Teams会議でライブキャプションが共有資料の下部に重なり、「字幕を右側へ移したい」「会議のたびにオンにするのが面倒」と感じることがあります。Roadmap ID 567462の機能が配布されると、ライブキャプション欄の歯車アイコンから、右側パネルへの変更、音声言語、字幕スタイル、不適切語フィルター、すべての会議での自動表示をまとめて設定できるようになります。
ただし、2026年7月20日時点の状態は「In development」で、リリース予定は2026年8月です。対象はWindows版とMac版のTeamsデスクトップアプリです。右側表示が見つからない場合は、操作ミスではなく、まだ組織へ配布されていないか、管理者ポリシーでライブキャプションが無効化されている可能性があります。これは障害の「解決済み」情報ではなく、今後配布される新機能です。(Microsoft)
Teamsのライブキャプション右側表示は2026年8月に追加予定
Microsoftが公開しているRoadmap ID 567462の内容は次のとおりです。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| Roadmap ID | 567462 |
| 機能名 | Enhanced live captions settings and right-side panel view |
| 状態 | In development |
| 公開予定 | 2026年8月 |
| リリース区分 | Targeted Release、General Availability |
| 対象アプリ | Teamsデスクトップ版、Mac版 |
| 対象クラウド | Worldwide、GCC、GCC High、DoD |
| 主な変更 | 右側パネル、設定メニューの統合、全会議での既定オン、評価ボタン |
今回の更新では、従来の上部、下部、別ウィンドウ表示に加えて、右側パネルが追加されます。さらに、別々の画面に分かれていた音声言語、キャプションスタイル、不適切語フィルターの設定が、会議中の歯車アイコンから開けるメニューに集約されます。(Microsoft)
Microsoft 365 Roadmapの日付は確定日ではなく、変更される可能性があります。Targeted Releaseが設定されている機能は、対象リリース環境から先に配布され、その後に標準リリース環境へ展開されます。そのため、2026年8月になっても、すべての組織へ同じ日に表示されるとは限りません。(Microsoft)
なお、今回のRoadmap項目にWeb版とモバイル版は含まれていません。これはライブキャプション自体がモバイル版で使えないという意味ではなく、右側パネルと統合設定メニューの今回の配布対象がデスクトップ版とMac版に限定されているという意味です。(Microsoft)
Teamsのライブキャプションを右側に表示する手順
右側表示が組織へ配布された後は、次の手順で変更します。
- Windows版またはMac版のTeamsデスクトップアプリで会議に参加します。
- 会議上部のツールバーから、[その他のアクション]を選択します。
- [言語と音声]を開きます。
- [ライブ キャプションを表示]を選択します。
- 表示されたライブキャプション欄の歯車アイコンを選択します。
- [キャプション スタイル]または表示位置に相当する項目を開きます。
- キャプションの位置として[右側]を選択します。
現在のTeamsでも、[その他のアクション]から[言語と音声]、[ライブ キャプションを表示]の順に選ぶことで字幕を開始できます。また、歯車アイコンからフォントサイズ、色、表示行数、位置を変更できます。右側パネルは、この既存の設定画面へ追加される予定です。(マイクロソフトサポート)
正式提供前の機能であるため、日本語版で表示される項目名やメニューの並びは、リリース時に変更される可能性があります。歯車アイコンを開いても上部、下部、別ウィンドウしか選べない場合は、右側表示がまだ配布されていないと判断できます。
右側・上部・下部・別ウィンドウの使い分け
右側表示が常に最適とは限りません。画面サイズや会議内容に合わせて選ぶことが重要です。
| 表示位置 | 適している場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| 右側 | 横長モニター、スライド下部を隠したくない会議 | 共有画面の横幅が狭くなる |
| 下部 | 通常のビデオ会議、小さな画面 | スライドの注釈や字幕と重なりやすい |
| 上部 | 資料下部に重要情報が多い場合 | Teamsの操作部分に視線が集まりやすい |
| 別ウィンドウ | デュアルモニター、長時間の研修や講演 | ウィンドウの配置管理が必要 |
13インチ前後のノートパソコンでは、右側パネルによって共有資料が小さくなることがあります。一方、横長モニターやデュアルモニターでは、右側表示や別ウィンドウ表示のほうが資料を隠しにくくなります。
言語・スタイル・不適切語フィルターをまとめて設定する方法
Roadmap ID 567462の配布後は、ライブキャプション欄の歯車アイコンから、次の設定へまとめてアクセスできます。
| 設定項目 | 変更できる内容 | 特に注意する点 |
|---|---|---|
| 会議の音声言語 | 音声認識で使用する言語 | 実際に話している言語を指定する |
| キャプションスタイル | 文字サイズ、色、行数、位置 | 画面サイズに合わせて調整する |
| 不適切語フィルター | 不適切な表現の字幕表示 | 音声そのものを消す機能ではない |
| 全会議で既定オン | 今後参加する会議で自動表示 | 自分の表示設定であり、全参加者には強制されない |
| 評価ボタン | 字幕品質への高評価・低評価 | 字幕機能へのフィードバックに使用する |
これまで別の画面から変更していた項目を、会議中の統合メニューで設定できることが今回の更新のポイントです。(Microsoft)
会議の音声言語は「実際に話している言語」を選ぶ
ライブキャプションの精度を左右するのが、会議の音声言語です。
日本語で話している会議では、[会議の音声言語]を[日本語(日本)]に設定します。英語字幕を読みたいからといって、音声言語を英語にしてはいけません。日本語音声を英語として認識しようとするため、字幕の精度が大きく低下します。
音声言語を変更する基本手順は次のとおりです。
- ライブキャプション欄の歯車アイコンを選択します。
- [言語設定]を開きます。
- [会議の音声言語]から、参加者が実際に話している言語を選びます。
- [更新]を選択します。
会議の音声言語を変更すると、キャプションとトランスクリプトの認識言語が参加者全体に対して変更されます。変更できるのは、開催者、共同開催者、文字起こしを開始したユーザーなどに限られる場合があります。(マイクロソフトサポート)
また、文字起こしが進行中の場合、ほかの参加者が音声言語を変更できないことがあります。その場合は、文字起こしを開始した機能をいったん停止し、言語を変更してから文字起こしを再開します。(マイクロソフトサポート)
キャプションスタイルで文字サイズ・色・行数を変える
キャプションスタイルでは、主に次の項目を変更できます。
- フォントサイズ
- 文字色や背景との組み合わせ
- 一度に表示する行数
- 会議ウィンドウ内の表示位置
文字が読みにくい場合は、単にフォントを大きくするだけでなく、背景とのコントラストも確認します。共有画面が明るい資料中心なら、背景付きのスタイルのほうが安定して読みやすくなります。
長い説明を聞く研修や講演では表示行数を増やすと内容を追いやすくなります。一方、通常の打ち合わせでは表示行数を増やしすぎると共有資料が狭くなるため、2~3行程度から試すのが実用的です。現在のTeamsでも、キャプション設定から文字サイズ、色、行数、位置を変更できます。(マイクロソフトサポート)
不適切語フィルターの役割を理解する
不適切語フィルターは、音声認識された不適切な表現を字幕上で伏せるための設定です。Microsoftのサポート情報では、不適切と判定された表現はアスタリスクで覆われます。(マイクロソフトサポート)
ただし、不適切語フィルターは次のような機能ではありません。
- 発言者の音声を消す機能
- 不適切な発言そのものを防止する機能
- コンプライアンス違反を自動判定する機能
- すべての表現を確実に検出する機能
音声認識に誤りがあれば、問題のない単語が伏せられたり、不適切な表現がそのまま表示されたりする可能性があります。社外説明会や教育現場ではフィルターをオンにしておくと安心ですが、議事録の正確性を優先する会議では、元の音声や文字起こしと照合する必要があります。
すべての会議でライブキャプションを自動的にオンにする方法
Roadmap ID 567462の配布後は、会議中の統合設定メニューから、ライブキャプションをすべての会議で既定オンにできます。
- 会議でライブキャプションを表示します。
- ライブキャプション欄の歯車アイコンを選択します。
- 統合された設定メニューを開きます。
- [すべての会議でライブ キャプションを既定でオン]に相当するトグルをオンにします。
- 次の会議に参加し、自動的に表示されるか確認します。
この設定は、自分が参加する会議で自分の画面にライブキャプションを表示するための既定値です。開催者が参加者全員の字幕を強制的にオンにする設定ではありません。ライブキャプションの利用可否はユーザーごとの会議ポリシーで管理され、実際の表示は各ユーザー側で行われます。(Microsoft)
新しい統合メニューが表示されない場合の設定場所
Teamsのバージョンによっては、会議中の新しいメニューが配布される前でも、Teams本体の設定から常時表示を有効にできる場合があります。
- Teams画面上部の[設定など]を選択します。
- [設定]を開きます。
- [アクセシビリティ]を開きます。
- [キャプションとトランスクリプト]を選択します。
- [会議でライブ キャプションを常に表示]に相当する設定をオンにします。
Teamsの公式管理者向け資料でも、Teamsアプリの[設定]にある[キャプションとトランスクリプト]から、会議でライブキャプションを常に表示する設定が案内されています。アプリの更新状況によっては、[キャプションとトランスクリプト]が[アクセシビリティ]内に表示されます。(Microsoft Learn)
英語の会議を日本語字幕で表示する方法
「言語を変更したい」という場合、音声の認識言語を変更したいのか、翻訳後の字幕言語を変更したいのかを区別する必要があります。
たとえば、英語で進行する会議を日本語字幕で読みたい場合は、次のように設定します。
- ライブキャプションをオンにします。
- 歯車アイコンから[言語設定]を開きます。
- [会議の音声言語]を[英語]にします。
- [翻訳]トグルをオンにします。
- 翻訳先として[日本語]を選択します。
つまり、音声言語は英語、翻訳先は日本語です。音声言語を日本語にすると、英語音声を日本語として認識しようとするため、正しい翻訳結果になりません。
ライブ翻訳キャプションは、Teams PremiumまたはMicrosoft 365 Copilotの対象機能です。会議開催者が対象ライセンスを持っている場合は、参加者全員が翻訳キャプションを利用できます。開催者が持っておらず、個々の参加者だけが対象ライセンスを持っている場合は、その参加者にのみ[翻訳]オプションが表示されます。(マイクロソフトサポート)
右側表示や自動オンの設定が出ない場合の確認順
設定項目が見つからない場合は、次の順番で切り分けると原因を特定しやすくなります。
| 確認事項 | 判断基準 | 対処方法 |
|---|---|---|
| 利用アプリ | Web版やモバイル版を使っている | Windows版またはMac版のデスクトップアプリで確認する |
| 機能の配布状況 | 右側表示だけがない | 組織のTargeted Release対象状況を管理者に確認し、当面は上部・下部・別ウィンドウを使う |
| Teamsの更新状況 | 同僚にはあるが自分にはない | Teamsを更新して再起動し、同じテナント・アカウントで確認する |
| 管理者ポリシー | ライブキャプション自体を開始できない | Teams管理センターの会議ポリシーを確認する |
| 音声言語の権限 | 言語設定を変更できない | 開催者または文字起こしを開始した担当者に変更を依頼する |
| 文字起こしの状態 | 言語変更項目へアクセスできない | 文字起こしを停止し、言語変更後に再開する |
| 翻訳ライセンス | [翻訳]が表示されない | Teams PremiumまたはMicrosoft 365 Copilotのライセンスを確認する |
ライブキャプション自体が表示されない場合は管理者ポリシーを確認する
Teamsのライブキャプションは、ユーザーごとの会議ポリシーで利用可否が制御されます。既定の設定は、ライブキャプションが最初から表示される状態ではなく、ユーザーが会議中にオンにできる状態です。
管理者はTeams管理センターで、次の順に確認します。
- [会議]を開きます。
- [会議ポリシー]を選択します。
- 対象ユーザーに割り当てられているポリシーを開きます。
- [ライブ キャプション]を確認します。
- ユーザーが有効化できる設定に変更します。
[オフ]に設定されている場合、そのポリシーが割り当てられたユーザーはライブキャプションを利用できません。一方、DisabledUserOverrideは、初期状態ではオフでも、ユーザーが会議中に有効化できる設定です。(Microsoft Learn)
Teams PowerShellを使用する場合は、次のように設定します。
Set-CsTeamsMeetingPolicy `
-Identity "PolicyName" `
-LiveCaptionsEnabledType DisabledUserOverride
このコマンドは、全ユーザーの画面で字幕を強制表示するものではありません。対象ポリシーのユーザーに、ライブキャプションを自分でオンにする権限を与える設定です。(Microsoft Learn)
ライブキャプション利用時の重要な制限
ライブキャプションは会議後に保存されない
ライブキャプションは、会議中に内容を理解するためのリアルタイム表示です。Teamsはライブキャプションを会議後の記録として保存しません。
会議後に発言内容を検索したり、議事録としてダウンロードしたりする必要がある場合は、ライブキャプションではなく文字起こしを開始します。文字起こしは、管理者ポリシーや会議のアクセス権限が許可している場合に、会議後の[まとめ]から確認できます。(マイクロソフトサポート)
また、文字起こしをオフにしている会議では、ライブキャプションやリアルタイムテキストに表示される履歴が直近5分間に制限されます。ライブキャプションを会議全体の記録代わりに使うことはできません。(マイクロソフトサポート)
「すべての会議でオン」にしても文字起こしは開始されない
ライブキャプションの自動表示をオンにしても、次の機能が自動的に開始されるわけではありません。
- 会議の録画
- ライブ文字起こし
- 会議後のトランスクリプト保存
- Copilotによる会議要約
記録を残したい会議では、組織の運用ルールに従って、別途文字起こしまたは録画を開始する必要があります。
字幕精度はマイクと話し方に左右される
字幕の精度が低い場合は、表示設定より先に音声環境を確認します。
- 実際に話している言語を音声言語に指定する
- マイクへ向かって、はっきり話す
- 周囲の雑音を減らす
- 複数人が同時に話さない
- パソコン内蔵マイクより、口元に近いマイクを使う
- 固有名詞や製品名はチャットにも記載する
Microsoftも、マイクへ直接はっきり話すこと、雑音を避けること、発言を重ねないことを推奨しています。(マイクロソフトサポート)
キャプションデータの扱いも確認する
Microsoftによると、ライブキャプションのデータは組織が所在する地理的地域内で処理され、キャプションデータは会議終了後に削除されます。また、音声認識精度を高めるため、会議の件名、招待情報、参加者名、添付ファイルなどの会議コンテキストが使われる場合があります。(マイクロソフトサポート)
話者名を字幕やトランスクリプトへ表示したくない場合は、会議前にTeamsの[設定]、[アクセシビリティ]、[キャプションとトランスクリプト]を開き、ライブキャプションとライブトランスクリプトで自動的に識別する設定をオフにします。(マイクロソフトサポート)
利用シーン別のおすすめ設定
| 利用シーン | おすすめ設定 |
|---|---|
| 日本語の社内会議 | 音声言語を日本語、右側表示、標準サイズ、不適切語フィルターをオン |
| 資料説明や研修 | 右側または別ウィンドウ、文字を大きめ、表示行数を増やす |
| 英語会議を日本語で確認 | 音声言語を英語、翻訳先を日本語 |
| 13インチ程度のノートPC | 下部表示または別ウィンドウ、表示行数を少なめにする |
| デュアルモニター環境 | ライブキャプションを別ウィンドウ化し、もう一方の画面へ移動 |
| 字幕を常用する利用者 | すべての会議で既定オンを有効化 |
| 議事録を残す会議 | ライブキャプションに加えて文字起こしを開始する |
まず短いテスト会議で設定を確認する
Teamsのライブキャプションを右側表示にする場合は、最初にWindows版またはMac版のデスクトップアプリを更新し、短いテスト会議を開きます。ライブキャプション欄の歯車アイコンに右側表示が追加されていれば、音声言語、キャプションスタイル、不適切語フィルター、全会議での既定オンを続けて設定します。
右側表示がない場合は、Roadmap ID 567462の配布状況を確認します。ライブキャプション自体を開始できない場合は、管理者にTeams会議ポリシーを確認してもらいます。翻訳字幕が必要な場合はライセンスを確認し、会議後にも内容を残したい場合は文字起こしを併用することが重要です。

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