Resolved issues in Windows Server 2025の変更点|WUSA不具合の修正と確認手順

2026年6月17日付で確認されたMicrosoft公式情報の要点は、ネットワーク共有上の複数の.msuファイルをWUSAで適用すると失敗する問題が、Windows Server 2025向け更新プログラム「KB5094125」で解決されたことです。

Windows / Edgeの更新情報として検索している人向けに補足すると、今回変わるのはWindows Serverの更新処理です。Microsoft Edge本体の機能や設定、料金には変更ありません。影響の中心は、更新ファイルを共有フォルダーから手動またはスクリプトで展開しているIT管理者です。(Microsoft Learn)

目次

Windows / Edgeの「Resolved issues in Windows Server 2025」で何が変わったか

「Resolved issues in Windows Server 2025」は、新機能の名称ではありません。MicrosoftがWindows Server 2025で解決した既知の問題をまとめている、Windowsリリース正常性情報のページです。

今回新たに解決済みとして整理されたのは、Windows UpdateスタンドアロンインストーラーのWUSAに関する問題です。

確認項目変更前変更後
ネットワーク共有からの更新条件によってERROR_BAD_PATHNAMEで失敗KB5094125以降で解決
発生条件共有フォルダーに複数の.msuが存在修正済み環境では通常の展開が可能
一時的な回避策.msuをローカルへコピーして適用KB5094125以降では原則不要
Edgeへの影響なしなし
追加設定KIRやローカルコピーが必要な場合あり更新適用後は特別な回避策が不要

修正プログラムは2026年6月9日公開のKB5094125で、適用後のOSビルドは26100.32995です。それ以降の累積更新プログラムにも、この修正が含まれます。(Microsoft Learn)

WUSAの不具合が発生していた条件

WUSAは、Microsoft Updateカタログなどから取得した.msu形式の更新プログラムを、Windows Update Agent経由でインストールするための機能です。

問題は、次の条件が重なった場合に発生する可能性がありました。

  • Windows Server 2025でWUSAを使用している
  • .msuファイルをネットワーク共有に保存している
  • 同じ共有フォルダー内に複数の.msuファイルがある
  • .msuをダブルクリックするか、WUSAコマンドで実行している

この条件では、更新プログラムがERROR_BAD_PATHNAMEで失敗することがありました。一方、.msuをローカルディスクに保存した場合や、ネットワーク共有内に.msuが1つしかない場合は、問題が発生しないとされています。(Microsoft Learn)

発生しやすい運用例

例えば、次のような共有フォルダーを各サーバーから直接参照する運用です。

\\fileserver\patches\server-2025\
├─ 前提更新プログラム.msu
├─ 累積更新プログラム.msu
└─ その他の更新プログラム.msu

このフォルダー内の更新ファイルをダブルクリックしたり、ログオンスクリプトからWUSAで順番に実行したりしていた環境が主な対象です。

Windows Update、Windows Update for Business、WSUSから通常どおり配信している環境では、今回のWUSA固有の条件には該当しません。ただし、同じ更新プログラムに別の既知の問題が追加される場合があるため、適用前の検証は必要です。

誰に影響するのか

利用者・環境影響度必要な対応
一般的なWindowsユーザー低い通常のWindows Updateを継続
Microsoft Edgeだけを利用するユーザーなしEdge側の設定変更は不要
Windows Server 2025管理者高いKBとOSビルドを確認
WUSAで手動展開している環境高い配布元とファイル数を確認
Microsoft Updateカタログから手動適用する環境高いローカル保存と適用順序を確認
WSUS・Windows Update for Business利用環境中程度配信承認状況と適用結果を確認

同じWUSA問題は、Windows Server 2025だけでなくWindows 11の一部バージョンも影響対象に含まれます。ただし、WUSAをネットワーク共有から利用するケースは主に企業環境であり、家庭用PCで遭遇する可能性は高くありません。(Microsoft Learn)

Windows Server 2025で修正済みか確認する手順

OSビルドを確認する

GUIを利用できるWindows Serverでは、winverを実行してOSビルドを確認します。

PowerShellでは、次のコマンドを使用できます。

Get-ComputerInfo |
  Select-Object WindowsProductName, WindowsVersion, OsBuildNumber

今回の修正が含まれる基準は、次のとおりです。

OSビルド 26100.32995以降

後続の累積更新プログラムをインストールしている場合、KB5094125そのものが更新履歴に表示されなくても、修正は引き継がれます。そのため、KB番号だけでなくOSビルドも確認するのが確実です。

最近インストールされた更新プログラムは、次のコマンドでも確認できます。

Get-HotFix |
  Sort-Object InstalledOn -Descending |
  Select-Object -First 10 HotFixID, InstalledOn

更新経路を確認する

管理者は、対象サーバーがどの方法で更新されているかを確認してください。

  • Windows UpdateまたはMicrosoft Update
  • Windows Update for Business
  • WSUS
  • Microsoft Updateカタログ
  • WUSAを使った手動適用
  • PowerShellやバッチファイルによる独自展開

WSUSでKB5094125を同期する場合、Microsoft公式情報では次の製品と分類が案内されています。

製品: Microsoft Server operating system-24H2
分類: Security Updates

製品名に「Windows Server 2025」と表示されない場合があるため、WSUSの製品選択を見落とさないよう注意が必要です。(マイクロソフトサポート)

未修正サーバーでは更新ファイルをローカルに保存する

未修正のサーバーにKB5094125を手動適用する際、修正プログラム自体を問題のあるネットワーク共有からWUSAで実行すると、更新前の不具合に該当する可能性があります。

最初の適用では、次のいずれかを選ぶのが安全です。

  1. Windows Update、Windows Update for BusinessまたはWSUSで配信する
  2. 必要な.msuをローカルフォルダーへコピーする
  3. Microsoft公式KBに記載された順序で適用する
  4. 複数パッケージを扱う場合はDISMを利用する

Microsoft Updateカタログ版には、複数の.msuと適用順序が指定される場合があります。ファイル名だけを見て累積更新プログラムを先に実行せず、KB5094125の「How to get this update」を確認してください。(マイクロソフトサポート)

更新後も「再起動が必要」と表示される場合

修正前の環境では、WUSAで更新して再起動した後も、設定画面の更新履歴に「再起動が必要」と表示され続けることがありました。

この表示は一時的なもので、Microsoftは再起動後15分以上待ってから更新履歴を再確認するよう案内しています。表示だけを見て何度も再起動するのではなく、OSビルドや更新のインストール結果も併せて確認してください。(Microsoft Learn)

設定・更新・移行・料金・期限の確認ポイント

項目今回確認すべき内容
設定WUSAを実行するスクリプト、ネットワーク共有、WSUSの製品分類
更新KB5094125または2026年6月9日以降の累積更新を適用
移行Windows Serverのバージョン移行は不要
料金今回の修正に伴う新しい有料プランや追加料金の案内はない
期限この不具合固有の適用期限は設定されていない
EdgeEdgeのポリシー、拡張機能、更新チャネルへの変更はない

今回の対応は、Windows Server 2025から別バージョンへ移行するものではありません。Windows Server 2025を継続利用したまま、通常の累積更新プログラムを適用します。

また、WUSA修正のために新しいライセンスを購入する必要があるという案内もありません。ただし、Windows Server自体のライセンスや既存のサポート契約は従来どおり必要です。

KB5094125を適用する前の注意点

KB5094125はWUSA問題だけを修正する単独パッチではなく、セキュリティ修正や品質改善を含む累積更新プログラムです。WUSAの動作確認だけでなく、業務アプリ、バックアップ、認証、再起動後のサービス起動まで検証してください。(マイクロソフトサポート)

また、KB5094125の公開後も既知の問題欄は更新されています。2026年6月19日の確認時点では、次の問題が掲載されています。

  • WSUSで同期エラーの詳細が表示されない
  • 一部のサードパーティーアプリからOfficeアプリを開けない
  • ごみ箱から完全削除する際、確認画面に内部ファイル名が表示される

Office関連の問題は、OLEオートメーションを使用してWordやExcelなどを起動する一部の業務アプリが対象です。サーバー上でOffice連携製品を動かしている場合は、更新前に起動テストを行ってください。(マイクロソフトサポート)

日本語版の反映が遅い場合は英語版を確認する

Microsoft Learnの日本語版は、英語版より更新の反映が遅れる場合があります。2026年6月19日の確認時点では、英語版にWUSAの解決情報が掲載されている一方、日本語版は更新内容が追いついていない状態でした。(Microsoft Learn)

管理者が最新状況を確認する際は、次の順序が安全です。

  1. 英語版のWindowsリリース正常性ページを確認する
  2. 対象KBの変更履歴と既知の問題を確認する
  3. 日本語版は用語の確認用として参照する
  4. 検証環境で適用してから本番展開する

まず実施すべき対応

今回の変更で優先すべき対応は、次の3点です。

  1. WUSAとネットワーク共有を使っているサーバーや展開スクリプトを洗い出す
  2. OSビルドが26100.32995以降か確認する
  3. 未適用ならローカル保存、WSUS、Windows Update for Businessなど安全な経路で最新の累積更新を展開する

すでにKB5094125以降を適用している環境では、WUSA問題のために行っていたローカルコピーなどの回避策は原則不要です。ただし、運用を元に戻す前に、検証用サーバーでネットワーク共有からの更新処理が正常に完了することを確認してください。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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