WordPad廃止後の代替アプリはどれ?Windowsで失敗しない選び方と用途別比較

WordPadが見つからない、RTFが開けない、メモ帳では物足りない。WordPad廃止後のWindowsで本当に困るのは、「代わりのアプリがない」ことではなく、これまでWordPadが受け持っていた .txt と .rtf/.doc の中間領域を、どのアプリに振り分けるか決めていないことです。結論から言うと、1本の後継アプリを探すより、用途を分けて選ぶほうが失敗しません。Microsoftも、WordPadの削除に合わせて、.txt はメモ帳、.doc や .rtf のようなリッチテキスト文書はMicrosoft Wordを推奨しています。Windows 11 version 24H2以降とWindows Server 2025では、標準のRTFリーダーとしてのWordPadがなくなる前提で考えたほうが安全です。古い環境でまだ使えていても、今後を見据えるなら“WordPad前提の運用”は卒業しておくべきです。(Microsoft Learn)

この記事では、WordPad廃止後にWindowsで代替アプリを選ぶポイントを、「見た目が似ているか」ではなく、「ファイル形式」「編集の深さ」「共有方法」で整理します。先に答えだけ言えば、ただのテキストならメモ帳、無料でブラウザー編集したいならWord for the web、互換性重視ならWordデスクトップ、無料でオフライン重視ならLibreOffice Writer、共同編集中心ならGoogle Docs という使い分けが、いちばん現実的です。(Microsoft)

目次

WordPad廃止後の代替は「1本化」より「2レーン化」が正解

WordPad的な万能枠を探すと、かえって判断を誤りやすくなります。WordPadは、プレーンテキストエディタでもなく、フル機能のワープロでもない、中間の立ち位置でした。だから代替選びでは、「WordPadに似ているか」より、「これからの文書運用をどう分けるか」を見るべきです。実務では、プレーンテキスト用のレーン と 書式付き文書用のレーン に分けるだけで、ほとんどの迷いが消えます。(Microsoft Learn)

使い方まず選ぶ候補理由
テキストメモ、ログ、設定ファイルメモ帳余計な書式が入らず、Windows標準で使いやすい
取引先の .docx をたまに開いて直すWord for the webインストール不要で始めやすい
古い .rtf 資産を今後も触るWordデスクトップ / LibreOffice Writer書式付き文書として扱いやすい
無料でオフライン中心に使うLibreOffice Writerインストール型でクラウド前提ではない
複数人でコメント・同時編集したいGoogle Docs / Word for the web共同編集の運用を組みやすい

この早見表は、MicrosoftのWordPad廃止案内、Word for the webとWordデスクトップの機能比較、LibreOfficeとGoogle Docsの公式説明を踏まえて整理したものです。「どれが一番高機能か」ではなく、「自分の文書がどこへ流れていくか」で選ぶのがコツです。(Microsoft Learn)

WordPad廃止後の代替アプリ選びで見るべき3つのポイント

まずは拡張子を見る

最初に確認したいのは、ファイルの中身ではなく拡張子です。.txt はプレーンテキストで、.txt として保存すると書式は失われます。.rtf は見た目や基本的な書式を保ちやすい形式で、Wordでもサポートされています。.docx は現在のWord文書の中心で、共同編集や周辺機能もこの形式が前提になりやすいです。なお、LibreOfficeの標準である .odt はWordでも開けますが、書式差や未対応機能が出ることがあります。拡張子を見ずにアプリを決めると、ここでつまずきます。(Microsoft Learn)

次に、どこまで編集するかを決める

「開いて読むだけ」と「体裁を整えて配布する」では、選ぶアプリが変わります。Word for the web はリアルタイム共同編集、変更履歴、バージョン履歴、PDF出力に対応していますが、差し込み印刷や文書比較・統合、パスワード保護文書の本格編集はデスクトップ版Wordの守備範囲です。つまり、軽い修正ならWeb版、社外提出レベルの正式文書ならデスクトップ版 と考えると判断しやすくなります。(マイクロソフトサポート)

最後に、クラウド前提でよいかを確認する

クラウド利用に問題がないなら、選択肢は大きく広がります。MicrosoftはMicrosoft 365 for the webを無料で提供しており、Word for the webをブラウザーから使えます。Google Docsも、Googleアカウントがあれば作成でき、Word文書の直接編集やオフライン利用が可能です。一方で、社内ルールやネット接続の都合でローカル完結が必要なら、LibreOffice Writerのようなインストール型を選ぶほうが運用しやすいです。(Microsoft)

代替アプリ別に見る向き・不向き

メモ帳

メモ帳が向くのは、.txt のメモ、ログ、設定ファイル、ちょっとした下書きです。MicrosoftもWordPad廃止後のプレーンテキスト用途としてメモ帳を案内しています。「装飾しない文字を書く」だけなら、最速で、いちばん迷いません。(Microsoft Learn)

逆に、WordPadでやっていたことが「フォントサイズ変更」「箇条書き」「画像入りの簡易文書」「RTFの閲覧と修正」なら、メモ帳は代替になりません。.txt で保存すると書式は消えるので、WordPad感覚で使うと「開けたけど崩れた」ではなく、「そもそも書式がない」状態になります。(Microsoft Learn)

Word for the web

Word for the web は、「Wordは欲しいが、まずは無料で始めたい」 人に最も合います。Microsoftアカウントで無料利用でき、ブラウザー上で文書の作成・編集・共同作業ができます。現在の機能比較でも、リアルタイム共同編集、変更履歴、バージョン履歴、PDF出力など、日常業務で必要になりやすい機能はかなり揃っています。(Microsoft)

ただし、古い .doc は編集時に .docx へ変換されますし、マクロは動かず、差し込み印刷や文書比較・統合はデスクトップ版の領域です。パスワード保護文書もブラウザーでは閲覧中心になりやすいので、Word for the web は「DOCX中心の軽〜中程度の文書運用」に向く と考えるのが無難です。(マイクロソフトサポート)

Wordデスクトップ

Wordデスクトップが向くのは、RTFやDOCの資産が多い人、印刷レイアウトを崩したくない人、社外提出文書を扱う人 です。Wordは .rtf をサポートしており、Mail Merge、Compare and Merge revisions、パスワード保護、制限付き編集など、Web版では代替しにくい機能を持っています。「古い文書も新しい文書も、とにかく一番事故なく扱いたい」なら、いまでも最有力です。(Microsoft Learn)

とくに、請求書テンプレート、社外向け案内文、差し込み印刷、承認文書の校閲のような用途では、ブラウザー版よりデスクトップ版のほうが安心です。WordPadの代替というより、WordPadで曖昧に済ませていた書式付き文書を、ちゃんと文書アプリに寄せる選択 だと考えるとしっくりきます。(マイクロソフトサポート)

LibreOffice Writer

LibreOffice Writer は、無料・オフライン・インストール型 を重視するなら有力です。LibreOffice自体が無料のオープンソースオフィススイートで、Writerは .docx、.doc、.rtf、.txt を開いたり保存したりできます。「Wordは入っていないが、書式付き文書はローカルで扱いたい」というWindowsユーザーには、いちばん現実的な無料候補です。(LibreOffice)

注意点は2つあります。1つ目は、LibreOfficeは標準でODF(.odt)を推奨すること。自分やチームがLibreOffice中心なら合理的ですが、相手がWord中心なら最初から .docx で保存したほうが無難です。2つ目は、LibreOffice自身が、.rtf はアプリ間の受け渡しに使われる一方で、書式や画像が失われやすい と案内していることです。つまり、古いRTFを延命し続けるより、重要文書はDOCXへ整理したほうが後々ラクです。企業で全社標準にするなら、無償本体とは別にサポート体制も考えておくと安心です。(LibreOffice 書籍)

Google Docs

Google Docs は、複数人で同時編集したい、コメントで回したい、版管理を気にせず進めたい 人に向きます。Googleの公式FAQでも、GoogleアカウントがあればDocsを作成でき、Word文書を直接編集でき、必要ならGoogle Docs形式への変換も可能です。コメント、アクションアイテム、版履歴まわりの運用が分かりやすく、WordPadの「ちょっとした文書」をチーム文書へ発展させたいときに強いです。(Google Workspace)

さらに、Google Docsはオフライン利用にも対応しています。クラウド前提の運用が許されるなら、議事録、手順書の草稿、社内マニュアルの共同編集ではかなり使いやすい選択肢です。ただし、体裁が厳密な文書では、最終段階で印刷確認やPDF化を挟んだほうが安全です。(Google Workspace)

失敗しやすいポイントはこの4つ

RTFをそのまま運用し続ける

WordPad廃止後も古い .rtf をそのまま回し続けることはできますが、共同編集の相性はよくありません。Microsoftは、共同編集は .docx などのモダン形式が前提で、.rtf は対象外と案内しています。今後も複数人で触る文書は、早めにDOCXへ寄せる のが基本です。(マイクロソフトサポート)

LibreOfficeの既定保存のまま相手に送る

LibreOfficeはODFを標準にする設計ですが、相手がWord中心の環境なら、.odt のまま送ると書式差や機能差で話がこじれやすくなります。社内標準がLibreOfficeでない限り、共有前提の文書はDOCX、配布専用の最終版はPDF と考えるとトラブルが減ります。(LibreOffice 書籍)

Web版で高度な文書作業まで完結させようとする

Word for the web はかなり進化していますが、差し込み印刷、文書比較・統合、保護文書の本格編集まで任せると、どこかでデスクトップ版が必要になります。「Web版で足りるか」を見極めるコツは、箇条書きやコメントではなく、差し込み印刷・厳密なレイアウト・校閲運用があるか を先に確認することです。(マイクロソフトサポート)

最終版を編集形式のまま残す

もう編集しない文書まで編集形式のまま配ると、相手の環境差で見え方がぶれることがあります。配布専用ならPDFを残しておくほうが安全です。WordもLibreOfficeもPDF運用を前提にでき、Wordのファイル形式リファレンスでもPDFは文書の書式を維持して共有できる形式として案内されています。(Microsoft Learn)

迷ったときは、この選び方で十分です

  • ただのメモやログを書く → メモ帳
  • 古いRTFを開いて直す → Wordデスクトップ、またはLibreOffice Writer
  • 取引先のDOCXをたまに修正する → Word for the web
  • 複数人で同時編集する → Google Docs、またはWord for the web
  • 社外提出・印刷品質・差し込み印刷が重要 → Wordデスクトップ

この5パターンだけ覚えておけば、WordPad代替で大きく外すことはありません。(Microsoft Learn)

乗り換えを失敗しない5ステップ

手順やることポイント
1エクスプローラーで拡張子を表示する.txt と .rtf を見分けられる状態にする
2文書を txt / rtf / doc-docx / odt に分ける重要文書だけでよい
3既定アプリを設定する.txt はメモ帳、.docx は使う主力アプリに固定
4重要なRTFはDOCXへ整理する共同編集・今後の保守がラクになる
5配布用はPDFも一緒に保存する印刷・閲覧用の事故を減らせる

Windowsでは、エクスプローラーで拡張子表示を有効にし、設定の アプリ > 既定のアプリ から拡張子ごとに既定アプリを変えられます。最初に全部移行する必要はありません。よく使う文書から順に、RTFをDOCXへ、最終版をPDFへ寄せていけば十分です。(マイクロソフトサポート)

WordPad廃止後にやるべきことは、「次のWordPad探し」ではありません。テキストはメモ帳、書式付き文書はWord系またはLibreOffice、共同編集はWeb系 と役割を分け、古いRTFを少しずつDOCX/PDFへ整理することです。まずは今日、エクスプローラーで拡張子を表示し、自分の文書が .txt と .rtf/.docx のどちらに多いかを確認してください。そこが分かれば、代替アプリ選びはほぼ終わりです。(Microsoft Learn)

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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