる権限があるか
同期操作には、対象端末を閲覧する権限と、リモート同期を実行する権限が必要です。
カスタムロールを使用している場合は、少なくとも次の権限を確認します。
Remote tasks/Sync devices- 管理対象デバイスを閲覧する権限
- 対象端末が含まれるスコープへのアクセス権
Microsoftのドキュメントでは、ヘルプデスクオペレーター、学校管理者、エンドポイントセキュリティマネージャーなどの組み込みロールも、同期操作を実行できるロールとして示されています。([Microsoft Learn][1])
Intune管理センターからWindows端末を手動同期する方法
対象デバイスを開く
Microsoft Intune管理センターへサインインし、次の順番で画面を開きます。
- [デバイス(Devices)]を選択する
- [すべてのデバイス(All devices)]を選択する
- 一覧から対象のWindows端末を選択する
対象端末を開いたら、Syncを押す前にデバイス名と利用者を再度照合します。
Syncを実行する
対象端末の概要画面上部にある操作アイコンから、[同期(Sync)]を選択します。
確認画面が表示されたら、対象端末に間違いがないことを確認して[はい(Yes)]を選択します。これにより、対象端末に対するオンデマンド同期が開始されます。([Microsoft Learn][1])
画面の表示言語やIntune管理センターの更新状況によって、ボタンの位置や表記が多少異なる場合があります。
同期の進行状況を確認する
新しいデバイスビューのプレビューが有効になっているWindows端末では、端末の概要画面にある[デバイス同期の状態]タブから同期処理の進行状況を確認できます。
この表示を利用するには、Intune管理センター右上の[新しいデバイスビューのプレビュー]が有効になっている必要があります。([Microsoft Learn][1])
Sync後に確認すべき3つのポイント
最終チェックイン時刻が更新されたか
まず、対象端末の概要画面で最終チェックイン時刻を確認します。
Sync実行前の時刻から更新されていれば、少なくとも端末がIntuneへチェックインした可能性が高いと判断できます。
最終チェックインが更新されない場合は、次の原因を優先して確認します。
- 端末の電源が切れている
- インターネットに接続されていない
- Intuneの通信先へ接続できない
- 登録状態に問題がある
- 違う端末に対してSyncを実行している
対象ポリシーが端末に割り当てられているか
チェックインが成功しても、ポリシーの対象に端末や利用者が含まれていなければ設定は変わりません。
対象ポリシーの割り当てで、次の項目を確認します。
- 対象グループに端末または利用者が含まれているか
- 除外グループに入っていないか
- 割り当てフィルターで除外されていないか
- ユーザー向け設定とデバイス向け設定を取り違えていないか
- 動的グループのメンバー判定が完了しているか
動的デバイスグループでは、端末登録後にグループメンバーシップの処理が行われます。グループへの追加が完了していなければ、何度Syncしても、そのグループへ割り当てたポリシーは配信されません。([Microsoft Learn][2])
ポリシーの適用状態を確認する
対象ポリシーのデバイス状態や設定別状態を確認し、Intuneがどのような結果を報告しているかを判断します。
| 状態 | 判断と次に確認すること |
|---|---|
| 成功(Succeeded) | Intune上では正常処理として報告されている。必要に応じて実際の端末設定も確認する |
| 保留中(Pending) | 端末側の処理または状態報告が完了していない。時間を置いて再確認する |
| エラー(Error) | エラーの詳細、前提条件、OS要件、設定値を確認する |
| 競合(Conflict) | 複数のポリシーが同じ設定へ異なる値を指定していないか調べる |
| 該当なし(Not applicable) | Windowsのバージョンやエディションが設定をサポートしているか確認する |
| ポリシーが表示されない | 割り当てグループ、除外、フィルター、ユーザー・デバイスの対象区分を確認する |
Intuneの構成ポリシー同士が同じ設定へ異なる値を指定している場合、競合として表示されることがあります。この競合はSyncでは解決されないため、構成プロファイル、エンドポイントセキュリティ、セキュリティベースラインなど、設定を配布している場所を確認して手動で整理します。([Microsoft Learn][2])
また、「該当なし」は、設定が対象端末のWindowsバージョンやエディションでサポートされていない場合に表示されることがあります。Syncを繰り返すのではなく、設定の対応OS、Windowsエディション、CSPの要件を確認してください。([Microsoft Learn][2])
Syncしてもポリシーが反映されない場合の切り分け
| 症状 | 考えられる原因 | 対応 |
|---|---|---|
| 最終チェックインが更新されない | オフライン、通信制限、登録状態の問題 | 電源、ネットワーク、Intune登録状態を確認する |
| チェックインは更新されたがポリシーが表示されない | 割り当て対象外、グループ処理待ち | グループ、除外、フィルター、対象区分を確認する |
| 保留中のまま変わらない | 端末処理中、レポート更新待ち | 少し時間を置いて状態を再読み込みする |
| エラーになる | 設定値、前提条件、OS要件の問題 | エラーコードや設定別状態を確認する |
| 競合になる | 複数ポリシーが異なる値を配布している | 同じ設定を持つポリシーを洗い出す |
| 該当なしになる | Windowsのバージョンやエディションが非対応 | 対応OS、エディション、CSP要件を確認する |
| アプリがインストールされない | 割り当て、検出規則、要件、アプリ側エラー | アプリのデバイスインストール状態を確認する |
同期後も「エラー」「競合」「該当なし」が表示される場合、Syncの連打は根本的な解決になりません。
一度チェックインできていることを確認したら、次は対象ポリシーの割り当てと設定別状態を調べます。
設定を削除・緩和したのに元へ戻らない場合の注意点
新しい設定を追加する場合だけでなく、既存ポリシーを削除したり、制限を緩めたりした場合にも、Syncが必要になることがあります。
Windowsでは、プロファイルを削除または割り当て解除した後、対象のMicrosoft Entraユーザーが端末へサインインし、Intuneと同期する必要があるケースがあります。
さらに、Windowsの設定は構成サービスプロバイダーであるCSPの動作に依存します。ポリシーを削除すると元へ戻る設定もあれば、端末に値が残る設定もあります。設定が残る動作は「タトゥー」と呼ばれることがあります。([Microsoft Learn][2])
そのため、「ポリシーを削除してSyncしたのに設定が元へ戻らない」という場合は、同期失敗だけでなく、対象CSPの削除時の動作も確認する必要があります。
利用者にWindows端末側から同期してもらう方法
管理センターから操作できない場合や、利用者と連絡が取れる場合は、Windows端末側から同期してもらう方法もあります。
ポータルサイトアプリから同期する
- ポータルサイトアプリを開く
- [設定]を開く
- [同期]を選択する
Windowsの設定から同期する
- [スタート]→[設定]を開く
- [アカウント]を選択する
- [職場または学校にアクセスする]を開く
- 対象の職場アカウントを選択する
- [情報]を選択する
- [同期]を実行する
Windowsの画面構成によっては、[職場アクセス]や[デバイス管理に登録]など、異なる表記が表示される場合があります。([Microsoft Learn][3])
Intuneの手動同期後はポリシー状態まで確認する
Intuneのポリシーが反映されないときは、まず対象端末を正しく特定し、[デバイス]→[すべてのデバイス]→対象端末→[同期]を実行します。
その後は、次の順番で確認してください。
- 最終チェックイン時刻が更新されたか
- 対象ポリシーが端末または利用者へ割り当てられているか
- ポリシーの状態が成功、保留中、エラー、競合、該当なしのどれか
- エラーや競合がある場合は、Syncを繰り返さずポリシー側を調査する
Syncは設定適用のきっかけを作る操作であり、適用成功を保証する操作ではありません。 手動同期の実行と、ポリシー状態の確認を一連の作業として行うことが、反映されない問題を早く切り分けるポイントです。
[1]: https://learn.microsoft.com/ja-jp/intune/device-management/actions/sync “デバイス アクション: 同期 – Microsoft Intune | Microsoft Learn”
[2]: https://learn.microsoft.com/ja-jp/intune/device-configuration/troubleshoot-device-profiles “Microsoft Intune のポリシーとプロファイルに関する質問 – Microsoft Intune | Microsoft Learn”
[3]: https://learn.microsoft.com/ja-jp/intune/user-help/device-actions/sync-device-windows “Windows の登録済みデバイスを同期する – Microsoft Intune | Microsoft Learn”

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