マザーボード交換などの大きなハードウェア変更後にWindows 11のライセンス認証が外れても、同じライセンスで再認証できる可能性があります。変更前にデジタルライセンスをMicrosoftアカウントへ関連付け、交換後も同じエディションを使用していれば、ライセンス認証のトラブルシューティングから復旧できる場合があります。([マイクロソフト サポート][1])
ただし、再認証できるかどうかは、製品版やOEM版などのライセンス条件によって異なります。Microsoftアカウントに登録されているからといって、別のPCへ無条件で移せるわけではありません。
同じWindows 11ライセンスを再認証できるかの判断基準
最初に、現在の状況を次の表で確認してください。
| 状況 | 再認証の見込み | 主な対応 |
|---|---|---|
| Microsoftアカウントに関連付けたデジタルライセンス | 比較的高い | ライセンス認証のトラブルシューティングを実行 |
| Windows 11の製品版プロダクトキーを所有 | 条件を満たせば可能 | 同じプロダクトキーを入力 |
| メーカー製PCに付属したOEMライセンス | 契約や修理内容による | PCメーカーまたはMicrosoftへ確認 |
| HomeからProなど、エディションが変わった | そのままでは不可 | 元と同じエディションをインストール |
| 会社や学校が管理するPC | 管理方法による | 情報システム担当者へ確認 |
| ライセンスもプロダクトキーも確認できない | 難しい | 購入履歴を探し、サポートへ相談 |
特に重要なのは、交換前と交換後でWindows 11のエディションを一致させることです。Windows 11 HomeのライセンスではWindows 11 Proを認証できません。逆の場合も同様です。([マイクロソフト サポート][1])
「デジタルライセンス」と「OEMライセンス」は別の分類
Windows 11のライセンスを判断するときは、次の2つを分けて考える必要があります。
- デジタルライセンスか、プロダクトキーによる認証か
- 製品版か、PC付属のOEM版か
デジタルライセンスは、Windowsの認証情報をデバイスのハードウェアやMicrosoftアカウントと関連付けて管理する仕組みです。
一方、製品版やOEM版は、ライセンスをどのデバイスで使用できるか、別のデバイスへ移せるかという使用条件の違いです。
そのため、次のようなケースもあります。
- OEMライセンスだが、認証方式はデジタルライセンス
- 製品版をプロダクトキーで購入し、その後デジタルライセンスとして登録
- Windows 10からWindows 11へアップグレードし、元のライセンス条件を引き継いでいる
Microsoftアカウントとの関連付けは再認証を助ける仕組みであり、OEMライセンスを製品版へ変更するものではありません。
マザーボード交換前に確認すること
まだハードウェアを交換していない場合は、以下の準備を済ませてください。特にマザーボードが故障しそうなときは、起動できるうちに確認することが重要です。
ライセンス認証の状態を確認する
次の順に開きます。
- [スタート]を開く
- [設定]を選択する
- [システム]を開く
- [ライセンス認証]を選択する
表示される認証状態を確認してください。
| 表示内容の例 | 状態 |
|---|---|
| Windowsはデジタルライセンスによってライセンス認証されています | Microsoftアカウントと未関連付けの可能性がある |
| WindowsはMicrosoftアカウントにリンクされたデジタルライセンスによってライセンス認証されています | 再認証の準備ができている |
| Windowsはライセンス認証されていません | 交換前に現在の認証問題を解決する必要がある |
画面の文言は、Windows 11のバージョンや表示言語によって多少異なる場合があります。
Microsoftアカウントと関連付ける
認証状態に「Microsoftアカウントにリンクされた」と表示されていない場合は、管理者アカウントでMicrosoftアカウントを追加します。
- [設定]を開く
- [アカウント]を選択する
- [ユーザーの情報]を開く
- 管理者としてサインインしていることを確認する
- [システム]の[ライセンス認証]へ戻る
- アカウントを追加する項目を選択する
- Microsoftアカウントでサインインする
設定後、ライセンス認証画面にMicrosoftアカウントと関連付けられた旨が表示されることを確認します。Microsoftは、大きなハードウェア変更後にトラブルシューティングを使用するため、事前にデジタルライセンスとMicrosoftアカウントを関連付けるよう案内しています。([マイクロソフト サポート][1])
Windows 11のエディションを記録する
同じライセンスを再認証するには、交換後も原則として同じエディションを使用します。
[設定]の[システム]にある[ライセンス認証]画面で、次のどちらかを確認してください。
- Windows 11 Home
- Windows 11 Pro
画面を撮影する場合は、Microsoftアカウントのメールアドレスやプロダクトキーなどが写り込まないようにしてください。
プロダクトキーと購入記録を確認する
製品版を購入した場合は、次の場所にプロダクトキーや購入情報が残っていないか確認します。
- Microsoft Storeの購入履歴
- 購入時に届いたメール
- パッケージやカード
- PC販売店の購入履歴
- ライセンス証書
- 会社で管理しているライセンス台帳
プロダクトキーは第三者に見せないでください。画面のスクリーンショットを保存するときも、キー全体が写らないようにします。
BitLocker回復キーを確認する
マザーボードやTPMに関係する変更では、Windowsのライセンス認証とは別に、BitLocker回復キーを求められることがあります。
BitLocker回復キーは48桁の数字です。Microsoftアカウント、職場や学校のアカウント、印刷物、USBメモリなどに保存されている可能性があります。回復キーを紛失すると、Microsoftサポートでも再作成できません。([マイクロソフト サポート][2])
ライセンス認証だけを準備してBitLocker回復キーを確認しないまま交換すると、Windows自体を起動できなくなる場合があります。マザーボード交換前には、必ず両方を確認してください。
マザーボード交換後にWindows 11を再認証する手順
Windowsが起動でき、インターネットへ接続できる状態で操作します。
同じエディションがインストールされているか確認する
まず、[設定]から[システム]、[ライセンス認証]の順に開きます。
交換前がWindows 11 Homeだった場合は、交換後もHomeである必要があります。誤ってProをインストールした場合、Homeのデジタルライセンスやプロダクトキーでは認証できません。
クリーンインストール時にエディションを選び間違えた場合は、正しいエディションを入れ直すか、対象エディションの有効なライセンスを用意します。
ライセンス認証のトラブルシューティングを実行する
デジタルライセンスをMicrosoftアカウントへ関連付けていた場合は、次の手順で再認証します。
- 管理者アカウントでWindows 11にサインインする
- インターネットへ接続する
- [設定]を開く
- [システム]を選択する
- [ライセンス認証]を開く
- [トラブルシューティング]を選択する
- 「このデバイス上のハードウェアを最近変更しました」に相当する項目を選ぶ
- ライセンスに関連付けたMicrosoftアカウントでサインインする
- アカウントに登録されたデバイス一覧から交換前のPCを選ぶ
- 「現在使用中のデバイスはこれです」に相当するチェックを付ける
- [ライセンス認証]を選択する
トラブルシューティングは、Windows 11がライセンス認証されていない場合に表示されます。すでに認証済みの場合は、ボタンが表示されないことがあります。([マイクロソフト サポート][1])
デバイス一覧には、同じMicrosoftアカウントで使用した複数のPCが表示されることがあります。交換前にPC名を記録しておくと、対象を間違えにくくなります。
プロダクトキーで再認証する手順
Microsoftアカウントとの関連付けを行っていなかった場合でも、有効なプロダクトキーがあれば再認証できる可能性があります。
- [設定]を開く
- [システム]を選択する
- [ライセンス認証]を開く
- [プロダクトキーの変更]を選択する
- 25文字のプロダクトキーを入力する
- 画面の案内に従って認証する
製品版のWindows 11を購入して使用していた場合は、同じ製品版プロダクトキーを入力します。Microsoftも、製品版をインストールしたデバイスでハードウェアを変更した場合は、同じWindows 11のプロダクトキーを使用する手順を案内しています。([マイクロソフト サポート][1])
ただし、プロダクトキーを入力できることと、そのライセンスを別のPCで使用する権利があることは別問題です。
製品版とOEM版では扱いが異なる
製品版のWindows 11
Microsoftのライセンス条項では、スタンドアロンソフトウェアとして取得したWindowsは、条件を満たせば所有する別のデバイスへ移管できます。
ただし、新しいデバイスへ移す場合は、以前のデバイスからWindowsを削除する必要があります。1つのライセンスを複数のPCで共有することはできません。([Microsoft][3])
マザーボード交換後のPCが、ライセンス上どのように扱われるか判断しにくい場合は、購入記録を用意したうえでMicrosoftサポートへ確認してください。
メーカー製PCに付属したOEMライセンス
PCへプレインストールされたWindowsのライセンスは、ライセンスを取得したデバイスと組み合わせて提供されています。ライセンス条項上、別のユーザーへ譲渡する場合も、Windowsだけではなくライセンスを取得したデバイスと共に譲渡する扱いです。([Microsoft][3])
そのため、OEMライセンスを取り出して無関係な別のPCへ移すことは、製品版と同じようには扱えません。
一方、故障修理やメーカー保証によるマザーボード交換では、交換後にメーカー側の対応が必要になることがあります。メーカー製PCを修理した直後に認証が外れた場合は、新しいライセンスを購入する前に、修理を担当したメーカーへ連絡してください。
DSP版や販売店独自のライセンス
DSP版や販売店経由で購入したライセンスは、購入時期や販売条件によって扱いが異なる場合があります。
「OEMだから必ず再認証できない」「プロダクトキーがあるから必ず移せる」とは判断せず、購入時の契約、パッケージ、販売店の説明を確認してください。
会社や学校のPC
組織のPCでは、個人向けのデジタルライセンスではなく、次のような仕組みで管理されていることがあります。
- ボリュームライセンス
- KMS認証
- MAK認証
- Microsoft Entra IDによる管理
- Microsoft Intuneによるデバイス管理
この場合、個人のMicrosoftアカウントを使ったトラブルシューティングが適切とは限りません。情報システム担当者へ連絡し、組織の手順で再認証してください。
再認証できないときに確認するポイント
トラブルシューティングに交換前のPCが表示されない
次の点を確認します。
- 交換前と同じMicrosoftアカウントでサインインしているか
- 別の個人用アカウントを使用していないか
- 職場または学校用アカウントと混同していないか
- インターネットへ接続されているか
- 交換前にデジタルライセンスを関連付けていたか
- デバイス一覧に似た名前のPCがないか
Microsoftは、対象デバイスが表示されない場合、デジタルライセンスと関連付けたものと同じMicrosoftアカウントを使用しているか確認するよう案内しています。([マイクロソフト サポート][1])
HomeとProが一致していない
認証できない原因として見落としやすいのが、エディションの違いです。
たとえば、交換前にWindows 11 Homeを使用していたPCへ、交換後にWindows 11 Proをインストールしても、Homeのライセンスでは認証されません。
[設定]の[システム]にある[ライセンス認証]で、現在のエディションを確認してください。
Microsoftアカウントを交換後に初めて追加した
交換前にデジタルライセンスを関連付けていなかった場合、交換後にMicrosoftアカウントでサインインするだけでは、以前のハードウェアとの対応関係を確認できないことがあります。
この場合は、次の順に対応します。
- 所有しているプロダクトキーを入力する
- Microsoft Storeなどの購入履歴を確認する
- PCメーカーや販売店の購入記録を確認する
- Microsoftサポートへ相談する
ライセンスが別のPCでも使用されている
製品版を新しいPCへ移す場合でも、以前のPCと新しいPCで同じライセンスを同時使用することはできません。
古いPCを引き続き使用するのであれば、どちらか一方に別のWindowsライセンスが必要です。
Windowsが起動しない
Windowsが起動しない、ブルースクリーンになる、SSDを認識しないといった問題は、ライセンス認証とは別のトラブルです。
まず、次の項目を確認します。
- BIOSまたはUEFIでSSDが認識されているか
- 起動モードがUEFIになっているか
- ストレージコントローラーの設定が変わっていないか
- BitLocker回復画面が表示されていないか
- Windows 11のシステム要件を満たしているか
Windowsを正常に起動できる状態にしてから、ライセンス認証を行います。
マザーボードが故障してからでも再認証できるか
交換前のPCがすでに起動できなくても、次のいずれかが残っていれば再認証できる可能性があります。
- Microsoftアカウントに関連付け済みのデジタルライセンス
- 有効な製品版プロダクトキー
- Microsoft Storeの購入履歴
- パッケージや購入メール
- メーカー修理の記録
- PC本体の保証書や購入証明書
製品版プロダクトキーがある場合は、交換後のWindows 11で入力します。メーカー製PCの場合は、修理履歴や製造番号を用意してメーカーへ相談してください。
ライセンスの種類も購入記録も確認できない場合、新しいライセンスが必要になる可能性があります。ただし、確認前に購入すると二重購入になることがあるため、先にサポートへ相談するのが安全です。
再認証前に押さえておきたい注意点
- Microsoftアカウントとの関連付けは、別PCへの移転権を追加するものではない
- トラブルシューティングで認証できても、複数台で同じライセンスを共有してよいわけではない
- HomeとProなど、エディションが異なると再認証できない
- OEM版やPC付属ライセンスは、製品版と同じ条件では移せない
- 会社や学校のPCは、管理者の手順を優先する
- プロダクトキーやBitLocker回復キーを画像や掲示板へ掲載しない
- マザーボード交換前に、個人データを別の場所へバックアップする
交換前ならMicrosoftアカウントとの関連付けを最優先する
マザーボード交換後も同じWindows 11ライセンスを使いたい場合は、交換前に次の項目を確認してください。
- Windows 11が現在ライセンス認証されている
- デジタルライセンスがMicrosoftアカウントに関連付けられている
- 使用中のエディションがHomeかProか分かっている
- 製品版の場合はプロダクトキーや購入履歴を確認できる
- BitLocker回復キーを取り出せる
- 重要なファイルをバックアップしている
交換後は同じエディションを使用し、管理者として[設定]の[システム]から[ライセンス認証]を開きます。そこでトラブルシューティングを実行し、最近ハードウェアを変更した項目から交換前のPCを照合してください。
再認証の操作は、ライセンス条件を上書きするものではありません。製品版、OEM版、組織管理ライセンスのどれに該当するかを確認したうえで進めることが重要です。
[1]: https://support.microsoft.com/en-us/windows/activation/reactivating-windows-after-a-hardware-change “Reactivating Windows after a hardware change | Microsoft Support”
[2]: https://support.microsoft.com/en-us/windows/find-your-bitlocker-recovery-key-6b71ad27-0b89-ea08-f143-056f5ab347d6 “Find your BitLocker recovery key | Microsoft Support”
[3]: https://www.microsoft.com/content/dam/microsoft/usetm/documents/windows/11/oem-%28pre-installed%29/Useterms_OEM_Windows_11_Japanese.pdf “cmspreview2.corp.microsoft.com/www.microsoft.com/en-us/UseTerms/OEM/Windows/11/Useterms_OEM_Windows_11_Japanese.htm?CollectionId=4cae77e2-ad8a-4cf2-80cc-396887b261ca“

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