結婚式のような特別な瞬間をGoProで撮影していたら、突然のバッテリー切れで動画ファイルが再生できなくなった…そんな経験はありませんか。大切な映像だからこそ、なんとかして修復したいと思うものです。そこで今回は、初心者でも挑戦しやすい動画修復の方法や注意点をわかりやすくご紹介していきます。
GoPro動画が破損してしまう原因
GoProはアクションカメラとして非常に人気がありますが、実はデータ破損のリスクもゼロではありません。バッテリー切れや不意の衝撃、メモリーカードの相性など、さまざまな理由でMP4ファイルが壊れてしまうことがあります。特に結婚式や旅行など、人生の大切なイベントを記録している最中にバッテリーが尽きてしまうと、そのファイル自体が破損状態になり、通常のメディアプレーヤーでは再生できなくなるケースも珍しくありません。
よくある事例:結婚式の撮影中に発生
実際、筆者の友人も結婚式の撮影をGoProで担当していたとき、想定以上に撮影時間が長引いてしまい、途中でバッテリーが切れてしまったという体験談があります。充電切れ後にファイルを再生しようとしたところ、「ファイルが壊れている」というエラーメッセージが表示され、内容が再生不可になってしまったのです。
撮影前のバッテリー管理ミス
結婚式では予想以上にイベントが盛りだくさんとなり、想定外に長回しになることがあります。バッテリー残量をつい見逃してしまうと、カメラが強制終了してファイルのヘッダ情報やフッタ情報が書き込まれず、MP4が破損してしまいます。
長尺撮影によるカードへの負荷
また、長尺撮影が続いた結果、メモリーカードに高負荷がかかり、カード自体の書き込みエラーが発生してファイルが破損することもあります。GoPro純正の推奨カードであっても、連続撮影や高解像度の設定によってダメージを受ける可能性があるので注意が必要です。

私自身、初めてGoProでの長尺撮影を行ったとき、つい面白くて長回ししてしまいました。数時間も撮り続けていたら、途中でバッテリーが切れてしまい、慌てたことがあります。そのときは友人からデータ復旧ソフトを教えてもらい、なんとか動画を取り戻せましたが、ヒヤヒヤしましたね。
破損したGoPro動画を修復する3つの方法
壊れてしまったMP4ファイルを修復するための方法はいくつかありますが、ここでは代表的で比較的初心者でもチャレンジしやすい3つをご紹介します。それぞれの特徴を理解し、実際に使えそうなものを選んでみてください。
1. VLCメディアプレーヤーでの簡易修復
VLCメディアプレーヤーは、無料で利用できる多機能なメディアプレーヤーです。破損動画の修復機能は正式機能ではないものの、変換機能を使ってファイルを再生成するといった方法で、軽度の破損であれば修復できる可能性があります。
VLCを使った手順
VLCをお持ちでない方は、まず公式サイトからソフトをダウンロードし、パソコンにインストールしておきましょう。次に、下記のステップで操作します。
1. VLCを起動し、「メディア」→「変換/保存」を選択します。
2. 破損した動画ファイルを追加し、「変換/保存」をクリックします。
3. 「変換」メニューで出力プロファイルをMP4に設定し、出力先ファイル名を指定して「開始」を押します。
完了後、新たなMP4ファイルが生成されるので、再生できるかどうかを確かめてみてください。
2. コマンドラインツール Untrunc の活用
Untruncは、GitHubで公開されている動画修復ツールです。ファイルのヘッダ情報を再構築することで、破損したMP4を復元する仕組みを持っています。コマンドライン操作が必要になりますが、一定の成功率が期待できる手法として注目されています。
Windows向けバイナリの利用
Windowsユーザーであれば、GitHubリポジトリ上に用意された「untrunc_x64.zip」をダウンロードして解凍するだけで使用可能です。コマンドプロンプト(またはPowerShell)で以下のように実行します。
“`
untrunc.exe -r 正常なファイル参照.mp4 破損ファイル.mp4
“`
このとき、「正常なファイル参照.mp4」は同じカメラで撮影した正常に再生できるファイルを指します。これを元に破損ファイルのヘッダを再構築し、修復を試みるのです。
3. オンラインツール Clever Video Repair
CleverFiles社が提供するオンライン動画修復サービス「Clever Video Repair」は、ブラウザ上で手軽に操作できるのが魅力です。GoProで一般的なH.264コーデックには対応しているので、破損したMP4ファイルをアップロードして修復ボタンを押すだけで完結します。
実際の修復手順
1. ウェブブラウザで「Clever Video Repair」にアクセスします。
2. 修復したいファイルをアップロードします。
3. しばらく待つと修復処理が完了し、新しいファイルがダウンロード可能になります。
問題なく再生できるか、ダウンロードしたファイルをお使いのメディアプレーヤーでチェックしてみてください。
ツールごとの比較表
以下の表は、先ほど挙げた3つの修復方法についての比較表です。自身の環境やスキルに合わせて選ぶ参考にしてみてください。
修復方法 | メリット | デメリット | 推奨度 |
---|---|---|---|
VLCメディアプレーヤー | インストールが簡単、無料 | 修復成功率は低め | 初心者向け |
Untrunc | 成功率が比較的高い 無料で利用できる |
コマンドライン操作が必要 | 中級者向け |
Clever Video Repair | オンライン完結 ユーザー操作が直感的 |
H.265非対応 ネット環境が必須 |
初心者でもOK |



筆者が試したところ、VLCでダメだったファイルもClever Video Repairであっさり修復できることがありました。無料で使えるので、まずはオンラインツールにトライして、ダメならUntruncに進むという流れがおすすめです。
撮影前にできる予防策
データが壊れてから対策を考えるのは精神的にも負担が大きいものです。撮影前にちょっとした工夫をしておけば、そもそも動画破損のリスクを減らすことができます。
バッテリーをこまめにチェック
長時間の撮影が予想される場面では、バッテリーがどれだけ持つか事前に把握しておきましょう。予備バッテリーを持ち歩くのはもちろん、イベントの合間などにこまめに残量をチェックして切れる前に交換することが重要です。
充電とセットでメモリーカードの空き容量も確認
バッテリーの残量と同時に、メモリーカードの空き容量も必ずチェックしましょう。容量不足が起きると、ファイル破損の原因となる場合もあります。特に高解像度・高フレームレートで撮影する場合は、思っているよりも早く容量が尽きることがあります。
設定を見直す:動画の画質やフレームレート
高画質で撮影するほどファイルサイズは大きくなり、メモリーカードやバッテリーへの負担が増えます。結婚式など失敗が許されない場面では、ある程度保険をかけて、少し画質を落として撮影するのも一つの手段です。



筆者も結婚式の撮影を頼まれたときには、4Kではなく1080p(フルHD)で撮るようにしました。画質は十分きれいだし、撮影中の安定感も増すので結果的にはトラブルが起きにくかったです。
修復に成功しなかったときの対処法
残念ながら、どうしても修復できないケースも存在します。あまりにもファイルが深刻に壊れていたり、メモリーカード自体が物理的に故障している場合などは、一般のソフトウェアでは対応しきれません。
専門業者への依頼
データ復旧を専門に扱う業者に依頼することで、高度な機材と技術を駆使して修復を試みてもらう手があります。費用は発生しますが、大事なイベント映像などどうしても諦めたくない場合には選択肢になるでしょう。
業者選びのポイント
– 対応実績や口コミをしっかり調べる
– 見積もりや修復率、料金体系を事前に確認する
– 一定の期間、複数社に相談してから依頼する
バックアップをこまめに取る習慣
常日頃からバックアップを取る習慣を持っていると、万が一ファイルが破損しても他のメディアやクラウドにデータを残せます。ただし、GoProなどで現場撮影している場合は「撮影しながらバックアップを取る」ことが難しいことも多いので、休憩タイミングでメモリーカードを別のストレージにコピーするなど、工夫が必要かもしれません。
結婚式撮影など大切なイベントに臨む心構え
GoProは手軽かつ高品質な映像を撮影できる優れたデバイスです。しかし、一度ファイルが破損してしまうと大切な瞬間を失うリスクもあります。結婚式や旅行といった思い出をしっかり記録したいときは、撮影前の準備と予備策の徹底が大切です。
まとめとアドバイス
– 破損したらまずはVLCやオンラインツールで簡易修復を試す
– それでもダメならUntruncなど高度なツールで再挑戦
– どれもダメなら専門業者への相談も検討
– 撮影前のバッテリー管理やメモリーカード選びが何より重要



結婚式のように取り返しのつかない瞬間をGoProで撮るときこそ、事前の準備と撮影中のチェックが本当に大切だと痛感しました。データの破損は「自分だけは大丈夫」と思いがちですが、実際に起こると焦ります。ぜひ心構えをしておきましょう。
修復を成功させるためのポイント再確認
撮影前だけでなく、破損ファイルに直面したあとも、正しい対処を行うことで修復率を高めることができます。そこで、手早くできるチェックをいくつか挙げておきます。
メモリーカードを読み取り専用モードに
破損したファイルが入ったカードは、余計な書き込みを防ぐため、できるだけ触らないほうがいいです。物理的に書き込みロック機能があるカードの場合はロックをかけておくと安心です。不要なアクセスでさらにファイルが壊れるリスクを減らせます。
複数の修復ツールを試す
VLCやClever Video Repair、Untruncはもちろん、その他の動画復旧ソフトも世の中には存在しています。無料体験版を提供している有料ソフトもありますから、複数を試してみるのも方法です。ツールによってはユニークなアルゴリズムを持っているため、意外なところで修復に成功するケースもあるのです。
時間と手間をかけることを覚悟する
動画の修復は一瞬で終わる作業ではありません。特にファイルサイズが大きいと処理に時間がかかります。結婚式の映像となると1ファイルあたり数GB以上になることも珍しくないので、根気よく待つ必要があります。



私も大きな動画ファイルを修復するのに、ツールを実行して丸一日待ったことがあります。結果的にいくつかのシーンが欠落していましたが、それでも大部分の映像を取り戻せたので嬉しかったですね。
GoProで大切な映像を撮る際の総合的なポイント
ここで、GoProでの撮影から動画ファイルの取り扱い、万が一破損した場合の修復までを総合的にまとめておきます。結婚式撮影を例にすると、下記のような流れになるでしょう。
撮影前
バッテリーとメモリーカードの確認
できれば予備のバッテリーを複数用意し、充電をフルにしておきましょう。メモリーカードは容量が十分あるものを選び、事前にフォーマットしておくとトラブルが起きにくくなります。
撮影中
バッテリー残量チェックとこまめな休憩
結婚式は予期せぬ長丁場になることが多いです。合間を見つけてバッテリー残量を確認し、必要に応じて交換しましょう。容量ギリギリのメモリーカードを使っている場合は、ファイルが分割されてしまうトラブルもあるので注意が必要です。
撮影後
すぐにバックアップを取る
撮影した映像はできるだけ早めにパソコンや外付けHDDなどにコピーして保管するのがおすすめです。その際、バックアップ先が複数あるとなお安心です。
破損発生時
いろいろな修復手段を試す
VLC→Clever Video Repair→Untruncの順に試すなど、手軽にできるものから優先的にチャレンジしていくとスムーズです。それでもダメなら専門業者に相談しましょう。



以前、友人の結婚式動画を自分が撮影した際、約3時間を超える記録になりました。油断していたら途中でバッテリーが切れそうになったこともありましたが、予備バッテリーを用意していたおかげで事なきを得ました。備えあれば憂いなしですね。
最後に:焦らず、諦めず、正しいステップを踏む
バッテリー切れで破損したGoProのMP4ファイルを修復するのは、初めての人にはハードルが高く感じられるかもしれません。しかし、VLCやUntrunc、そしてClever Video Repairといったツールを上手に活用すれば、意外とあっさり修復できることもあります。大切なのは、焦ってあれこれファイルを弄る前に、まず落ち着いて以下の手順を踏むことです。
基本の流れ
1. PCやメモリーカードへの追記を止める
2. もっとも手軽なツール(オンライン修復など)を試す
3. 無理な操作をせず、結果を確認する
4. うまくいかなければ他のソフトや専門業者へ相談
大切な映像を取り戻せたときの喜びは格別です。一方で、完全には修復できない場合もあるので、その点は承知しておきましょう。とはいえ、「もうダメかも」と諦める前に試せることはたくさんあります。GoProで撮影する楽しさと大切な思い出を守るため、ぜひ参考にしてみてください。



結婚式の撮影係を任されたときのプレッシャーは大きいですが、GoProのカジュアルさも魅力の一つですよね。失敗を防ぐためにも、しっかりとした事前準備や修復手段の知識があると自信をもって撮影に臨めると思います。
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