AZ‑900最新フォーマット完全ガイド(2025年版):実技ラボの有無・出題形式・試験時間・合格基準と学習ロードマップ

AZ‑900(Microsoft Azure Fundamentals)の「いま」の出題仕様を、初受験者にも現場エンジニアにも役立つ形で整理しました。2025年10月時点の最新フォーマット、実技ラボの有無、公式の練習問題との関係、そしてスコアリングや学習計画までを一気通貫で解説します。公開直後の仕様変更にも対応できる実務目線のチェックリスト付きです。

目次

AZ‑900 試験の最新フォーマット(2025年10月時点)

本記事は、Microsoft が公開している受験ガイド(Study Guide)および受験体験の一般的な傾向をもとに、2025年10月時点の現行仕様をまとめたものです。クラウドの基礎理解を確認するエントリ試験であり、サービスの具体名・用途・料金やSLAの考え方、ガバナンス機能の位置づけなどを「広く浅く」問う構成が続いています。

質問概要

  • 疑問点①:Microsoft Azure Fundamentals(AZ‑900)の最新の出題形式は何か。
  • 疑問点②:試験中にポータルへログインして操作する「実技ラボ」は含まれるのか。
  • 疑問点③:Microsoft 公式サイトが公開している練習問題と同じ形式で出題されるのか。

回答・解決策(要点まとめ)

項目現行仕様(2025年10月時点)補足・アドバイス
出題形式・単一選択(Single choice)
・複数選択(Multiple choice)
・選択肢を並び替えるドラッグ&ドロップ型(Reorder)
設問数はおおむね40〜60問。練習問題とほぼ同様のUIだが、短いシナリオ文を伴う設問も混在。
実技ラボ無し(ポータル操作を伴うタスクは出題されない)Azure サブスクリプションやリソースを実際に構築・操作する課題は含まれない。
試験時間解答時間45分(着席時間 65分)設問数の変動などに合わせて微調整される場合がある。
合格基準1,000点満点中 700点以上配点の詳細は非公開。合否はスコアとセクション別の達成度で表示される。
出題範囲(Skills Measured)・クラウド概念(25–30%)
・Azure アーキテクチャとサービス(35–40%)
・管理とガバナンス(30–35%)
年に1〜2回更新される。受験日が近づいたら必ず最新の Study Guide を再確認。
事前練習・無料 Practice Assessment
・Exam Sandbox(本番UIの操作デモ)
本番と同じUIで操作練習が可能。初受験者は一度触っておくと緊張が大きく軽減される。

各疑問の詳説

疑問点①:最新の出題形式は?

AZ‑900 の中核は単一選択・複数選択・並び替えの3タイプです。並び替え(Reorder)は「正しい手順」「正しい優先順位」を問う定番形式で、手順や概念の流れを理解しているかを測れます。加えて、短いシナリオ(例:ある企業背景と制約条件)が冒頭にあり、その文脈を踏まえて最適なサービス・機能・料金モデルを選ぶ問題が混在します。計算問題(料金やSLAの合成など)は概算レベルで、電卓がなくても解ける難度に収まっています。

疑問点②:実技ラボは含まれる?

AZ‑900 は基礎試験の位置づけのため、Azure ポータルへログインして実際に操作するラボ課題は出題されません。その代わりに、概念理解やサービス選定、責任共有モデル、コスト最適化、ガバナンス設計(RBAC、ポリシー、タグ、管理グループなど)を選択式で問われます。ハンズオンのスキルは学習に役立ちますが、試験としては「どの機能を使うべきか」を判断する力が中心です。

疑問点③:公式の練習問題と同じ形式で出題される?

UI・操作感はほぼ同じです。Practice Assessment や Exam Sandbox で見える「単一選択・複数選択・並び替え」の操作性は本番と一致します。一方で、同一問題の使い回しはありません。本番は独自のシナリオや設問文で、選択肢の言い回しも変わります。練習は出題の切り口と頻出テーマを掴むための道具と捉えましょう。

スコアリングと時間配分の勘所

  • 合格ラインは700/1000点。未公開の重み付け(複数選択の部分点など)がある可能性はありますが、個別の配点は開示されません。
  • 全体の解答時間は45分。1問あたり平均45〜60秒で回す前提で、即答できるもの→迷うもの→要検討の順に三段回しで進めると安定します。
  • レビュー機能を使い、最後に「未回答」「フラグ付き」を一括確認。難問でも空欄放置は厳禁(消去法で必ず埋める)。
  • セクション境界(例:ケーススタディ)では「戻れない」場合があるため、遷移前にレビューを忘れずに。

出題範囲の「押さえどころ」

クラウド概念(25–30%)

  • 責任共有モデル:IaaS/PaaS/SaaS で責任境界がどう移るか(OS、ランタイム、アプリ、データ、ネットワーク)。
  • CAPEX vs OPEX:初期投資と運用費の違い、クラウドの弾力性・拡張性・弾性(Elasticity/Scalability)。
  • 可用性と信頼性の指標:SLA、RTO/RPO、冗長化の基本。AZ と Region の使い分け。

Azure アーキテクチャとサービス(35–40%)

  • 計算(Compute):Azure VM、スケールセット、App Service、Functions、AKS の適材適所(常時稼働かイベント駆動か、運用負荷と自由度のトレードオフ)。
  • ストレージ:Blob(Hot/Cool/Archive 階層)、Files、Disks。アクセス層とコスト、冗長化(LRS/ZRS/GRS/GZRS)の違い。
  • データ:Azure SQL Database、Cosmos DB(グローバル分散・スループット)、Database for OSS(MySQL/PostgreSQL)などの特徴。
  • ネットワーク:VNet、サブネット、Peering、VPN/ExpressRoute、LB/APPGW、Firewall、Private Endpoint の基本。
  • アイデンティティ:Microsoft Entra ID(旧Azure AD)の役割、SSO、Conditional Access、PIM の概念。

管理とガバナンス(30–35%)

  • スコープの階層:Management Group → Subscription → Resource Group → Resource。
  • アクセス制御:Azure RBAC のロール(Owner/Contributor/Reader)と最小権限の考え方。
  • コンプライアンス:Azure Policy、Blueprint/テンプレート設計、タグ付け戦略。
  • 運用監視:Azure Monitor、Log Analytics、Advisor、Service Health、コスト管理 + 請求(予算・アラート)。

学習ロードマップ(例:ベーシック14日プラン)

「広く浅く」を確実に形にするため、毎日60〜90分を目安に進めるモデルケースです。実務経験が薄い人でも、ここまでやれば十分合格圏に入ります。

  1. Day 1–2:クラウド基礎(サービスモデル、責任共有、SLA/可用性、課金の大枠)
  2. Day 3–5:コンピューティング(VM/スケールセット/App Service/Functions/AKS の適材適所)
  3. Day 6–7:ストレージ(Blob/Files/Disks、冗長化・アクセス層・ライフサイクル)
  4. Day 8:データ(Azure SQL/Cosmos/OSS 管理DB の使いどころ)
  5. Day 9:ネットワーク(VNet、LB/APPGW、VPN/ExpressRoute、Private Link)
  6. Day 10:アイデンティティ(Entra ID、SSO、RBAC、条件付きアクセスの要点)
  7. Day 11:ガバナンス(管理グループ、Policy、タグ、コスト管理)
  8. Day 12:運用監視(Monitor、Log Analytics、Advisor、Service Health)
  9. Day 13:Practice Assessment で弱点洗い出し、Exam Sandbox で操作確認
  10. Day 14:総復習(頻出の言い換えに慣れる/用語を1行説明できるように)

加速プラン(7日版)は、各ブロックを1日でまとめ、最終日は模擬→復習→ファイナルノートの作成に充てます。短期で詰める場合は「出題比率の高い領域(アーキテクチャ/ガバナンス)」に重点配分すると効率的です。

頻出テーマの深掘りメモ(試験直前の読み切り用)

  • 可用性の設計:ゾーン冗長(ZRS)とリージョン冗長(GRS)の違い、リージョンペアの考え方。アーキテクチャ図が頭に描けると有利。
  • コスト最適化:予約インスタンス/貯蓄プランの概念、停止と削除の違い、タグによる部門別原価管理の基本。
  • セキュリティ境界:サブスクリプション分離の効果、RBAC と条件付きアクセスの役割分担。
  • ワークロード適材適所:App Service vs AKS vs Functions。運用負荷・拡張性・ベンダーロックのバランスで選ぶ。
  • データの整合と分散:Cosmos DB のリージョン分散とスループットのイメージ、Azure SQL のスケール手段(層、DTU/仮想コア)。
  • 監視と対応:メトリックとログの違い、アラートの粒度、Service Health でのインシデント確認。

当日の流れと注意点(会場/リモート)

チェックイン〜受験

  1. 本人確認:指定の本人確認書類を提示。リモート(OnVUE)の場合は室内・机上の撮影が必要。
  2. NDA→チュートリアル:試験ポリシー同意後、UI のチュートリアル。ここで操作に慣れておくと時短。
  3. 本試験:45分。即答できる問題を先に回収し、残り時間を難問に配分。
  4. レビュー:未回答ゼロを徹底。必要に応じてフラグから戻って見直し。

リモート受験のコツ

  • 事前のシステムチェックは必須(カメラ・マイク・ネットワーク)。途中切断はリスクが高い。
  • 机上は完全クリア。スマホ・メモ・別端末は原則禁止。
  • 英語が苦手な場合、試験言語を英語に設定し時間延長(+30分)の申請制度がある。予約前に条件を確認しておく。

効率的な受験テクニック

  • 用語を1行で言えるか:App Service=「PaaS のWeb/API」、Cosmos DB=「グローバル分散NoSQL」…と1行説明ができれば選択肢の消去が速い。
  • 並び替えは両端から決める:最初と最後が明確な手順から固定し、中間を埋める(例:作成→設定→公開→監視)。
  • 数値は桁で捉える:SLAの「9の数」や料金は桁・単位で概算。細かい計算に時間を使わない。
  • 「最も適切」志向:複数が正しそうでも、要件(コスト/運用/セキュリティ/拡張性)に最も合う選択肢を選ぶ。
  • 不確実でも回答:減点はない前提で、必ず選んで次へ。レビューで戻る。

ミニ模擬(オリジナル例題)

本節の問題は本記事オリジナルであり、実際の試験問題とは無関係です。形式に慣れるためのイメージとして活用してください。

単一選択(Single choice)

問:季節によってアクセスが大きく変動するWebアプリを最小の運用負荷でホストしたい。最も適切な選択はどれか。

  1. Azure Virtual Machines + 手動スケール
  2. Azure App Service の自動スケール
  3. Azure Kubernetes Service + 自前のCI/CD
  4. Azure Functions の Durable Functions で常時稼働

解説:運用負荷を抑えつつスケールアウトしたい用途には App Service が適合。Functions はイベント駆動が主で、常時稼働サイトのホストにはフィットしにくい。

複数選択(Multiple choice)

問:コスト可視化と予算超過の防止を徹底したい。適切な機能を 2つ選べ。

  • Cost Management + Billing の予算アラート
  • タグ(Department/Project)による費用配賦
  • 仮想ネットワークのピアリング
  • Azure AD(Entra ID)のPIM

解説:予算アラートは超過検知、タグは部門・案件ごとのコスト把握に有効。ピアリングやPIMは目的が異なる。

並び替え(Reorder)

問:Webアプリの標準的な運用ライフサイクルの流れとして最も適切な順序に並べ替えよ。

  1. 監視と最適化
  2. アプリのデプロイ
  3. リソースとネットワークの設計
  4. 要件定義

正解例:要件定義 → リソースとネットワークの設計 → アプリのデプロイ → 監視と最適化。

よくある誤解と落とし穴

  • 「実技がない=簡単」ではない:用語暗記だけではシナリオ問題で失点。要件から最適解を選ぶ筋力が必要。
  • 可用性≠バックアップ:冗長化(高可用)とバックアップ(復旧戦略)は別物。両輪で考える。
  • RBACとEntraの混同:テナント/ディレクトリレベルの役割と Azure リソースの RBAC はスコープが違う。
  • コストの「見える化」不足:タグと予算・アラートを使わないと、最適化の出発点が作れない。
  • リージョン/AZの前提誤り:サービスごとの対応状況や冗長化方式は異なる。一般論で決めつけない。

最短合格のためのチェックリスト

  • 最新のStudy Guide(2025年9月30日版)を確認した。
  • Practice Assessment を最後まで通し、弱点領域をメモ化した。
  • Exam Sandbox で「並び替え」「レビュー」「フラグ付け」操作を一度試した。
  • 自分の言葉で主要サービスを1行説明できる(App Service、Functions、AKS、Cosmos、SQL、VNet、Private Endpoint など)。
  • タグ/ポリシー/RBAC/管理グループ/予算・アラートの関係を図解できる。
  • 本番前日に PC・ネットワーク・カメラ(リモート受験)を再チェックした。

更新サイクルと情報の扱い方

AZ‑900 の出題範囲は年に1〜2回更新される傾向があり、サービス名称の変更や新機能追加に伴い表現が微調整されます。受験直前に公開される Study Guide の更新日(例:2025年9月30日)を必ず確認し、学習ノートをアップデートしてください。特に、名称変更(例:Azure AD → Microsoft Entra ID)のようなトピックは、設問文の言い換えに直結します。

まとめ

2025年10月時点の AZ‑900 は、選択式中心・実技ラボなし・45分・700点合格という基本線を維持しています。合格の鍵は、用語暗記の一歩先――「要件から最適なAzure機能を選び、理由を短く説明できる」力です。公式の Practice Assessment と Exam Sandbox を使って UI と出題の切り口に慣れつつ、「クラウド概念」「アーキテクチャ/サービス」「管理とガバナンス」をバランスよく仕上げれば、安定して合格点に到達できます。

補遺:よくある質問(FAQ)

Q. 同じ問題は出ますか? 出題形式は似ていますが、同一問題の再掲は期待しないのが前提です。練習問題は「切り口」を掴む用途に最適です。 Q. 未回答のまま終了するとどうなりますか? 当然スコアに不利です。最後に「未回答」「フラグ付き」を一括確認し、必ず選択肢を入れてから終了しましょう。 Q. 試験中にメモは取れますか? 会場では渡されるメモツール、リモートではオンスクリーンのメモ機能が提供される場合があります。禁止物持ち込みは不可です。 Q. 英語が苦手です。どう対策すべき? 試験言語を英語に設定したうえで、非英語ネイティブ向けの時間延長が申請できます。予約時の案内を必ず確認してください。 Q. 再受験は可能ですか? 再受験ポリシーが設けられています。最新の受験規約を確認し、必要な待機期間や回数制限を把握してください。

執筆ポリシー

本記事は、公開情報および一般的な受験体験の知見をもとに、受験者の学習効率と実務適用を最大化する目的で再構成しています。最新の Study Guide を合わせて確認しつつ、学習を進めてください。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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