Microsoft Places overview:2026年更新の変更点と管理者の確認ポイント

Microsoft Placesは、TeamsやOutlookの予定表から「誰がいつ出社するか」「どの会議室・デスクを使うか」を調整しやすくする、AI活用型のワークプレース管理アプリです。2026年6月時点で特に重要なのは、Microsoft Placesの一部機能がTeams Premium前提から、会議室やデスクなどの「スペース単位ライセンス」中心に整理された点です。

管理者が最初に確認すべきことは、対象ユーザーのライセンス、Exchange Onlineメールボックス、建物・フロア・セクションの階層、Places Finderの有効化範囲、個別デスクや自動リリースに必要なスペースライセンスです。設定が不十分なまま展開すると、会議室が検索に出ない、デスク予約ができない、分析データが期待通りに見えないといったトラブルにつながります。

本記事では、2026年6月6日時点で確認できるMicrosoft Learnの公式情報を基に、Microsoft Placesの概要、変更点、影響範囲、管理者・開発者が確認すべき設定、移行・展開時の注意点を実務目線で整理します。なお、公式ページ上の最終更新表示は2026年6月5日です。(Microsoft Learn)

目次

Microsoft Placesは柔軟な働き方を支えるワークプレースアプリ

Microsoft Placesは、ハイブリッドワークやフリーアドレス運用を支援するMicrosoft 365向けのアプリです。主な役割は、出社予定の共有、会議室やデスクの予約、職場のプレゼンス確認、施設利用状況の可視化です。機能はTeamsやOutlookに直接組み込まれるため、ユーザーは日常的に使っている予定表の流れの中で利用できます。(Microsoft Learn)

実務で見ると、Microsoft Placesは単なる「座席予約ツール」ではありません。次のような課題をまとめて扱うための基盤です。

課題Microsoft Placesでできること効果
誰が出社するか分からない作業計画、職場プレゼンス、Placesカードで出社予定を共有チームで出社日を合わせやすくなる
会議室やデスクを探しにくいPlaces Finderで場所、フロア、設備、アクセシビリティなどを見ながら予約目的に合うスペースを選びやすくなる
フリーアドレスの利用実態が見えないPlaces Analyticsで予定上の利用と実際の占有状況を可視化座席数や会議室数の見直しに使える
予約した会議室が使われない自動リリースで未使用の予約を解放会議室の空予約を減らせる

重要なのは、多くのPlaces機能が、建物、フロア、セクション、会議室、ワークスペース、デスクの階層情報に依存する点です。Exchange Onlineに会議室メールボックスが存在するだけでは、Places Finderやデスク予約が十分に機能しない場合があります。(Microsoft Learn)

2026年6月時点の主な変更点

2026年6月時点のMicrosoft Placesで最も大きな確認ポイントは、ライセンスモデルの整理です。2026年4月1日以降、以前はTeams Premiumが必要だった一部機能が、ユーザー単位ではなくスペース単位のライセンスへ移行しています。(Microsoft Learn)

項目変更・確認ポイント管理者への影響
コア機能作業計画、職場プレゼンス、Places Finder、Places Explorerなどは、対象のMicrosoft 365やTeamsライセンスで利用可能ユーザー展開のハードルは下がるが、一部機能は明示的な有効化が必要
個別デスク予約2026年4月1日以降、スペースライセンス中心に移行予約対象の個別デスクにMicrosoft Teams Shared Space系ライセンスが必要
自動リリース会議室やデスクにスペースライセンスが必要空予約対策を使う部屋・デスクを洗い出す必要がある
Places Analyticsの占有率レポート会議室やデスクにスペースライセンスが必要分析対象のスペースに必要なライセンスを割り当てる必要がある
既存Teams Premium契約2026年4月1日より前に取得したTeams Premiumは、更新まで一部プレミアム機能を継続利用可能契約更新時に機能差分が出ないよう、更新前に棚卸しが必要
Room Finder廃止ではなく、OutlookとTeams予定表の既定体験として継続Places Finderへ切り替えるユーザーを段階的に選ぶ必要がある

サポートされるスペースライセンスには、Microsoft Teams Rooms、Microsoft Teams Shared Space、Microsoft Teams Shared Space – Single Spaceがあります。Microsoft Teams Shared Spaceは、以前のMicrosoft Teams Shared Deviceから分かりやすい名称に変更されたものとして説明されています。個別デスク予約、自動リリース、占有率レポートで必要なライセンスが異なるため、「ユーザーが何のライセンスを持っているか」だけでなく、「どの部屋・どのデスクにどのライセンスを割り当てるか」を確認する必要があります。(Microsoft Learn)

対象になるユーザーとライセンス

Microsoft Placesにアクセスできるユーザーライセンスとして、Microsoft 365 Business Basic、Standard、Premium、Microsoft 365またはOffice 365のE1/E3/E5、教育機関向けA1/A3/A5、Frontline Workers向けF1/F3、Microsoft Teams Enterprise、Teams Essentials、Teams単体ライセンスが公式情報で挙げられています。(Microsoft Learn)

ただし、「アクセスできる」ことと「すべての機能を追加設定なしで使える」ことは別です。特に次の3つは分けて判断してください。

判断軸確認内容
ユーザーライセンスそのユーザーがMicrosoft Placesのコア機能にアクセスできるか
スペースライセンス個別デスク予約、自動リリース、占有率レポートの対象スペースに必要なライセンスがあるか
Microsoft 365 CopilotライセンスCopilotによる会議室予約など、AI主導の機能を使う対象者に必要なライセンスがあるか

例えば、一般社員がPlaces Finderで会議室を探すだけなら、追加のスペースライセンスが不要なケースがあります。一方で、個別デスクを事前予約できるようにする、会議室の自動リリースを使う、占有率レポートを有効にする場合は、対象となる部屋やデスク側のライセンスを確認する必要があります。(Microsoft Learn)

影響範囲はIT管理者だけでなく総務・施設管理・開発者にも広がる

Microsoft Placesの展開は、TeamsやOutlookの機能追加だけでは完結しません。実際には、IT部門、施設管理部門、人事・総務、開発チームが関係します。

関係者主な影響確認すべきこと
Microsoft 365管理者Places機能の有効化、PowerShell設定、権限管理Places Finder、Buildings、Analyticsの有効化範囲
Exchange Online管理者会議室・ワークスペースメールボックス、RoomList、予約ポリシーRoom FinderとPlaces Finderで情報がずれないか
Teams管理者Teams上の職場チェックイン、デスク周辺機器連携Teamsデスクトップアプリ、ポリシー、ユーザー同意
施設管理・総務建物、フロア、座席、設備、利用状況分析実際のオフィス構成とPlaces Directoryの一致
開発者Microsoft Graph Places APIの利用権限、APIバージョン、本番利用可否、データ更新方法

特に施設管理部門との連携は重要です。Microsoft Placesでは「建物名」「フロア名」「セクション名」「会議室名」「デスク名」の表記ゆれが、そのまま検索性や分析精度に影響します。オフィス移転、フロア改装、座席再編が多い組織では、Microsoft 365側の設定と現地のレイアウト変更を同期する運用ルールが必要です。

管理者が最初に確認すべき設定

Exchange Onlineメールボックスの状態を確認する

Exchangeハイブリッド環境では、Places機能はExchange Onlineで管理されるメールボックスを持つユーザーに対して利用できます。オンプレミスメールボックスのユーザーは、Placesアプリ、Places Finder、作業計画などのPlaces機能にアクセスできないとされています。(Microsoft Learn)

そのため、まず確認すべきなのは次の点です。

確認項目理由
対象ユーザーのメールボックスがExchange OnlineかオンプレミスメールボックスではPlaces機能に制限がある
会議室メールボックスが正しく作成されているかPlaces FinderやRoom Finderの検索対象になる
ワークスペースがExchange Online上でWorkspaceとして構成されているかデスクプール予約に必要
RoomListが建物単位で整理されているかRoom Finderとの整合性を保ちやすい

既存の会議室予約運用がRoom Finder中心の場合、Room Finderをいきなり置き換えるのではなく、Places Finderを一部ユーザーにだけ有効化して差分を検証するのが安全です。

建物・フロア・セクションの階層を整備する

Microsoft Placesの多くの機能は、建物、フロア、セクション、部屋、ワークスペース、デスクの階層を前提に動作します。公式ドキュメントでは、建物を作成し、建物にフロアを関連付け、各フロアにセクションを定義し、部屋やデスクを追加する流れが示されています。(Microsoft Learn)

基本的な階層は次のように考えると分かりやすいです。

建物
└─ フロア
   └─ セクション
      ├─ 会議室
      ├─ ワークスペース(デスクプール)
      └─ 個別デスク

注意したいのは、ワークスペースやデスクはセクション配下に置く必要がある点です。建物名やフロア名のスペルが少しでも違うと、別の建物やフロアとして作成される可能性があります。日本語名と英語名が混在している組織では、正式名称、表示名、略称のルールを先に決めてから登録しましょう。(Microsoft Learn)

PowerShellと管理権限を準備する

Microsoft Placesの管理には、PowerShell 7.4.0以降、Exchange Online、Microsoft Teams、Microsoft Placesの各PowerShellモジュールが必要です。Windows PowerShellではなくPowerShell 7を使う点に注意してください。権限としては、TenantPlacesManagementとMailRecipientのExchange Online管理ロールが必要とされています。(Microsoft Learn)

最低限の準備コマンド例は次の通りです。

Install-Module -Name MicrosoftPlaces -Force
Connect-MicrosoftPlaces

Places Finderや建物表示などの有効化には、Set-PlacesSettingsを使用します。このコマンドは、テナント全体または一部ユーザーに対してMicrosoft Places機能をオン・オフするために使われます。(Microsoft Learn)

Set-PlacesSettings -EnableBuildings 'Default:true'
Set-PlacesSettings -PlacesFinderEnabled 'Default:true'

一部ユーザーだけに有効化する場合は、メール有効セキュリティグループを使って段階展開します。通常のセキュリティグループでは期待通りに動作しない可能性があるため、検証グループは必ずメール有効セキュリティグループとして用意してください。(Microsoft Learn)

Set-PlacesSettings -PlacesFinderEnabled 'Default:false,OID:<group-object-id>@<tenant-id>:true'

Places Finderは段階的に有効化する

Places Finderは、OutlookやTeams予定表でRoom Finderの体験を置き換える位置づけの機能です。ただし、Room Finder自体が廃止されるわけではありません。Room Finderは引き続き利用でき、OutlookとTeams予定表の既定エクスペリエンスとして残ります。(Microsoft Learn)

実務上は、次の順番で展開すると失敗しにくくなります。

ステップ作業内容判断基準
小規模検証情シス、総務、代表部門だけでPlaces Finderを有効化会議室・ワークスペースが正しく表示されるか
建物単位検証1拠点または1フロアで本番に近い利用を試すRoomList、建物名、フロア名にずれがないか
利用者教育Outlook/Teams上での表示変更を案内「Room Finderが消えた」と誤解されないか
全社展開全ユーザーまたは対象部門に拡大問い合わせ対応と施設データ更新手順が整っているか

Places Finderを有効化されたユーザーは、Room FinderではなくPlaces Finderを見る形になります。会議室やワークスペースが表示されない場合は、建物・フロア階層の設定不備、RoomListとの不整合、非表示メールボックス設定などを確認してください。(Microsoft Learn)

個別デスク予約を使う場合の注意点

Microsoft Placesでは、個別デスク予約がMicrosoft 365に追加されています。ユーザーはデスクプールではなく、特定のデスクを選んで予約できます。個別デスクとデスクプールは併用できますが、同じ物理デスクを両方の方式で同時に構成することはできません。(Microsoft Learn)

個別デスクには、次のようなモードがあります。

デスクモード意味向いている用途
Reservable事前予約またはその場で予約できるフリーアドレス席、来客用席
Drop-in事前予約はできず、その場利用のみ短時間利用、タッチダウン席
Assigned特定ユーザーに固定割り当て役員席、専任担当者席
Unavailable利用不可修理中、撤去予定、臨時閉鎖

個別デスク予約を有効にするには、建物・フロア構成とPlaces Finderの有効化が前提です。また、個別デスク予約はスペースライセンスが必要な機能として扱われます。公式情報では、ライセンス割り当てがMicrosoft Places全体に反映されるまで通常24〜48時間かかる場合があると説明されています。(Microsoft Learn)

反映を急ぐためにデスクモードを一度UnavailableにしてReservableへ戻す方法も示されていますが、この操作を行うと、まだ開始していないそのデスクの予約がキャンセルされます。本番運用中のデスクでは、利用者への事前告知なしに実行しないでください。(Microsoft Learn)

自動リリースとチェックインは「空予約対策」として設計する

自動リリースは、予約された会議室やデスクが実際には使われていない場合に、その予約を解放する機能です。会議室不足に悩む企業では効果が期待できますが、設定だけでなく利用者行動も含めた設計が必要です。

チェックイン自体には追加のスペースライセンスは不要です。ただし、会議室やデスクにチェックインすると、対象スペースにスペースライセンスがある場合は自動リリースされません。つまり、ユーザーに「会議室に入ったらチェックインする」「予約したデスクに着いたら利用状態を反映する」という運用を理解してもらう必要があります。(Microsoft Learn)

自動リリース設定は、反映まで最大48時間かかる場合があります。設定変更は、予約が少ない週末前や利用影響が少ないタイミングで行うのが安全です。(Microsoft Learn)

Places Analyticsを使うならライセンスと閲覧範囲を絞る

Places Analyticsは、建物、部屋、デスクプールなどの予定上の利用と実際の占有状況を可視化するための機能です。施設管理や総務部門にとっては、会議室の過不足、フリーアドレス席の利用率、拠点ごとの出社傾向を判断する材料になります。(Microsoft Learn)

ただし、分析機能は全社員に広く見せるものではありません。公式ドキュメントでも、建物やワークスペースの占有情報にアクセスする必要があるユーザーに限定して有効化することが推奨されています。2026年4月1日以降は、建物に対してPlaces Analyticsを有効にするには、その建物内で少なくとも10台のデスクがMicrosoft Teams Shared Spaceライセンスで裏付けられている必要があるとされています。(Microsoft Learn)

実務では、次のように閲覧者を絞ると運用しやすくなります。

閲覧者見るべき指標活用例
施設管理部門建物・フロア単位の利用傾向座席数、会議室数、清掃頻度の見直し
総務部門拠点別の出社傾向オフィス運用ルールや備品配置の改善
情報システム部門機能利用状況、設定不備Places Finderやチェックインの定着確認
経営・人事集計された利用傾向ハイブリッドワーク施策の評価

個人の勤怠監視のように使うのではなく、スペース運用を改善するための集計データとして扱うことが重要です。

開発者が確認すべきMicrosoft Graph Places API

開発者にとって重要なのは、Microsoft PlacesのデータがMicrosoft Graph Places APIから扱える点です。GraphのPlaces APIでは、建物、フロア、セクション、部屋、デスク、ワークスペース、RoomListなど、組織内の物理スペースを管理・操作できます。(Microsoft Learn)

代表的な用途は次の通りです。

用途APIで確認・実装すること
施設データの棚卸し建物、フロア、部屋、デスク、ワークスペースの一覧取得
社内ポータル連携空き会議室や座席情報の表示
マップ連携フロアマップや建物マップとの関連付け
データ更新建物、フロア、セクション、デスクなどの属性更新
大規模展開支援APIやPowerShellを使った施設データ登録の自動化

List place objects APIでは、テナント内の建物、フロア、セクション、デスク、部屋、ワークスペース、RoomListなどを取得できます。既定では、部屋・ワークスペース・RoomListは1ページあたり最大100件、建物・フロア・セクション・デスクは最大1,000件が返されます。(Microsoft Learn)

権限は最小権限を意識してください。読み取りにはPlace.Read.All、更新にはPlace.ReadWrite.Allが関係します。個人のMicrosoftアカウントはサポートされず、職場または学校アカウントが前提です。更新APIでは、idplaceIdemailAddressdisplayNamebookingTypeを更新できない点にも注意が必要です。(Microsoft Learn)

また、Microsoft Graph betaのUpsert places APIは複数の場所を効率的に作成・更新できますが、/beta APIは変更される可能性があり、本番アプリケーションでの利用はサポートされていません。現時点では、1回に扱える部屋・デスク・ワークスペース数に実務上の制限がある点も確認しておきましょう。(Microsoft Learn)

展開前に確認したいチェックリスト

Microsoft Placesを展開する前に、次のチェックリストを使って準備状況を確認してください。

確認項目チェック内容
ライセンスユーザーライセンスとスペースライセンスを分けて整理したか
Exchange Online対象ユーザー、会議室、ワークスペースがExchange Onlineで管理されているか
階層情報建物、フロア、セクション、部屋、デスクの親子関係が正しいか
RoomList1建物1RoomListを基本に、建物名とRoomList名を合わせたか
Places Finderいきなり全社展開せず、メール有効セキュリティグループで検証したか
デスク予約個別デスクとデスクプールの使い分けを決めたか
自動リリース対象スペースのライセンスとチェックイン運用を確認したか
Analytics閲覧者を施設管理者や管理部門に限定したか
PowerShellPowerShell 7.4.0以降とMicrosoftPlacesモジュールを準備したか
Graph APIv1.0とbetaの使い分け、必要権限、更新できない属性を確認したか
利用者案内OutlookやTeams上の見え方が変わることを事前に説明したか

失敗しやすいポイント

Microsoft Placesの展開でよく起きる失敗は、機能そのものよりも「前提データ」と「展開範囲」の設計不足です。

会議室がPlaces Finderに表示されない

多くの場合、建物・フロア・セクションの階層設定が不完全です。Room Finderでは見えていた会議室でも、Places Finderでは建物やフロアの階層情報を使うため、ParentIdの設定やRoomListとの整合性を確認してください。(Microsoft Learn)

通常のセキュリティグループで段階展開しようとする

Places FinderやAnalyticsの有効化でグループを使う場合、メール有効セキュリティグループが必要です。通常のセキュリティグループを使うと、期待通りにスコープ制御できない可能性があります。(Microsoft Learn)

Teams Premiumがあれば今後も問題ないと考える

2026年4月1日より前に取得したTeams Premiumでは、更新まで一部機能を継続利用できます。しかし更新後は、個別デスク予約などのプレミアム機能がスペース単位ライセンスへ移行します。契約更新のタイミングで、予約可能なデスクや自動リリース対象の会議室を再確認してください。(Microsoft Learn)

ライセンス割り当て後すぐに使えると思い込む

個別デスクにMicrosoft Teams Shared Space系ライセンスを割り当てても、Microsoft Placesの各体験に反映されるまで通常24〜48時間かかる場合があります。急いでデスクモードを切り替えると予約がキャンセルされる可能性があるため、反映待ちを前提に展開日程を組むべきです。(Microsoft Learn)

開発でbeta APIを本番前提にしてしまう

Graph betaのUpsert places APIは便利ですが、beta APIは変更される可能性があり、本番アプリケーションではサポートされていません。業務システムに組み込む場合は、v1.0で提供されているAPIを優先し、beta APIは検証用途に留めるのが安全です。(Microsoft Learn)

管理者が取るべき次のアクション

Microsoft Placesを導入・展開するなら、最初に行うべきことは「機能をオンにする」ことではありません。まず、既存の会議室、ワークスペース、座席、建物名、RoomList、Exchange Onlineメールボックス、対象ライセンスを棚卸ししてください。

そのうえで、次の順番で進めると失敗しにくくなります。

順番アクション
1対象ユーザーと対象拠点を決める
2Exchange Online上の会議室・ワークスペース・RoomListを確認する
3建物、フロア、セクション、デスクの階層を整備する
4個別デスク予約、自動リリース、Analyticsに必要なスペースライセンスを割り当てる
5メール有効セキュリティグループでPlaces Finderを小規模展開する
6Outlook、Teams、Placesアプリ上の表示と予約動作を検証する
7利用者向けにRoom Finderとの違い、予約方法、チェックイン方法を案内する
8拠点単位または部門単位で段階的に展開する

Microsoft Placesは、設定すればすぐに価値が出るタイプの機能ではなく、オフィスの実態に合わせてデータを整えるほど効果が高まるサービスです。特に2026年以降は、ユーザーライセンスだけでなくスペース単位ライセンスの設計が重要になります。管理者は、契約更新、拠点再編、フリーアドレス導入、会議室不足対策のタイミングに合わせて、Microsoft Placesの展開計画を見直すとよいでしょう。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

コメント

コメントする

目次