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Defender通知メールがOutlook優先言語に対応|既定テンプレートとカスタムの違い

Microsoft Defender for Office 365から届くユーザー報告の結果通知が、突然日本語になったり、同じ組織内でも利用者ごとに異なる言語で届いたりするのは、2026年7月のサービス更新による可能性があります。

既定のMark as and notifyテンプレートを使う通知メールは、受信者がOutlookで設定している優先言語に合わせて送信されるようになりました。一方、管理者が作成したカスタム通知テンプレートは対象外です。カスタム文面が自動翻訳されたり、受信者ごとに言語が切り替わったりするわけではありません。(Microsoft Learn)

通知メールの言語が変わった場合は、Defenderの障害や管理者の設定ミスと決めつけず、「既定テンプレートかカスタムテンプレートか」「利用者のOutlook優先言語が何になっているか」の順に確認することが重要です。

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目次

Defender通知メールの言語が変わった理由

Microsoftは2026年7月、Microsoft Defender for Office 365の既定のMark as and notifyメールテンプレートを多言語対応しました。

この更新後は、既定テンプレートで送信される通知メールの言語が、テナント全体で一律に決まるのではなく、通知を受け取る利用者のOutlook言語設定に基づいて選択されます。

例えば、同じMicrosoft 365テナント内でも、次のような送信結果が考えられます。

利用者Outlookの優先言語既定テンプレートの通知言語
日本拠点の利用者日本語日本語
米国拠点の利用者英語英語
フランス拠点の利用者フランス語フランス語

ローカライズされた既定テンプレートは、通知機能が有効であれば自動的に利用されます。管理者が新しい言語設定を作成したり、テンプレートを移行したりする必要はありません。(Microsoft Learn)

また、この変更はメールの表示言語に関するものです。メッセージの判定、分類ロジック、自動調査の動作が変更されるわけではありません。

通知が英語から日本語へ変わったとしても、フィッシングや迷惑メールの判定基準まで変わったとは限らない点に注意してください。

変更対象は「ユーザー報告への結果通知」

今回の更新対象は、Outlookから報告されたメッセージについて、管理者または自動調査が利用者へ結果を返す通知メールです。

Microsoft Defenderポータルでは、管理者が次の場所から通知を送信できます。

  1. Microsoft Defenderポータルを開く
    2.「アクションと送信」を開く
    3.「送信」を選択する
    4.「ユーザーによる報告」タブを開く
  2. 対象メッセージを選択する
  3. Mark as and notifyを実行する

メールメッセージに対して選択できる主な判定結果は、次の3種類です。

  • 脅威は見つかりませんでした
  • フィッシング
  • スパム

管理者が判定を選択すると、報告した利用者へ結果通知メールが送られます。(Microsoft Learn)

AIRによる自動通知も同じテンプレートを使用する

Microsoft Defender for Office 365 Plan 2では、ユーザーがフィッシングとして報告したメッセージについて、自動調査と対応機能であるAIRが調査を実行できます。

「調査結果をユーザーに自動的にメールで送信する」が有効になっている場合、AIRの判定に応じて通知メールが送信されます。

この自動通知には、管理者がMark as and notifyを実行したときと同じ結果通知テンプレートが使用されます。したがって、既定テンプレートを利用している場合は、AIRから送られる通知についてもOutlookの優先言語が影響します。(Microsoft Learn)

すべてのDefender通知が自動翻訳されるわけではない

今回の変更を、Microsoft Defender for Office 365から届くすべてのメールが多言語対応したという意味で捉えないようにしてください。

特に混同しやすい通知を整理すると、次のようになります。

通知の種類表示される場面今回の更新との関係
報告確認ポップアップOutlookで迷惑メールやフィッシングを報告した直後別の機能
結果通知メール管理者のMark as and notifyやAIRの判定後今回の主な対象
検疫通知メール検疫されたメールを利用者へ知らせるとき検疫ポリシー側の別設定
セキュリティアラート管理者やセキュリティ担当者への警告今回の対象外

Outlook上の報告確認ポップアップには独自の言語設定があり、検疫通知についても検疫ポリシー側で多言語設定やカスタマイズを行います。

そのため、「検疫メールが英語のままなので今回の更新が適用されていない」と判断するのは適切ではありません。まず、届いたメールがユーザー報告の結果通知なのか、検疫通知なのかを切り分ける必要があります。(Microsoft Learn)

既定テンプレートとカスタムテンプレートの違い

今回の更新で最も重要なのは、既定テンプレートと管理者が作成したカスタムテンプレートで、言語の扱いが異なる点です。

比較項目既定テンプレートカスタムテンプレート
通知言語利用者のOutlook優先言語に基づく管理者が入力した文面
自動ローカライズ対応対象外
受信者ごとの言語切り替え行われる行われない
管理者による翻訳作業原則不要必要に応じて管理者が対応
向いている組織多言語・多拠点の組織独自の案内文を必須とする組織

Microsoftの公式情報では、管理者が構成したカスタム通知テンプレートは今回の機能変更の影響を受けないと明記されています。(Microsoft Learn)

カスタム文面は自動翻訳されない

管理者が日本語でカスタム通知を作成している場合、Outlookを英語に設定している利用者へ自動的に英訳されるわけではありません。

例えば、管理者が次の文面を設定しているとします。

ご報告ありがとうございました。情報システム部門で確認した結果、このメールは迷惑メールと判定されました。

この文章は、受信者のOutlookが英語やフランス語に設定されていても、管理者が入力した言語のまま使用されます。

カスタム結果メールでは、判定ごとに本文を設定できます。

  • Phishing
  • Junk
  • No threats found

フッターについては、各判定で共通の文章を設定します。Microsoftの現行手順では、結果メールのカスタマイズ項目として判定別の本文と共通フッターが案内されていますが、受信者の言語ごとに文面を作成する言語選択欄は示されていません。(Microsoft Learn)

そのため、多言語組織でカスタムテンプレートを使う場合は、次のような対応が現実的です。

  • 日本語と英語を1通のメールに併記する
  • 全利用者が理解できる共通言語に統一する
  • カスタム文面をやめて既定テンプレートへ戻す
  • 詳細な社内案内は別のポータルやヘルプページに集約する

Outlookの優先言語を確認する方法

既定テンプレートなのに想定と異なる言語で通知が届く場合は、利用者側のOutlook言語設定を確認します。

新しいOutlookまたはOutlook on the webでは、次の手順で確認できます。

  1. Outlookを開く
  2. 画面右上の「設定」を選択する
    3.「全般」を開く
    4.「言語と時刻」を選択する
    5.「言語(国/地域)」を確認する
  3. 必要な言語を選択して保存する

Microsoftの案内でも、新しいOutlookとWeb版Outlookでは「設定」から「全般」「言語と時刻」の順に開き、言語を変更する手順が示されています。(Microsoft サポート)

Windowsやブラウザーの言語だけで判断しない

今回の機能で言語判定の基準として明示されているのは、Outlookの言語設定です。

そのため、次の設定だけを確認しても、原因を特定できない可能性があります。

  • Windows 11の表示言語
  • Microsoft EdgeやGoogle Chromeの表示言語
  • キーボードの入力言語
  • Microsoft 365ポータルの表示言語
  • Officeアプリ全体の編集言語

利用者から「Windowsは日本語なのに通知が英語で届く」と問い合わせがあった場合は、Outlook内の「言語と時刻」を直接確認してください。

管理者が確認すべきDefenderの設定

通知言語に関する問い合わせが発生したら、Microsoft Defenderポータルで結果通知の設定を確認します。

ユーザー報告設定を開く

管理者は次の順序で設定画面を開きます。

  1. Microsoft Defenderポータルを開く
    2.「設定」を選択する
    3.「メールとコラボレーション」を開く
    4.「ユーザーによる報告の設定」を選択する
    5.「メール通知」セクションを確認する

最初に、「Outlookで報告されたメッセージを監視する」が有効になっていることを確認します。

続いて、「結果メール」セクションにある「結果メールをカスタマイズする」を確認してください。ここに独自の本文やフッターが登録されている場合は、カスタムテンプレートを使用している可能性があります。(Microsoft Learn)

Plan 2ではAIRの自動通知設定も確認する

Microsoft Defender for Office 365 Plan 2を利用している組織では、「調査結果をユーザーに自動的にメールで送信する」の設定も確認します。

通知対象として選択できる主な結果は次のとおりです。

  • フィッシングまたはマルウェア
  • スパム
  • 脅威なし

AIRの自動結果通知はPlan 2向けの機能です。管理者が手動で送信していないのに利用者へ結果メールが届いた場合は、この設定が有効になっていないか確認してください。(Microsoft Learn)

通知言語を安全にテストする手順

本番環境で設定を変更する前に、日本語と英語の検証用アカウントを使って動作を確認すると確実です。

テスト前の準備

次の2つの利用者アカウントを用意します。

テスト利用者Outlook言語
テストユーザーA日本語
テストユーザーB英語

業務に影響しない無害なテストメールを、それぞれのアカウントへ送信しておきます。

テストを実行する

  1. 両方のテストユーザーから、テストメールを報告する
  2. Microsoft Defenderポータルの「ユーザーによる報告」を開く
  3. それぞれの報告を選択する
  4. Mark as and notifyを実行する
  5. テストでは「脅威は見つかりませんでした」を選択する
  6. 届いた結果通知の言語を比較する

既定テンプレートが使用されていれば、日本語設定の利用者には日本語、英語設定の利用者には英語で届くことが期待されます。

両方に同じ言語の独自文面が届く場合は、カスタム結果メールが設定されていないか確認してください。

テスト時に記録しておく項目

問題の切り分けをしやすくするため、次の項目を記録しておきます。

  • テスト実施日時
  • 利用者のOutlook言語
  • 通知メールの受信言語
  • 手動通知かAIR自動通知か
  • 既定テンプレートかカスタムテンプレートか
  • 選択した判定結果
  • 通知メールの送信元
  • 件名と本文のスクリーンショット

設定変更前後の結果を残しておけば、利用者からの問い合わせ対応や社内手順書の更新にも利用できます。

多言語組織でのテンプレート選定基準

既定テンプレートとカスタムテンプレートのどちらを使うべきかは、通知メールで何を優先するかによって変わります。

優先したいこと推奨する運用
利用者ごとの言語に自動対応したい既定テンプレートを使用する
海外拠点を含む全利用者へ分かりやすく返答したい既定テンプレートを使用する
社内ヘルプデスクの連絡先を必ず掲載したいカスタムテンプレートを検討する
独自の教育メッセージを掲載したいカスタムテンプレートを検討する
独自文面と多言語対応を両立したい複数言語を併記する
一部の利用者だけ通知言語が違うOutlook優先言語を確認する

多言語環境では、短い注意文を追加するためだけにテンプレートをカスタマイズすると、既定テンプレートの自動ローカライズを利用できなくなる可能性があります。

カスタム化する前に、追加したい情報が本当に通知メール内に必要なのかを検討してください。社内ポータルへのリンクやヘルプデスクの案内が目的であれば、日英併記の短いフッターにまとめる方法もあります。

通知言語がおかしいときの切り分け方

通知が想定外の言語で届いた場合は、次の順序で確認すると効率的です。

複数の利用者で言語が異なる場合

既定テンプレートが利用者ごとのOutlook言語に対応した結果である可能性があります。

まず、各利用者の「設定」「全般」「言語と時刻」を確認してください。

全員に同じ独自文面が届く場合

カスタム通知テンプレートが設定されている可能性があります。

Microsoft Defenderポータルの「ユーザーによる報告の設定」で、結果メールの本文とフッターを確認します。

管理者が通知していないのにメールが届く場合

Defender for Office 365 Plan 2でAIRの自動結果通知が有効になっている可能性があります。

「調査結果をユーザーに自動的にメールで送信する」の設定と、通知対象の判定結果を確認してください。

検疫メールの言語が変わらない場合

検疫通知は今回のMark as and notifyテンプレートとは別の仕組みです。

ユーザー報告設定ではなく、検疫ポリシーと検疫通知の言語設定を確認する必要があります。

既定テンプレートへの変更で得られる効果

今回の更新は単なる翻訳機能ではありません。

利用者が報告したメールについて、理解しやすい言語で結果を返すことで、次の報告行動につなげやすくなります。

  • 報告が正しかったか利用者が理解できる
  • 誤検知だった場合も安心して業務を再開できる
  • フィッシング報告への心理的なハードルを下げられる
  • 海外拠点ごとに通知テンプレートを管理する負担を減らせる
  • セキュリティ部門からのフィードバックを標準化できる

一方で、カスタムテンプレートを利用している組織では、自動ローカライズの恩恵をそのまま受けられません。

まず現在のテンプレート設定を確認し、多言語対応を優先するなら既定テンプレート、独自の案内を優先するならカスタムテンプレートという基準で見直してください。

通知言語に関する問い合わせが発生した場合は、次の順序で対応すると原因を特定しやすくなります。

  1. 届いたメールがユーザー報告の結果通知か確認する
  2. 既定テンプレートかカスタムテンプレートか確認する
  3. 利用者のOutlook優先言語を確認する
  4. AIRの自動通知設定を確認する
  5. 日本語と英語の検証用アカウントで再現テストする

この順序で確認すれば、仕様変更による正常な言語切り替えと、設定不備による想定外の通知を切り分けられます。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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