自動応答(Auto Attendant)から共有ボイスメールへ転送された録音は、2026年8月の展開開始後、Teamsデスクトップ版およびMac版のQueuesアプリで直接確認し、履歴を追いながら振り分けや折り返し対応を行えるようになる予定です。
ただし、2026年7月20日時点でRoadmap ID 567457の状態は「In development」です。2026年8月は全テナントへの提供完了日ではなく、対象指定リリース(Targeted Release)から段階的に展開される可能性があります。(Microsoft)
また、Auto Attendantの共有ボイスメールには、Call Queueで利用できる「Unresolved」「In progress」「Resolved」の状態管理が公式資料で明記されていません。そのため、Queuesアプリを受信・履歴確認の中心にしつつ、誰が担当しているか、対応が完了したかを別の運用ルールで補うのが安全です。(Microsoft Learn)
まず押さえたいAuto AttendantとCall Queueの違い
Teams Phoneでは、Auto AttendantとCall Queueの両方から共有ボイスメールへ転送できます。しかし、Queuesアプリ上で提供される履歴や状態管理の範囲は同じではありません。
| 確認項目 | Auto Attendantの共有ボイスメール | Call Queueの共有履歴 |
|---|---|---|
| 主な対象 | 自動応答から共有ボイスメールへ転送されたメッセージ | 着信、応答、未応答、共有ボイスメール |
| Queuesアプリでの表示 | 2026年8月から段階的に提供予定 | 既存機能として提供 |
| 履歴 | 共有ボイスメールに対して行われた操作の履歴 | 通話時刻、参加者、応答状況など |
| 状態管理 | 公式資料では解決状態が明記されていない | Unresolved、In progress、Resolved |
| 対応方法 | 録音確認、トリアージ、折り返し対応を想定 | 担当開始、折り返し、解決済みへの変更 |
| 対象クライアント | 現時点のRoadmapではDesktop、Mac | Queuesアプリ対応環境 |
MicrosoftのAuto Attendant向け資料では、「Authorized userと共有ボイスメールのメンバーが、共有ボイスメールに対する操作履歴を確認できる」と説明されています。一方、Call Queueには3段階の状態管理が明示されています。両者を同じ操作仕様と考えないことが重要です。(Microsoft Learn)
2026年8月に追加される機能の範囲
Roadmap ID 567457では、Auto Attendantからボイスメールへ転送された通話をQueuesアプリ内に直接表示し、次の作業を一元的に行えるようにすると説明されています。
- 共有ボイスメールの確認
- 対応すべき内容のトリアージ
- 誰が対応するかの判断
- 発信者への応答
- 対応履歴の追跡
対象にはMicrosoft TeamsのDesktopとMac、Worldwideの標準マルチテナント環境およびGCCが記載されています。モバイル版とWeb版は、現在のRoadmapの対象クライアントに含まれていません。(Microsoft)
2026年8月は全ユーザーへの提供完了日ではない
Microsoft 365 Roadmapの日付は予定であり、変更される可能性があります。また、Targeted Releaseが設定されている機能では、記載日が対象指定リリースへの展開開始を示し、その後に標準リリースへ広がる場合があります。(Microsoft)
したがって、2026年8月になってもQueuesアプリに共有ボイスメールが表示されない場合、設定ミスとは限りません。管理者は、次の情報を順に確認します。
- Microsoft 365 Roadmapのステータス
- Microsoft 365管理センターのメッセージセンター
- テナントがTargeted Releaseの対象か
- Teamsクライアントが最新になっているか
- 機能展開後にTeamsを再起動したか
Teams Queuesアプリで共有ボイスメールを利用するための条件
機能がテナントへ展開されても、ライセンス、共有ボイスメールの宛先、アクセス権が適切でなければ表示されません。
利用者に必要なライセンスと環境
Queuesアプリを利用するユーザーには、原則として次の条件が必要です。
- Microsoft Teams Phoneライセンス
- Microsoft Teams Premiumライセンス
- Enterprise Voiceが有効なユーザー
- Teamsデスクトップ版またはMac版
- Teams管理ポリシーでQueuesアプリの利用が許可されていること
Teams Premiumを割り当ててからQueuesアプリが表示されるまで、最大48時間程度かかる場合があります。ライセンスを追加した直後にアプリが見つからなくても、すぐに設定をやり直さず、反映状況を確認してください。(Microsoft Learn)
Queuesアプリを開く方法
利用可能になった後は、Teamsデスクトップ版またはMac版で次のように開きます。
- Microsoft Teamsを起動します。
- 左側のメニューから「アプリ」または「さらに表示」を開きます。
- 「Queues」を検索します。
- Queuesアプリを開きます。
- 日常的に利用する場合は、アプリアイコンを右クリックしてピン留めします。
Queuesアプリでは、割り当てられたCall QueueやAuto Attendantを使用した発信など、Teams Phoneの業務通話に関する操作を集約できます。(マイクロソフトサポート)
共有ボイスメールの宛先として利用できるグループ
Auto Attendantから共有ボイスメールへ転送する場合、宛先には次のグループを指定できます。
- Microsoft 365グループ
- 配布グループ
- メールが有効なセキュリティグループ
いずれのグループ形式も、Queuesアプリで共有ボイスメールを表示する宛先としてサポートされています。通常のTeams画面での表示には制限がありますが、OutlookとQueuesアプリでは確認できます。(Microsoft Learn)
専用の非公開グループを作るのが安全
複数のAuto Attendantで同じグループを使い回すと、担当外のユーザーにも共有ボイスメールが見える可能性があります。
実務では、Auto Attendantごとに次のような専用グループを作る方法が安全です。
総務代表電話-共有ボイスメール採用窓口-共有ボイスメール製品サポート-共有ボイスメール
Microsoftも、意図しない共有を防ぐため、Auto AttendantまたはCall Queueごとに別のグループを用意することを推奨しています。公開Microsoft 365グループはアクセス範囲が広がるおそれがあるため、原則として非公開グループを選びます。(Microsoft Learn)
Authorized userとグループメンバーの違い
Auto Attendantの共有ボイスメールを運用するときは、「Authorized user」と「共有ボイスメールのグループメンバー」を区別する必要があります。
| 種別 | 主な役割 | 注意点 |
|---|---|---|
| 共有ボイスメールのグループメンバー | 録音された共有ボイスメールを確認する | 関係者だけをグループへ追加する |
| Authorized user | Auto Attendantの履歴確認や、許可された設定変更を行う | 設定変更にはVoice applications policyが必要 |
| Teams管理者 | Auto Attendant、テンプレート、ポリシー、ライセンスを管理する | 日常の電話対応者に管理者権限を与えない |
Authorized userにAuto Attendantの設定変更を許可する場合は、Voice applications policyで必要な機能だけを許可します。既定のグローバルポリシーでは、Authorized userによる多くの設定変更が無効になっています。(Microsoft Learn)
共有ボイスメールを確認するだけの担当者へ、Auto Attendantの営業時間やルーティングを変更する権限まで与える必要はありません。閲覧担当、運用責任者、Teams管理者を分けると、誤設定を防ぎやすくなります。
管理者が行うAuto Attendantの設定手順
共有ボイスメール用グループを作成する
最初に、共有ボイスメールを受け取る専用グループを作成します。
設定時は次の点を確認してください。
- グループを非公開にする
- 実際に電話対応するメンバーだけを追加する
- Auto Attendantごとにグループを分ける
- グループ名から用途が分かるようにする
- 退職者や異動者を定期的に削除する
グループメンバーだけが共有ボイスメールへアクセスできる構成を基本とします。(Microsoft Learn)
Auto Attendantの転送先を共有ボイスメールにする
Teams管理センターでAuto Attendantを開き、ボイスメールへ転送したい場所を設定します。
対象になるのは、主に次のルーティングです。
- 営業時間内の通話フロー
- 営業時間外の通話フロー
- 休日の通話フロー
- メニューオプション
- オペレーターへの転送に失敗した場合の経路
転送先として個人のボイスメールではなく、Shared voicemail(共有ボイスメール)を指定し、作成したグループを選択します。
Auto Attendantの共有ボイスメールでは、システムによる案内を有効または無効にできます。一方、共有ボイスメールそのものに独自のカスタム案内を設定する機能は、公式資料では現時点で提供されていません。必要な案内は、共有ボイスメールへ転送する前のAuto Attendantの音声案内で流す設計にします。(Microsoft Learn)
Shared call historyテンプレートを作成する
Auto Attendantの共有ボイスメール履歴をQueuesアプリから参照させるには、Shared call historyテンプレートを作成します。
Teams管理センターで、次の順に移動します。
- 「音声」を開きます。
- 「テンプレートとリソース」を開きます。
- 「テンプレート」を選択します。
- 「Shared call history」を開きます。
- 「追加」を選択します。
- テンプレート名と説明を入力します。
- 「Auto attendant and shared voicemails permissions」を選択します。
- 必要なアクセス範囲を設定します。
- 保存します。
テンプレート名は、対象と用途が分かるようにします。
例として、次のような名前にすると管理しやすくなります。
AA-総務代表-共有履歴AA-採用窓口-共有履歴AA-休日受付-共有履歴
Auto Attendant向けShared call historyテンプレートは、誰が共有ボイスメールの操作履歴を確認できるかを定義するために使用します。(Microsoft Learn)
Auto Attendantへテンプレートを割り当てる
テンプレートを作っただけでは、Auto Attendantに適用されません。
次の手順で割り当てます。
- Teams管理センターで「音声」を開きます。
- 「自動応答」を選択します。
- 対象のAuto Attendantを開きます。
- 共有ボイスメールへ転送している通話フローを確認します。
- 「Shared call history template」で作成したテンプレートを選択します。
- 「送信」または「保存」を実行します。
重要なのは、共有ボイスメールへ転送するすべての場所でテンプレートを選ぶことです。
営業時間外だけ設定し、休日フローへの割り当てを忘れると、休日に録音されたボイスメールだけ履歴に表示されないといった問題が起こります。Microsoftの設定手順でも、ボイスメールへ転送する各箇所でテンプレートを選択するよう案内されています。(Microsoft Learn)
利用者のライセンスとアプリを確認する
対応担当者ごとに次の項目を確認します。
| 確認項目 | 合格条件 |
|---|---|
| Teams Phone | ライセンスが割り当てられている |
| Teams Premium | ライセンスが割り当てられている |
| Enterprise Voice | 有効になっている |
| Queuesアプリ | Teamsで検索して開ける |
| グループ | 共有ボイスメールの対象グループに所属している |
| 履歴権限 | Shared call historyテンプレートの対象になっている |
| クライアント | 最新のTeamsデスクトップ版またはMac版を使用している |
アプリが表示されない場合は、Teams Premiumの割り当てから48時間以内かどうかも確認します。(Microsoft Learn)
テスト通話で動作を確認する
本番利用前に、外部の電話番号からテストします。
確認する内容は次のとおりです。
- Auto Attendantへ電話します。
- ボイスメールへ転送される経路を選択します。
- テストメッセージを録音します。
- Outlookに共有ボイスメールが届くことを確認します。
- Queuesアプリに同じ共有ボイスメールが表示されることを確認します。
- 別の担当者からも同じ履歴を確認します。
- 折り返し発信を行います。
- 相手側に表示される発信者番号を確認します。
- 対応後の履歴がどのように残るか確認します。
営業時間内、営業時間外、休日、メニュー選択の各経路を別々にテストしてください。
利用者が共有ボイスメールを確認・担当・返信する流れ
2026年7月時点では機能展開前であり、正式提供時に画面上の名称や配置が変わる可能性があります。ただし、Roadmapで示されている基本的な利用目的は、共有ボイスメールの確認、トリアージ、応答の一元化です。(Microsoft)
Queuesアプリで共有ボイスメールを開く
機能が展開された後は、次の流れで確認します。
- Teamsデスクトップ版またはMac版でQueuesアプリを開きます。
- 対象のAuto Attendantまたは共有受付を選択します。
- 共有ボイスメールまたは履歴の一覧を開きます。
- 未確認のボイスメールを選択します。
- 録音内容と画面に表示された発信者情報、受信時刻、操作履歴を確認します。
- 緊急度と担当部署を判断します。
文字起こしの表示有無や項目名は、テナントへの展開内容と正式な製品仕様を確認してください。Roadmapには一元的な追跡、トリアージ、応答が記載されていますが、すべての画面項目までは公開されていません。(Microsoft)
対応する担当者を決める
Auto Attendantの共有ボイスメールでは、Call Queueのような「In progress」への変更が公式に明記されていません。
そのため、複数人が同じボイスメールへ重複して折り返さないよう、担当宣言のルールを決めます。
たとえば、専用のTeamsチャネルへ次の形式で投稿します。
【対応中】
受信日時:7月20日 10:15
電話番号:末尾1234
担当者:佐藤
折り返し予定:11:00まで
用件:契約内容の確認
対応が終わったら、同じ投稿へ結果を追記します。
【完了】
対応日時:7月20日 10:42
結果:電話で回答済み
再連絡:不要
件数が少なければTeamsチャネルで足ります。件数が多い場合や、期限、担当者、対応結果を集計したい場合は、Microsoft Lists、Planner、CRM、問い合わせ管理システムなどを補助台帳として使います。
Queuesアプリを「受信と履歴確認の入口」、別の台帳を「担当と完了の管理」に分けると、現在のAuto Attendant向け仕様でも重複対応を防ぎやすくなります。
発信者へ折り返す
この記事でいう「返信」は、発信者への折り返し連絡を指します。
Queuesアプリは、割り当てられたAuto AttendantやCall Queueを使った業務発信に対応しています。折り返し操作が表示された場合は、発信元として使われる番号を確認してから通話します。(マイクロソフトサポート)
特に確認したいのは、次の点です。
- 個人の電話番号ではなく代表番号が表示されるか
- 折り返しに使用する発信者IDが正しいか
- 国外発信や特定番号への発信が許可されているか
- 通話料金を負担するライセンスや残高が設定されているか
- Operator Connect利用時に通信事業者側の条件を満たしているか
Microsoft Calling PlanでAuto AttendantやCall Queueのリソースアカウントを使ってPSTN発信する構成では、従量課金ライセンスやCommunications Creditsが必要になる場合があります。Direct RoutingやOperator Connectでは構成条件が異なるため、導入中のPSTN接続方式に合わせて確認します。(Microsoft Learn)
Auto Attendantのボイスメールを「解決済み」にできるか
Auto Attendantの共有ボイスメールについて、Call Queueと同じ「Unresolved」「In progress」「Resolved」の状態を設定できるとは、公式資料に記載されていません。
公式資料では、機能が次のように分けて説明されています。
- Call Queue:共有履歴、折り返し、3段階の状態管理
- Auto Attendant:共有ボイスメールに対して行われた操作の履歴
したがって、Auto Attendant向けの手順書に「対応後はResolvedへ変更する」と記載するのは避けるべきです。(Microsoft Learn)
正式提供後にAuto Attendantの画面へ解決状態が追加された場合も、次の3点を確認してから運用へ組み込みます。
- Microsoft LearnにAuto Attendant向けの操作として記載されたか
- 自社テナントで複数ユーザー間の状態が同期されるか
- 状態変更者と変更時刻が履歴に残るか
確認できるまでは、Teamsチャネルや問い合わせ台帳で完了を管理する方法が確実です。
共有ボイスメールがQueuesアプリに表示されないときの確認項目
| 症状 | 主な原因 | 対処 |
|---|---|---|
| Queuesアプリ自体がない | Teams Premium未割り当て、アプリポリシー、反映待ち | ライセンスとアプリポリシーを確認し、最大48時間待ってTeamsを再起動する |
| Outlookには届くがQueuesに出ない | 機能未展開、テンプレート未設定、権限不足 | Roadmap、Shared call historyテンプレート、グループ所属を確認する |
| 一部の時間帯だけ表示されない | 通話フローごとのテンプレート割り当て漏れ | 営業時間内、営業時間外、休日、メニューを個別に確認する |
| 自分だけ表示されない | グループまたは履歴権限の対象外 | グループメンバーとテンプレート権限を確認する |
| モバイル版で表示されない | 現在のRoadmap対象がDesktopとMac | デスクトップ版またはMac版を使用する |
| 折り返し発信が失敗する | PSTN発信設定、ライセンス、残高、キャリア設定 | リソースアカウントとPSTN接続方式を確認する |
| 発信者番号が個人番号になる | 発信者IDや代理発信の設定不足 | Auto Attendantの代表番号を使える構成か確認する |
| 古い履歴が見つからない | 履歴保持上限を超えている | 必要な記録を別の問い合わせ管理システムへ保存する |
| 関係のない担当者にも見える | 公開グループやグループ共用 | Auto Attendantごとの非公開グループへ分離する |
共有履歴は、Auto AttendantまたはCall Queueごとに直近3,000件、または6か月分が保持対象です。長期保存が必要な問い合わせ記録を、Queuesアプリだけで保管しないようにしてください。(Microsoft Learn)
Outlookの共有ボイスメールは不要になるのか
Queuesアプリでの表示が始まっても、Outlookから共有ボイスメールを確認できる仕組みは引き続き重要です。
共有ボイスメールは、Microsoft 365グループ、配布グループ、メールが有効なセキュリティグループを宛先として受信でき、Outlookからもアクセスできます。(Microsoft Learn)
実務では、次のように役割を分けると安定します。
- Queuesアプリ:日々の受付、確認、トリアージ、折り返し
- Outlook:機能展開前や障害時の代替確認
- Microsoft ListsやCRM:担当者、期限、対応結果、長期履歴
- Teamsチャネル:担当宣言や緊急時の連携
Queuesアプリだけに依存せず、Outlookをバックアップ経路として残しておくと、機能展開の差や一時的な表示問題にも対応できます。
導入前に決めておきたい運用ルール
機能を有効にするだけでは、重複対応や対応漏れを防げません。少なくとも次の内容を決めてから運用を開始します。
| 運用項目 | 具体的に決める内容 |
|---|---|
| 初回確認 | 何分以内に録音を確認するか |
| 優先度 | 緊急、当日中、翌営業日などの判断基準 |
| 担当宣言 | どのチャネルや台帳へ記録するか |
| 折り返し期限 | 通常、苦情、障害、営業案件ごとの期限 |
| 発信者番号 | 個人番号と代表番号のどちらを使うか |
| 完了条件 | 回答済み、担当部署へ引き継ぎ済みなど |
| 再連絡 | 何回まで、どの時間帯に発信するか |
| 長期保存 | Queuesアプリの保持期間を超える記録の保存先 |
| 不在時対応 | 主担当が休みの場合の代理担当 |
たとえば「録音を聞いただけ」を対応済みにすると、折り返し前の案件が放置されます。完了条件は「発信者と連絡が取れた」「必要な回答を送った」「担当部署が引き継ぎを了承した」など、第三者が判断できる表現にします。
導入時に避けたい失敗
Call Queueのマニュアルをそのまま転用する
Call Queueには3段階の状態管理がありますが、Auto Attendantの共有ボイスメールでは同じ仕様が公式に示されていません。
「In progressへ変更してから折り返し、最後にResolvedへ変更する」というCall Queue向け手順をそのままAuto Attendantへ適用すると、利用者の画面に該当項目がなく、運用できない可能性があります。
1つの共有グループへすべての代表電話を集約する
全社代表、採用、苦情受付、役員窓口などを同じグループにすると、情報を閲覧できる範囲が必要以上に広がります。
共有ボイスメールの一元化は、すべてを1つにまとめることではありません。用途ごとに適切な範囲で一元化することが重要です。
2026年8月から全員が同時に使えると考える
Roadmapの日付は展開開始の目安です。Targeted Releaseのユーザーには表示されても、標準リリースのユーザーにはまだ表示されない期間が生じる可能性があります。(Microsoft)
全社展開の前に、少人数のパイロットグループで次の内容を確認してください。
- 共有ボイスメールが表示されるか
- 複数ユーザーで同じ履歴を確認できるか
- 折り返し番号が正しいか
- 操作履歴がどこまで残るか
- 担当済み、完了済みをどのように識別するか
- Outlookとの併用に問題がないか
よくある疑問
配布グループでもQueuesアプリに表示できるか
配布グループ、Microsoft 365グループ、メールが有効なセキュリティグループのいずれも、共有ボイスメールの宛先としてサポートされています。Queuesアプリでの可視性も公式資料で「Yes」とされています。(Microsoft Learn)
ただし、今後TeamsチャネルやMicrosoft 365グループの共同作業機能も使う予定がある場合は、Microsoft 365グループの方が管理しやすいことがあります。
共有ボイスメールのメンバー全員をAuthorized userにする必要があるか
必ずしも全員をAuthorized userにする必要はありません。
録音を確認して折り返すだけの担当者と、Auto Attendantの営業時間やルーティングを変更する運用責任者は分けます。設定変更が必要なAuthorized userには、Voice applications policyで必要最小限の権限だけを割り当てます。(Microsoft Learn)
Web版やスマートフォンでも使えるか
Roadmap ID 567457で対象として記載されているクライアントはDesktopとMacです。Web版、iOS版、Android版は現在の対象に記載されていません。(Microsoft)
外出先での確認が必要な場合は、正式提供後の対応クライアントを改めて確認し、それまではOutlookでの共有ボイスメール確認を代替手段にします。
過去のボイスメールも自動的に表示されるか
機能展開前に受信した共有ボイスメールが、Queuesアプリへどこまで遡って表示されるかは、Roadmapの説明だけでは明記されていません。
本番移行時は、新しく録音したテストメッセージで確認します。過去分の自動反映を前提にせず、必要な既存メッセージはOutlook側で管理してください。
導入時は小規模なパイロットから始める
Teams QueuesアプリによるAuto Attendantの共有ボイスメール管理を始めるときは、次の順序で進めると安全です。
- Auto Attendant専用の非公開グループを作成する
- 各通話フローの転送先を共有ボイスメールに設定する
- Shared call historyテンプレートを作成する
- ボイスメールへ転送するすべての場所へテンプレートを割り当てる
- 対応担当者へTeams PhoneとTeams Premiumを割り当てる
- Teamsデスクトップ版またはMac版でQueuesアプリを確認する
- 外部番号からテストメッセージを録音する
- QueuesアプリとOutlookの両方で受信を確認する
- 折り返し時の発信者番号と通話料金設定を確認する
- 担当宣言と完了記録の運用ルールを決める
Queuesアプリによって、Auto Attendantの共有ボイスメールを複数人で確認する入口は一元化しやすくなります。一方、現時点ではCall Queueと同じ解決状態が明記されていないため、担当者と完了状況の管理までQueuesアプリだけで完結すると考えるべきではありません。
まずは少人数で、表示、権限、折り返し、履歴の残り方を確認してください。そのうえで、Queuesアプリを一次受付、Teamsチャネルや問い合わせ台帳を担当・完了管理として組み合わせると、対応漏れと重複連絡を抑えられます。

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