PowerShellでCisco Unified CMのユーザー情報を取得してVoIP運用を効率化する方法

PowerShellスクリプトを利用することで、Cisco Unified CM(Call Manager)のユーザー情報を迅速かつ効率的に取得できるようになります。VoIP運用において、ユーザー情報の管理は重要なタスクですが、手動での管理には多大な時間と労力が必要です。本記事では、PowerShellを活用してCisco Unified CMのユーザー情報を自動的に取得する方法を詳しく解説し、運用の効率化を目指します。さらに、スクリプトの基本構造から高度な自動化シナリオまで、初心者から上級者まで対応できる内容を提供します。

目次

PowerShellの基本とCisco Unified CMへの応用


PowerShellは、Windows環境での管理タスクを効率化するために設計された強力なスクリプト言語です。特に、ネットワーク機器やサーバー管理など、反復的な作業を簡略化するのに最適です。Cisco Unified CM(Call Manager)は、VoIPネットワークを管理するための統合的なソリューションであり、APIを介して外部システムとの連携が可能です。

PowerShellの基本構文


PowerShellの基本構文はシンプルで、以下の要素で構成されています:

  • コマンドレット: PowerShellで利用される標準コマンド(例: Get-Command)。
  • パイプライン: 複数のコマンドレットを接続し、出力を次のコマンドに渡す仕組み(例: Get-Process | Sort-Object CPU)。
  • 変数: データを一時的に格納するために使用(例: $userInfo = Get-User)。

Cisco Unified CMでの応用


Cisco Unified CMは、SOAPやREST APIを通じて外部システムとのデータ交換をサポートしています。PowerShellを利用することで、APIにアクセスし、次のような操作を自動化できます:

  • ユーザー情報の取得
  • デバイスの設定状況確認
  • VoIP構成の更新

PowerShellとAPIの連携のメリット

  • 効率化: 手動での情報取得や更新作業を排除。
  • 正確性: ヒューマンエラーを軽減。
  • 再現性: スクリプトを再利用可能にすることで、同じ結果を容易に得られる。

これらの特性により、PowerShellはCisco Unified CMを扱う上で非常に有用なツールとなります。次のセクションでは、Cisco Unified CMのユーザー情報取得に必要な準備について解説します。

Cisco Unified CMのユーザー情報取得の概要

Cisco Unified CM(Call Manager)は、VoIP環境の中心的な管理ツールとして、多くの企業で利用されています。このシステムからユーザー情報を取得することで、運用効率を高め、迅速なトラブルシューティングや構成変更が可能になります。

ユーザー情報取得の目的


Cisco Unified CMからユーザー情報を取得する目的は以下の通りです:

  • ユーザー管理の簡素化: 登録ユーザーのステータスやデバイス割り当てを迅速に確認。
  • トラブルシューティング: 問題が発生した際、関連するユーザーやデバイスを素早く特定。
  • レポート生成: 利用状況や設定の統計データを効率的に生成。

取得できる主な情報


PowerShellスクリプトとCisco Unified CM APIを使用することで、以下の情報を取得できます:

  • ユーザーの基本情報: ユーザー名、メールアドレス、役職など。
  • デバイスの割り当て状況: ユーザーに割り当てられた電話機やソフトフォンの情報。
  • 登録ステータス: デバイスの登録状況や接続状況。
  • VoIP設定情報: 拡張子、プロファイル設定、コール履歴など。

ユーザー情報取得の基本プロセス

  1. Cisco Unified CMのAPI設定: APIのアクセス権を有効化し、必要な認証情報を取得します。
  2. PowerShellモジュールの準備: APIと通信するためのスクリプトやライブラリを導入します。
  3. スクリプトの実行: 必要な情報を取得するスクリプトを作成し、実行します。
  4. データの整形と分析: 取得したデータを必要な形式に整形し、利用目的に応じて分析します。

このプロセスにより、Cisco Unified CMのユーザー情報を効率的に管理できるようになります。次のセクションでは、実際に環境を設定する手順を解説します。

必要な環境設定とPowerShellモジュールのインストール手順

Cisco Unified CMからユーザー情報を取得するには、適切な環境設定とPowerShellモジュールの準備が必要です。このセクションでは、スクリプト実行のための前提条件とセットアップ手順について詳しく説明します。

1. Cisco Unified CM APIの有効化


PowerShellを使って情報を取得するためには、Cisco Unified CMのAPIが有効化されている必要があります。

APIの有効化手順

  1. Cisco Unified CMの管理者アカウントでログインします。
  2. System > Service Parametersに移動します。
  3. 使用中のサービス(例: Cisco AXL Web Service)を選択します。
  4. AXL API Accessを「有効」に設定し、変更を保存します。

2. APIアクセス用の資格情報作成


APIにアクセスするには、必要な権限を持つアカウントが必要です。

手順

  1. User Management > End Userから新規ユーザーを作成します。
  2. ユーザーにAXL権限を付与します(Standard AXL API Accessロールを割り当て)。
  3. このアカウントのユーザー名とパスワードを記録しておきます。

3. PowerShellモジュールのインストール


Cisco Unified CMのAPIと通信するために、必要なPowerShellモジュールをインストールします。

PowerShellでのモジュールインストール手順

  1. PowerShellを管理者権限で起動します。
  2. 必要なモジュールをインストールします:
   Install-Module -Name PSCiscoUC -Repository PSGallery -Scope CurrentUser
  1. インストール完了後、モジュールをインポートします:
   Import-Module PSCiscoUC

4. 接続の確認


環境設定が完了したら、PowerShellを使ってCisco Unified CMへの接続を確認します。

接続スクリプトの例


以下のスクリプトを実行し、接続を確認します:

# 接続情報
$Username = "your_api_user"
$Password = "your_api_password"
$CUCMServer = "your_cucm_server"

# API接続
Connect-CUCM -Server $CUCMServer -Credential (New-Object PSCredential($Username, (ConvertTo-SecureString $Password -AsPlainText -Force)))

# 接続確認
Get-CUCMVersion

正常にバージョン情報が取得できれば、接続は成功です。

これで、Cisco Unified CMとの通信環境が整いました。次のセクションでは、具体的なユーザー情報取得のスクリプトについて解説します。

スクリプトの基礎:ユーザー情報を取得する方法

このセクションでは、Cisco Unified CMのユーザー情報を取得するためのPowerShellスクリプトの基本構造について解説します。初めてスクリプトを作成する方でも理解しやすいよう、手順を具体的に示します。

基本的なスクリプト構造


Cisco Unified CMのAPIと連携するスクリプトは、以下の構造で作成します:

  1. 接続設定
  2. APIコールでデータ取得
  3. 取得データの整形と表示

スクリプト例:ユーザー情報の取得

以下のスクリプトは、Cisco Unified CMからユーザー情報を取得するための基本例です:

# 必要なモジュールのインポート
Import-Module PSCiscoUC

# 接続情報の設定
$Username = "your_api_user"
$Password = "your_api_password"
$CUCMServer = "your_cucm_server"

# API接続
$Credential = New-Object PSCredential($Username, (ConvertTo-SecureString $Password -AsPlainText -Force))
Connect-CUCM -Server $CUCMServer -Credential $Credential

# ユーザー情報の取得
$Users = Get-CUCMUser

# データの出力
$Users | ForEach-Object {
    Write-Output "ユーザーID: $($_.UserID)"
    Write-Output "表示名: $($_.DisplayName)"
    Write-Output "メールアドレス: $($_.MailID)"
    Write-Output "電話番号: $($_.DirectoryNumber)"
    Write-Output "------------------------"
}

# 接続解除
Disconnect-CUCM

スクリプトのポイント解説

1. 接続設定

  • $Username と $Password に、APIアクセス用の資格情報を入力します。
  • Connect-CUCM コマンドレットを使用して、Cisco Unified CMと接続します。

2. データ取得

  • Get-CUCMUser コマンドレットを使用して、全ユーザーの情報を取得します。

3. データの整形と表示

  • PowerShellのパイプラインを活用し、取得したデータを整形します。
  • 必要な項目(UserID、DisplayName、MailIDなど)を抽出して出力します。

4. 接続解除

  • 作業終了後は Disconnect-CUCM コマンドレットで接続を解除し、安全性を確保します。

スクリプトの出力例

ユーザーID: jdoe
表示名: John Doe
メールアドレス: [email protected]
電話番号: 1234
------------------------
ユーザーID: msnow
表示名: Mary Snow
メールアドレス: [email protected]
電話番号: 5678
------------------------

このように、Cisco Unified CMからユーザー情報を簡単に取得できます。次のセクションでは、取得データをさらに活用するためのフィルタリングと整理について解説します。

スクリプトを活用した情報のフィルタリングと整理

Cisco Unified CMから取得したデータは、多くの場合そのままでは利用しにくいため、必要な情報を抽出したり整理したりする必要があります。このセクションでは、PowerShellスクリプトを使用してデータをフィルタリングし、運用に役立つ形式に整形する方法を解説します。

フィルタリングの基本


取得したデータをフィルタリングすることで、特定の条件に合致する情報だけを抽出できます。

例: 指定した電話番号が登録されたユーザーを抽出

# 電話番号をフィルタリング
$FilteredUsers = $Users | Where-Object { $_.DirectoryNumber -eq "1234" }

# フィルタリング結果の出力
$FilteredUsers | ForEach-Object {
    Write-Output "ユーザーID: $($_.UserID)"
    Write-Output "表示名: $($_.DisplayName)"
    Write-Output "メールアドレス: $($_.MailID)"
    Write-Output "電話番号: $($_.DirectoryNumber)"
    Write-Output "------------------------"
}

このスクリプトは、電話番号が “1234” のユーザー情報のみを表示します。

データの整理と加工


取得したデータを整理してCSVやテーブル形式に変換することで、管理がしやすくなります。

例: データをCSVファイルにエクスポート

# 必要なデータを選択
$ExportData = $Users | Select-Object UserID, DisplayName, MailID, DirectoryNumber

# CSV形式でエクスポート
$ExportData | Export-Csv -Path "C:\CUCMUserData.csv" -NoTypeInformation -Encoding UTF8
Write-Output "ユーザー情報をCSVファイルにエクスポートしました: C:\CUCMUserData.csv"

これにより、取得したデータをExcelや他のアプリケーションで開ける形式で保存できます。

データの集計


PowerShellの集計機能を使用して、データをさらに分析できます。

例: 電話番号の登録状況を集計

# 電話番号ごとのユーザー数をカウント
$Users | Group-Object DirectoryNumber | ForEach-Object {
    Write-Output "電話番号: $($_.Name)"
    Write-Output "ユーザー数: $($_.Count)"
    Write-Output "------------------------"
}

このスクリプトは、各電話番号に関連付けられたユーザー数を表示します。

実践例: 管理者向けレポートの生成


次の例では、管理者向けの簡易レポートを生成します。

例: ユーザー情報の簡易レポート

# レポートデータの作成
$Report = $Users | Select-Object UserID, DisplayName, DirectoryNumber | Out-String

# レポートの出力
$ReportFilePath = "C:\CUCMUserReport.txt"
$Report | Set-Content -Path $ReportFilePath
Write-Output "レポートを生成しました: $ReportFilePath"

スクリプトの応用

  • 特定の条件に基づく通知メールの送信: フィルタリング結果を用いて、関連ユーザーにメールを自動送信。
  • 運用効率向上のための自動レポート: 定期的にスクリプトを実行し、最新情報をエクスポート。

フィルタリングや整理を活用すれば、膨大な情報から必要なデータを効率的に抽出し、VoIP運用をさらに簡素化できます。次のセクションでは、Cisco Unified CM APIとの高度な連携方法について解説します。

Cisco Unified CM APIとの連携

PowerShellを利用してCisco Unified CMとAPI連携を行うことで、さらに高度なデータ取得や操作が可能になります。ここでは、Cisco Unified CM APIの基本的な使い方と、PowerShellスクリプトを用いた具体的な連携手法を解説します。

Cisco Unified CM APIの概要


Cisco Unified CMは、管理者が外部からデータ取得や操作を行えるよう、以下のAPIを提供しています:

  • AXL API: ユーザーやデバイス情報の管理が可能なSOAPベースのAPI。
  • RIS API: 登録デバイスのステータス情報を提供するAPI。
  • PerfMon API: システムのパフォーマンス監視データを取得するAPI。

本セクションでは、AXL APIを例に、PowerShellを使用した連携手法を解説します。

AXL APIの基本構成


AXL APIを利用するには、以下の手順を踏みます:

  1. SOAPリクエストの作成: AXLが求めるXMLフォーマットでデータをリクエストします。
  2. 認証情報の送信: API認証には基本認証(Basic Auth)を使用します。
  3. レスポンスの解析: XML形式のレスポンスをパースして必要なデータを取得します。

PowerShellでの連携手法

1. SOAPリクエストの送信


以下の例は、AXL APIを使用して特定ユーザーの詳細情報を取得するスクリプトです:

# AXL APIエンドポイント
$CUCMServer = "https://your_cucm_server:8443/axl/"

# 認証情報
$Username = "your_api_user"
$Password = "your_api_password"

# SOAPリクエストの作成
$SOAPRequest = @"
<soapenv:Envelope xmlns:soapenv="http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/" xmlns:ns="http://www.cisco.com/AXL/API/10.5">
   <soapenv:Header/>
   <soapenv:Body>
      <ns:getUser>
         <userid>jdoe</userid>
      </ns:getUser>
   </soapenv:Body>
</soapenv:Envelope>
"@

# リクエストの送信
$response = Invoke-RestMethod -Uri $CUCMServer -Method Post -Body $SOAPRequest -Credential (New-Object PSCredential($Username, (ConvertTo-SecureString $Password -AsPlainText -Force))) -ContentType "text/xml"

# レスポンスの表示
$response.Envelope.Body.getUserResponse

2. レスポンスの解析


レスポンスはXML形式で返されるため、PowerShellのXML解析機能を使用して必要な情報を抽出します:

# XMLレスポンスの解析
$ParsedResponse = [xml]$response
$UserName = $ParsedResponse.Envelope.Body.getUserResponse.return.firstname
$UserLastName = $ParsedResponse.Envelope.Body.getUserResponse.return.lastname
Write-Output "名前: $UserName $UserLastName"

RIS APIを使用したデバイスステータスの取得


RIS APIを使用すると、デバイスの登録ステータスを取得できます。以下は、その例です:

# RIS APIエンドポイント
$RISAPIEndpoint = "https://your_cucm_server:8443/realtimeservice/services/RISService70"

# SOAPリクエスト
$SOAPRequest = @"
<soapenv:Envelope xmlns:soapenv="http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/">
   <soapenv:Header/>
   <soapenv:Body>
      <selectCmDevice>
         <StateInfo></StateInfo>
         <CmSelectionCriteria>
            <MaxReturnedDevices>100</MaxReturnedDevices>
            <DeviceClass>Any</DeviceClass>
            <Model>255</Model>
            <Status>Any</Status>
            <NodeName></NodeName>
         </CmSelectionCriteria>
      </selectCmDevice>
   </soapenv:Body>
</soapenv:Envelope>
"@

# デバイス情報取得
$response = Invoke-RestMethod -Uri $RISAPIEndpoint -Method Post -Body $SOAPRequest -Credential (New-Object PSCredential($Username, (ConvertTo-SecureString $Password -AsPlainText -Force))) -ContentType "text/xml"

# レスポンスの解析
$ParsedResponse = [xml]$response
$Devices = $ParsedResponse.Envelope.Body.selectCmDeviceResponse
$Devices | ForEach-Object {
    Write-Output "デバイス名: $($_.Name), 登録状態: $($_.Status)"
}

API連携のメリット

  • データ取得の柔軟性: 必要な情報をカスタマイズして取得可能。
  • 操作の自動化: ユーザー管理やデバイス監視を効率化。
  • 運用の一元化: PowerShellで他のシステムと連携しながら管理可能。

APIを活用することで、Cisco Unified CMをより柔軟に、効率的に管理できるようになります。次のセクションでは、よくあるエラーとそのトラブルシューティング方法について解説します。

よくあるエラーの対処法とトラブルシューティング

PowerShellを用いてCisco Unified CMと連携する際、いくつかのエラーが発生する可能性があります。このセクションでは、一般的なエラーとその解決策を解説します。問題が発生した場合、適切なトラブルシューティングを行うことで、スクリプトを正常に動作させることができます。

1. 接続エラー

エラー例

Invoke-RestMethod : Unable to connect to the remote server

原因

  • サーバーのホスト名またはIPアドレスが間違っている。
  • HTTPS通信が正しく設定されていない。
  • ファイアウォールやネットワーク設定による通信ブロック。

対処法

  1. サーバーのホスト名またはIPアドレスが正しいか確認。
  2. サーバーがHTTPS(ポート8443)でリクエストを受け付けているか確認。
  3. 以下のコマンドでポート接続をテスト:
   Test-NetConnection -ComputerName your_cucm_server -Port 8443
  1. ファイアウォール設定を確認し、必要なポートを開放。

2. 認証エラー

エラー例

401 Unauthorized

原因

  • 提供されたユーザー名またはパスワードが間違っている。
  • APIアクセス権限が設定されていない。

対処法

  1. Cisco Unified CM管理画面でAPIユーザーの資格情報を確認。
  2. APIユーザーにStandard AXL API Accessロールが割り当てられているか確認。
  3. PowerShellで使用している資格情報が正しい形式か確認:
   $Credential = New-Object PSCredential($Username, (ConvertTo-SecureString $Password -AsPlainText -Force))

3. レスポンスフォーマットエラー

エラー例

The response content cannot be parsed because the Internet Explorer engine is not available

原因

  • レスポンスが期待したXML形式ではない。
  • APIリクエストに必要なヘッダーやフォーマットが欠けている。

対処法

  1. リクエストヘッダーを適切に設定する:
   $Headers = @{
       "Content-Type" = "text/xml"
   }
  1. SOAPリクエストが適切なフォーマットか確認。
  2. レスポンスを一時的に保存して内容を確認:
   $response | Out-File -FilePath "C:\Response.xml"

4. データ取得エラー

エラー例

The specified user ID was not found

原因

  • リクエストしたユーザーIDがCisco Unified CMに存在しない。
  • フィルタリング条件が間違っている。

対処法

  1. Cisco Unified CM管理画面でユーザーが登録されているか確認。
  2. スクリプトでリクエストしているパラメーターを再確認:
   <userid>jdoe</userid>
  1. APIリクエストが適切に送信されているか、レスポンスをデバッグ。

5. SSL証明書エラー

エラー例

The underlying connection was closed: Could not establish trust relationship

原因

  • Cisco Unified CMのSSL証明書が信頼されていない。

対処法

  1. 一時的に証明書検証を無効化(注意: セキュリティリスクあり):
   [System.Net.ServicePointManager]::ServerCertificateValidationCallback = { $true }
  1. 信頼されたCA証明書をインストールし、再試行。
  2. 自己署名証明書を使用している場合は、PowerShellで例外設定を追加。

トラブルシューティングのコツ

  • ログを残す: スクリプト内で詳細なログを記録する機能を追加し、問題箇所を特定。
  • エラー出力の活用: $Error や Try-Catch ブロックを使用してエラーを詳細に記録。
   Try {
       # APIリクエスト処理
   } Catch {
       Write-Error "エラーが発生しました: $_"
   }
  • 公式ドキュメント参照: Cisco Unified CMのAPI仕様書で、リクエスト構造やレスポンス仕様を確認。

適切なトラブルシューティング手順を学ぶことで、エラーを迅速に解決し、スクリプトの運用を円滑に進めることができます。次のセクションでは、実践的な自動化シナリオについて解説します。

実践例:運用効率を上げる自動化のシナリオ

PowerShellを使用したCisco Unified CMとの連携により、日常的な運用タスクを自動化し、作業効率を大幅に向上させることが可能です。このセクションでは、運用現場で役立つ具体的な自動化シナリオをいくつか紹介します。

1. ユーザー登録状況の定期レポート生成

概要


毎日または毎週、ユーザー登録状況を自動的にレポートとして生成し、管理者にメールで送信します。

スクリプト例

# 接続情報
$CUCMServer = "your_cucm_server"
$Username = "your_api_user"
$Password = "your_api_password"

# Cisco Unified CM接続
$Credential = New-Object PSCredential($Username, (ConvertTo-SecureString $Password -AsPlainText -Force))
Connect-CUCM -Server $CUCMServer -Credential $Credential

# ユーザー情報取得
$Users = Get-CUCMUser

# レポート生成
$Report = $Users | Select-Object UserID, DisplayName, DirectoryNumber | Out-String
$ReportFilePath = "C:\CUCMUserReport_$(Get-Date -Format yyyyMMdd).txt"
$Report | Set-Content -Path $ReportFilePath

# メール送信
Send-MailMessage -From "[email protected]" -To "[email protected]" -Subject "Cisco Unified CM ユーザー登録レポート" -Body "添付ファイルをご確認ください。" -Attachments $ReportFilePath -SmtpServer "smtp.example.com"

# 接続解除
Disconnect-CUCM

利点

  • ユーザー登録情報を定期的に管理者へ提供。
  • 管理負担を軽減し、ミスを防止。

2. 登録解除されたデバイスの自動アラート

概要


登録解除されたデバイスを検出し、管理者に通知します。

スクリプト例

# デバイスステータス取得
$Devices = Get-CUCMDevice | Where-Object { $_.Status -eq "Unregistered" }

# アラートメール送信
if ($Devices.Count -gt 0) {
    $UnregisteredDevices = $Devices | Select-Object Name, Status | Out-String
    Send-MailMessage -From "[email protected]" -To "[email protected]" -Subject "登録解除されたデバイスの通知" -Body "以下のデバイスが登録解除されています:`n$UnregisteredDevices" -SmtpServer "smtp.example.com"
}

利点

  • 未登録デバイスを早期に検出してトラブルシューティングを迅速化。
  • VoIPネットワークの安定性を確保。

3. 電話番号重複チェックの自動化

概要


電話番号の重複を検出し、運用ポリシー違反を防ぎます。

スクリプト例

# 電話番号の重複チェック
$DuplicateNumbers = $Users | Group-Object DirectoryNumber | Where-Object { $_.Count -gt 1 }

# 結果をレポート
if ($DuplicateNumbers.Count -gt 0) {
    $DuplicatesReport = $DuplicateNumbers | ForEach-Object {
        "電話番号: $($_.Name), 登録数: $($_.Count)"
    } | Out-String
    Write-Output "重複が見つかりました:"
    Write-Output $DuplicatesReport
} else {
    Write-Output "重複はありません。"
}

利点

  • 電話番号の競合による通信障害を未然に防止。
  • 配置ミスを早期に特定。

4. ユーザーごとの登録デバイスのリストアップ

概要


各ユーザーに割り当てられているデバイスを自動でリストアップし、運用管理を簡略化します。

スクリプト例

# ユーザーごとのデバイス情報を取得
$Users | ForEach-Object {
    $UserID = $_.UserID
    $Devices = Get-CUCMDevice | Where-Object { $_.OwnerUserID -eq $UserID }
    Write-Output "ユーザーID: $UserID"
    Write-Output "デバイス:"
    $Devices | ForEach-Object { Write-Output " - $($_.Name)" }
    Write-Output "-------------------------"
}

利点

  • ユーザーごとのデバイス情報を明確化。
  • トラブルシューティング時の確認作業を簡略化。

自動化のメリット

  • 効率化: 手動タスクを削減し、時間を節約。
  • 正確性: 人為的なミスを防止。
  • 迅速な対応: 異常を早期発見し、対策を迅速に実施。

これらの自動化シナリオを組み合わせることで、Cisco Unified CMの運用管理をさらに効率化し、トラブルの発生を抑えることができます。次のセクションでは、記事の内容をまとめます。

まとめ

本記事では、PowerShellを活用してCisco Unified CMからユーザー情報を取得し、VoIP運用を効率化する方法について解説しました。PowerShellの基本構文から、Cisco Unified CM APIとの連携、情報のフィルタリング、整理、自動化シナリオの具体例まで、多岐にわたる内容を網羅しました。

適切なスクリプトの活用により、運用管理の負担を軽減し、エラーを未然に防ぐことが可能です。また、ユーザー情報のレポート作成やデバイス監視、異常検知などの自動化により、管理者の業務効率を大幅に向上させることができます。

Cisco Unified CMの管理をさらに簡素化し、より安定したVoIPネットワーク運用を実現するために、ぜひPowerShellを活用してみてください。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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