ValorantでPCがクラッシュする原因と直し方:イベントログ「Device PCI\VEN_1002… had a problem starting」(AMD)対策

Valorantのプレイ中だけPCがフリーズ・再起動し、イベントビューアーに「Device PCI\VEN_1002&DEV_164C… had a problem starting」が出る――そんな症状は、AMD系デバイスのドライバー/チップセット/BIOS/OC設定の噛み合わせが原因になりがちです。本記事では、軽い対処から順に原因を切り分け、最終的に安定化させる具体手順をまとめます。

目次

症状:Valorant中のクラッシュと「AMD(VEN_1002)デバイス起動失敗」が同時に出る

Valorantをプレイ中に、突然フリーズする・ブラックスクリーンになる・デスクトップに戻る・勝手に再起動する。さらにイベントビューアー(システムログ)で 「Device PCI\VEN_1002… had a problem starting」 というメッセージが確認できる――この組み合わせは、AMD系デバイス(GPU/チップセット配下のPCIeデバイスなど)の初期化がゲーム負荷で破綻しているサインであることが多いです。

「グラフィックドライバーを入れ直したのに直らない」ときは、GPUドライバー単体の問題ではなく、チップセットドライバー、BIOS、メモリ設定(XMP/EXPO/DOCP)、Undervolt、電源管理など複数要因が絡んでいるケースが目立ちます。だからこそ、やるべきは“闇雲な更新”ではなく、軽い順に切り分けて、原因の層を特定することです。

まず5分で整理:クラッシュの「形」を見分ける

同じ「落ちる」でも、落ち方で疑うべき層が変わります。最初にここを押さえるだけで、遠回りが減ります。

落ち方体感の例まず疑うもの最初の一手
アプリだけ終了Valorantが閉じてデスクトップへ。PCは普通に動くゲーム/アンチチート/ドライバー競合オーバーレイ停止、DDU、Vanguard再導入
ブラックスクリーン/画面消失音は鳴るが映らない、復帰しない/復帰するGPUドライバー、GPU電源、PCIe相性DDU、Radeon設定見直し、PCIe設定検証
PCが再起動/電源断突然落ちて再起動、ブルースクリーン無しも多いOC/Undervolt限界、PSU、WHEABIOSデフォルト化、XMP解除、電源/温度確認

イベントログ「Device PCI\VEN_1002… had a problem starting」の意味と、やるべき確認

このメッセージは「Windowsがデバイスを起動させようとしたが、開始できなかった」という趣旨です。ポイントは、VEN_1002がAMDということ。GPU(Radeon)だけでなく、チップセット配下のPCIe/USB/オーディオなどが主語になる場合もあります。

DEV番号(例:DEV_164C)が指す“実体”を特定する

ログだけでは対象デバイスが分からないことがあるため、デバイスマネージャーで一致確認します。

  1. デバイスマネージャーを開く
  2. 該当しそうなデバイスを右クリック→「プロパティ」
  3. 「詳細」タブ→プロパティで「ハードウェアID」
  4. PCI\VEN_1002 と DEV_164C(またはログのDEV値)が含まれる行を探す

一致したデバイスが見つかれば、「GPU側の対処が中心か」「チップセット/周辺I/O側も重視すべきか」の判断が付きます。

同時に見たいログ(原因に当たりを付ける)

確認箇所見るもの分かること
イベントビューアーKernel-Power 41 / WHEA-Logger / Display関連電源断系か、ハードエラー寄りか、ドライバー停止か
信頼性モニタークラッシュの時刻と失敗アプリValorantだけか、他アプリも巻き込むか
GPU温度GPU温度/ホットスポット/VRAM温度負荷時の熱暴走・電力制限の兆候

最短で直すための全体像:軽い順→重い順で“戻す”

原因が複数あると、最新ドライバーを入れ続けても改善しません。おすすめは「安定状態に戻す」アプローチです。まずは定格・標準構成に戻し、それで安定するかを確認します。

優先度対処狙いやり方の要点
高OC/XMP/EXPO/Undervoltを全解除負荷時だけ崩れる不安定要因の排除BIOSを最適化デフォルト→まず定格で検証
高DDUでGPUドライバーをクリーン入れ直し破損/競合/更新取りこぼしの根絶セーフモード+ネット遮断。安定版へ戻すのも有効
中マザボ公式チップセットドライバー導入PCIe/USB/電源管理の土台を揃えるWindows任せにしない。型番一致のドライバーを使う
中BIOS更新+PCIe設定検証互換性改善、相性バグ回避更新後はデフォルトで再検証。Gen3固定は切り分けに有効
低ログ/ダンプの収集と解析再発時に原因特定を高速化.evtxとMinidumpが揃うと原因が見えやすい
最終Windows修復インストール/再インストールOS層の破損や積み重ねをリセット手間はあるが決定打になりやすい

手順1:OC/XMP(DOCP/EXPO)/Undervoltを全解除して“定格”で安定するか確認

ゲームクラッシュで最も多い落とし穴が、「普段は平気だがゲーム負荷でだけ落ちる」不安定です。XMP/EXPOやUndervoltは性能と引き換えにマージンを削るため、Valorantのように負荷変動が激しい環境で破綻することがあります。

  • BIOSで「Load Optimized Defaults(最適化デフォルト)」を適用
  • XMP/DOCP/EXPOはOFF(メモリは定格)
  • CPUのPBO/CO(Curve Optimizer)も検証中は控える
  • AMD Adrenalinのチューニング(OC/Undervolt/電力制限)を初期値へ戻す

ここで安定するなら、原因は「攻めた設定」側に寄っている可能性が高いです。戻すときは一気に戻さず、後述の再発防止の手順で段階的に調整してください。

手順2:DDUでAMD GPUドライバーを「完全削除→入れ直し」する

イベントログでデバイス起動失敗が出ているなら、まずはドライバーの初期化失敗を潰すのが効果的です。通常のアンインストールや上書きでは残骸が残ることがあるため、DDU(Display Driver Uninstaller)でクリーンにしてから入れ直します。

DDUのおすすめ実施フロー

  1. 導入したいAMD Radeonドライバー(安定していた版を含む)を事前に用意
  2. ネットワークを一時的に切る(Windows Updateが自動で別ドライバーを当てるのを防ぐ)
  3. セーフモードで起動
  4. DDUでAMD Displayをクリーン削除
  5. 通常起動に戻し、用意したドライバーをインストール
  6. 再起動後にValorantで再現テスト

ドライバー選びのコツ:最新版が正解とは限らない

  • まずはWHQL(安定版)を優先
  • 以前安定していた時期があるなら、その頃のバージョンに戻して比較
  • 内蔵GPU+外付けGPU構成では、不要側を無効化/優先GPUを固定して挙動を見る

Radeon設定(オーバーレイ等)も検証中はシンプルに

設定の組み合わせで相性が出ることがあるため、切り分け中は「余計な機能を切る」方が原因が見えやすいです。

項目検証中の推奨理由
オーバーレイ/録画機能一旦OFFフック処理が増えると競合要因になる
Enhanced Sync / 低遅延系一旦OFF特定タイトルで不安定になる例がある
FPS制限一時的に上限を設ける瞬間スパイクを抑え、安定性検証がしやすい

手順3:マザーボード公式のチップセットドライバーを導入する

「PCI\VEN_1002…」がGPU以外を指している場合、チップセット側のドライバー不足/不整合が本命になります。GPUドライバーだけを何度入れ直しても、土台が崩れていると再発します。

  • マザーボードメーカーのサポートページから、自分の型番に合ったチップセットドライバーを入れる
  • Windows任せ・自動更新ツール任せにせず、まずは公式の推奨版で揃える
  • 同時にLAN/Wi‑Fi/オーディオ/USB関連も更新が必要か確認

チップセットドライバーは“地味”ですが、PCIeや電源管理の挙動を安定させる基礎になります。Valorantはアンチチート(Riot Vanguard)が常駐し、ドライバー層の整合性が崩れると落ちやすくなることがあるため、優先度は高めです。

手順4:BIOSを最新にし、PCIe設定で相性を切り分ける

AMD環境はBIOS更新でメモリ互換性やPCIe安定性が改善されることがあります。イベントログにPCIデバイス起動失敗が出るなら、BIOSは重要な打ち手です。

BIOS更新前のチェックリスト

チェックやること目的
設定の控え現在のBIOS設定を写真/メモで保存更新後に初期化されても復元できる
安定電源可能ならUPS、難しければ電源が安定する時間帯に実施更新中の瞬断を避ける
更新後の検証更新後はデフォルト→安定確認→必要な設定だけ戻す不安定要因を混ぜない

切り分けに効くBIOS設定例(常用固定は慎重に)

  • PCIe Link Speed:Auto → Gen4環境なら一時的にGen3へ(安定するなら相性/信号品質寄り)
  • Resizable BAR / SAM:一旦OFFで比較(相性が出る構成がある)
  • CSM/UEFI:基本はUEFI。Vanguard要件やドライバー整合性とも関係する

手順5:電源・温度・接触不良を“ゲーム負荷目線”で見直す

ドライバーを疑いがちですが、実は電源と熱が引き金のケースもあります。Valorantは軽そうに見えて高fpsで負荷が跳ねるため、瞬間的な電力要求で落ちることがあります。

確認ポイント見るべきことありがちな落とし穴
GPU補助電源コネクタの刺さり、分岐ケーブルの使い方ゆるみ/分岐で電圧降下→ブラックスクリーン
PSU容量と品質構成に対して余裕があるか瞬間負荷で保護回路が働く
温度GPUホットスポット、VRAM、CPU温度ホットスポットだけ高い、ケース内排熱不足
増設機器USB機器/キャプチャ/ハブの有無USB周りの不安定がイベントログに出ることがある

手順6:ログとダンプで原因を特定する(再発時に強い)

「やれることは全部やったのに再発する」段階では、証拠を揃えると一気に前へ進みます。特にミニダンプが残らない場合は、設定やページファイルの状態でダンプが作られていないことがあります。

集めたいもの場所/作り方分かること
イベントログ(.evtx)イベントビューアー→システム/アプリケーションをエクスポートクラッシュ直前直後のデバイス/ドライバーエラー
信頼性モニターWindowsの「信頼性モニター」で時系列確認どのプロセスが落ちたか、頻度
MinidumpC:\Windows\MinidumpBSOD系の原因(ドライバー名など)
ハードウェアIDデバイスマネージャー→詳細→ハードウェアIDVEN/DEVで対象デバイスを特定

Windowsの整合性チェック(安全で効果が出ることがある)

OS側の破損が混ざっている場合、ドライバーを何度入れ直しても直りません。次は比較的安全で、実施価値があります。

sfc /scannow
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth

最終手段:Windowsの修復インストール/再インストールで“積み重ね”をリセット

スレッドや相談事例でも、最後に効きやすいのがWindowsの再導入です。ドライバーや更新、設定変更の積み重ねで、表面上は同じドライバーを入れていても内部状態が壊れていることがあります。

  • 修復インストール(インプレースアップグレード):可能な限り環境を残しつつOSを再構築
  • このPCをリセット(個人ファイルを保持):アプリ/設定を整理し、ドライバー層を作り直す(Windowsの「設定」→「回復」から実行できることが多い)
  • クリーンインストール:最も強力。時間はかかるが、原因を一掃できる

実施前に、重要データのバックアップと、マザボ/AMDのドライバー類を手元に用意しておくとスムーズです。

安定化後に再発させない運用のコツ

直った直後にOCやXMPを一気に戻すと、原因が再燃して「結局何が悪かったのか分からない」状態になりがちです。次の順で戻すと失敗しにくいです。

  1. まずは定格でしばらくプレイし、落ちないことを確認
  2. XMP/EXPOを戻すなら、最初は控えめ(周波数1段下げる等)で検証
  3. GPUのUndervolt/OCは最後。小さく1つずつ変更し、変更ごとに長時間テスト
  4. 大会やランクの大事な時期は、ドライバー更新を控え「安定優先」にする

よくある質問

グラフィックドライバーの入れ直しだけで直らないのはなぜ?

原因がGPUドライバー“だけ”ではなく、チップセット/BIOS/メモリ設定/電源管理が絡んでいると、上書きインストールでは改善しません。DDUでクリーン化し、チップセットとBIOSまで含めて土台を揃えるのが効果的です。

DEV_164CがGPUと一致しません。それでもAMD GPU周りを疑うべき?

疑う価値はあります。ゲーム負荷はGPUが引き金になりやすく、PCIe周りの不安定が別デバイスの起動失敗としてログに現れることがあります。同時に、チップセット/USB機器なども含めて確認し、原因の層を特定してください。

Valorant(Riot Vanguard)の再インストールはいつやる?

まずは本記事の「定格化→DDU→チップセット→BIOS」で土台を整えた後がおすすめです。ドライバー層が不安定なままだと、Vanguard側を触っても再発しやすいからです。

まとめ:定格化→DDU→チップセット→BIOS、それでもダメならWindows再導入が決定打

Valorant中のクラッシュに加えて「Device PCI\VEN_1002… had a problem starting」が出るなら、AMD系デバイスの初期化が負荷で破綻している可能性が高いです。まずはOC/XMP/Undervoltを全解除して安定性を確認し、次にDDUでGPUドライバーをクリーン化、さらにマザボ公式のチップセットドライバーとBIOSで土台を整えましょう。どうしても直らない場合は、Windowsの修復インストール/再インストールが最も確実な解決策になりやすいです。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

コメント

コメントする

目次