Office 2019から2024へ移行する手順|旧Officeの共存・Outlook・マクロの確認

Office 2019などの買い切り版からOffice 2024へ移るには、2024のライセンスが必要です。旧版を同じPCへ残せるかは製品とインストール方式で異なり、一般的な買い切り版の二重導入を前提にしないでください。先に必要なアプリ、データ、アドインを確認してから入れ替えます。

目次

Office 2019から2024へのアップグレードは無料?

Microsoftのアップグレード案内は、買い切り版から次の版へ移る場合、新しい製品の購入が必要と説明しています。旧版のプロダクトキーを入力すれば2024になる、という仕組みではありません。Microsoft 365の機能更新とは区別します。

同案内では、新版のセットアップ時に旧版が削除される場合が多く、インストールエラー等で別途アンインストールが必要になるとしています。必ず先に手動削除しなければ導入できないと決めず、対象製品の案内とセットアップ画面を確認します。

旧Officeを残したまま使えるか:共存条件を確認

複数バージョンの公式資料は、Microsoft 365や一般的な買い切り版は、ほとんどの場合同じPCで一緒に実行できないとしています。例外のある構成と、普通のOfficeスイート二つを並べる構成を混同しないでください。

  1. 旧製品の正式名称、Windows/Mac、32ビット/64ビットを確認する。
  2. WindowsではOfficeアプリの「ファイル」→「アカウント」の製品情報とバージョン情報から、インストール方式も確認する。
  3. 単体のOutlook、Access、Visio、Project、ランタイム、アドインも一覧にする。
  4. 旧環境が必要な業務は、ライセンスと対応条件を満たす別の検証環境で先に試す。

同じWindows上に32ビット版と64ビット版Officeを共存させることはできません。別PCや仮想環境を使う場合も、使用できるライセンスとサポート対象を確認します。Macでユーザーアカウントだけを分ければ、Officeアプリの版も独立するという案内はしません。

Office Home 2024にはOutlookが含まれない

製品含まれるアプリを確認する際の要点
Office Home 2024Word・Excel・PowerPoint・OneNote。Outlookは含まれない
Office Home & Business 2024上記にOutlookを含む
Microsoft 365契約プランによりデスクトップアプリ・サービスが異なる
Office LTSC 2024等の組織向け製品導入方法とライセンスを組織の担当者へ確認

日本向け公式製品案内でHomeとHome & Businessの構成を確認します。旧Officeを消した後、Home 2024だけを導入してもOutlookが自動的に復元されるわけではありません。POPメール、PST、業務アドインを使っているなら、移行後も使うOutlookの種類とライセンスを先に決めてください。

利用台数は購入した国・製品・購入経路の条件を確認します。日本向け2025年1月カタログには永続版を2台まで使える旨の記載があります。「Office Home 2024はすべて1 PC/Mac」と一律には案内できません。購入済みの製品表示と契約条件を確認し、PCに付属した製品も市販版と同じ移動条件だと考えないでください。

削除前に控えるデータと設定

対象保管・確認するもの
Word・Excel・PowerPoint通常の文書、テンプレート、外部データへの参照先、印刷設定
Excelマクロ・アドインPERSONAL.XLSB、.xlsm等、自作アドイン、提供元と対応版
OutlookPST等のローカルデータ、サーバー上の必要データ、署名・ルール・アカウント情報
OneNoteノートブックの保存先、同期済みか、ローカルのみの内容
購入・導入情報製品名、紐付くアカウント、再インストールできる手段

通常のアンインストールは作成した文書やブックを削除する操作ではありません。ただしローカルメール、独自設定、Macのライブラリ削除等は別に確認します。戻せるコピーを作り、開けることを確認してから削除へ進んでください。

OutlookのPSTは設定一式のバックアップではない

Microsoftのエクスポート資料に沿い、クラシックOutlookでは「ファイル」→「開く/エクスポート」→「インポート/エクスポート」からファイルへエクスポートし、.pst、対象アカウント、サブフォルダを選びます。同期・取得済みの範囲も確認してください。

PSTにはメール等のコピーが入りますが、ルール、フォルダの表示・権限等は含まれません。必要な設定は別途控えます。新しいOutlookでPSTのメールを扱えることと、PST内の予定表・連絡先も同じように使えることは別です。後者は現行公式資料で利用できないとされるため、必要な用途を移行前に確かめます。

Excelのマクロとアドインはビット数も比較

個人用マクロブックはPERSONAL.XLSBとして保存され、XLSTART内のブックはExcel起動時に開かれます。パスだけを固定で決めず、自分の環境で保存場所を確認し、Excelを終了してコピーします。移行先にすでに同名のものがある場合は、上書きせず必要なマクロを比較します。

ビット数の公式説明では、32ビット専用COMアドイン等と64ビットOfficeは互換ではありません。VBAのWindows API宣言も対応確認が必要な場合があります。「まず64ビットへ変えてから必要なものを考える」のでなく、業務アドインの提供元と対応版を調べて選んでください。

復元後はマクロ一覧に名前が出るだけでなく、コピーしたテスト用文書で実際の処理を確認します。古いマクロの警告を消すために、すべてのマクロを無条件に許可する設定へ変更しないでください。

Windowsで入れ替える手順

  1. 必要なバックアップ、製品・アカウント・ビット数の確認を済ませ、Officeアプリを終了する。
  2. 旧版を削除する場合は公式アンインストール手順から、自分のインストール方式に合う方法を使い、製品名を確認して削除する。
  3. 再起動を求められたら実施する。Microsoft製品という名前だけで無関係なアプリまでまとめて削除しない。
  4. Office 2024の公式導入手順で、購入製品に紐付くアカウントからインストールする。
  5. WordやExcelを起動してライセンス認証と製品情報を確認し、必要なデータやアドインを少数ずつ戻して試す。

削除に失敗する場合、現行の公式資料はWindowsの「問い合わせ」(Get Help)によるアンインストール支援へ案内しています。対象にはMicrosoft 365、Office 2021・2019・2016があり、この画面の支援はOffice 2024を削除できないと明記しています。旧SaRAを検索して任意の配布先から取り直すのでなく、対象版に合う公式案内へ進みます。

Macはアプリ削除とデータ・ライセンス削除を分ける

Macの公式アンインストール手順はFinderの「アプリケーション」から対象Officeアプリをゴミ箱へ移す方法と、ライブラリ内の削除を分けています。ライブラリ内の指定フォルダを削除するとOutlookデータも消えるという注意があります。バックアップを確かめずにGroup Containersを整理しないでください。

新しい製品を導入しても古いライセンスが選ばれる場合は、まず現在の製品情報と購入アカウントを確認します。MicrosoftのMacライセンス削除ツールはOfficeのライセンスをまとめて除去するため、再認証できるアカウントを用意し、必要な場合だけ公式手順を使います。アプリの削除とは異なる操作です。

入れ替え後の確認と、問題が出たときの戻し方

ダブルクリックした文書がどのアプリで開いたかを確認し、製品情報で版を確かめます。アプリ名が単に「Excel」と表示されることもあるため、「Excel 2024」という選択肢が必ず出るとは考えないでください。

  • 計算結果、印刷のページ数、外部参照、マクロ、アドインを旧環境のサンプルと比較する。
  • Outlookを使う場合は、必要なメール・予定表・連絡先と送受信、業務アドインを確認する。
  • 問題が出たら、エラー全文、製品名、ビット数、アドイン名と対応版を控える。
  • 以前の環境へ戻す必要がある場合は、旧版の再インストール権とバックアップを確認し、組織の担当者や提供元へ相談する。

入れ替え後は製品名とビット数を確認し、普段使う文書の計算・印刷・マクロ、必要なメールや予定表を実際に開いて、旧環境と同じ作業を完了できるか確認してください。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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