cmdで古いネットワークドライブ割り当てをまとめて消すなら、結論は net use * /delete です。
ただし、これで一発で片付くのは「今のユーザーセッションに残っている割り当て」だけです。開いたままのフォルダやアプリが共有を使っていると切断できませんし、再ログオンで復活するなら、原因は cmd ではなく 再接続設定、GPOやログオンスクリプト、保存済み資格情報 のどこかに残っています。この記事では、最短コマンドから、設定が残る場所、消えないときの見分け方、戻し方まで実務向けに整理します。(Microsoft Learn)
cmdで古いネットワークドライブ割り当てをまとめて消す最短手順
まずは、何が残っているかを確認してから一括削除するのが安全です。net use は現在の接続一覧を表示でき、* と /delete を組み合わせると全ネットワーク接続を対象に切断できます。(Microsoft Learn)
net use
net use * /delete
特定のドライブだけ消したいなら、たとえば Z: だけを指定して削除できます。いきなり一括削除するのが不安なら、まずは個別削除から始めると安全です。(Microsoft Learn)
net use Z: /delete
注意したいのは、net use の対象が「ドライブ文字付きの共有」だけとは限らないことです。Microsoft Learn では、net use のデバイス名としてディスクドライブだけでなくプリンターも扱えると説明されており、* 指定では全ネットワーク接続が対象になります。社内端末や共有プリンターを使っているPCでは、先に net use の一覧を控えてから実行したほうが安心です。(Microsoft Learn)
失敗しないための前提
最初は 普段そのドライブが見えているのと同じ権限 で cmd を開くのが基本です。UAC の設定によっては、管理者として開いたコマンドプロンプトが別のログオンセッションになり、通常セッションのマップ済みドライブが見えないことがあります。Explorer では見えるのに net use に出ないときは、まず通常起動の cmd で確認してください。(Microsoft Learn)
もう1つの落とし穴は「使用中」です。Microsoft Learn でも、現在のドライブとして使っている共有や、アクティブなプロセスが使っている共有は切断できないと説明されています。削除前に、エクスプローラーで開いているフォルダ、Officeファイル、バックアップソフト、同期ツール、バッチ処理などを閉じてから再実行すると通りやすくなります。(Microsoft Learn)
古いネットワークドライブ割り当てが残る設定場所
手動で作ったマッピングと再接続設定
Windows の File Explorer では「Map network drive」から割り当てを作成でき、Reconnect at sign-in を有効にするとサインインのたびに再接続されます。net use 側でも /persistent の既定値は「最後に使った設定」が引き継がれるため、以前に永続化した設定が残っていると、消したつもりのドライブがまた戻ってくる原因になります。(Microsoft サポート)
GPO の Drive Maps やログオンスクリプト
ドメイン参加PCでは、ローカルで削除しても 管理側の設定が再作成している ことがよくあります。Group Policy Preferences には Drive Maps があり、マップ済みドライブの作成・変更・削除ができ、基本設定は Group Policy の更新ごとに再適用されます。さらに Microsoft Learn では、既定では「GPO の適用対象から外れても設定を自動削除しない」と説明されています。つまり、部署変更や権限変更のあとに、古いドライブだけが端末に残ることがあります。(Microsoft Learn)
管理者側で確認する場所は、一般的に User Configuration > Preferences > Windows Settings > Drive Maps です。利用者が cmd でいくら消しても再ログオンで復活するなら、端末側ではなくこの設定か、同等のログオンスクリプトを疑ったほうが早いです。(Microsoft Learn)
AD 環境ではもう1つ、地味ですが強い落とし穴があります。Drive Maps の 「最初の使用可能なドライブ文字から使う」 設定を使っていると、開始文字から Z: までの手動マッピングがクリアされる設計です。自分で張ったドライブだけが勝手に消える、古いドライブを整理したら別の手動ドライブまで消えた、といった場合はこの設定が原因のことがあります。(Microsoft Learn)
資格情報マネージャー
共有先を変えたのに古い認証で失敗する、同じサーバーに別ユーザーでつなぎたいのに挙動がおかしい、という場合は、ドライブ割り当てではなく 保存済み資格情報 が残っている可能性があります。Credential Manager はネットワークを含む資格情報を保持でき、cmdkey では一覧表示と削除が可能です。(Microsoft サポート)
cmdkey /list
cmdkey /delete:server01
/delete: の後ろには、cmdkey /list で表示された対象名をそのまま使うのが確実です。GUIで見るなら、コントロールパネルの Credential Manager > Windows Credentials から確認できます。(Microsoft サポート)
症状別に見る原因と対処
| 症状 | 原因になりやすい場所 | まずやること |
|---|---|---|
net use に出るのに削除できない | その共有を使っているアプリや開きっぱなしのフォルダ | エクスプローラー、Office、バックアップ処理を閉じて再実行 |
| Explorer では見えるのに管理者cmdでは見えない | UAC による別ログオンセッション | 通常権限の cmd で net use を実行 |
| 消したのに再ログオンで復活する | File Explorer の再接続、GPO、ログオンスクリプト | 再接続設定と GPO の Drive Maps を確認 |
| 共有先を変えたのに認証だけ古い | 保存済み資格情報 | cmdkey /list → cmdkey /delete:<対象> |
| 手動マップだけ勝手に消える | GPP の「最初の使用可能なドライブ文字」設定 | GPO 側で固定ドライブ文字に見直す |
この切り分けで、多くのトラブルはかなり早く絞れます。特に実務で多いのは、別セッションを見ていた、GPO が再作成していた、資格情報だけ古いままだった の3パターンです。(Microsoft Learn)
一括削除のあとに再発を防ぐ設定
古い割り当てを消したあと、今後は新規マッピングを勝手に保存したくないなら、net use /persistent:no を一度実行しておくと既定を「保存しない」に変えられます。これは 既存の割り当てを削除するコマンドではなく、今後の既定を変える設定 です。既に保存済みの割り当てを消すには、先に /delete が必要です。(Microsoft Learn)
net use /persistent:no
Explorer から張り直す場合も、「サインイン時に再接続する」を必要なときだけオンにしてください。毎回だけ使う共有ならオフにしておくほうが、古いネットワークドライブ割り当てが残る事故を減らせます。(Microsoft サポート)
削除したあとに戻したいときのコマンド
一括削除しすぎても、共有パスが分かっていれば戻せます。単純に張り直すなら次の形です。(Microsoft Learn)
net use Z: \\server\share /persistent:yes
別ユーザーで接続したいなら、パスワード位置に * を置いて入力プロンプトを出し、/user: を付けます。サーバー名や共有名に空白がある場合は、UNC パス全体を引用符で囲みます。(Microsoft Learn)
net use Z: \\server\share * /user:DOMAIN\username /persistent:yes
一時的にだけ使いたいなら、永続化せずに作るほうが安全です。(Microsoft Learn)
net use Z: \\server\share /persistent:no
ドライブ文字を残したくないときの代替策
一時作業だけなら、net use で固定ドライブ文字を残すより pushd と popd のほうが後片付けが楽です。ネットワークパスを pushd に渡すと、一時的に未使用のドライブ文字が割り当てられ、popd で解除できます。バッチ処理や単発作業ではこの方法のほうが「古い割り当て」が残りにくいです。(Microsoft Learn)
pushd \\server\share
rem ここで作業
popd
cmd で見切れない SMB 接続まで確認したいなら、PowerShell の Get-SmbMapping と Remove-SmbMapping も候補です。Microsoft Learn では、Get-SmbMapping はドライブ文字付きだけでなく ローカルパスなしの SMB マッピング も取得できると説明されています。net use では整理しづらい接続が残るときの代替策として覚えておくと便利です。(Microsoft Learn)
Get-SmbMapping
Remove-SmbMapping -LocalPath "X:"
迷ったらこの順番で進める
まずは通常権限の cmd で net use を実行し、残っている割り当てを確認します。次に、使っているアプリやフォルダを閉じて net use * /delete を実行します。それでも戻るなら、net use /persistent:no、資格情報マネージャー、GPO の Drive Maps やログオンスクリプトの順で見ていけば、ほとんどのケースは整理できます。最後に必要な共有だけを net use Z: \\server\share で張り直すのが、一番事故の少ない進め方です。(Microsoft Learn)

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