Steam版「Star Wars Battlefront II」を起動しようとした瞬間に「0xc000007b(アプリケーションを正しく起動できませんでした)」と表示され、ゲームがまったく立ち上がらない――。Windows10 と Steam 環境では比較的よくあるトラブルです。本記事では、このエラーの正体と原因、そして優先度順に試していくべき具体的な対処手順を、PCがあまり得意でない方にも分かるよう丁寧に解説します。
エラーコード「0xc000007b」とは何か?
まずは、問題のエラーコード「0xc000007b」が何を意味しているのかを整理します。
このエラーは、Windowsがアプリケーション(この場合は Star Wars Battlefront II)の起動に必要なファイルを正しく読み込めなかったときに出るエラーです。特に多いのが、次のようなケースです。
- 64bitアプリなのに 32bit版のDLLを読み込もうとしている
- 逆に 32bitアプリが 64bit版DLLを読み込もうとしている
- 必要なランタイム(VC++など)が破損している、またはバージョンが合っていない
- ゲーム本体のDLLが欠損・破損している
つまり、「0xc000007b」はほぼ確実にDLLやランタイムの不整合が絡んだエラーです。PCパーツが壊れているというよりは、「必要なライブラリの並び方が間違っている」というイメージに近いトラブルと言えます。
今回の想定ケース(Star Wars Battlefront II / Windows10 / Steam)
この記事では、次のような状況を想定した解説を行います。
- OS:Windows10
- ゲーム:Steam版「Star Wars Battlefront II」
- 他のゲームは正常に起動する
- .NET Framework と Visual C++ 再頒布可能パッケージは再インストール済み
- ゲームの再インストールも実施済み
この条件から分かるのは、PC全体ではなく「Star Wars Battlefront II」固有の不整合である可能性が高いという点です。次の表に状況を整理します。
| 項目 | 状況 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 他ゲームの起動 | 問題なし | GPU・Windows自体は致命的な不具合はなさそう |
| .NET Framework | 再インストール済み | 今回のエラーとは関係が薄い可能性が高い |
| VC++ ランタイム | 再インストール済みだが詳細不明 | 32bit/64bit の組み合わせやバージョンに問題が残っている可能性 |
| ゲーム再インストール | 実施済み | ただし Steam 側の整合性チェックやキャッシュまでは確認していない可能性 |
ここから、「ランタイムの組み合わせ」または「ゲームフォルダ内のDLL不整合」が濃厚と判断できます。
原因をざっくり3つに分類してみる
0xc000007b を引き起こしやすい要因を、分かりやすく3つに分けてみます。
| カテゴリ | 具体例 | 優先度 |
|---|---|---|
| ランタイムの不整合 | VC++ 2015–2022 の欠損・破損、x86/x64 の混在 | 最優先で確認すべき |
| ゲーム側の不具合 | ゲームフォルダ内 DLL の損傷、インストーラの不具合 | ランタイムの次に確認 |
| OS / ドライバ側の問題 | Windows システムファイル破損、GPUドライバ破損 | 他ゲームが正常なら優先度はやや低め |
この記事ではこの分類に沿って、「どこから手を付けると効率が良いか」を順番に解説していきます。
優先度順:おすすめ対処フロー
細かい手順の前に、全体の流れをざっくり把握しておきましょう。
| 手順 | 作業内容 | 目的 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| 1 | VC++ 2015–2022 再頒布可能パッケージを完全入れ直し | x86/x64 の不整合を解消 | 低~中 |
| 2 | DirectX ランタイム (June 2010) 再インストール | 古い DirectX 依存関係の修復 | 低 |
| 3 | Steam でゲームファイルの整合性チェック | ゲーム固有 DLL の欠損・破損を修復 | 低 |
| 4 | 管理者権限でゲームを起動 | 権限不足による初回エラーを回避 | 低 |
| 5 | SFC / DISM による Windows システムファイル修復 | OS 側の破損を修復 | 中 |
| 6 | GPU ドライバーのクリーンインストール | ドライバの破損・残骸を排除 | 中 |
| 7 | Dependency Walker / Process Monitor で DLL を追跡 | どの DLL でコケているか特定 | 中~高 |
| 8 | Steam サポートにログを添付して問い合わせ | ゲーム側の不具合・既知問題の確認 | 低 |
上から順番に試していくことで、無駄な再インストールやOS再セットアップを避けつつ、原因に近づいていけます。
なぜ「VC++ 2015–2022」が最重要なのか
0xc000007b の原因で圧倒的に多いのが、Visual C++ 再頒布可能パッケージ(VC++ランタイム)の不整合です。特に最近のゲームは「VC++ 2015–2022」を前提に作られていることが多く、ここが欠けている・壊れていると、ゲーム起動前の段階で即エラーになります。
VC++ランタイム周りでありがちなミス
- x64版だけ入れて、x86版を入れていない
- 古い 2010 / 2012 / 2013 が大量に残っていて、どれが効いているのか分からない
- 過去に入れた古い VC++ が上書きされず、中途半端な状態になっている
Star Wars Battlefront II のような 64bitゲームであっても、x86(32bit)版ランタイムを内部で利用していることは普通にあります。そのため、「x64 だけ入れておけばOK」ではない点に注意が必要です。
VC++ 2015–2022 を完全に入れ直す手順
ここでは、できるだけ「まっさらな状態」から VC++ を入れ直すイメージで進めます。
- 既存の VC++ を確認・整理する
- 「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」から「Microsoft Visual C++」を検索
- 「2015–2022」「2017」「2019」などがバラバラに並んでいる場合があります
- 特に 2015〜2019 などが複数混在しているときは、不整合の原因になりがちです
- 古いバージョンをアンインストール(必要に応じて)
- 2005~2013 といった非常に古い VC++ は、他の古いアプリで必要な場合を除き、いったん整理することを検討します
- ただし、仕事で古い業務アプリを使っている場合はむやみに消さないよう注意してください
- VC++ 2015–2022 の最新パッケージを入手
- Microsoft公式サイトから「Visual C++ 再頒布可能パッケージ 2015–2022」をダウンロードします
- 必ず x86(vc_redist.x86.exe)と x64(vc_redist.x64.exe)の両方をダウンロードします
- 両方インストールする
- ダウンロードした vc_redist.x86.exe を実行してインストール
- 続けて vc_redist.x64.exe を実行してインストール
- 途中で「修復」ボタンが出る場合は修復を実行します
- PCを再起動
- ランタイム関連の更新は再起動を挟まないと反映されないケースが多いです
VC++ランタイムの状態が整うだけで、0xc000007b があっさり解消することもよくあります。最初に必ず押さえておきたいポイントです。
DirectX ランタイム (June 2010) を再インストール
Star Wars Battlefront II のようなゲームは、内部で古い DirectX 9 コンポーネントを利用していることがあります。Windows10 には DirectX 12 が標準で入っていますが、古い DirectX 9 ランタイムは別物として扱われます。
そのため、DirectX ランタイムが壊れていたり足りなかったりすると、やはり起動時にエラーを出すことがあります。
DirectX ランタイムの入れ直し手順
- Microsoft公式の「DirectX エンド ユーザー ランタイム (June 2010)」をダウンロード
- ダウンロードしたファイルを実行し、展開先フォルダを指定
- 展開先フォルダ内の「DXSETUP.exe」を実行
- 画面の指示に従ってインストールを完了
- 念のため PC を再起動
DirectX ランタイムの再インストールは、インストール済みのゲームやデータに影響を与えません。比較的安全かつ効果が出やすい対処なので、VC++ とセットで実施しておくのがおすすめです。
Steam で「ゲームファイルの整合性」をチェックする
ランタイムを整えても改善しない場合は、ゲームフォルダ内のDLLが壊れている可能性があります。これを手動で見つけるのは困難なので、Steam の「ゲームファイルの整合性チェック」を活用します。
整合性チェックの手順
- Steam を起動し、「ライブラリ」から Star Wars Battlefront II を右クリック
- 「プロパティ」をクリック
- 左メニューから「インストール済みファイル」を選択
- 「ゲームファイルの整合性を確認」をクリック
- チェックが完了するまで待つ(ファイル数によっては数分かかります)
- 修復・再ダウンロードが行われた場合は、終了後に一度 Steam を再起動
整合性チェックは、ゲームフォルダ内の欠損・破損ファイルを公式版で置き換えてくれる機能です。再インストールよりも手軽で、ダウンロード量も少なく済むため、再インストールの前に必ず試すことをおすすめします。
管理者権限でゲームを起動してみる
特に初回起動時は、ゲームが必要なファイルやフォルダにアクセスできず、権限関連でコケることがあります。これが間接的に DLL ロードエラーにつながるケースもゼロではありません。
管理者として実行する方法
- ゲームの実行ファイル(例:
starwarsbattlefrontii.exe)があるフォルダを開く - 実行ファイルを右クリックし、「管理者として実行」を選択
- ユーザーアカウント制御のダイアログが出たら「はい」をクリック
毎回この操作をするのが面倒な場合は、プロパティ →「互換性」タブから「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックを入れることで恒久的に設定できます。ただし、他の設定との兼ね合いもあるため、まずは一度試してみる程度で構いません。
Windows システムファイルを SFC / DISM で修復する
ここまで実施しても改善がない場合は、Windows 自体のシステムファイルが壊れている可能性を疑います。特定のゲームだけエラーが出ているように見えても、実は Windows の共通コンポーネントが壊れていて、そのゲームだけが影響を強く受けていることもあります。
事前準備
- 重要なデータは念のためバックアップしておく
- ノートPCの場合はACアダプタを接続し、電源が切れないようにする
SFC(システムファイルチェッカー)の実行手順
- 「スタート」ボタンを右クリックし、「Windows ターミナル(管理者)」または「コマンド プロンプト(管理者)」を開く
- 以下のコマンドを入力して Enter キーを押す
sfc /scannow
- 処理が完了するまで待ちます(10~30分程度かかることもあります)
- 「修復されました」または「一部修復できませんでした」等のメッセージが表示されます
DISM の実行手順
SFC で修復しきれない場合は、DISM(Deployment Imaging Service and Management Tool)で Windows イメージを修復します。
- 同じく管理者権限のコマンドプロンプトまたはターミナルを開く
- 以下のコマンドを順番に実行する
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
- 進行状況が 100%になるまで待ちます
- 完了後、PC を再起動します
- 再起動後にもう一度
sfc /scannowを実行するとより確実です
ここまで行うと、OS 側の破損が原因で起きている 0xc000007b であれば、かなりの確率で解消されます。
GPU ドライバーをクリーンインストールする
他のゲームは動いているとはいえ、特定のタイトルと特定のドライババージョンの相性問題というケースもあり得ます。特に、ドライバの上書きアップデートを長く繰り返している環境では、「残骸」が悪さをしていることもあります。
安全にクリーンインストールするコツ
- GPUメーカー(NVIDIA / AMD / Intel)の公式サイトから「最新のドライバ」を事前にダウンロードしておく
- フリーソフトの DDU(Display Driver Uninstaller)などを使って、セーフモードで既存ドライバを完全削除する方法もあります
- 削除後、再起動してから最新ドライバをインストール
クリーンインストールはやや手間ですが、「別のゲームでは一見問題ないが、特定のゲームだけクラッシュ・起動不可」という相性問題を解決できることがあります。ただし、ドライバ関連の操作に自信がない場合は、ここよりも前の手順をしっかりやり切ってから検討しましょう。
Dependency Walker / Process Monitor で DLL の混在を調べる(中級者向け)
ここから先は、ややテクニカルな手法です。どのDLLの読み込みで 0xc000007b が発生しているかを突き止めるために、SysInternals 系ツールを使って調査します。
調査の狙い
- 32bit の DLL が 64bit アプリから読み込まれていないか
- ゲームフォルダ以外(例:環境変数
TEMP/TMPフォルダ)から怪しい DLL を読み込んでいないか - 特定のランタイム DLL(例:
MSVCP140.dllなど)がエラーを返していないか
ざっくりした調査の流れ
- Dependency Walker(または同様の DLL 解析ツール)を起動
- Star Wars Battlefront II の実行ファイルを指定して読み込む
- 表示される DLL リストの中から「エラー」「ビット数が不一致」などの警告を確認
- 必要であれば Process Monitor を使って、ゲーム起動時にどのファイルパスを読みに行っているかを追跡
この調査で、例えば一時フォルダ(%TEMP% / %TMP%)に置かれた古い DLL を読み込んでいた、などのケースが見つかることがあります。その場合は該当 DLL を削除するか、問題のソフトをアンインストールすることで改善することがあります。
ただし、これらのツールは情報量が多く、初見では戸惑いやすいので、「どうしても原因が分からない」「サポートに説明する材料がほしい」といったときに活用するイメージで構いません。
どうしても直らないときは Steam サポートにログ付きで相談
ここまでの対処をすべて行っても改善しない場合、ゲーム側のインストーラーや特定バージョンの不具合を疑うべき段階です。その際は、Steam サポートに詳細なログを添付して問い合わせることをおすすめします。
サポートに送ると役立つ情報
- ゲームフォルダ内
_Installerディレクトリにあるvc_redist*.logファイル - Windows イベントビューア「アプリケーション」ログに出ているエラー情報(0xc000007b に関連するもの)
- ゲームフォルダ内やドキュメントフォルダ内にある
crashdump・ログファイルなど - これまでに行った対処内容(VC++入れ直し、DirectX再インストール、整合性チェック、SFC/DISMなど)
「何もしていないのに動きません」よりも、「ここまで試したが改善しない」という情報があったほうが、サポート側も原因を特定しやすくなります。
最終手段:完全削除してから再インストール
通常のアンインストールでは残ってしまう設定ファイルが原因で不具合が続くケースもあります。最後の手段として、設定ファイルも含めた「ほぼ完全なアンインストール」を行い、その後に再インストールする方法があります。
ほぼ完全削除のポイント
- Steam から Star Wars Battlefront II をアンインストール
- 以下のような場所に残っている設定フォルダを手動で削除(※パスは環境により異なります)
ドキュメント\Star Wars Battlefront II\C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\Star Wars Battlefront II\(アンインストール後に残っていないか確認)
- PC を再起動
- Steam から改めて Star Wars Battlefront II をインストール
なお、セーブデータや設定がクラウド保存されている場合もありますが、ローカルの設定ファイルを削除すると、一部設定が初期化される可能性があります。重要なデータがないか、事前にフォルダをバックアップしておくと安心です。
0xc000007b エラーに関するよくある質問
Q. .NET Framework を再インストールすれば直りますか?
A. 多くの場合、0xc000007b は VC++ ランタイムや DLL のビット数不整合が原因であり、.NET Framework そのものが原因になるケースは比較的少ないです。ただし、.NET アプリも併用しているランチャーなどが絡むケースもゼロではないため、Windows Update で .NET を最新状態に保っておくのは有効です。
Q. Windows をクリーンインストールしたほうが早いですか?
A. クリーンインストールは「最終中の最終手段」です。この記事で紹介した VC++ / DirectX の入れ直し、Steam 整合性チェック、SFC/DISM などをすべて試しても改善しない場合にのみ検討してください。OS 入れ直しは手間もリスクも大きいため、それまでにできる手段を出し惜しみなく実行するのがおすすめです。
Q. 他のゲームが起動できているのに、このゲームだけエラーになるのはなぜ?
A. ゲームごとに利用するランタイム DLL やバージョンが微妙に違うためです。例えば、Aというゲームは VC++ 2013 ランタイムだけで動くのに対し、Star Wars Battlefront II は VC++ 2015–2022 と特定バージョンの DirectX 9 コンポーネントを要求する、といった違いがあります。そのため、他のゲームが動いていても、当該タイトルだけ 0xc000007b が出ることは珍しくありません。
Q. セキュリティソフトが影響している可能性はありますか?
A. 可能性はあります。セキュリティソフトがゲームの DLL 読み込みや一時フォルダへの展開を監視・ブロックしていると、結果として 0xc000007b が出る場合があります。検証として、インストールや初回起動のタイミングだけリアルタイム保護を一時的に無効化してみる、除外設定にゲームフォルダを追加する、などを試す価値はあります。
まとめ:0xc000007b は「順番に潰していけば怖くない」
エラーコード「0xc000007b」は、メッセージだけ見ると難しそうですが、その多くは次のようなステップを踏むことで解消できます。
- VC++ 2015–2022 ランタイムを x86 / x64 両方とも最新状態にする
- DirectX ランタイム (June 2010) を再インストールする
- Steam の「ゲームファイルの整合性チェック」でゲーム固有の DLL を修復する
- 管理者権限での起動や、SFC / DISM によるシステムファイル修復を行う
- それでもダメなら、ログを集めて Steam サポートに相談する
Star Wars Battlefront II はグラフィックも負荷も高いタイトルですが、根本的な原因が PC パーツの故障であることは少なく、多くはソフトウェア側の不整合です。焦らずに一つひとつチェックしていけば、「気づいたら普通に起動するようになっていた」というケースも少なくありません。
同じ 0xc000007b エラーで悩んでいる他のタイトルにも、この記事の手順は応用できます。まずは VC++ と DirectX を整えるところから、落ち着いて取り組んでみてください。

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