Officeの言語パックを安全に削除したいなら、最初に「Office内の編集言語を外したいだけなのか」「PCから言語パック本体を消したいのか」を切り分けるのが最短です。多くのケースでは、Word や Excel の [ファイル] > [オプション] > [言語] から不要な編集言語を外せば十分です。Windows のアプリ一覧からアンインストールが必要なのは、別途入れた言語パックや古い Office 言語コンポーネントを整理したい場合です。Microsoft 365 Apps を管理配布している環境では、Office Deployment Tool(ODT)で削除するのが公式の方法です。(Microsoft サポート)
この記事では、Officeの言語パックを削除する前の確認ポイント、一般ユーザー向けの安全な手順、会社PCでの管理者向け手順、削除後に戻す方法まで、迷いやすい順に整理します。なお、Office for Mac は利用可能な言語が最初から含まれており、Windows版とは前提が異なります。(Microsoft サポート)
Officeの言語パック削除で最初に分ける4つの操作
Office内の編集言語だけ外す
Office の [ファイル] > [オプション] > [言語] で不要な編集言語を削除する方法です。スペルチェックや校正、文書作成時の言語候補を整理したいだけなら、まずこの方法から始めるのが安全です。(Microsoft サポート)
PCから言語パック本体を消す
Windows の「インストール済みアプリ」や「プログラムと機能」から、別途インストールされた Office 言語パックや古い Office 言語項目をアンインストールする方法です。Office 2016 の言語パックを別製品として入れていた場合も、このルートが公式です。(Microsoft サポート)
会社PCや複数台管理なら ODT で削除する
Microsoft 365 Apps の管理配布では、Microsoft Learn で Remove 要素を使って言語パックや校正ツールを削除する方法が案内されています。複数台へ同じ設定を適用したい環境では、これが正攻法です。(Microsoft Learn)
Windowsの表示言語やキーボード削除は別物
[設定] > [時刻と言語] > [言語と地域] で行う Windows 側の言語削除は、Office 言語パック削除とは別操作です。ここを触ると、OS の表示言語やキーボード配列、IME 側に影響します。(Microsoft サポート)
削除前に確認しておくこと
残す言語を先に決める
Office では、既定になっている主要な編集言語はそのままでは削除できません。削除したい言語が既定なら、先に別の言語を優先に設定する必要があります。表示言語も同様で、優先表示言語のリソースがなくなると、一覧の次の言語へ切り替わります。つまり、先に「残す言語」を優先にしてから消すのが安全です。(Microsoft サポート)
削除前に、次の2点だけメモしておくと戻しやすくなります。
- 現在の Office 表示言語
- 現在の Office 編集言語と、削除後に残したい言語
Officeのインストール方式を確認する
アンインストールや修復の見え方は、Office のインストール方式で変わります。Microsoft の案内では、代表的な方式は Click-to-Run、MSI、Microsoft Store の3つです。Office アプリで [ファイル] > [アカウント] を開き、バージョン と ビルド、または Microsoft Store の表記があるかを見ると判別できます。Click-to-Run はバージョン番号とビルド番号が表示され、MSI はそれが出ません。(Microsoft サポート)
Windowsの言語設定と混同しない
タスクバーの ENG や JP、キーボード配列の追加・削除、Windows の表示言語変更は、Office 言語パック削除と別です。Windows で削除ボタンがグレーアウトしている場合は、その言語が現在の Windows 表示言語である可能性があります。Office の設定だけ変えたいのに Windows 側を触ると、思わぬところまで変わります。(Microsoft サポート)
もっとも安全な手順:Office内の編集言語だけ削除する
この方法は、個人PCでも会社PCでも試しやすく、失敗が少ない手順です。まずはこちらから始めるのが無難です。(Microsoft サポート)
手順
- Word か Excel を開き、
[ファイル] > [オプション] > [言語]を開きます。画面上の表記はバージョンによりOffice の編集言語と校正機能、Office のオーサリング言語と校正など少し異なることがあります。(Microsoft サポート) Office の表示言語とOffice の編集言語と校正機能の一覧から、今後も使う言語を選び、[優先として設定]をクリックします。削除したい言語が既定なら、この操作を先にしないと削除できません。(Microsoft サポート)- 削除したい言語を選び、
[削除]をクリックします。不要なのが編集言語だけなら、ここで完了です。(Microsoft サポート) - Office アプリをすべて閉じてから開き直し、表示言語と編集言語が想定どおりか確認します。表示言語のリソースがなくなった場合は、一覧の次の優先言語が使われます。(Microsoft サポート)
この方法で消えないもの
この手順で編集言語を削除しても、すでに作成済みの文書内のテキスト自体は消えません。また、削除前に文書内の校正言語を手動で指定していた場合、その設定が文書内に残ることがあります。ここを知らないと、「削除したのに日本語判定が残る」と誤解しがちです。(Microsoft サポート)
PCからOffice言語パックそのものをアンインストールする手順
Windows のアプリ一覧に対象言語の項目が見えているなら、言語パック本体を消す方法が使えます。Microsoft も、古い MSI ベースの Office 言語が残っている場合は [Windows 設定] > [アプリ] > [インストール済みアプリ] で古い Office 言語のインストールを探してアンインストールするよう案内しています。Office 2016 の言語パックを別製品として入れていた場合も、Windows の追加と削除から外すのが公式です。(Microsoft サポート)
手順
- Word、Excel、Outlook など、Office アプリをすべて閉じます。
- Windows 11 なら
[設定] > [アプリ] > [インストール済みアプリ]を開きます。旧来の画面ならコントロール パネル > プログラムと機能でも確認できます。(Microsoft サポート) - 対象言語の言語パック、
Language Accessory Pack、または古いOffice 言語のような項目を探してアンインストールします。表記はバージョンや導入方法で多少異なります。(Microsoft サポート) - PC を再起動し、Word か Excel を開いて、表示言語と編集言語が想定どおりか確認します。
- アプリ一覧に対象言語が出てこない場合は、その言語が Office と一体で入っているか、管理配布されている可能性があります。その場合は次の ODT 手順を使うか、会社PCなら管理者へ確認したほうが早いです。(Microsoft Learn)
この方法を選ぶ目安
- Windows のアプリ一覧に、消したい言語の項目が個別に見えている。(Microsoft サポート)
- 以前の Office 言語や校正ツールが残っていそうで、入力時や校正時に不具合が出ている。(Microsoft サポート)
- Office 2016 の言語パックを別製品として入れていた。(Microsoft Learn)
失敗しやすいポイント
- Office 2016 の校正ツールを Microsoft 365 で使い続けないこと。 Microsoft は、Office 2016 の校正ツールを新しい Office と組み合わせるのはサポートされないと案内しています。古い校正ツールはアンインストールし、現在の Office に対応する言語パックへ入れ直すほうが安全です。対応する Office 言語パックは Office のバージョンと一緒に更新されます。(Microsoft サポート)
- 残す言語を優先設定せずに削除しないこと。 既定言語は削除できず、表示言語は一覧順の次の言語へ切り替わるため、先に優先言語を整えておかないと表示が想定外になります。(Microsoft サポート)
- Windows 側の言語やキーボードを消さないこと。 Office の問題を片付けたいだけなら、OS の言語設定には基本的に触れないほうが安全です。(Microsoft サポート)
会社PCや管理者向け:ODTで言語パックを削除する
Microsoft 365 Apps では、Microsoft Learn に「言語パックまたは校正ツールを削除するには Remove 要素を使う」と明記されています。Office LTSC 2021 / 2024 の組織向け展開も ODT が前提なので、管理配布環境ではこの方法を覚えておくと迷いません。(Microsoft Learn)
Microsoft Learn の例に沿うと、言語パック削除用の XML は次の形です。日本語を削除する例として書くと、構造はこうなります。(Microsoft Learn)
<Configuration>
<Remove>
<Product ID="LanguagePack">
<Language ID="ja-jp" />
</Product>
</Remove>
</Configuration>
Language ID にはカルチャコードを指定します。たとえば日本語は ja-jp、英語(米国)は en-us です。校正ツールだけ消したい場合は Product ID="LanguagePack" の代わりに Product ID="ProofingTools" を使います。(Microsoft Learn)
実行手順
- ODT を用意し、上の内容を
remove-lang.xmlなどの名前で保存します。ODT は Microsoft Download Center から入手し、展開するとsetup.exeとサンプル XML が取り出せます。(Microsoft Learn) - 管理者権限のコマンドプロンプトを開き、ODT の
setup.exeがあるフォルダーへ移動します。 - 次のコマンドを実行します。ODT は
setup /configure 構成ファイル名で動作します。(Microsoft Learn)
setup /configure remove-lang.xml
- 完了後に Office を開き、削除対象の言語が外れているか確認します。
個人PCでアプリ一覧から簡単に消せるなら、ODT まで使う必要はありません。逆に、会社PCでポリシーや展開設定が絡む環境では、アプリ一覧から無理に触るより ODT か管理者手順に合わせたほうが事故が少ないです。(Microsoft Learn)
削除した言語を戻す方法
Office の言語設定を戻すだけなら、[ファイル] > [オプション] > [言語] から再追加できます。表示言語は Office の表示言語 で 言語の追加、編集言語は Office のオーサリング言語と校正 で 言語の追加 を使います。追加した言語は一覧に表示され、[優先として設定] で既定にできます。(Microsoft サポート)
言語パック本体を削除してしまった場合は、Microsoft の Microsoft 365 用言語アクセサリ パック ページから、使っている Office のバージョン、目的の言語、正しいアーキテクチャ(32 ビットまたは 64 ビット)を選んで再インストールします。インストール後は再度 Office の言語設定で表示言語・編集言語を整えます。(Microsoft サポート)
なお、言語によっては完全ローカライズではなく「一部対応」のものがあります。その場合、再インストールしても一部のメニューが元の言語のままだったり、校正ツールが含まれなかったりします。再追加しても期待どおりにならないときは、まずその言語が完全対応かどうかを疑うと切り分けが早くなります。(Microsoft サポート)
うまくいかないときの対処
- 削除後に Office の挙動がおかしいなら、
オンライン修復を試します。Microsoft は Click-to-Run 環境でクイック修復よりオンライン修復のほうが包括的だと案内しています。なお、修復は Word だけではなく Office スイート全体に対して行われます。(Microsoft サポート) - 入力やスペルチェックのタイミングでクラッシュするなら、古い MSI ベースの言語や校正ツールが残っていないかを確認します。Microsoft 365 の既知の不具合案内でも、古い Office 言語インストールのアンインストールが案内されています。(Microsoft サポート)
- どうしても元に戻せない場合は、言語アクセサリ パックを正しいビット数で入れ直し、Office 側で優先言語を設定し直すのが近道です。(Microsoft サポート)
迷ったらこの順番で進める
Officeの言語パックを安全に削除するなら、残す言語を優先設定 → Office 内の編集言語を削除 → 必要な場合だけ Windows から言語パックをアンインストール → 管理配布なら ODT の順で進めるのがもっとも失敗しにくい流れです。これなら「消せない」「表示が変わりすぎた」「あとで戻せない」といった典型的なつまずきをかなり避けられます。次にやるべきことは、まず Word か Excel を開いて現在の表示言語と編集言語を確認し、不要な言語が Office 設定だけで外せるかを見極めることです。(Microsoft サポート)

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