Visual Studio Code 1.115.0の新機能まとめ|VS Code 1.115で変わる実用ワークフロー

Microsoftは2026年4月8日にVisual Studio Code 1.115.0を公開しました。今回のVS Code 1.115は、普段のエディタ操作が大きく変わるリリースというより、AIエージェントがブラウザ確認やターミナル実行で止まりにくくなるアップデートです。特に、フロントエンドの動作確認、Playwrightを使った検証、SSHや長時間ビルドを扱う開発者には実利が大きめです。この記事では、Visual Studio Code 1.115.0の新機能を単に並べるのではなく、どのワークフローで効くのか、導入前に何を確認すべきかまで実務目線で整理します。 (GitHub)

目次

Visual Studio Code 1.115.0 の要点

今回のリリースノートで前面に出ているのは、VS Code Agentsアプリのプレビュー、統合ブラウザの改善、バックグラウンドターミナル連携の強化です。要するにVS Code 1.115は、「AIエージェントを使う開発フローの詰まり」を減らす方向に寄せた更新で、一般的なエディタ機能の大型刷新が中心ではありません。 (Visual Studio Code)

  • VS Code Agentsアプリは、VS Code Insidersに同梱されるプレビューのコンパニオンアプリで、複数リポジトリの並行セッション、差分確認、フィードバック、PR作成までを1か所で扱えます。 (Visual Studio Code)
  • 統合ブラウザでは、ツール呼び出しラベルの改善、長時間Playwrightスクリプトへの対応、同一ホストの重複タブ抑制が入りました。 (Visual Studio Code)
  • ターミナルでは、バックグラウンド化したセッションにエージェントが後から入力を送れるようになり、完了や入力待ちを自動通知する実験的設定も追加されました。 (Visual Studio Code)
  • macOSでは、統合ブラウザのピンチズームが最大3倍まで使えるようになりました。 (Visual Studio Code)

今回いちばん誤解しやすいのは、見出しの大きいVS Code Agentsアプリが現時点ではInsiders限定のプレビューだという点です。Stable 1.115.0ユーザーがまず体感しやすいのは、むしろブラウザ操作とバックグラウンドターミナルの改善です。 (Visual Studio Code)

VS Code 1.115 の新機能を実務でどう使うか

VS Code Agentsアプリは「並行作業」をまとめるための一手

VS Code Agentsは、VS Code Insidersと一緒に提供されるプレビューアプリで、追加インストールなしで使えます。複数リポジトリでエージェントセッションを並列実行し、各作業を別のworktreeで分離しながら、進捗確認、差分レビュー、フィードバック、PR作成までをアプリ内で進められるのが特徴です。 (Visual Studio Code)

さらに、custom instructions、prompt files、custom agents、MCP servers、hooks、pluginsといった既存のAIカスタマイズを引き継げるため、設定を作り直さずに検証しやすいのも利点です。フロントエンドとAPIの別リポジトリを同時に触る案件や、複数の調査タスクを並行で走らせたい場面では、かなり相性がいい機能です。これは公式機能を踏まえた実務上の評価ですが、今回のリリースで最も「新しい使い方」を感じやすい部分でもあります。 (Visual Studio Code)

ただし、現時点ではInsiders限定のプレビューです。Stable版を標準採用している組織なら、すぐ全社標準にする機能というより、まず一部メンバーが検証する対象として見るのが現実的です。 (Visual Studio Code)

統合ブラウザの改善は、再現確認の手戻りを減らす

ブラウザ側で特に実用的なのは3点あります。1つ目は、エージェントのブラウザ操作ログがより具体的なラベルになり、対象タブへ直接飛べるようになったこと。2つ目は Run Playwright Code が長時間スクリプトを扱いやすくなり、既定で5秒を超える処理は保留結果として扱われること。3つ目は、同じホストのタブをむやみに増やしにくくなったことです。 (Visual Studio Code)

この改善が刺さるのは、ブラウザでバグを再現し、スクリーンショットやコンソール確認までAIに任せたい人です。公式ガイドでも、browser agent tools はHTML、CSS、JavaScriptを作り、統合ブラウザを開き、機能確認や視覚確認をしながら不具合を見つけて修正する流れを想定しています。つまり、VS Code 1.115はフロントエンド開発と軽いE2E検証の往復を短くする方向の更新だと見てよいでしょう。 (Visual Studio Code)

macOSではピンチズームも地味に便利

macOSでは統合ブラウザがピンチズームに対応し、最大3倍まで拡大できます。これは通常のブラウザズームと違い、レイアウトを再計算せず見た目だけを拡大する仕組みです。小さなエラーメッセージや細かいUI崩れを確認したいときには、派手ではないものの実用性の高い改善です。 (Visual Studio Code)

バックグラウンドターミナル改善は、SSHと長時間コマンドで効く

VS Code 1.115以前は、バックグラウンドに回ったターミナルは実質的に読み取り中心で、エージェントが継続して操作しづらい状態でした。1.115では、背景化したターミナルに対して入力を送り続けられるようになり、公式リリースノートでも、SSH接続がパスワード待ちで止まったケースに入力を返して接続を完了できる例が挙げられています。 (Visual Studio Code)

さらに、実験的な chat.tools.terminal.backgroundNotifications を有効にすると、バックグラウンドのコマンドが完了したときや追加入力が必要になったときに、エージェントが自動で通知を受け取れます。前面ターミナルがタイムアウトして裏に回ったケースにも適用されるため、ビルド、テスト、SSH、パッケージインストールのような「待ち時間が長い処理」との相性はかなり良くなります。 (Visual Studio Code)

どの開発者に恩恵が大きいか

公式変更点を基に、実務での効き方を優先度順に整理すると次のようになります。 (Visual Studio Code)

開発スタイル影響度理由
フロントエンド開発・QA高いブラウザ操作ログの見やすさ、長時間Playwright実行対応、重複タブ抑制が効きます。 (Visual Studio Code)
バックエンド・インフラ・SRE高いバックグラウンド化したSSHやビルド処理に入力と通知を返しやすくなります。 (Visual Studio Code)
複数リポジトリを並行で触るチーム中〜高Agentsアプリでセッション分離、差分確認、PR作成までまとめやすくなります。 (Visual Studio Code)
通常のコード編集が中心中以下今回の主要変更はエージェント周辺に集中しているため、体感差は比較的小さめです。 (Visual Studio Code)

普段AIエージェントを使わない人には、1.115は「すべてが別物になる」タイプの更新ではありません。一方で、すでにGitHub Copilotや各種agent workflowを使い始めているなら、日々の止まりどころを減らす効果が見えやすいバージョンです。 (Visual Studio Code)

導入前に見落としやすい注意点

  • VS Code Agentsアプリはプレビューで、現時点ではVS Code Insiders限定です。Stable版の1.115.0に更新しただけでは、目玉機能をそのまま使えるとは限りません。 (Visual Studio Code)
  • browser agent tools は実験的機能です。公式ガイドでは GitHub Copilot サブスクリプションが前提で、workbench.browser.enableChatTools の有効化も必要です。この設定は組織側で管理される場合があります。 (Visual Studio Code)
  • ブラウザで開いたページは、既定では private な in-memory セッションで動き、他のタブの Cookie やストレージを共有しません。ログイン済み状態の再現をそのまま期待すると、ここでつまずきやすいです。 (Visual Studio Code)
  • エージェント自体も chat.agent.enabled が必要で、これも組織ポリシーで無効化されていることがあります。個人設定だけで解決しないケースがある点は見落としがちです。 (Visual Studio Code)
  • Edit Mode は1.110から正式に非推奨で、chat.editMode.hidden による再表示は1.125までです。社内手順書や教育資料が旧モード前提なら、早めに見直したほうが安全です。 (Visual Studio Code)
  • 逆に、統合PowerShell再起動時のカーソル位置ずれや、Claude CodeをVS Codeターミナルで使った際のCaps Lockエスケープシーケンス問題に困っていた人には、1.115の修正は更新理由になり得ます。 (Visual Studio Code)

Visual Studio Code 1.115.0 を最短で試す手順

まずは次の順番で試すと、今回の違いが分かりやすいです。

  1. AIエージェントのブラウザ・ターミナル改善だけ見たいならStable 1.115.0で十分です。VS Code Agentsアプリまで試したいなら、Insiders環境も用意します。 (Visual Studio Code)
  2. Settingsでエージェント利用可否を確認します。組織管理端末では chat.agent.enabled が無効化されていないかも見ます。 (Visual Studio Code)
  3. ブラウザ検証を試す場合は、Chatビューで Agent を選び、Tools から Built-in > Browser を有効にします。まずは「このフォームの入力エラーを再現して、原因候補を挙げて」のような小さめの指示から始めると、1.115の改善点が分かりやすいです。 (Visual Studio Code)
  4. ターミナル連携を試す場合は、時間のかかるビルドやSSH接続を流し、必要に応じて chat.tools.terminal.backgroundNotifications を有効にします。完了待ちや入力待ちで、エージェントがどこまで追随できるかを見るのがポイントです。 (Visual Studio Code)
  5. Insidersを使うなら、Command Palette から Chat: Open Agents Application を実行してAgentsアプリも確認します。複数リポジトリをまたぐ作業ほど、この差が見えやすくなります。 (Visual Studio Code)

まとめ

Visual Studio Code 1.115.0の本質は、AIエージェントがコード編集の外に出たときの詰まりを減らしたことです。特に効果が大きいのは、ブラウザ検証、Playwrightベースの確認、SSHや長時間ターミナル処理、そして複数リポジトリを並行で扱うワークフローです。次にやるべきことは明確で、Stable派はまず1.115.0でブラウザとターミナルの改善を小さな案件で試し、Insidersも使えるならAgentsアプリを別枠で検証することです。Edit Modeに依存しているチームは、1.125までの移行計画もこのタイミングで整理しておくと後で慌てません。 (Visual Studio Code)

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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