ローカル管理者とドメイン管理者の違いを超簡単に説明してみた — Domain Adminsって何だ?

ITインフラストラクチャにおいて、ローカル管理者とドメイン管理者の役割は非常に重要です。しかし、これら2つの概念を理解し、適切に活用することが難しい場合もあります。この記事では、ローカル管理者とドメイン管理者の違いを詳しく解説し、それぞれの活用方法を説明します。

目次

Adminの定義を確認

adminの定義を曖昧にしていると本記事の内容は理解し難いです。Adminの定義について以下の記事で解説していますのでご一読ください。

アドミン(admin)とは?曖昧な理解に終止符を!定義を分かり易く解説

ローカル管理者って何?

ローカル管理者とはAdministratorsというグループに所属したユーザです。

グループとは何?って方はグループアカウントの作成方法と、活用することのメリット|Active Directoryの運用を参照してください。

コンピュータ1台毎にAdministratorsというグループが初めからあるんですが、そこに所属しているユーザがローカル管理者ということになります。

分かり易い話として、Administratorというユーザが通常「アドミン権限」等と言われてAdministratorsに所属しています。下図を見ると分かると思いますが、Administratorのプロパティを見ると所属グループがAdministratorsになっています。ユーザを新規で作成して、Administratorsに所属させればその新規ユーザはローカル管理者ということになります。PC設定のデフォルトでAdministratorがローカル管理者に設定されています。

ドメイン管理者って何?

ドメイン管理者とはDomain Adminsというグループに所属したユーザです。

Domain Adminsに田中さんを所属させれば田中さんがドメイン管理者ということになります。ちなみにDomain Adminsはドメインコントローラー内にしかありません。

Domain Adminsはドメイン内の全てのコンピュータのAdministrators権限を持っているので、言い換えるとドメイン内の全てのコンピュータの管理をする事ができる非常に強力な権限です。通常はシステム管理者だけが、持っている権限となります。

下図が分かり易いと思います。Domain Adminsに所属するユーザSさんはPC1とPC2両方のAdministrators権限を持っているので、PC1とPC2両方の管理が可能です。trip.co.jpドメイン内の全てのコンピュータの管理が可能です。

ユーザBさんについては、PC1のAdministratorsにしか所属していないので、PC2の管理はできません
いかにDomain Adminsが強力な権限なのかが分かります。むやみは付与するのは不味いということを覚えておいてください

上記で説明した内容を理解すれば、他にも権限が複数ありますが、応用が効きますし、管理者としては運用がし易すくなります。

私自身もなんとなくの理解だったんですが、最近正確に理解したところです。

また、そもそもWindowsの権限について以下の記事で解説していますので、宜しければご参考にしてください。

Windowsの管理者権限(Administrators)とユーザー権限(Users)の違いを噛み砕いて説明してみた

ローカル管理者とドメイン管理者の違い

ローカル管理者とドメイン管理者の主な違いは、管理対象の範囲です。ローカル管理者は、一台のコンピューターやサーバーに対して権限を持ちますが、ドメイン管理者は、ネットワーク全体に対して権限を持っています。これにより、ドメイン管理者は、より広範な管理タスクを実行できる一方で、ローカル管理者は、個別のコンピューターやサーバーに特化したタスクを実行できます。

ローカル管理者とドメイン管理者の活用方法

ローカル管理者とドメイン管理者の活用方法は、組織のITインフラストラクチャの要件に応じて異なります。一般的に、ローカル管理者は、特定のコンピューターやサーバーに関する問題の解決や、そのシステムに特化した設定変更を行う際に活用されます。一方、ドメイン管理者は、ネットワーク全体におけるセキュリティポリシーやアクセス制御の設定、複数のコンピューターに対するソフトウェアの展開や更新など、より大規模な管理タスクを実行するために使用されます。

ローカル管理者とドメイン管理者の適切な運用

ローカル管理者とドメイン管理者の適切な運用は、組織のセキュリティを確保するために重要です。ローカル管理者アカウントは、不正なアクセスやマルウェアの感染があった場合、その影響が個別のコンピューターに限定されるため、リスクが低くなります。一方、ドメイン管理者アカウントは、ネットワーク全体に対する権限を持つため、セキュリティ対策が不十分な場合、大きなリスクをもたらすことがあります。そのため、ドメイン管理者アカウントは、必要最低限の運用を行い、セキュリティ対策を徹底することが求められます。

ドメインユーザーに特化した解説

ドメインユーザーに焦点を絞った解説を下記記事でしています。本記事の内容がしっくりこない場合一読ください。

【Active Directory】ドメインユーザーとは?Domain Users や Domain Adminsも絡めて明快に解説

まとめ

この記事では、ローカル管理者とドメイン管理者の違いと活用方法について解説しました。ローカル管理者は、特定のコンピューターに対する管理権限を持ち、個別のシステムに特化したタスクを実行できます。一方、ドメイン管理者は、ネットワーク全体に対する管理権限を持ち、より広範な管理タスクを実行できます。組織のITインフラストラクチャに応じて、適切な権限の管理者アカウントを活用し、セキュリティを確保することが重要です。

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