Microsoft Edge画像のテキスト認識でCAN’T FIND TEXTエラーが出る原因と対処法【Windows 11】

Windows 11 で Microsoft Edge の「画像のテキスト認識」(Bing ビジュアル検索)を使うと、なぜか毎回 “CAN’T FIND TEXT” エラーで文字が取れない――そんな症状は、ローカル設定ではなくクラウド側の不具合であるケースが少なくありません。この記事では原因の整理と、実務で困らないための現実的な回避策を詳しく解説します。

目次

Microsoft Edge の「画像のテキスト認識」で CAN’T FIND TEXT が出る症状

まずは、今回問題になっている症状を整理します。環境としてよく報告されているのは、次のような組み合わせです。

  • OS:Windows 11 23H2
  • ブラウザ:Microsoft Edge バージョン 129 付近
  • 機能:画像上で右クリックして実行できる「画像のテキスト認識」(Bing ビジュアル検索利用)

この状態で、Web ページやアプリのスクリーンショットなどから文字を抽出しようとすると、本来であれば画像内のテキストが OCR されて表示・コピーできるはずです。しかし不具合が発生していると、画像内に明らかにテキストが含まれているにもかかわらず、次のメッセージが表示されてしまいます。

CAN’T FIND TEXT. Please try a different image or switch to related content.

画像を変えても、拡大・縮小しても、キャッシュ削除や Edge の再起動・再インストールを行っても状況が変わらず、「どの画像でも常にエラー」が出るのが特徴です。さらに、Edge の安定版だけではなく Beta / Dev / Canary など別チャネルに切り替えても同じ症状が発生するケースが確認されています。

項目状況
対象 OSWindows 11 23H2(他バージョンでも発生しうる)
ブラウザMicrosoft Edge 129 以降/Beta/Dev/Canary
機能画像のテキスト認識(Bing ビジュアル検索を利用)
エラーメッセージCAN’T FIND TEXT. Please try a different image or switch to related content.
典型的な挙動どの画像でもエラーになり、テキストが一切抽出されない

原因:Bing ビジュアル検索サービス側の不具合が主因

ポイントは、この「画像のテキスト認識」機能が Edge 単体で動いているわけではなく、裏側では Bing のビジュアル検索サービス(クラウド側)の OCR エンジンを呼び出しているという点です。

処理の流れをざっくり書くと、次のようになります。

  1. Edge 上で画像やキャプチャ範囲を選択する
  2. 選択した画像が Bing ビジュアル検索のサーバーへ送信される
  3. クラウド側で OCR(文字認識)が実行される
  4. 認識結果が Edge に返ってきて、テキストとして表示される

今回のように「どんな画像を送っても CAN’T FIND TEXT で返ってくる」という場合、多くは クライアント(Edge や Windows)ではなく、Bing ビジュアル検索サービス側での不具合 が原因です。実際、以下のような操作を行っても改善しないケースが多数あります。

  • ブラウザのキャッシュ削除
  • Edge の修復・再インストール
  • Edge の設定リセット
  • Edge のバージョンを Stable / Beta / Dev / Canary で切り替え
  • 別の Microsoft アカウントでサインインし直し
確認した対処結果コメント
キャッシュ・Cookie の削除改善せずローカルデータではなくクラウド側の処理が失敗しているため
Edge 再インストール/バージョン変更改善せず別チャネルでも同じ Bing サービスを利用している
別 PC で同じ Microsoft アカウント環境によっては同症状アカウント単位というよりサービス全体の問題である可能性が高い
時間をおいて再試行後日突然直ることもサービス側でロールバック/修正が行われると復旧する

このように、利用者側でどれだけ Edge をいじっても直らない場合は、ローカルの設定変更では根本解決できないサービス側の不具合 と考えるのが自然です。

公式にできること:Edge から「フィードバックを送信」して修正を待つ

サービス側の不具合である以上、利用者ができる「正式な対応」は、Microsoft に状況をフィードバックし、サービスの修正を待つことになります。Edge にはフィードバック機能が標準搭載されているので、次の手順で症状を報告しましょう。

Edge からフィードバックを送信する手順

  1. エラーが出ている状態の Edge 画面を開いたままにする
  2. 右上の […](設定など)ボタンをクリック
  3. [ヘルプとフィードバック][フィードバックを送信] を選択
  4. 「説明」欄に症状を具体的に記入
    • 例:「画像のテキスト認識で CAN’T FIND TEXT が常に表示され、どの画像でも文字が抽出できない」
    • 例:「Windows 11 23H2/Edge 129/日本語 UI 環境で発生」
  5. 可能であればエラー表示中のスクリーンショットを添付
  6. 送信ボタンを押して完了

同じ症状で困っているユーザーが多いほど、Microsoft 側も優先度を上げて調査・修正を行ってくれる傾向があります。数分で即改善する類の問題ではありませんが、サービス側で修正が行われれば、クライアント側の設定を変えなくても自動的に復旧します。

対処内容効果
正式対応Edge から「フィードバックを送信」で症状を報告サービス側の修正が入るきっかけになる
再インストールや設定変更Edge を入れ直したり設定をいじるサービス側不具合が原因の場合はほぼ効果なし
待機しばらく時間を置いてから再度試すサービス更新後に自然回復するケースがある

実務で困らないための暫定回避策:ローカル/他サービスの OCR を併用する

とはいえ、「修正を待っている間も仕事は続いている」のが現実です。会議資料や Web アプリの画面からテキストを素早くコピーしたい場面は頻繁にあります。そこで重要になるのが、Edge の「画像のテキスト認識」に依存しない代替手段 を用意しておくことです。

代表的な暫定回避策は、以下のようなものです。

方法概要特徴
PowerToys Text ExtractorMicrosoft 純正の無料ツール。ショートカットで画面 OCRオフライン動作、企業利用でも安心、動作が速い
Windows 11 Snipping Tool テキストアクション標準の切り取りツールに OCR 機能が統合されたもの(23H2 以降)追加インストール不要、UI がシンプル
Google 翻訳 / Google Lens画像をアップロードしてテキスト抽出する Web / モバイルサービス多言語翻訳に強い、スマホとの連携も容易

暫定回避策 1:Microsoft PowerToys「Text Extractor」で画面 OCR

Microsoft PowerToys は、Windows の生産性を高めるための公式ユーティリティ集で、その中にある Text Extractor 機能は非常に強力な画面 OCR ツールです。

Text Extractor の特徴

  • ショートカットキー:既定では Win + Shift + T
  • 画面上の任意の範囲をドラッグで選択すると、その範囲の文字を OCR
  • 認識した文字がそのままクリップボードにコピーされる
  • Bing や他のクラウドサービスへ画像を送信せずに処理できる

つまり、Edge の「画像のテキスト認識」とほぼ同じことを、ブラウザ外も含めてどこでも実行できる のがメリットです。しかもオフラインでも動作するため、セキュリティ要件の厳しい企業環境やインターネット接続が不安定な状況でも安心して使えます。

基本的な使い方(イメージ)

  1. PowerToys をインストールし、起動する
  2. PowerToys の一覧から「Text Extractor」を有効にする
  3. テキストを取りたい画面を表示した状態で、Win + Shift + T を押す
  4. マウスドラッグで文字を含む範囲を選択する
  5. 選択を離すと自動的に OCR が行われ、テキストがクリップボードにコピーされる
  6. Word やメール、チャットなどに貼り付ける
項目Edge 画像のテキスト認識PowerToys Text Extractor
動作場所原則 Edge 上の画像画面上ならほぼどこでも(アプリ・設定画面など)
処理方式Bing ビジュアル検索(クラウド)ローカル OCR(オフライン可)
クラウド依存ありなし
セキュリティ面画像をインターネットへ送信画像を外部に送らずに処理
利用に向く場面簡単な Web ページのテキスト抽出社内システム、機密情報を含む画面など幅広く

Edge の不具合が解消した後も、PowerToys Text Extractor は汎用の画面 OCR ツールとして役立つため、常備ツールとしてインストールしておく価値が高い です。

暫定回避策 2:Windows 11 標準「Snipping Tool」のテキストアクション

Windows 11 23H2 以降では、標準の「Snipping Tool(切り取りツール)」に テキストアクション(Text Actions) という機能が追加されました。これを使うと、スクリーンショットを撮ってから画像内テキストを抽出できます。

Snipping Tool テキストアクションの使い方(概要)

  1. Win + Shift + S を押して画面の切り取り領域を指定する
  2. 切り取った画像が Snipping Tool に送られる
  3. Snipping Tool の中で「テキストアクション」ボタンをクリックする
  4. 画像内の文字が認識され、コピーや編集が可能になる

こちらも Windows 標準機能のため、追加ツールのインストールが難しい企業環境でも採用しやすいのが特徴です。Edge の「画像のテキスト認識」より操作ステップは増えますが、依存先が異なるため Edge の不具合の影響を受けません

暫定回避策 3:Google 翻訳/Google Lens などの画像 OCR を使う

クラウドサービスの利用に問題がない場合は、Google 翻訳Google Lens などの画像 OCR も有力な選択肢です。画像をアップロードするだけで文字認識と翻訳をまとめて行ってくれるため、多言語サイトの内容を読みたいときなどに特に便利です。

  • PC ブラウザから:画像をアップロードして文字認識+翻訳
  • スマホ:カメラで紙の資料を撮影して、その場でテキスト化・翻訳

ただし、画像データがインターネット上のサービスに送信される 点には注意が必要です。社外秘資料や個人情報を含む画面に対しては、本記事で紹介した PowerToys や Snipping Tool のようなローカル OCR ツールを優先することをおすすめします。

方法メリット注意点
Google 翻訳多言語翻訳が強力、ブラウザだけで完結画像がクラウドに送信される。機密情報には不向き
Google Lensスマホで紙の資料にも対応しやすいアプリインストールが必要な場合がある

効果のない操作:時間と労力を浪費しないために

「もしかしてこれで直るかも?」と試しがちな操作の中には、サービス側不具合が原因の場合ほとんど効果がないものもあります。代表例を表にまとめます。

操作内容効果
キャッシュ削除閲覧データや Cookie を消去サービス側の不具合が原因なら改善しない
Edge 再インストールアンインストール → 再インストールクライアント側の破損が原因でない限り変化なし
Edge の設定変更言語設定やスタートページの変更などビジュアル検索サービスの異常には無関係
別チャネルへの乗り換えStable → Beta / Dev / Canary など結局同じ Bing ビジュアル検索を使うため症状も同じ

もちろん、別の問題が疑われる場合にはこれらの操作が有効なこともあります。しかし、「どの画像でも CAN’T FIND TEXT になり、複数のバージョンで再現する」ようなケースでは、これらの作業に時間をかけるより、フィードバック送信+暫定回避策の導入 に労力を割いた方が生産的です。

企業・組織利用でのポイント:ローカル OCR を基本に据える

企業や組織で Windows 11 と Microsoft Edge を使っている場合、外部クラウドサービスへのデータ送信はセキュリティポリシーに抵触することがあります。Edge の「画像のテキスト認識」や Google の画像 OCR などは、便利な一方で「画像を外部に送る」というリスクが付きまといます。

そのため、以下のような方針を取ると安全性と利便性のバランスが取りやすくなります。

  • 基本方針:PowerToys Text Extractor や Snipping Tool のテキストアクションなど、ローカル OCR を第一選択 にする
  • クラウド OCR:機密度の低い情報のみ、必要に応じて利用する
  • ルール整備:どのレベルの情報までクラウドサービスに送ってよいか、チーム内でルール化しておく

Edge の不具合有無にかかわらず、ローカル OCR を普段から使い慣れておくこと は、将来的な仕様変更やサービス障害が起きたときのリスク低減にもつながります。

復旧したかを確認する手順

Microsoft が Bing ビジュアル検索サービス側を更新・修正すると、ユーザー側が何もしていなくても「ある日突然直る」形で症状が解消されることがあります。定期的に以下の手順で復旧を確認するとよいでしょう。

  1. Edge を最新バージョンに更新する
  2. Edge を再起動する
  3. 文字がはっきり写った簡単な画像(大きめのフォント)で「画像のテキスト認識」を試す
  4. 別の Web サイトの画像でも同様に試す

このとき、以前は CAN’T FIND TEXT になっていた画像から正常にテキストが抽出できるようであれば、サービス側の不具合が解消されたと判断してよいでしょう。

状態考えられる要因
複数の PC・ネットワークで同様にエラーサービス全体の不具合の可能性が高い
自分の環境だけ常にエラーセキュリティソフトやプロキシなどローカル要因の可能性も
以前エラーだった画像で正常に抽出できるサービス側修正が入ったと考えられる

それでも直らないときに確認したいチェックリスト

サービス側が復旧したと思われるタイミングでも自分の環境だけ問題が続く場合は、次のようなポイントを確認してみてください。

  • 会社や学校のネットワークポリシーで、Bing など特定のドメインが一部ブロックされていないか
  • セキュリティソフトやファイアウォールが、Edge からの画像送信を遮断していないか
  • VPN 利用時だけエラーになる/ならないなど、ネットワーク条件に依存していないか
  • 別の Windows ユーザープロファイルやゲストアカウントでは再現するか
  • 一時的な不調の可能性もあるため、PC 再起動後に再度試してみたか

これらを確認してもなお Edge だけがエラーを出し続ける場合は、フィードバック送信時に「ネットワーク構成」「セキュリティソフトの有無」なども併記しておくと、Microsoft 側での切り分けの助けになります。

まとめ:Edge 画像のテキスト認識がダメでも作業は止めない

Microsoft Edge の「画像のテキスト認識」で “CAN’T FIND TEXT” エラーが出る問題は、多くの場合 Bing ビジュアル検索サービス側の不具合 に起因しており、キャッシュ削除や再インストールなどのローカルな対処では解決しません。

そのため、次の方針で対処するのが現実的です。

  • 公式対応:Edge の「フィードバックを送信」から症状を報告し、サービス側の修正を待つ
  • 暫定回避:
    • PowerToys Text Extractor によるローカル OCR
    • Windows 11 Snipping Tool のテキストアクション
    • Google 翻訳/Google Lens などの画像 OCR(機密度の低い情報に限定)
  • 非効率な作業を避ける:キャッシュ削除や再インストールを何度も繰り返すより、ローカル OCR を整備する

特に、PowerToys Text Extractor や Snipping Tool のテキストアクションのような ローカル OCR は、一度慣れてしまえば Edge の不具合に関係なく使える強力な武器 になります。Edge 側の問題に振り回されることなく、日々の業務の生産性を落とさないためにも、本記事で紹介した代替手段をぜひ取り入れてみてください。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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