まとめて入金された金額はどの請求書?合算候補と元の行を確認する方法

50,000円の入金があるのに、請求一覧には50,000円の明細がない。そんなときは、複数の請求書が合算された可能性を調べます。大切なのは、合計が一致する候補を出すことと、実際の入金対象を確認することを分けることです。

この記事では、ITtripが提供する「合計さがし」を使う手順も紹介します。金額の組み合わせを探す道具として使い、元の明細や取引の内容は手元の資料で確認してください。

目次

最初に、同じ入金として扱える明細を集める

全社の請求一覧から数字だけで探すと、関係のない相手の請求が偶然一致することがあります。まず入金名義、対象の取引先、請求期間、通貨や税込・税抜の区分を、実際の資料に合わせて確認します。30件に収めるための根拠のない削除は避けます。

Excelのフィルターは条件に合う行を表示する機能です。取引先や期間で絞る操作は範囲またはテーブルのデータをフィルター処理する(Microsoft)を参照できます。継続的な前処理を作る場合は、Power Query のフィルター・行の保持・削除を学ぶも使えます。

並べ替える前に、元の行番号を固定する

コピー後の1行目と、元の請求一覧の1行目は同じとは限りません。元データに戻れるように、作業用の列に元のExcel行番号を残します。

  1. 元の一覧を別名保存し、作業用コピーを用意します。
  2. 先頭に「元の行」の列を作り、データ行に=ROW()を入れて下へコピーします。
  3. 作った行番号列をコピーし、同じ位置に[値]として貼り付けます。ROWの数式のまま残さず、並べ替え前の番号を固定します。
  4. 「元の行」「摘要」「金額」の3列に並べます。摘要には請求番号など、確認しやすい情報を入れます。

ROWは参照する行番号を返す関数です。ROW 関数(Microsoft)で仕様を確認できます。数式結果を値で貼り付ける操作は、文字列として保存されている数値を数値に変換する(Microsoft)にも掲載されています。請求番号そのものを行番号欄に入れず、文字の番号は摘要に残してください。

50,000円になる3候補を比較する

元の行摘要金額
2請求書 A-10112,000円
3請求書 A-10218,000円
4請求書 A-10320,000円
5請求書 A-10431,000円
6請求書 A-10519,000円
7請求書 A-10645,000円
8請求書 A-1075,000円
9請求書 A-10872,000円

この架空データで50,000円になるのは、次の3組です。数字だけでは、どの候補が実際の入金対象かは決まりません。

候補元の行計算
A2・3・412,000+18,000+20,000=50,000
B5・631,000+19,000=50,000
C7・845,000+5,000=50,000
架空請求書8件から50,000円に一致する3候補を表示し、候補Aの元の2・3・4行を展開した画面
架空の請求書8件では50,000円に一致する候補が3通りあります。金額の一致と、実際の入金対象の確認を分けて進めます。

合計さがしで行と摘要を残して検索する

  1. [貼り付け・編集]から、見出しを含む3列を貼り付けます。
  2. 一覧を反映し、表示件数と「元の行」の番号が元資料と同じか確認します。
  3. 目標金額に50,000を入れ、[この合計を探す]を押します。
  4. 候補を開き、元の行・摘要・金額を確認します。比較に使う候補はコピーして確認表に貼り付けます。
元の2・3・4行の請求書12,000円・18,000円・20,000円と、この候補をコピーするボタン
コピーする候補Aの明細と合計50,000円を確認します。コピー内容には元の行・摘要・金額と合計が含まれます。

候補が見つかっても、消込を確定する前に確認すること

  • 入金に添付された明細や連絡内容と請求番号が合っているか。
  • 同じ請求書をほかの入金ですでに処理していないか。
  • 一部入金、手数料、返品や値引きなど、単純な合算以外の事情があるか。
  • 同額の別請求を取り違えていないか。候補Aが先頭に出たことだけで採用していないか。

同額の請求が2行あれば、それぞれを別明細として残します。金額だけを基準に重複削除すると、正しい組み合わせや確認に必要な行が消えるおそれがあります。確認表には、採用候補、元の行、確認した資料、確認日を残すと、後で調べ直しやすくなります。

一致しないときに、架空の調整額を足さない

差額がある場合は、元の請求額、入金額、対象期間を再確認します。「この差が手数料だろう」と数字を追加すると、実在しない取引まで一致させられてしまいます。調整額を検索に含めるのは、その調整を裏付ける明細がある場合に限ります。

合計さがしの初期版では整数30件まで、約5秒・100候補を上限に調べます。打ち切りの0件は、一致する組み合わせが存在しないという結論ではありません。繰り返し照合や大量明細の管理は、担当者の確認手順と既存の管理システムに合わせて進めてください。

参考にした公式資料

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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