PowerPoint Webでは、ホーム画面を開いた直後にCopilotを選び、空白のプレゼンテーションを作成せずに新しい資料を生成できるようになりました。基本操作は、PowerPoint Webを開く、ホーム画面でCopilotを選ぶ、作りたい資料の条件を入力するという流れです。
この機能は、Microsoft 365ロードマップID「560537」として提供されたものです。公式リリースノートでは、Microsoft 365 Copilot BasicおよびPremiumのユーザーが、PowerPoint Webのホーム画面から直接プレゼンテーションを作成できると案内されています。(Microsoft Learn)
PowerPoint Webのホーム画面からCopilotでプレゼンを作れる
従来のPowerPoint Webでは、最初に空白のプレゼンテーションや既存ファイルを開き、その後でCopilotを呼び出す必要がありました。
新しい操作では、PowerPoint Webのホーム画面に表示されるCopilotの選択肢から、そのまま資料作成を開始できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象サービス | PowerPoint for the web |
| 主な対象 | Microsoft 365 Copilot Basic、Premium |
| 開始場所 | PowerPoint Webのホーム画面 |
| 作成方法 | Copilotに資料の目的や構成を入力 |
| ロードマップID | 560537 |
| 主な用途 | 企画書、報告資料、研修資料、提案書のたたき台作成 |
操作手順が一つ減るだけに見えますが、実務上は「新しいファイルを作ってから考える」のではなく、「作りたい内容をCopilotに伝えるところから始める」流れに変わります。
特に、資料の構成がまだ決まっていない段階で、最初のたたき台を作る用途に向いています。
PowerPoint Webのホーム画面からCopilotでプレゼンを作る方法
公式リリースノートで案内されている基本操作は、次の3段階です。
- ブラウザーでPowerPoint Webを開く
- ホーム画面でCopilotのオプションを選ぶ
- プロンプトを入力してスライドを生成する
Microsoftは、ホーム画面からCopilotを選択し、入力内容に基づいて新しいプレゼンテーションを生成する手順を案内しています。(Microsoft Learn)
実際には、次のように進めるとスムーズです。
Microsoft 365にサインインする
職場または学校から付与されたMicrosoft 365アカウントでサインインします。
個人用アカウントと職場用アカウントを同じブラウザーで使用している場合は、右上のプロフィール画像から、Copilotライセンスが付与されているアカウントを選択してください。
PowerPoint Webのホーム画面を開く
Microsoft 365のアプリ一覧からPowerPointを開きます。
最近使用したファイルの一覧やテンプレートが表示されるホーム画面に、Copilotで資料作成を開始するための選択肢が表示されます。
表示名は、画面の言語や更新状況によって「Copilot」「Copilotで作成」など多少異なる場合があります。
Copilotの資料作成機能を選ぶ
ホーム画面にあるCopilotの選択肢をクリックします。
空白のプレゼンテーションを先に作成する必要はありません。Copilotの入力画面が表示されたら、作成したい資料の内容を入力します。
資料の条件を入力する
最低限、次の情報を入力します。
- 誰に見せる資料なのか
- 何を説明する資料なのか
- 資料を見た人に何を判断してほしいのか
- 希望するスライド枚数
- 入れてほしい項目
- 文体や雰囲気
- 使用してはいけない表現や情報
単に「生成AIについて資料を作って」と入力するよりも、目的や対象者を具体的に指定した方が、修正しやすい構成になります。
生成されたプレゼンを確認する
Copilotが作成した資料は完成品ではなく、編集可能な下書きです。
スライドの順序、文章、画像、数値、出典、デザインを確認し、必要に応じてCopilotへの追加指示や通常のPowerPoint編集で修正します。
PowerPointのプレゼンテーション作成機能は、プロンプトまたは参照ファイルを基に下書きを生成し、その後にスライドの追加、削除、編集、調整ができる仕組みです。(マイクロソフトサポート)
Copilotで資料を作るためのプロンプトの書き方
Copilotで資料作成を成功させるには、「テーマ」だけでなく「資料としての役割」を伝えることが重要です。
プロンプトに入れたい項目
| 項目 | 入力例 |
|---|---|
| 対象者 | 部長会議の出席者 |
| 目的 | 新システムの試験導入について承認を得る |
| 枚数 | 8枚程度 |
| 構成 | 現状、課題、提案、費用、リスク、スケジュール |
| 文体 | 簡潔で客観的 |
| デザイン | 公的機関向けの落ち着いたデザイン |
| 強調事項 | 導入効果と情報管理上の注意点 |
| 除外事項 | 未確認の費用や効果を断定しない |
そのまま使えるプロンプトの基本形
次の条件でPowerPointプレゼンテーションを作成してください。
対象者:[資料を見せる相手]
目的:[説明、提案、承認、報告など]
スライド数:[希望枚数]枚程度
構成:[入れてほしい項目]
文体:[簡潔、専門的、初心者向けなど]
デザイン:[落ち着いた、明るい、行政向けなど]
必ず含める内容:[重要な数値、施策、結論]
注意事項:根拠のない数値や事実は追加しないでください。
最後に、次に取るべき行動を示すスライドを入れてください。
具体的な入力例
自治体の管理職向けに、庁内での生成AI試行導入を提案する
PowerPointプレゼンテーションを作成してください。
全体は8枚程度とし、次の順番で構成してください。
1. 提案の概要
2. 現在の業務上の課題
3. 生成AIを活用できる業務
4. 試行導入の対象部署
5. 情報管理上の注意点
6. 導入スケジュール
7. 効果測定の方法
8. 承認してほしい事項
文章は簡潔にし、1枚につき一つの要点に絞ってください。
未確認の費用や導入効果は断定せず、「想定」「試算」と明記してください。
このように入力すると、単なる生成AIの紹介資料ではなく、「管理職に試行導入を判断してもらうための資料」に近づきます。
希望枚数を指定しても、必ずその枚数になるとは限りません。生成後に不足するスライドを追加し、不要なスライドを削除する前提で利用してください。
ホーム画面から作る方法とほかの作成方法の違い
CopilotでPowerPoint資料を作る方法は、ホーム画面からの直接作成だけではありません。
目的によって開始方法を使い分けると、修正作業を減らせます。
| 開始方法 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| PowerPoint Webホームから作成 | アイデアから素早く下書きを作りたい | 組織指定のデザインにならない場合がある |
| 空白プレゼンを開いて作成 | スライド編集画面から細かく指示したい | ホームからの作成より操作が一段階増える |
| 組織テンプレートから作成 | ロゴ、色、レイアウトを統一したい | 最初に正しいテンプレートを開く必要がある |
| ファイルを参照して作成 | 報告書や企画書をプレゼンに変換したい | 参照ファイルへのアクセス権が必要 |
| Microsoft Copilotから作成 | 会話しながら構成を詰めたい | PowerPoint Webとは開始画面が異なる |
素早くたたき台を作るならホーム画面から開始する
資料のテーマと目的は決まっているものの、構成が決まっていない場合は、PowerPoint Webのホーム画面から始める方法が適しています。
例えば、会議の直前に次のような資料を準備する場面です。
- 新規事業の説明資料
- 定例会議の報告資料
- 研修会の概要資料
- イベントの実施計画
- 新サービスの社内説明資料
Copilotに全体構成を作らせ、人が重要な数値や判断材料を追加すると効率的です。
組織指定のデザインがあるならテンプレートから開始する
会社や自治体で指定されたPowerPointテンプレートがある場合は、ホーム画面からいきなり生成するよりも、指定テンプレートを開いてからCopilotを使用する方法が適しています。
Microsoftも、組織の標準テンプレートを使用する場合は、そのファイルから開始することを案内しています。Copilotはテンプレート内のサンプルスライド、構造、レイアウトなどを利用して、組織のデザインに近い資料を生成します。(マイクロソフトサポート)
ロゴの位置、背景色、見出しデザイン、フォントなどを厳密に統一する必要がある資料では、テンプレート起点の方が安全です。
元になる資料があるならファイル参照を使う
報告書、議事録、企画書など、すでに情報がまとまっている場合は、ファイルを参照してプレゼンテーションを作成します。
ゼロからプロンプトを書くより、元資料に沿った構成を作りやすくなります。ただし、参照するファイルに対するアクセス権が必要です。
PowerPoint WebのCopilotを利用できるライセンス
Microsoftの公式リリースノートでは、ホーム画面から直接プレゼンテーションを作成できる対象として、Microsoft 365 Copilot BasicとPremiumが示されています。(Microsoft Learn)
職場または学校アカウントでは、Microsoft 365のホーム画面に表示されるラベルから、利用状態を確認できます。
| 表示されるラベル | PowerPoint内のCopilot |
|---|---|
| Copilot Chat(Basic) | Word、Excel、PowerPoint、OneNote内では利用できない |
| M365 Copilot(Basic) | Microsoft 365アプリ内で標準アクセスを利用できる |
| M365 Copilot(Premium) | アプリ内のCopilotを優先アクセスで利用できる |
Microsoftの案内では、Microsoft 365ホーム画面のアカウント欄に表示されるラベルで、Copilotのライセンス状態を確認できます。(マイクロソフトサポート)
「Copilot Chatは使えるのにPowerPointにCopilotが出ない」という場合は、Copilot Chat(Basic)になっていないか確認してください。
Copilotで作成した資料はそのまま提出しない
Copilotが生成したプレゼンテーションには、誤った数値、古い情報、意味の合わない画像、重複した説明が含まれることがあります。
提出や公開の前に、最低限、次の内容を確認してください。
数字と固有名詞を確認する
特に間違いが問題になりやすいのは、次の情報です。
- 金額
- 日付
- 人数
- 製品名
- 制度名
- 法令名
- 組織名
- 役職名
- URL
- 出典
Copilotが自然な文章を作っていても、内容が正しいとは限りません。元資料や公式情報と照合します。
スライドの結論を確認する
各スライドに複数の話題が詰め込まれている場合は、内容を分割します。
特に提案資料では、次の流れが崩れていないか確認してください。
- 何が問題なのか
- なぜ対応が必要なのか
- 何を提案するのか
- どのような効果があるのか
- どのようなリスクがあるのか
- 最終的に何を判断してほしいのか
きれいなスライドが作られていても、判断してほしい内容が不明確では、実務資料として機能しません。
組織のデザインルールに合わせる
生成後は、次の項目を確認します。
- ロゴの有無と位置
- 指定フォント
- 背景色
- 見出しの大きさ
- ページ番号
- 所属名
- 機密区分
- 写真やイラストの利用条件
デザインの修正量が多い場合は、次回から組織テンプレートを開いてからCopilotを使用した方が効率的です。
機密情報と共有範囲を確認する
生成した資料に、公開してはいけない情報が含まれていないか確認します。
参照ファイルを使った場合は、資料の共有先が元ファイルの閲覧権限と一致しているとは限りません。作成したプレゼンテーションを共有する前に、情報の公開範囲を改めて確認してください。
AIが生成した内容を人が確認する
Microsoftも、Copilotによるプレゼンテーションの出力はAI生成コンテンツであり、人による確認と適切な編集が必要だと案内しています。(マイクロソフトサポート)
Copilotは「資料を完成させる担当者」ではなく、「最初の下書きを短時間で作る補助者」として使うのが現実的です。
ファイル参照で作成するときの制限
Microsoft Supportでは、PowerPointのプレゼンテーション作成機能について、次の制限が案内されています。(マイクロソフトサポート)
| 制限 | 対処方法 |
|---|---|
| 一度に生成できる出力言語は一つ | 「日本語のみで作成」と明記する |
| 参照ファイルへのアクセス権が必要 | 自分がファイルを開けるか事前に確認する |
| ファイル参照と追加条件を同じプロンプトで扱えない場合がある | 最初にファイルから生成し、その後で修正を指示する |
| AI生成内容には誤りが含まれる可能性がある | 原本や公式情報と照合する |
例えば、報告書から資料を作る場合は、最初にファイルを参照して全体を生成します。その後、Copilotに次のような追加指示を出します。
このプレゼンテーションを管理職向けに修正してください。
詳細説明を減らし、意思決定に必要な項目を中心にしてください。
最後に、承認が必要な事項を1枚にまとめてください。
一度の指示ですべてを完成させようとせず、生成、確認、修正の順に進める方が安定します。
PowerPoint Webのホーム画面にCopilotが表示されない場合
ホーム画面にCopilotの選択肢が表示されない場合は、次の順番で確認します。
サインインしているアカウントを確認する
個人用アカウント、職場用アカウント、別組織のゲストアカウントを同時に利用していると、ライセンスがないアカウントでPowerPoint Webを開いている場合があります。
一度サインアウトし、Copilotライセンスが付与されているアカウントだけでサインインし直します。
Copilotライセンスのラベルを確認する
Microsoft 365のホーム画面で、アカウントに表示されるラベルを確認します。
「Copilot Chat(Basic)」の場合は、PowerPointアプリ内のCopilotを利用できません。組織の管理者に、Microsoft 365アプリ内で利用できるライセンスが割り当てられているか確認してください。(マイクロソフトサポート)
ブラウザーを再読み込みする
ライセンスが割り当てられた直後や画面更新後は、古いセッションが残っていることがあります。
次の操作を試します。
- PowerPoint Webを再読み込みする
- 一度サインアウトして再度サインインする
- ブラウザーのプライベートウィンドウで開く
- 別の対応ブラウザーで確認する
- ブラウザーを最新版に更新する
組織の管理者に確認する
ライセンスがあっても、組織の設定によってCopilotが利用できない場合があります。
管理者には、次の内容を伝えると確認がスムーズです。
PowerPoint Webのホーム画面にCopilotからプレゼンテーションを
作成する項目が表示されません。
対象アカウントへのMicrosoft 365 Copilotライセンス割り当てと、
PowerPoint内のCopilot利用設定を確認してください。
対象のロードマップIDは560537です。
空白プレゼンテーションからCopilotを開く
ホーム画面に項目が表示されない場合でも、PowerPointで空白のプレゼンテーションを開き、スライド画面からCopilotを利用できることがあります。
Microsoft Supportでは、PowerPointで新しいプレゼンテーションを開始し、スライド右下のCopilotアイコンから作成を進める方法も案内されています。(マイクロソフトサポート)
ホーム画面からのCopilot資料作成が向いているケース
この機能が特に役立つのは、資料作成の最初の段階です。
会議資料のたたき台を作る
会議名、参加者、議題、決めたい事項を入力し、全体構成を作成します。
その後、実際の数値や組織固有の情報を追加します。
企画書の構成を考える
企画の概要だけが決まっている場合でも、背景、課題、提案内容、費用、スケジュール、期待効果といった一般的な構成をCopilotに作らせることができます。
研修資料を作る
受講者の知識レベル、研修時間、到達目標を指定すると、説明順序を考える負担を減らせます。
例えば、次のように指定します。
Microsoft 365 Copilotを初めて使う職員向けに、
30分の入門研修資料を作成してください。
全体は10枚程度とし、概要、利用できるアプリ、
基本操作、プロンプト例、情報管理上の注意点、
研修後に試す操作の順に構成してください。
長い文書を説明用資料に変換する
報告書や計画書をそのまま会議で説明するのではなく、重要な部分をスライドに整理する用途にも向いています。
ただし、重要な条件や例外が要約によって削除されることがあるため、元文書との照合が必要です。
PowerPoint WebのCopilotを実務で使うポイント
PowerPoint Webのホーム画面からCopilotで資料を作成する機能は、資料作成を始めるまでの操作を減らし、アイデアから最初のスライドまでを短時間で進められる点がメリットです。
ただし、すべての資料をホーム画面から作る必要はありません。
素早くたたき台を作る場合はホーム画面から開始し、組織のデザインを厳密に守る場合は指定テンプレートから開始します。報告書や企画書がある場合は、参照ファイルを利用する方法が適しています。
まずはMicrosoft 365ホーム画面でCopilotのライセンス表示を確認し、PowerPoint Webを開いてホーム画面のCopilotを試してください。生成後は、事実、数値、結論、デザイン、共有範囲を人が確認し、提出できる資料に仕上げることが重要です。

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