外部パートナーとLoopで共同作業しているのに、「ゲストが@メンションできない/ゲストを@メンションできない」せいで通知が届かず、結局Teamsやメールで二重連絡……という状況になっていないでしょうか。本記事では、なぜMicrosoft Loopでゲスト宛て@メンションが使えないのか、いつ復活しそうなのか、そして当面どのような運用で補うべきかを、できるだけ実務に落とし込んで解説します。
Microsoft Loopでゲスト宛て@メンションができない問題とは
Microsoft Loop自体は、すでにゲスト共有(B2Bゲスト)に対応しており、ワークスペースやページ、Loopコンポーネントを外部ユーザーと共有できるようになっています。
しかし、ここで多くの現場を悩ませているのが、次のギャップです。
- Loopにゲストユーザーを招待して、編集はできる
- でも、ゲスト宛てに@メンションができない(または、かつてできたが現在は使えない)
その結果、次のようなことが起こります。
- Loop上でタスクやコメントを書いても、ゲストに通知が飛ばない
- 「誰にやってほしいのか」がLoop上だけでは伝わりにくい
- 結局、Teamsやメールで「さっきLoop更新したので見てください」と二重連絡が必要になる
つまり、「ゲスト共有ができる」ことと「ゲストを@メンションできる」ことは別機能であり、前者だけ実装されている状態と考えた方が理解しやすいです。
現時点の公式情報から分かること
Q&Aフォーラムでの回答内容
Microsoft公式のQ&Aフォーラム(Microsoft Q&A)では、2024年11月時点で、モデレーターから次のような趣旨の回答が出ています。
- 現在、Microsoft Loopはゲスト/外部ユーザーの@メンションをサポートしていない
- これはセキュリティやアクセス制御の観点からの制限である
- 多くのユーザーから同様の要望が上がっており、Feedback Portalでの投票を推奨
さらに、2025年9月9日に投稿された別のQ&Aでは、次の点が明言されています。
- ゲスト宛て@メンションは、一部のユーザー環境で過去に利用できていたが、その後無効化または制限された
- 再有効化(復活)のタイムラインは公式に示されていない
- この制限は多くの組織に影響しており、限定的な問題ではない
つまり、「自分のテナント設定の問題」ではなく、製品仕様レベルで制限されていると理解するのが妥当です。
ゲスト共有と@メンションは別の話
Microsoftの公式ブログやドキュメントでは、Loopのゲスト共有機能についてはかなり詳細に説明されています。ワークスペースやページ、コンポーネントをゲストと共有するための条件や、SharePointの外部共有設定との連動などです。
ところが、その中で @メンション の挙動(特にゲストに対するもの)については、明確な仕様やロードマップが公開されていません。ここが現場での混乱ポイントであり、
- 「ゲストをLoopに招待できる」=「ゲストを@メンションできる」
と誤解されがちです。
実態としては、
- 権限:ゲストはLoopワークスペース/ページにアクセスできる
- 通知:@メンションによる通知だけが提供されていない/制限されている
という、やや中途半端な状態になっています。
2025年末時点での整理
2025年末までの公開情報を整理すると、次のようにまとめられます。
| 項目 | 状況の概要 |
|---|---|
| ゲスト共有 | Loopワークスペース/ページ/コンポーネントの外部共有は、必要なライセンスとSharePoint外部共有設定があれば利用可能 |
| ゲスト宛て@メンション | 一部で過去に利用できたが、その後制限・無効化され、現在は利用できない状態とされている |
| 公式の復旧時期 | Microsoft Q&Aモデレーター回答時点で未公表。ロードマップ等にも明示なし |
| 推奨される対応 | Feedback Portalでの要望・投票、Microsoft 365メッセージセンター/ロードマップの継続的ウォッチ |
したがって、「いつ復活しますか?」という問いに対しては、現時点では誰も正確な日付を答えられない、というのが正直なところです。
組織に与える影響とよくある困りごと
ゲスト宛て@メンションが使えないと、具体的にどのような問題が起こるでしょうか。いくつか典型パターンを整理します。
ケース1:外部パートナーとのプロジェクト
- Loop上で要件定義書や仕様書を共同編集
- 外部ベンダー担当者にもゲストとして参加してもらう
- 内部側メンバーが「ここ修正お願いします」とタスクを@メンションでアサインしたい
しかし現状では、
- Loop内でゲストを@メンションできない
- ゲスト側も、Loop内で内部メンバーを@メンションして質問できない場合がある
結果として、
- Loopにコメントを書いた上で、別途Teamsチャットやメールで「コメント入れました」と連絡
- タスク管理はPlannerやTeamsタスクに二重登録
といった二度手間が発生します。
ケース2:クライアントとのレビューサイクル
- 提案資料やデザイン案をLoopページにまとめる
- クライアント担当者をゲスト招待して、直接コメントしてもらう
このとき、クライアント担当者が特定の社内メンバーに対して質問したくても、@メンションがうまく機能せず、
- コメントを書いた後に、別経路で「Loopに質問を書いたので確認してください」と連絡
- クライアント側がLoopに慣れていないと、「結局メールでいいのでは?」となりやすい
という、Loopの価値が十分に伝わらない状態になりがちです。
ケース3:社内はLoop中心、外部はメール中心
社内ではLoopを軸にタスクや議事録を整理しているものの、
- 外部講師・コンサルタント
- 海外子会社のメンバー
などとのやりとりではメールが主であり、Loopは「中の人だけが見ている情報基地」という位置づけになってしまうことも少なくありません。
ゲスト宛て@メンションが使えれば、外部メンバーも「Loopに書いておけば通知が飛ぶ」という認識になり、Loopを窓口にできるはずですが、現状ではそこまでの一体化は難しいのが実情です。
いま取れる現実的なアクション
「仕様なので仕方ない」で終わらせてしまうと、現場のストレスは溜まる一方です。ここでは、いま組織としてできることを「プロダクト側への働きかけ」と「自社運用の工夫」に分けて整理します。
Feedback Portalへの要望投稿・投票
Microsoftは、各種製品の機能要望をMicrosoft Feedback Portalで受け付けており、Loopに関するフィードバックもここで集約されています。Q&Aでもモデレーターが利用を強く推奨しています。
社内で次のような流れを決めておくとよいでしょう。
- 情報システム部門またはTeams/Loopの推進担当が代表して要望を投稿
- プロジェクトメンバーや周辺部署にもURLを共有し、みんなで投票してもらう
- 大きめのプロジェクトでは、クライアントやパートナーにも共有し、共通の課題として認識してもらう
投稿内容のイメージを、表にまとめておきます。
| 項目 | 記載例 |
|---|---|
| タイトル | 「Microsoft Loopでゲスト宛て@メンション機能の再有効化を希望」など |
| 概要 | 自社が外部パートナーとの共同作業をLoopで行っており、ゲストへの@メンションができないことで通知漏れやタスクの取りこぼしが発生している旨 |
| 具体的な影響 | ・外部との共同プロジェクトで、タスク割り当てやQ&Aの連携が困難 ・Teamsやメールとの二重連絡が発生し、ユーザー体験が悪い ・Loop導入の説得材料が弱く、現場への浸透が進まない |
| 要望内容 | ・ゲスト宛て@メンションの再有効化 ・少なくともロードマップ上での位置づけや目安となる時期の提示 ・セキュリティポリシーに沿った形での段階的な提供案など |
ポイントは、「なぜそれがビジネス上重要なのか」を具体的に書くことです。「便利そうだから」ではなく、「外部コラボが前提のプロジェクトで、Loopを採用できるかどうかの決め手になる」といったレベルで書くと、優先度が上がりやすくなります。
公式情報のウォッチ運用を決める
機能復活の時期は未定ですが、Microsoft側に動きがあった場合は、次のチャネル経由で告知される可能性が高いです。
- Microsoft 365 管理センターのメッセージセンター
- Microsoft 365 Roadmap(製品ロードマップ)
- Microsoft 365 Insider ブログやTech CommunityのLoop関連ブログ
- Microsoft LearnのLoop関連ドキュメント更新
これらを「誰が」「どのくらいの頻度で」確認するかを、あらかじめ役割として決めておくと安心です。
| チャネル | 担当 | 頻度 | 主なチェック内容 |
|---|---|---|---|
| メッセージセンター | 情報システム部門 | 週1回 | 「Loop」「guest」「mention」などのキーワードを含むメッセージの有無 |
| Microsoft 365 Roadmap | Loop/Teams推進担当 | 月1回 | Loop関連の新規・更新項目(特にExternal/Guest/Notifications関連) |
| Tech Community・ブログ | 有志メンバー | 不定期 | Loopの新機能紹介記事やInsider向け情報 |
あわせて、「ゲスト宛て@メンションに関連しそうなアップデートを見つけたら、社内でどのように展開するか」(Teamsの全社チームに投稿する、イントラのお知らせに載せる等)もシンプルでよいので決めておくと、情報格差を防ぎやすくなります。
当面の回避策:通知・タスクを別ツールで補完する
ゲスト宛て@メンションの仕様が変わるまでの間は、「Loopでコンテンツを編集する」ことと「通知・タスク管理を行う」ことを切り分ける発想が有効です。
TeamsでLoopページへのメンション通知を送る
最もシンプルで現実的なのが、「LoopページのURLをTeamsで共有し、そこでゲストをメンションする」方法です。
運用イメージは次の通りです。
- Loopページの編集やコメントはこれまで通りLoopで実施
- 更新やタスク割り当てのタイミングで、Teamsチャネルやチャットにメッセージを投稿
- そのメッセージ内でゲストを@メンションし、LoopのURLと対象箇所を明記する
メッセージのテンプレート例:
<Loop更新のお知らせ> @山田 太郎(ゲスト) 以下のLoopページにタスクを追加しました。 URL:https://loop.cloud.microsoft/... 対象ブロック:「デザイン案レビュー(山田さん担当)」の行 対応期限:2025/12/20(金) お手すきの際にご確認・更新をお願いします。
このように、
- 「どのLoopページの」
- 「どのブロック/セクションの」
- 「何を」「いつまでに」してほしいのか
を毎回セットで書いておくと、ゲスト側も迷わずに対応できます。
メールでLoop更新をゲストに伝える
Teamsが使えない、もしくは相手がメール中心で仕事をしているケースでは、メール通知の方がフィットする場合もあります。
メールテンプレートの一例を示します。
件名:[Loop] 仕様書レビューのお願い(12/20まで) 山田様 お世話になっております。○○株式会社の△△です。 共同編集いただいているLoopページを更新し、 山田様宛ての確認項目を追加しました。 -------------------------------------------------- 対象ページ:新システム要件定義(最新版) URL:https://loop.cloud.microsoft/... 対象箇所:セクション「2.3 外部IF仕様」内のコメント(山田様宛て) 対応期限:2025/12/20(金) -------------------------------------------------- お忙しいところ恐れ入りますが、 期限までにご確認・ご回答をお願いできますと幸いです。 よろしくお願いいたします。
ポイントは、Teamsのときと同様に、URLだけでなく対象箇所と期限を必ず明示することです。Loopに不慣れな相手ほど、この情報があるだけで作業ハードルがぐっと下がります。
タスク管理ツール(Planner/To Do/Teamsのタスク)との併用
Loopは「情報を柔軟に整理するキャンバス」としては非常に優秀ですが、「誰がどのタスクをいつまでにやるのか」を追跡するには、従来のタスク管理ツールを併用した方が安心なケースも多いです。
代表的なツールとLoopとの役割分担イメージを表にまとめます。
| ツール | 主な役割 | Loopとの使い分け |
|---|---|---|
| Microsoft Loop | 仕様・議事録・ブレスト結果・アイデアの整理 | 「タスクの背景情報」や「検討の履歴」を残す場所として活用 |
| Planner / Teamsのタスク | プロジェクト単位のタスク一覧、進捗管理 | Loopで決まったタスクをPlannerに登録し、担当者・期限を明確化 |
| Microsoft To Do | 個人のやることリスト | Plannerから自分に割り当てられたタスクをTo Doで日々の計画に落とし込む |
運用例としては、次のような流れが分かりやすいです。
- Loopで議論しながらタスクを洗い出す
- 確定したタスクだけPlannerに登録し、担当者と期限を設定
- Plannerのタスク説明欄に、関連するLoopページのURLやセクション名を書く
- ゲストを含むメンバーには、PlannerやTeamsのタスクから@メンション通知を飛ばす
こうすることで、「Loopは情報のベース」「Plannerはタスクのベース」という役割分担が明確になり、@メンションの有無に依存しない運用が組めます。
プロジェクトごとの「ゲスト宛て連絡ルール」を決める
ツールの組み合わせだけでなく、プロジェクト単位でルールを決めてしまうのも効果的です。例えば次のようなシンプルなルールを作り、プロジェクト開始時に共有します。
- Loopを更新したら、必ずTeamsまたはメールでゲストに通知する
- その通知には、URL・対象箇所・期限をセットで書く
- 重要タスクは、必ずPlanner(または既定のタスクツール)に登録する
- 「ゲスト宛ての連絡は必ずTeamsの○○チャネルに集約する」など、連絡の場所も固定する
この程度のルールでも、「誰にどうやって伝えるか」を毎回考えなくてよくなるため、運用の迷いが少なくなります。
IT管理者向け:設定まわりのチェックポイント
ゲスト宛て@メンションそのものは現状製品側の制限ですが、そもそもLoopやゲスト共有まわりの設定がうまくいっていないと、「@メンション以前の問題」が発生します。ここでは、IT管理者が確認しておきたいポイントを整理します。
前提:Loopとゲスト共有の有効化
まず、Loop自体とゲスト共有が正しく有効化されているかを確認します。公式ドキュメントでは、Loopの管理設定について次のようなポイントが説明されています。
- Loopワークスペースの作成可否(Cloud Policyの「Create Loop workspaces in Loop」設定)
- Loopコンポーネントの作成・利用可否(「Create and view Loop files in Microsoft apps that support Loop」設定)
- SharePoint管理センターにおける外部共有のレベル
- ゲスト共有を許可するかどうかのポリシー
チェックリストの例を表にまとめます。
| 確認項目 | 確認場所 | 備考 |
|---|---|---|
| Loopワークスペースの作成が許可されているか | Microsoft 365 管理センター → 設定 → 組織の設定 → サービス → Loop | Cloud Policy「Create Loop workspaces in Loop」と一致しているか要確認 |
| Loopコンポーネントの利用が許可されているか | Cloud Policy設定 | OutlookやOneNoteなど、Loopコンポーネントを利用するアプリにも影響 |
| SharePointの外部共有レベル | SharePoint 管理センター → ポリシー → 共有 | 新規ゲストを含む共有が許可されているかどうか |
| ゲストユーザーの作成・招待ポリシー | Entra ID(旧Azure AD)管理センター | ゲスト招待が禁止されていないか、組織のポリシーと整合しているか |
ゲストの権限・参加状態の確認
Loopにゲストを招待したつもりでも、実は次のような状態になっているケースもあります。
- ゲストがワークスペースではなく特定のページだけに招待されている
- 招待メールは届いているが、初回アクセス時にエラーになって諦めている
- テナント側の条件付きアクセスやDLPポリシーが邪魔をして、正常に表示できていない
特に、情報保護ラベル(Sensitivity Labels)を利用しているテナントでは、Loopのゲスト共有が段階的にサポートされてきた経緯があるため、一部のワークスペースだけ挙動が異なるといった現象も起こり得ます。
ユーザーから「ゲストをタグ付けできない」「ゲストがLoopを開けない」という問い合わせが来たら、単に「仕様です」で済ませるのではなく、少なくとも次の点は確認しておくとよいでしょう。
- 対象ゲストユーザーがEntra ID上にきちんと存在しているか
- Loopワークスペース/ページに対して「編集」権限が付与されているか
- 組織の外部コラボレーションポリシーで、LoopやSharePointへのアクセスが制限されていないか
どうしてもメンションが必須な場合の代替案
一部の組織では、「どうしてもゲストへの@メンション連携が必須」というケースもあります。その場合、セキュリティやライセンスコストとのバランスを取りながら、次のような代替策を検討している例があります。
- 頻繁に関わる外部パートナーに対して、来客用の社内ユーザーアカウント(いわゆる「共通ID」ではなく、個人名ベース)を発行し、内部ユーザーとして扱う
- そのアカウントに必要最低限のライセンスを割り当て、LoopやTeamsでの@メンションを可能にする
もちろん、
- なりすましリスク
- アカウント管理・棚卸の手間
- 監査・コンプライアンス上の取り扱い
など、慎重に評価すべきポイントが多いため、情報システム部門と事業部門でリスク・コストを整理してから検討することをおすすめします。
Loopでのコラボ設計を見直す:通知に依存しない情報構造
ゲスト宛て@メンションが使えない状況では、「通知さえ飛べば全部解決」という前提で設計された情報構造はうまく機能しません。そこで、Loop側の設計を少し工夫することで、通知なしでも迷いにくい状態を目指すことができます。
セクション単位で「誰の作業か」を明記する
Loopページの各ブロックやセクションに、あらかじめ「担当者」を書き込んでおく方法です。例えば、見出しのルールを決めておきます。
- [担当:社内] 企画案ドラフト
- [担当:山田(ゲスト)] デザインレビューコメント
- [担当:○○社] 要件定義レビュー
こうしておくことで、ゲストがLoopページを開いたときに、自分に関係するセクションを視覚的に見つけやすくなります。「@メンションが飛ばないと自分の作業が分からない」という状態を避ける狙いです。
「更新ログ」セクションを1ページに集約する
大きめのプロジェクトでは、Loopページが増えたり長文化したりして、「どこが変わったのか」が分かりにくくなります。そこで、
- ページの冒頭に「更新ログ」セクションを用意する
- そこに、日付・更新者・概要・対象セクションを簡潔に残す
といった運用を入れると、ゲストにとっても「まずここを見れば最近の変更が分かる」ページになります。
| 日付 | 更新者 | 更新内容 | 対象セクション |
|---|---|---|---|
| 2025/12/10 | 佐藤 | 要件2.3の外部IF仕様を更新、山田様宛てコメント追加 | 「2.3 外部IF仕様」 |
| 2025/12/05 | 鈴木 | スケジュール案を最新版に差し替え | 「4. スケジュール」 |
Teamsやメールで連絡するときも、「更新ログの○○行目をご覧ください」と書けるので、両者の連携が取りやすくなります。
「ゲスト閲覧用ページ」を分離する
Loopの強みはページ間リンクのしやすさなので、思い切って次のような構造にする方法もあります。
- 社内向けの詳細設計ページ(かなり細かい情報を含む)
- ゲスト向けに要点だけをまとめたページ
ゲストには、基本的に「ゲスト閲覧用ページ」のURLだけを共有し、
- ゲストからのフィードバックやタスクはこのページに集約
- 社内メンバーがそれを見ながら、必要に応じて内部の詳細ページを更新
という形にすると、ゲスト側の「どこを見れば良いのか問題」をかなり軽減できます。@メンションがなくても、見るべきページが1つにまとまっていれば迷いづらいからです。
将来の見通しと付き合い方
最後に、「いつになったらゲスト宛て@メンションが戻ってくるのか?」という視点で少しだけ整理しておきます。
現状:公式のタイムラインは未公表
前述の通り、Microsoft Q&Aにおけるモデレーターの回答では、
- ゲスト宛て@メンションは過去に一部で提供されていた
- 現在は無効化・制限されている
- 復活時期は明示されていない
とされています。これは、2025年時点でも変わっていません。
なぜ慎重になっている可能性が高いのか
公式に詳細が説明されているわけではありませんが、Loopというサービスの性質上、次のような点がハードルになっていると推測されます。
- LoopコンポーネントはTeamsやOutlook、OneNoteなど複数アプリにまたがって存在する
- ゲストがどのアプリからアクセスしているかに関わらず、一貫した通知体験を提供する必要がある
- 外部ユーザーに対して誤って内部情報を露出しないよう、セキュリティとプライバシーを厳密に制御する必要がある
このような背景から、「とりあえず動く」レベルの機能ではなく、十分に安全かつ一貫性のある仕組みになるまで提供を絞っている可能性は十分考えられます。
「戻ってきたらラッキー」くらいのスタンスで設計する
とはいえ、ビジネスは待ってくれません。実務上は、
- ゲスト宛て@メンションがない前提で運用設計する
- もし機能が復活したら、通知フローを簡略化する方向でアップデートする
という二段構えで考えるのが現実的です。
たとえば、
- 今は「Loop更新 → TeamsでURL共有 → Plannerにタスク登録」の三段構えだが、@メンションが復活したら「Loop更新 → Loop内@メンション+Planner登録」に簡略化する
- もしくは、ゲストに対する一次通知はLoop@メンション、内部の締め切り管理は引き続きPlannerで、と役割分担を変える
といった形で、「あとから切り替えやすい運用」を意識しておくと、将来の変更にも対応しやすくなります。
まとめ:@メンションがなくても「誰が」「いつまでに」を明確にする
ここまで、Microsoft Loopでゲスト宛て@メンションが使えない問題について、現状の公式情報と実務的な対処方法を整理してきました。
- ゲスト宛て@メンションは、過去に一部で使えたものの、現在は製品側の制限として無効化または制限されている
- 復旧時期は公式に示されておらず、各組織からのフィードバックとMicrosoft側の開発ロードマップに委ねられている
- その一方で、Loop自体のゲスト共有機能は拡充されており、「ゲストと一緒に編集する」こと自体は可能になっている
この状況下で、現場としてできることは大きく次の3つです。
- Feedback Portalでの要望投稿・投票を通じて、ゲスト宛て@メンションの重要性をMicrosoftに伝える
- Microsoft 365メッセージセンターやロードマップなどをウォッチし、仕様変更の兆しをキャッチできる体制を作る
- 当面は、Teamsやメール、Planner/To Doと組み合わせた運用で、「誰が」「いつまでに」「何をするか」を明確に伝えるフローを整える
Loopは非常に柔軟なツールだからこそ、「通知がないと成り立たない」情報構造にしてしまうと、今回はその弱点が表面化しました。逆に言えば、
- ページ構造の工夫(担当者の明記、更新ログ、ゲスト用ページの分離)
- Teamsやメールとの連携ルール
- タスク管理ツールとの役割分担
といった運用設計を見直す良い機会とも言えます。
ゲスト宛て@メンションが再び使えるようになったときに、すぐ活かせるよう、まずは「通知に頼りすぎないLoop運用」を組み立てておくのが、今できる最も堅実な一手です。

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