Windows を起動するたびに「Can not find script file ‘C:\Users\Public\IObitUnlocker\Loader.vbs’」と出続けると、「ウイルスは消えたはずなのになぜ?」と不安になりますよね。本記事では、この IObit Unlocker 関連の Loader.vbs エラーの原因と、安全に完全解決するための具体的な手順を、初心者でも分かるように詳しく解説します。
IObit Unlocker「Loader.vbs が見つかりません」エラーとは?
ウイルス(トロイの木馬など)や不要ソフトを削除したあと、Windows 起動時に次のようなメッセージが毎回表示されるケースがあります。
Can not find script file ‘C:\Users\Public\IObitUnlocker\Loader.vbs’
典型的には、次のような状況で発生します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| OS | Windows 10 / Windows 11 |
| タイミング | サインイン直後、または数十秒後にポップアップ |
| メッセージ | 「Can not find script file ‘C:\Users\Public\IObitUnlocker\Loader.vbs’」 |
| 直前の操作 | ウイルス・トロイの木馬・不要ソフト(IObit 系含む)を駆除したあと |
| 一時的な対処 | タスク マネージャーの[スタートアップ]で無効化しても、しばらくすると復活する |
見かけ上は「Loader.vbs がないだけ」のように見えますが、実際にはマルウェアの残骸や不要アプリの呼び出し設定が残っているのがポイントです。
原因:マルウェア本体は消えたが「呼び出しエントリ」が残っている
このエラーの本質は、次のような状態です。
- IObit Unlocker などを利用していた、あるいは IObit 系ツールを含むマルウェア/不要アプリがインストールされていた
- ウイルス駆除ソフトや手作業で本体ファイルは削除された
- しかし、起動時にスクリプト(Loader.vbs)を実行するための「呼び出しエントリ」だけが残った
- その結果、存在しなくなった
Loader.vbsを毎回呼び出そうとして、エラーが表示され続けている
呼び出しエントリは、Windows 内の複数の場所に分散して作られます。代表的な場所をまとめると、次のようになります。
| 区画 | 場所の例 | 役割・特徴 |
|---|---|---|
| スタートアップ | タスク マネージャー[スタートアップ]、 ユーザー/共通スタートアップ フォルダ | サインイン時にアプリやスクリプトを起動 |
| タスク スケジューラ | タスク スケジューラ ライブラリ | ログオン時・時刻指定・イベント発生時などに起動 |
| レジストリ Run | HKCU/HKLM\...\Run | ログオンのたびに指定コマンドを実行 |
| WMI 永続イベント | root\subscription のイベント フィルタ/コンシューマ | システムイベントに紐づいてコマンドを実行。 マルウェアがよく悪用する |
| サービス/ドライバ | services.msc、sc コマンド | OS 起動時にバックグラウンド実行 |
このどこかに「C:\Users\Public\IObitUnlocker\Loader.vbs を実行しろ」という登録が残っているため、毎回エラーになるわけです。
もっとも確実な解決パターン:FRST で診断して一括修正
同様のケースを確実・安全に解決するために、実際のサポート現場ではFRST(Farbar Recovery Scan Tool)という診断ツールがよく使われます。
FRST とは?
FRST は、Windows のスタートアップ・タスク・サービス・レジストリ・WMI などを広範囲にスキャンし、ログとして出力してくれる診断ツールです。特徴は次のとおりです。
- インストール不要(単体の exe を実行するだけ)
- 64bit 環境では
FRST64.exeを使用 - スキャン結果をもとに専門家が専用の Fixlist(修正用スクリプト)を作成できる
重要なのは、Fixlist は環境ごとに内容がまったく異なる点です。他人の Fixlist を真似して使うのは絶対にやめてください。
事前準備と注意点
- 重要なデータは事前にバックアップしておく(外付け HDD など)
- 会社 PC や共有 PC の場合は、必ず管理者やシステム担当者の許可を取る
- FRST・Fixlist は信頼できる専門家の指示のもとで使用する
以下は、実際のサポートスレッドで行われた解決手順を、流れが分かるように整理したものです。
ステップ1:FRST でログ採取
- FRST をダウンロードし、デスクトップなどに保存します。64bit OS なら
FRST64.exeを使用します。 - 日本語環境で UI を英語にしたい場合は、
FRST64English.exeにリネームして実行します。 - 右クリックして「管理者として実行」。
- 既定設定のまま[Scan]をクリックし、スキャンを開始します。
- 完了すると、同じ場所に次の 2 ファイルが生成されます。
FRST.txtAddition.txt
この 2 つのログをもとに、専門家が Loader.vbs を呼び出している箇所を特定し、Fixlist を作成します。
ステップ2:専門家の作成した Fixlist を適用
- 専門家から提供された
Fixlist.txtをダウンロード フォルダーに保存します。
(FRST.exe/FRST64.exe と同じフォルダーに置くことが重要です) - FRST を「管理者として実行」します。
- [Fix]ボタンをクリックします。
- 処理の途中で再起動を求められたら、指示に従って再起動します。
- 完了後、
Fixlog.txtが生成されます。これを確認して作業完了です。
Fixlist の内容に応じて、タスク スケジューラ・レジストリ・WMI などの呼び出しエントリがまとめて削除されます。
重要な注意
FRST の Fixlist は「その PC 専用」です。
インターネット上に公開されている Fixlist や、他人向けに作られた Fixlist を流用すると、OS が起動しなくなるなど重大なトラブルを引き起こす可能性があります。
必ずあなたの環境に合わせて作成されたものだけを使用してください。
ステップ3:残存フォルダの削除(PowerShell)
Fixlist で呼び出しエントリを削除したあと、不要フォルダも掃除します。例として、以下のようなフォルダが残っているケースがありました。
C:\ProgramData\backupfot800C:\Users\Public\IObitUnlocker
管理者 PowerShell から削除する例:
rm "C:\ProgramData\backupfot800" -Recurse -Force
同様に他の残骸フォルダも削除します(詳細なコマンド例は後半を参照してください)。
ステップ4:FRST の後片付け
診断と修正が完了したら、FRST 自体もアンインストールしておきます。
FRST64.exeをuninstall.exeにリネームします。- uninstall.exe を実行します。
- 指示に従って再起動すると、FRST 関連のファイルがまとめて削除されます。
ここまで行えば、IObit Unlocker「Loader.vbs が見つかりません」エラーは原則として解消されます。
FRST を使わず自力で直したい場合のチェックリスト
「専門家に Fixlist を作ってもらえる環境ではない」「どうしても自力でやりたい」という場合は、次の手順で一つずつ潰していくことも可能です。ただし、レジストリや WMI を触る作業が含まれるため、必ずバックアップを取り、自己責任で行ってください。
ステップ1:マルウェアが残っていないか再確認
まずは本当にマルウェア本体が残っていないかを複数のツールで確認します。
| ツール | 用途・ポイント |
|---|---|
| Microsoft Defender オフライン スキャン | OS 起動前にスキャンするため、通常のスキャンより検出力が高い |
| Microsoft Safety Scanner | 単体実行型のマルウェア スキャナ。期限付きだがサブで使うと有効 |
| Malwarebytes(無料版) | 不要アプリ(PUP)検出にも比較的強く、IObit 系が PUP として検出されることも |
どれか 1 つだけではなく、少なくとも 2 種類以上でクロスチェックするのがおすすめです。
ステップ2:スタートアップ/タスク/Run/WMI の「呼び出しエントリ」を削除
つぎに、Loader.vbs を呼び出していそうな「起動トリガー」を一つずつ確認・削除していきます。
タスク スケジューラを確認・削除
GUI からの確認手順:
- [スタート]メニューで「タスク スケジューラ」と検索して起動します。
- 左側の「タスク スケジューラ ライブラリ」を展開し、「IObit」「Unlocker」「Loader」などを含むタスクがないか探します。
- 怪しいタスクがあれば、右クリックして「無効」「削除」を行います。
コマンド プロンプトから絞り込み表示する例:
schtasks /query /fo LIST /v | findstr /I "IObit Unlocker Loader.vbs IObitUnlocker"
ここで見つかったタスク名を、次のコマンドで削除します。
schtasks /Delete /TN "<タスク名>" /F
<タスク名> の部分は実際に表示されたタスク名に置き換えてください。
スタートアップ フォルダを確認
ユーザー/共通のスタートアップ フォルダに、Loader.vbs を呼び出すショートカットが残っていないか確認します。
- [Win + R]キーを押し、「ファイル名を指定して実行」を開きます。
- 以下を順に入力して Enter キーを押します。
shell:startup(現在のユーザー)shell:common startup(全ユーザー共通)
- 開いたフォルダ内に「IObit」「Unlocker」「Loader」などを含むショートカットや
.vbsファイルがあれば削除します。
レジストリ Run キーを確認・削除
レジストリの Run キーに登録されている可能性もあります。まずはコマンドで一覧を確認します。
reg query "HKCU\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run" /s
reg query "HKLM\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run" /s
reg query "HKLM\Software\WOW6432Node\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run" /s
出力の中から、「IObit」「Loader.vbs」「IObitUnlocker」などを含む値がないか探します。もし見つかった場合は、必ず事前にレジストリをバックアップしたうえで削除します。
削除の例:
reg delete "HKCU\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run" /v "<値名>" /f
<値名> の部分は表示されている値の名前に置き換えてください。HKLM 側のキーを消す場合は、キー名を読み替えて使用します。
WMI 永続イベント(CommandLineEventConsumer)を確認・削除
最近のマルウェアでは、WMI 永続イベントを使って起動時に悪意のあるスクリプトを呼び出す手口が増えています。Loader.vbs の呼び出しがここに残っていることもあります。
管理者権限の PowerShell を開き、以下のコマンドで確認します。
Get-CimInstance -Namespace root\subscription -ClassName CommandLineEventConsumer |
Where-Object { $_.CommandLineTemplate -match 'IObit|Loader\.vbs' } |
Format-List Name,CommandLineTemplate
Get-CimInstance -Namespace root\subscription -ClassName __EventFilter |
Where-Object { $_.Query -match 'IObit|Loader\.vbs' } |
Format-List Name,Query
ここで IObit / Loader.vbs を含む項目が表示されたら、必要に応じて削除します。
Get-CimInstance -Namespace root\subscription -ClassName CommandLineEventConsumer |
Where-Object { $_.CommandLineTemplate -match 'IObit|Loader\.vbs' } |
Remove-CimInstance
どのエントリを削除してよいか分からない場合は、無理をせず FRST ログを専門家に見てもらう方が安全です。
サービス/ドライバの確認
IObit Unlocker 関連のサービスが残っていないか、参考として一覧を確認します。
sc query type= service state= all | findstr /I "IObit Unlocker"
該当サービスが残っている場合は、「サービス」管理ツール(services.msc)から状態を確認し、不要であれば手動・無効化を検討します。
ステップ3:残骸フォルダ・ファイルを削除
呼び出しエントリを削除したら、最後に関連フォルダを掃除します。例として、次のようなパスが対象になります。
C:\Users\Public\IObitUnlocker\C:\ProgramData\backupfot800(実際の環境により異なる)
管理者 PowerShell での削除例:
Remove-Item "C:\Users\Public\IObitUnlocker" -Recurse -Force -ErrorAction SilentlyContinue
Remove-Item "C:\ProgramData\backupfot800" -Recurse -Force -ErrorAction SilentlyContinue
backupfot800 は一例なので、実際に残っているフォルダ名をエクスプローラーで確認してから削除してください。
ステップ4:システム整合性チェック(任意)
ここまでの作業でレジストリやサービスに変更を加えているため、念のためシステムファイルの整合性チェックを行っておくと安心です。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
sfc /scannow
DISM 実行後に sfc を実行する流れが一般的です。完了まで時間がかかることがありますが、処理が終わるまで待ちましょう。
よくある失敗例と、その理由
Loader.vbs エラーでよくある「うまくいかないパターン」と、その理由を整理しておきます。
| よくある対処 | なぜダメなのか |
|---|---|
| タスク マネージャー[スタートアップ]で IObit 関連を無効化しただけ | スタートアップの一部しか無効化されず、タスク スケジューラや WMI 永続イベントに同様の起動設定が残っていると、しばらくしてから復活する。 |
C:\Users\Public\IObitUnlocker フォルダだけ削除した | フォルダを消しても、呼び出しエントリはそのまま。存在しない Loader.vbs を呼び出そうとして、むしろエラー表示が増えるだけになる。 |
| インターネットのどこかで拾った Fixlist.txt を流用した | 環境が違うため、関係ないレジストリやシステムファイルを削除する危険がある。最悪の場合、Windows が起動不能になる。 |
| 「レジストリ最適化ツール」に丸投げした | 原因箇所をピンポイントで修正できず、逆に必要な設定まで削除されて不具合が増えるリスクがある。 |
このように、一か所だけを無効化しても再発するのが Loader.vbs エラーの厄介なところです。タスク・Run・WMI など、複数箇所を横断的に確認することが重要です。
再発防止のポイント
同じようなトラブルを繰り返さないために、日頃から次の点を意識しておくと安心です。
不要な最適化ソフト/フリーソフトを入れすぎない
- いわゆる「PC 最適化」「高速化」「レジストリクリーナー」系のツールは、PUP(潜在的に望ましくないプログラム)として扱われることも多くあります。
- IObit 系ツールも、環境によってはセキュリティソフトが PUP と判定することがあります。
- 本当に必要な機能かどうかを見極め、不要なものはインストールしないようにしましょう。
インストーラーの「おまけ」に注意する
- フリーソフトのセットアップ時に、「推奨」「おまかせ」インストールを選ぶと、サードパーティ製ツールが一緒に入ることがあります。
- 表示されるチェックボックスはよく読み、不要なソフトやツールバー、ブラウザ拡張のチェックは外してから進めましょう。
Windows と主要アプリを最新状態に保つ
- Windows Update を定期的に適用し、セキュリティ更新プログラムを欠かさないようにします。
- ブラウザ・Office・Adobe 製品など、狙われやすいアプリは常に最新版にアップデートしておきます。
定期的なウイルス スキャンを習慣にする
- Microsoft Defender のフルスキャンを定期的に実行する
- 気になる挙動があれば、Malwarebytes や Safety Scanner などの補助スキャナでクロスチェックする
これらを心がけることで、「IObit Unlocker Loader.vbs が見つかりません」タイプのエラーだけでなく、マルウェア由来のトラブル全般を予防しやすくなります。
まとめ:消えたスクリプトを呼ぶ「残骸」を確実に消す
IObit Unlocker の Loader.vbs エラーは、一見すると「ファイルが無いだけ」の軽い問題に見えますが、その裏では
- マルウェア/不要ソフトの本体は消えているが
- スタートアップ・タスク スケジューラ・レジストリ Run・WMI 永続イベントなどに残った呼び出しエントリが、存在しない
Loader.vbsを起動しようとしている
という構図があります。
もっとも安全で確実な解決策は、
- FRST でログを採取し
- 専門家が作成した専用 Fixlist を適用して呼び出しエントリを一括除去
- 残骸フォルダを PowerShell などで削除
という流れです。
自力で行う場合でも、本記事のチェックリストに沿って
- マルウェアが残っていないか複数ツールで確認する
- タスク・スタートアップ・レジストリ Run・WMI を横断的にチェックしてエントリを削除する
- 残骸フォルダを削除し、必要に応じて DISM / SFC で整合性チェックを行う
ことで、起動時に表示される「Can not find script file ‘C:\Users\Public\IObitUnlocker\Loader.vbs’」ポップアップを根本から解消することができます。
しっかり原因を押さえて対処しておけば、同じようなエラーに遭遇したときも冷静に対応できるはずです。

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