Microsoft Purviewで未管理AIアプリへの情報共有を防ぐDLP設定と展開時の注意点

Microsoft Purviewの今回の更新で管理者がまず押さえるべき結論は、Microsoft Edge for Businessを制御点にして、Intune管理下のWindows端末から未管理AIアプリへ機密情報を送信・アップロードする行為をDLPポリシーでブロックできるという点です。対象は単にEdgeの仕事用プロファイルだけではなく、管理対象デバイス上のEdgeプロファイル全体に広がります。AIアプリの利用を一律禁止するのではなく、銀行口座番号、IBAN、SWIFTコード、個人情報、機密ラベル付きファイルなど「出してはいけない情報」を条件に制御できるため、現場のAI活用と情報漏えい対策を両立しやすくなります。(Microsoft Learn)

目次

Microsoft PurviewのAI/Copilot更新で何が変わるのか

2026年5月時点のMicrosoft Purview関連更新では、Data Loss Prevention、つまりDLPの適用範囲と管理上の前提がより明確になりました。特に重要なのは、未管理クラウドアプリ向けDLPポリシーをMicrosoft Edge for Businessで有効化する際に必要な管理者権限、Edgeプロファイルごとの適用範囲、対応AIアプリの見直しです。Microsoftの更新情報では、未管理クラウドアプリ向けDLPを有効化するために必要な権限としてDirectory Reader、Microsoft Edge administration、Microsoft Intune administrationが明記され、未管理クラウドアプリは管理対象デバイス上の仕事用、個人用、InPrivateを含むEdgeプロファイル全体に適用されると整理されています。(Microsoft Learn)

この更新は、ChatGPTやGeminiなどの生成AIサービスを業務で使う企業にとって実務上の意味が大きいものです。従来の「AIアプリをブロックするか、許可するか」という単純な運用ではなく、Microsoft Purview DLPで検出した機密情報を条件に、テキストプロンプト送信やファイルアップロードを制御できます。公式シナリオでは、財務部門のユーザーが銀行口座番号、ルーティング番号、SWIFTコードなどを含むプロンプトやファイルを未管理AIアプリに共有することをブロックする例が示されています。(Microsoft Learn)

変更・整理されたポイント実務上の影響管理者が確認すべきこと
未管理AIアプリ向けDLPをEdge for Businessで適用AI利用を完全禁止せず、機密情報の送信だけを抑止しやすい対象ユーザー、機密情報の種類、ブロック対象アクションを整理する
管理対象デバイスではEdgeの全プロファイルに適用個人プロファイルやInPrivate経由の回避も考慮できるIntune管理端末と対象ユーザーのスコープを確認する
Edge管理サービスが必要な構成を自動作成Edge構成ポリシー、Intuneポリシー、セキュリティグループが自動で作られる自動作成されたポリシーを手動編集しようとしない
必要権限が明確化Purview管理者だけでは初期同期に失敗する可能性があるDirectory Reader、Edge管理、Intune管理の権限を事前に用意する
対応AIアプリのリストが更新DeepLやZapierなど、以前の想定と異なる対象外アプリがあり得る公式の対応アプリ一覧を展開前に確認する

今回のDLPポリシーでできること

この機能の中心は、Microsoft Purviewで作成したDLPポリシーを、Microsoft Edge for Business上の未管理AIアプリ利用に適用することです。Microsoft Purviewの公式手順では、DLPポリシーの適用先として「Inline web traffic」を選び、クラウドアプリのスコープに「Adaptive app scopes > All unmanaged AI apps」を指定し、適用場所として「Edge for Business」を選択します。(Microsoft Learn)

具体的には、次のような操作を制御できます。

制御したい操作DLPで設定するアクション代表的な利用シーン
機密情報を含むプロンプトの送信Text sent to or shared with cloud or AI appsをBlock顧客情報や金融情報をChatGPTなどに貼り付ける行為を防ぐ
機密ファイルのアップロードFile uploaded to or shared with cloud or AI appをBlock社外秘資料、契約書、個人情報ファイルを未管理AIにアップロードする行為を防ぐ
違反時の管理者通知Incident reportsでアラートとメール通知を有効化セキュリティチームがDLP検出を追跡する
検出状況の確認Activity explorerやDefender XDRで確認ブロック前のシミュレーションや展開後の監視に使う

ポイントは、AIアプリそのものをすべて禁止するのではなく、送信される内容に応じて制御できることです。たとえば「一般的な文章校正は許可するが、顧客の銀行口座番号を含む入力はブロックする」といった設計ができます。

対象範囲を誤解しないための整理

このDLPポリシーは、どの端末・どのブラウザ・どのAIアプリにも無条件で効くわけではありません。対象範囲を誤ると、ポリシーを作成したのに想定した場所でブロックされない、逆に想定以上にブラウザ利用が制限される、といった問題が起きます。

対象になる端末とブラウザ

未管理アプリ向けのDLPポリシーは、Microsoft Intuneで管理されているWindows 10またはWindows 11デスクトップ端末上のMicrosoft Edge for Businessを対象にします。Microsoftの説明では、管理対象デバイスではEdge for BusinessがMicrosoft PurviewやMicrosoft Edgeサービスと連携し、ポリシー更新を受け取って保護を適用します。(Microsoft Learn)

また、未管理クラウドアプリ向けポリシーは、管理対象デバイス上ではEdgeの仕事用プロファイル、個人用プロファイル、InPrivateに適用されます。これは、業務アカウントでサインインした仕事用プロファイルだけを見ていればよい、という設計ではない点に注意が必要です。(Microsoft Learn)

未管理AIアプリとは何か

未管理クラウドアプリとは、組織がMicrosoft Entra IDなどで管理していないアプリを指します。ユーザーが自分の判断でアクセスする一般向けAIサービスが典型例です。Edge for Businessのブラウザポリシーでサポートされる未管理AIアプリの例として、Adobe Firefly、CapCut、ChatGPT consumer、DeepSeek、Google Gemini、Grok、Meta AI、Notion AI、Perplexity AIなどが公式情報に掲載されています。ただし、すべてのAIアプリが対象ではなく、対応リストは変更される可能性があります。(Microsoft Learn)

特に注意したいのは、Microsoft Purviewの更新情報でDeepLとZapierがEdge for Businessのブラウザポリシーでサポートされる未管理AIアプリのリストから削除されたとされている点です。AIアプリの分類や対応状況は固定ではないため、展開前に現在の公式リストを確認する運用が必要です。(Microsoft Learn)

Edge以外のブラウザへの影響

DLPポリシーのアクションをBlockにした場合、対象ユーザーは、ポリシーが適用されない保護されていないブラウザの利用を制限されます。Microsoftの説明では、Firefoxなどのブラウザはブロックされ、ChromeについてはMicrosoft Purview extensionの状態やポリシースコープによって扱いが変わります。Edge for Business上のユーザー体験は影響を受けないと説明されています。(Microsoft Learn)

この点は、利用者への事前周知が必要です。管理者側では「AIアプリへの機密情報送信を止めるだけ」と考えていても、対象ユーザーにとっては「Firefoxが開けなくなった」「Chromeで一部のAIアプリにアクセスできなくなった」と見える場合があります。展開前の社内告知では、禁止理由だけでなく、業務で使うべきブラウザがEdge for Businessであることを明記しておくと混乱を減らせます。

DLPポリシー作成の基本手順

公式手順は、テスト環境でポリシー作成UIに慣れることを前提にしたシナリオとして示されています。実環境にそのままコピーするのではなく、自社の機密情報タイプ、秘密度ラベル、配布グループ、通知先に置き換えて設計する必要があります。(Microsoft Learn)

手順設定内容実務上のポイント
1Microsoft PurviewポータルにサインインDLPポリシー作成権限を持つ管理者で作業する
2Data loss prevention > Policies > Create policyを選択既存DLPとの重複を事前確認する
3Inline web trafficを選択Edge for Businessやネットワーク経由のWeb通信制御に使う
4Custom policyを選択自社のAI利用ルールに合わせて条件を作る
5Adaptive app scopesでAll unmanaged AI appsを追加サポート対象アプリに限られる点に注意する
6Include users and groupsで対象部門を指定まずは財務、法務、人事など高リスク部門から始める
7Enforce先にEdge for Businessを選択管理対象Windows端末のEdge利用を前提にする
8条件にSensitive info typesを追加銀行口座番号、IBAN、SWIFT、個人情報などを選ぶ
9Text uploadとFile uploadをBlock文章入力とファイルアップロードの両方を忘れない
10Incident reportsを設定セキュリティチームへの通知とアラート頻度を決める
11Simulation modeで開始誤検知や業務影響を確認してから本番ブロックに進む

公式シナリオでは、条件としてABA Routing Number、Australia Bank Account Number、Canada Bank Account Number、IBAN、Japan Bank Account Number、SWIFT Code、U.S. Bank Account Numberなどの機密情報タイプを選び、テキスト送信とファイルアップロードをBlockに設定する例が示されています。(Microsoft Learn)

最初に設計すべきポリシー条件

DLPポリシーで失敗しやすいのは、「とりあえず全社にブロックをかける」展開です。生成AIの利用実態が見えていない状態で強い制御を入れると、業務停止や問い合わせ増加につながります。最初は、情報漏えいリスクが高く、扱うデータが明確な部門に絞るのが現実的です。

設計項目推奨される初期設計理由
対象ユーザー財務、人事、法務、営業管理などの高リスク部門から開始機密データを扱う頻度が高く、効果を測定しやすい
対象データ銀行口座、個人情報、契約情報、秘密度ラベル付きファイル検出条件を説明しやすく、利用者の納得も得やすい
対象アプリAll unmanaged AI appsを基本にしつつ対応リストを確認個別アプリ指定漏れによる抜け道を減らす
アクションまずSimulation、次に限定部門でBlock誤検知と業務影響を確認できる
通知先SOC、情報システム、データ保護責任者検出後の対応が止まらないようにする
例外運用例外ユーザー・例外業務を文書化個別依頼でポリシーが崩れるのを防ぐ

ポリシー名にも注意が必要です。公式手順では、ポリシー名は後から変更できないとされています。たとえば「DLP-AI-Edge-Finance-Block-Simulation-202605」のように、対象、目的、状態、作成年月が分かる命名にしておくと、後の監査や棚卸しで混乱しにくくなります。(Microsoft Learn)

自動作成されるEdge・Intune構成を理解する

この機能では、PurviewでDLPポリシーを保存すると、Microsoft Edge management serviceがEdge構成ポリシー、Microsoft Intuneポリシー、セキュリティグループを自動的に作成・同期します。これにより、Edge for Business内でのDLP適用だけでなく、保護が効かないブラウザ経由の回避も抑止します。(Microsoft Learn)

自動作成される代表的な構成は次の通りです。

自動作成されるもの役割管理上の注意
Edge構成ポリシーEdge for BusinessでPurview DLPを有効化する基本的に手動編集しない
Intuneポリシー保護が効かないブラウザでの回避を防ぐ対象ユーザーへの影響を事前周知する
セキュリティグループPurviewポリシーの包含・除外ユーザーを同期する手動でメンバー管理しない
同期状態Purviewポリシー変更をEdge・Intune側へ反映するエラー時は管理者が再同期する

自動作成されたポリシーやグループは、Purview側のポリシー変更に合わせて更新される設計です。MicrosoftのFAQでも、自動作成されたポリシーは読み取り専用であり、管理者はPurviewポリシーを更新して制御する形だと説明されています。(Microsoft Learn)

展開前に必ず確認すべき前提条件

本番展開前には、ライセンス、権限、端末管理、ブラウザバージョン、Intune設定を確認します。ここを飛ばすと、ポリシー作成はできてもEdgeに適用されない、同期エラーになる、想定外にブラウザがブロックされるといったトラブルが起きます。

権限

未管理アプリ向けDLPをEdge for Businessで有効化するには、Purview側のDLP権限だけでなく、Directory Reader、Microsoft Edge administration、Microsoft Intune administrationの権限が必要です。自動構成の初回作成では、Purview外のEdge構成、Intuneポリシー、セキュリティグループが作成されるためです。(Microsoft Learn)

Intuneのmulti-admin approval

Microsoft PurviewのEdge for Business向けインライン保護は、Microsoft Intuneでmulti-admin approvalを使用しているテナントをサポートしないとされています。承認フローを厳格にしている大企業ほど見落としやすい条件なので、導入前にIntune側の管理運用と衝突しないか確認してください。(Microsoft Learn)

Edgeの対応バージョン

Edge for BusinessのブラウザDLP機能は、Microsoftの説明ではバージョン144以降の最新2つのStableバージョンで利用できるとされています。現場の端末でEdge更新が止まっている場合、ポリシー設計以前にブラウザ更新管理を見直す必要があります。(Microsoft Learn)

課金と利用量

Microsoft Purviewのこの領域は、従量課金またはユーザー単位ライセンス、あるいはその両方が関係する場合があります。Microsoft Purviewの課金モデルでは、Data Loss Prevention for Cloud Apps in Edge for Business browserは、Edge for BusinessからWebサイト、クラウドアプリ、生成AIアプリへ送られるリクエスト数が単位として説明されています。導入前にPurviewのUsage centerや見積もりツールで利用量を確認しておくと、展開後のコスト説明がしやすくなります。(Microsoft Learn)

管理者が見落としやすい注意点

対応AIアプリは固定ではない

「All unmanaged AI apps」を選べば、すべてのAIサービスが完全に制御されるわけではありません。公式情報では、Adaptive app scopesはEdge for Businessでサポートされる未管理AIアプリにのみ適用されると説明されています。また、一部のAIアプリはコンテンツをエンコードした形式で動的エンドポイントに送信する場合があり、ポリシー適用に影響する可能性があるとされています。(Microsoft Learn)

対策として、DLPだけに頼らず、AIアプリ利用ルール、許可アプリ一覧、利用者教育、監査ログ確認を組み合わせることが重要です。

B2Bゲストには適用されない

Microsoft Purviewのブラウザデータセキュリティポリシーは、B2Bゲストユーザーには適用されないとされています。外部委託先や共同作業者がAIアプリを使う業務がある場合、ゲストユーザーにも同じ保護がかかると考えないようにしてください。(Microsoft Learn)

シミュレーションを省略しない

公式手順では、ポリシーモードとしてSimulation modeで実行する流れが示されています。いきなりBlockで全社展開すると、通常業務のテキスト入力や資料アップロードが止まる可能性があります。まずはActivity explorerで、どの部門がどのAIアプリにどの種類の情報を送っているかを確認し、誤検知や業務影響を見てから段階的にブロックへ移行するのが安全です。(Microsoft Learn)

同期エラー時はPurviewだけを見ても解決しない

自動構成の同期に失敗した場合、Microsoft Purviewにエラーメッセージが表示され、ポリシーはEdge for Businessに適用されません。Microsoftの手順では、必要な権限を持つ管理者がMicrosoft Admin CenterのEdge設定からSync nowを実行して再同期できます。ただし、必要権限がない管理者が再同期しても、ポリシーやグループは作成・更新されません。(Microsoft Learn)

開発者が確認すべきポイント

この機能は管理者向けのDLP制御ですが、社内システムやAI活用基盤を作る開発者にも関係します。特に、ブラウザ経由の生成AI利用と、アプリケーションサーバーからAI APIを呼び出す利用は同じではありません。

Edge for BusinessのDLPは、ブラウザ上の未管理AIアプリ利用を制御点にします。一方で、社内アプリがサーバー側でAI APIへデータを送る構成、ローカルアプリ、Officeアドイン、複数ブラウザを横断する利用まで広く制御したい場合は、Network Data SecurityやSASE連携など別の制御も検討対象になります。MicrosoftのNetwork Data Securityシナリオでは、ブラウザ選択の自由、ローカルAIアプリ、Officeアドインなども考慮した広範なエンドポイント保護の例が示されています。(Microsoft Learn)

開発者側では、次の点を確認しておくと実装と運用のズレを減らせます。

確認項目なぜ重要か実務での対応例
AI APIへの送信経路Edge DLPで見える通信と見えない通信があるサーバー側AI連携は別途ログ、分類、承認フローを設ける
入力データの分類DLP条件とアプリ側制御を合わせやすい秘密度ラベルやデータ分類をUI・API設計に反映する
エラー時の利用者体験DLPブロックが業務停止と誤解されやすい「機密情報を含むため送信できません」などの説明を用意する
承認済みAIサービス利用者が未管理AIへ逃げるのを防ぐ社内で許可されたAI環境やCopilot利用ルールを案内する
監査ログインシデント時に追跡できるかが重要プロンプト全文保存の可否、個人情報保護、保持期間を設計する

移行・展開のおすすめ手順

既にWebフィルタリング、プロキシ、CASB、Endpoint DLP、社内AIガイドラインを運用している企業では、Microsoft PurviewのDLPを追加するだけではなく、既存制御との役割分担を整理してから展開する必要があります。

フェーズ実施内容成功の判断基準
現状把握利用中のAIアプリ、利用部門、既存ブロックルールを棚卸しする主要なAI利用パターンが把握できている
パイロット設計財務や人事など限定部門でシミュレーションを開始する検出件数と業務影響を説明できる
条件調整機密情報タイプ、秘密度ラベル、例外ユーザーを調整する誤検知が許容範囲に収まる
部分ブロック高リスク情報だけBlockに移行する問い合わせ対応フローが回る
全体展開対象部門を広げ、利用者向け周知を行うEdge for Business利用が定着する
継続監視Activity explorer、監査ログ、Defender XDRで確認する違反傾向とポリシー効果を定期レビューできる

展開時のコツは、最初から「AI利用禁止」を前面に出さないことです。利用者に伝えるべきメッセージは、「AI利用を止めるため」ではなく、「顧客情報や社外秘情報を守りながら安全にAIを使うため」です。この言い方に変えるだけで、現場の反発はかなり下がります。

すぐに実施すべき確認リスト

本番導入を検討している管理者は、まず次の項目を確認してください。

確認項目チェック内容
対象端末Intune管理下のWindows 10/11端末か
対象ブラウザEdge for Businessが対応バージョンに更新されているか
対象ユーザー最初のパイロット部門が決まっているか
権限Directory Reader、Edge管理、Intune管理の権限が揃っているか
Intune設定multi-admin approval利用テナントではないか
DLP条件検出したい機密情報タイプや秘密度ラベルが明確か
通知先セキュリティチームや運用担当者に通知されるか
課金Purviewの利用量と課金モデルを確認したか
代替手段ブロック時に利用者が使うべき承認済みAI環境を案内できるか
監視Activity explorerやDefender XDRで確認する運用があるか

Microsoft Purview DLPでAI利用を止めるのではなく、漏えい経路を絞る

Microsoft PurviewのEdge for Business向けDLPは、生成AI時代の情報漏えい対策として実用性の高い機能です。特に、未管理AIアプリへのテキスト送信やファイルアップロードを、機密情報タイプやユーザーグループに応じて制御できる点は、AI活用を進めたい企業にとって現実的な落としどころになります。

ただし、効果を出すには、対象範囲の理解が欠かせません。Intune管理端末、Edge for Business、対応AIアプリ、必要権限、自動作成されるIntune・Edge構成、課金、例外運用をセットで確認する必要があります。まずは高リスク部門でSimulation modeを使い、検出状況をActivity explorerで確認し、誤検知と業務影響を見ながら段階的にBlockへ移行するのが安全です。

次に取るべき行動は明確です。自社のAI利用状況を棚卸しし、最初に守るべきデータを決め、Microsoft Purviewで小さなDLPパイロットを作成してください。AI利用を禁止するのではなく、漏えいしてはいけない情報の出口を制御することが、これからの現実的なAIセキュリティ運用です。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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