Windows を新しいドライブに入れ直したあと、D ドライブの Xbox ゲームを起動したら「このプログラムは 64 ビット版の Windows と互換性がありません」と出て動かない――そんな理不尽なトラブルにハマっていませんか。このエラーは、実際には OS や CPU が原因ではなく、再インストール後の「WindowsApps フォルダーの扱い」が原因になっていることが多いです。本記事では、最短での解決手順から、仕組み・再発防止までまとめて解説します。
症状の整理:64 ビット版 Windows なのに「互換性がありません」と言われる
今回のトラブル事例を、もう少し具体的に整理しておきます。
- Windows を 新しい SSD/HDD にクリーンインストールした
- ゲーム本体は以前の環境と同じく D ドライブにある
- D:\ 配下には
WindowsAppsやWpSystemフォルダーが残っている - その中のゲーム実行ファイル(例:
MK11.exe)を起動すると- 「このプログラムは 64 ビット版の Windows と互換性がありません…」と表示されて起動できない
- 実際には PC は 64 ビット版 Windows 10 / Windows 11 を動かしている
- 過去に Windows Update の失敗・クラッシュ歴がある
一見すると「64 ビット版の OS じゃないからダメなのか?」と思ってしまいますが、多くの場合、OS のビット数は問題ありません。実際の原因は、旧環境で作られた WindowsApps の残骸や壊れたリンクを、新しい OS が誤って参照していることにあります。
| 項目 | 状態 |
|---|---|
| OS のビット数 | 64 ビット版 Windows 10 / 11(問題なし) |
| エラーメッセージ | 「このプログラムは 64 ビット版の Windows と互換性がありません」 |
| 実行ファイルの場所 | D:\WindowsApps\… 内の EXE など |
| 根本原因 | 再インストール前の WindowsApps / WpSystem を新 OS が正しく扱えていない |
結論だけ知りたい人向け:最短での解決策
細かい仕組みよりも「とにかく早く直したい」という場合は、以下のステップだけ実行してください。
- Microsoft Store または Xbox アプリから、問題のゲームをアンインストールする。
- 同じく Microsoft Store / Xbox アプリ経由でゲームを再インストールする。
ポイントは、エクスプローラーで D:\WindowsApps や WpSystem を手動で削除・移動しないことです。ストア/Xbox アプリの「正規手順」でアプリを入れ直すと、壊れたリンクや権限の不整合がリセットされるため、今回のような互換性エラーが解消するケースがほとんどです。
実際の報告でも、一度アンインストールしてクリーンインストールし直したところ、MK11.exe が問題なく起動するようになったという結果が得られています。
なぜ 64 ビットなのに「互換性がありません」になるのか
もう少し踏み込んで、背景の仕組みを整理してみましょう。
WindowsApps フォルダーと Xbox ゲームの関係
Microsoft Store や Xbox アプリからインストールしたゲームは、内部的には次のような構成になっています。
- 実体のファイルやコンポーネントは
WindowsAppsフォルダー配下に格納 - 実行ファイル(EXE)は、ストアの仕組みと連動する「スタブ」やショートカットになっていることが多い
- ライセンス情報や依存コンポーネントは「Gaming Services」などのサービスと連携
この「スタブ EXE」は、正しい環境で動けばゲーム本体を呼び出しますが、パスが壊れていたり権限がおかしいと、OS が「互換性のないプログラム」と誤認識することがあります。
OS 再インストールで何が起きているのか
- OS をクリーンインストールすると、ユーザーやシステムの ID(SID)が別物になる
- 旧環境で作られた
D:\WindowsAppsのアクセス権限は、新しい OS から見ると「別人の所有物」 - ストアや Xbox アプリは「自分が管理していないファイル」に対して正しく更新・起動処理が行えない
- 壊れたショートカットやスタブが残った状態で EXE を叩くと、
- パス解決に失敗
- 互換性アシスタントが誤作動して「64 ビットと互換性がありません」といった曖昧なエラーを返す
つまり、実際には 64 ビットの Windows でも、壊れた WindowsApps の残骸を参照しているせいで「互換性エラー」に見えているというのが実態です。
| 原因 | 具体的な内容 | 主な影響 |
|---|---|---|
| SID の変更 | OS 再インストールでユーザー/システム ID が変わり、旧 WindowsApps の所有者が別人扱い | 権限エラー・実行不可 |
| 壊れたスタブ EXE | 実体のパスが存在しない/アクセス不能なのに、ショートカットだけ残っている | 「互換性エラー」や「見つかりません」が出やすい |
| Gaming Services の不整合 | Update 失敗やクラッシュで依存サービスが正しく動作していない | Xbox ゲーム全般が起動しない、インストールに失敗する |
推奨フロー:上から順に試すトラブルシューティング手順
ここからは、トラブルの再現性が高い順・簡単な順に、具体的な対処ステップを解説します。時間に余裕があれば、上から順にすべて実施するのがおすすめです。
1. Windows の状態確認(64 ビット版かどうか+更新状況)
まずは「そもそも OS 側に致命的な問題がないか」を軽くチェックします。
winver でバージョン確認
- Win + R を押す
- 「ファイル名を指定して実行」に
winverと入力して Enter - 表示されたウィンドウで、エディション(Windows 10 / Windows 11)とバージョンを確認
この画面ではビット数は分からないので、続けてシステムの詳細を確認します。
システムの種類(64 ビット OS)を確認
- Win + I で「設定」を開く
- システム > バージョン情報 を開く
- 「システムの種類」 の欄が
- 「64 ビット オペレーティング システム」になっていることを確認
もし万が一ここが「32 ビット オペレーティング システム」になっている場合、本当に 64 ビット専用ゲームは動作しません。その場合は、データのバックアップを取り、64 ビット版 Windows をクリーンインストールし直す必要があります。
Microsoft アカウントとストア環境の確認
- Microsoft Store を起動し、右上のアイコンから 自分の Microsoft アカウントでサインインしているか確認
- Xbox アプリを開き、同じアカウントでサインインされているか確認
- 「Gaming Services」がインストールされているか(Xbox アプリやストア経由で自動的に入ることが多い)
| 確認項目 | OK の状態 | NG の場合の対処 |
|---|---|---|
| システムの種類 | 64 ビット オペレーティング システム | 32 ビットの場合は 64 ビット版 OS を再インストール |
| Microsoft Store サインイン | Xbox で使っているアカウントでサインイン済み | サインインし直す/別アカウントになっていないか確認 |
| Windows Update | 重要な更新が一通り終了している | 更新プログラムを適用して再起動を繰り返す |
2. 問題のゲームを「正規手順で」アンインストールする
次に、壊れたショートカットや旧 WindowsApps への参照を一度リセットするため、ゲームをアンインストールします。
設定アプリから削除する方法
- Win + I で「設定」を開く
- アプリ > インストール済みアプリ(または「アプリと機能」)を開く
- 一覧から問題のゲーム(例:Mortal Kombat 11 など)を探す
- 右側の「…」やメニューから アンインストール を選択し、表示に従って削除
Xbox アプリから削除する方法
- Xbox アプリを起動
- マイライブラリ を開き、インストール済みのゲーム一覧を表示
- 問題のゲームを右クリックし、アンインストール を選択
絶対にやってはいけないこと:
- D:\WindowsApps や D:\WpSystem をエクスプローラーから直接削除する
- 怪しい EXE だけを個別に削除する
これらを手動で触ると、権限がさらに壊れたり、他のゲームやストアアプリまで動かなくなる危険があります。あくまで「ストア / Xbox アプリから見えているアプリ」を正規の手順でアンインストールするのが重要です。
3. Microsoft Store / Xbox / Gaming Services の修復
ゲームを削除したら、ストア周りのキャッシュや設定をリフレッシュしておきます。
wsreset.exe でストアキャッシュをクリア
- Win + R を押す
wsreset.exeと入力して Enter- 黒いコマンドプロンプトのような画面が数秒〜数十秒表示され、その後 Microsoft Store が自動起動したら完了
アプリ単位で「修復」「リセット」を実行
- Win + I で「設定」を開く
- アプリ > インストール済みアプリ を開く
- 一覧から次のアプリを探す
- Microsoft Store
- Xbox
- Gaming Services
- 各アプリの「詳細オプション」(もしくは「詳細」)を開く
- 修復 ボタンを押して完了するのを待つ
- それでも改善しない場合は、同じ画面で リセット も実行
修復・リセット後は、一度 PC を再起動しておくとスムーズです。
4. インストール先(保存先)の整合性を取る
次に、新しい OS にとっての「ゲームの保存先」がきちんと設定されているかを確認します。ここが旧環境とチグハグなままだと、またおかしな場所を参照してしまう原因になります。
Windows の「新しいコンテンツの保存先」を確認
Windows 11 の場合:
- Win + I で「設定」を開く
- システム > 記憶域 を開く
- 「ストレージの詳細設定」 をクリック
- 「新しいコンテンツの保存先」 を選択
- 「新しいアプリの保存先」を、ゲームを入れたいドライブ(例:D:)に設定
Windows 10 の場合も、システム > 記憶域 > 新しいコンテンツの保存先 という流れはほぼ同じです。
Xbox アプリ側のインストール先設定
- Xbox アプリを起動
- 左下のアイコンなどから 設定 を開く
- 「一般」タブ にある 「ゲームのインストール オプション」 を確認
- インストール先ドライブを、先ほど Windows 側で指定したドライブ(例:D:)と合わせる
ここでも重要なのは、「旧 WindowsApps フォルダーを指定して使い回さない」ことです。新しい OS から見れば、旧 WindowsApps は所有者や権限がバラバラな「別の世界のフォルダー」なので、新規インストールによって新しい WindowsApps も自動生成させるのが安全です。
5. ゲームを再インストールする
環境が整ったら、いよいよゲームをクリーンインストールします。
- Microsoft Store または Xbox アプリを起動
- 「マイライブラリ」や購入済み一覧から、問題のゲームを選ぶ
- インストール をクリックし、インストール先ドライブが意図した場所になっているか確認
- インストール完了後、PC を一度再起動
- 再立ち上げ後に、Xbox アプリやスタートメニューからゲームを起動して動作を確認
この時点で多くのケースでは、「64 ビットと互換性がありません」エラーは表示されなくなり、通常通りゲームが起動するはずです。
あわせて、以下も実施しておくとより安心です。
- Microsoft Store の「ライブラリ」から 更新プログラムをすべて適用する
- Windows Update も最新まで適用しておく
6. それでもダメな場合の追加対処
ここまでやっても改善しない場合は、OS やドライブ、セキュリティソフト側のトラブルを疑います。
ゲームアプリの「修復/リセット」
- Win + I で「設定」を開く
- アプリ > インストール済みアプリ を開く
- 問題のゲームを探し、「詳細オプション」を開く
- まず 「修復」 を実行
- 改善しない場合は 「リセット」 も実行
システム整合性のチェック(SFC / DISM)
- スタートボタンを右クリックし、「Windows ターミナル(管理者)」 または 「コマンドプロンプト(管理者)」 を開く
- 以下のコマンドを順に実行
sfc /scannow
完了後、PC を再起動し、同様に管理者権限のターミナルを開いて次を実行します。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
これにより、システムファイルの破損や Windows イメージの不整合を修復できます。特に Windows Update でクラッシュ歴がある環境では、これで Gaming Services 周りの不具合が改善するケースもあります。
ドライブ構成・ドライブレターの見直し
- 以前は「ゲーム用 SSD が D:」、今は「別のドライブが D:」になっているなど、ドライブ文字が入れ替わっていないかを確認
- 試しに、一度 C ドライブにゲームをインストールしてみる(これで正常動作するなら、D ドライブ側の問題の可能性が高い)
- D ドライブにエラーセクタや SMART の異常がないかチェックする
ウイルス対策ソフト・ランサムウェア対策の干渉
サードパーティ製のウイルス対策ソフトや、Windows Defender の「制御されたフォルダーアクセス」機能が、WindowsApps フォルダーへの書き込みをブロックしている場合があります。
- 一時的にリアルタイム保護をオフにしてインストール・起動を試す
- ゲームの EXE や Xbox / Gaming Services を 除外設定に追加する
- Windows Defender の「ランサムウェア保護」で保護対象フォルダーに D:\ が含まれていないか確認
ただし、セキュリティを緩める場合は、ネットから怪しいファイルをダウンロードしないなど基本的な安全対策を徹底したうえで、作業が終わったら元の設定に戻すようにしてください。
具体例:MK11.exe(Mortal Kombat 11)で起きたケース
実際に報告されているケースでは、Mortal Kombat 11(MK11.exe) が以下のような経緯でエラーになっていました。
- Windows を新しい SSD にクリーンインストール
- ゲーム用 SSD(D:)に、旧環境からの
WindowsAppsフォルダーがそのまま残っていた - D:\WindowsApps\… の中にある
MK11.exeを直接、またはショートカット経由で起動 - 「このプログラムは 64 ビット版の Windows と互換性がありません」と表示される
- Windows や CPU は明らかに 64 ビット対応
この状態から、
- Xbox アプリのライブラリから MK11 をアンインストール
- 環境を整えたうえで、Xbox アプリ経由で再インストール
という手順を踏んだところ、互換性エラーは出なくなり、通常通りゲームが起動するようになったという結果になっています。
このように、「旧 WindowsApps を直接利用しようとする」パターンは高確率でトラブルの温床になるため、再インストール後は素直に「入れ直し」を選ぶのが最も確実です。
再発防止のコツ
せっかく苦労して直したのに、また OS を入れ直したときに同じことで悩むのは避けたいところです。ここでは、今回のようなトラブルを未然に防ぐポイントをまとめます。
旧 WindowsApps を「使い回さない」
- OS を入れ直したら、アプリやゲームは必ず Microsoft Store / Xbox アプリから再インストールする
- D:\WindowsApps や WpSystem は「黒箱」と割り切り、中身をコピーしたり、別環境で流用したりしない
- どうしても D ドライブを初期化したい場合は、重要なデータをバックアップしてからドライブごとフォーマットしてしまった方が安全なことも多い
インストール先をあらかじめ決めておく
- OS 再インストール直後に、記憶域の「新しいコンテンツの保存先」を設定しておく
- Xbox アプリ側のインストール先も同じドライブに揃えておく
- ドライブレター(C: / D: / E: …)を途中で入れ替えないようにする
定期的にストア・Gaming Services を最新にする
- Microsoft Store の「ライブラリ」画面から、たまに一括更新をかける
- Windows Update でエラーが出たときは、放置せずにエラーコードを元に対処する
- ゲームが急に起動しなくなった場合、まず Gaming Services や Xbox アプリの更新状況を疑う
セーブデータは別でバックアップする
ゲーム本体は再インストールで何とかなりますが、失いたくないのはセーブデータです。
- Xbox や一部のゲームは、クラウドセーブに対応しており、同じアカウントでサインインすれば自動的に復元される
- クラウド非対応のゲームは、
%LOCALAPPDATA%ドキュメントフォルダー
よくある質問と回答(FAQ)
Q. 64 ビット版 Windows なのに互換性エラーが出るのはなぜ?
A. 多くの場合、OS が 64 ビットかどうかではなく、壊れた WindowsApps のショートカットやスタブ EXE を叩いていることが原因です。再インストール前の WindowsApps を新 OS から無理やり使おうとすると、パスや権限の不整合で「互換性がありません」という紛らわしいエラーが表示されることがあります。
Q. 32 ビット版 Windows でも Xbox ゲームは動く?
A. 近年の Xbox / Microsoft Store のゲームは、ほぼ例外なく 64 ビット版 OS を前提としています。もし本当に 32 ビット版 Windows が入っている場合、OS を 64 ビット版で入れ直さない限り動作しないと考えてください。
Q. D:\WindowsApps を削除してしまってもいい?
A. 原則としておすすめしません。権限の関係もあり、簡単には削除できないようになっていますし、一部だけ消えて中途半端に壊れると、かえってトラブルが増えることがあります。どうしても整理したい場合は、重要データのバックアップを取ったうえで、ドライブごとフォーマットしてしまうのが一番確実です。
Q. MK11.exe だけ別の場所にコピーして起動してもいい?
A. ストア版 / Xbox 版のゲームは、1 つの EXE をコピーすれば独立して動くような仕組みではありません。内部的には多くの DLL や UWP コンポーネント、「Gaming Services」などに依存しているため、EXE だけ別フォルダーに持っていっても動作しないか、ライセンス違反扱いになってしまいます。
Q. Windows Update でクラッシュしたあとからおかしくなった気がする…
A. Windows Update の失敗や途中クラッシュがあると、Gaming Services やストア関連コンポーネントの一部だけ更新に失敗している可能性があります。この記事で紹介した sfc /scannow や DISM、ストアアプリの修復・リセットを実行してみてください。それでも改善しない場合、Microsoft コミュニティなどでエラーコードを元に調査すると解決の糸口が見つかることがあります。
まとめ:Xboxゲームの「64 ビットと互換性がありません」はリンク切れを疑う
Xbox や Microsoft Store のゲームで「このプログラムは 64 ビット版の Windows と互換性がありません」と表示されたとき、実際に OS が 32 ビットだからダメ、というケースはごくまれです。ほとんどの場合、
- OS 再インストール後に、旧
WindowsApps/WpSystemをそのまま残してしまった - 壊れたショートカットやスタブ EXE を新 OS から呼び出している
- Gaming Services や Xbox アプリ、Microsoft Store の状態が中途半端に壊れている
といった要因が重なり、あたかも互換性の問題であるかのように見えているだけです。
最も確実で現実的な対処法は、次の 1 行に集約されます。
「ストア / Xbox アプリ経由でアンインストール → クリーンに再インストール」
今回紹介した手順に沿って環境を整えれば、同様のエラーで悩む時間を大きく減らせるはずです。再インストールは少し面倒ですが、その代わりに「動くのか分からない EXE」と格闘する必要はなくなります。もし同じ症状で困っている方が身近にいたら、本記事を共有してあげてください。

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