WindowsでBluetoothヘッドセットを使い、TeamsやWeb会議、ソフトフォンで通話を始めると、音声が途切れる、マイクが不安定になる、再接続が必要になるといった問題が起きることがあります。
Windows 11 バージョン26H1を使用している場合は、KB5101681(OSビルド28000.2608)を適用することで、Bluetooth Classic Audio機器のHands-Free Profile(HFP)を使った音声通話の信頼性が改善します。 Microsoftの公式対応は、KB5101681または修正を含む後続の累積更新プログラムを適用することです。(マイクロソフトサポート)
ただし、KB5101681はすべてのWindows 11 PCに適用できる更新ではありません。対象はWindows 11 バージョン26H1です。24H2や25H2のPCでKB5101681を探しても表示されないため、最初にWindowsのバージョンを確認することが重要です。(マイクロソフトサポート)
KB5101681でBluetooth HFP通話の信頼性が改善
KB5101681は、2026年7月28日に公開されたWindows 11 バージョン26H1向けの累積更新プログラムです。Bluetooth関連では、Classic Audio機器でHands-Free Profileを使用した音声通話の信頼性改善が明記されています。(マイクロソフトサポート)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 更新プログラム | KB5101681 |
| 公開日 | 2026年7月28日 |
| 対象OS | Windows 11 バージョン26H1 |
| 適用後のOSビルド | 28000.2608 |
| 更新の種類 | 非セキュリティのプレビュー累積更新 |
| Bluetoothの改善内容 | Classic Audio機器でHFPを使う音声通話の信頼性を改善 |
| 公式な対応方法 | KB5101681または後続の累積更新を適用 |
| 既知の問題 | 2026年8月2日時点でMicrosoftは認識していない |
| 配布上の注意 | 段階的ロールアウトの項目は端末によって提供時期が異なる |
MicrosoftはKB5101681について、現時点で既知の問題を認識していないとしています。ただし、「既知の問題がない」ことは、すべてのBluetooth機器で問題が起きないことを保証するものではありません。ヘッドセット固有のファームウェア、Bluetoothアダプターのドライバー、アプリ側の設定などは別途確認が必要です。(マイクロソフトサポート)
Bluetooth Classic AudioとHFPの関係
Bluetooth Classic Audioでは、主にA2DPとHFPという2種類のプロファイルが使われます。
| プロファイル | 主な用途 | 音声出力 | マイク入力 |
|---|---|---|---|
| A2DP | 音楽、動画、一般的な音声再生 | 高音質のステレオ | 非対応 |
| HFP | Web会議、音声通話、ヘッドセット通話 | モノラル | 対応 |
| LE Audio | 対応PCと対応機器による新しい音声方式 | 機器や設定による | 機器や設定による |
音楽を聴くだけの場合、Windowsは基本的にA2DPを使用します。一方、通話アプリがBluetoothヘッドセットのマイクを使用すると、音声経路はHFPに切り替わります。
HFPはマイク入力と音声出力を同時に扱えますが、A2DPのような高音質ステレオ再生ではありません。Microsoftの技術資料では、HFPはモノラルの音声入出力に使用され、8kHzのナローバンドまたは16kHzのワイドバンドで動作すると説明されています。(Microsoft Learn)
したがって、次のような状態は必ずしも故障ではありません。
- 音楽再生中は高音質なのに、通話開始後は音質が下がる
- Bluetoothヘッドセットのマイクを選ぶと、再生音がモノラル寄りになる
- 通話終了後に音楽再生の音質が元に戻る
KB5101681が改善するのは、HFP通話時の信頼性です。HFP自体をA2DPと同等の高音質ステレオ方式に変更する更新ではありません。
KB5101681の対象になりやすい症状
Microsoftは、修正対象となる症状やヘッドセットの機種を個別には示していません。そのため、すべてのBluetooth通話トラブルがKB5101681で解決すると断定することはできません。
ただし、HFPの動作から考えると、次のような症状ではKB5101681の改善が関係している可能性があります。
| 症状 | HFPとの関連性 | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 音楽再生は安定するが、通話を始めると不安定になる | 高い | マイク使用開始時のHFP切り替えが関係している可能性がある |
| 通話中だけ音声が途切れる | 高い | HFPでの音声入出力中に発生している |
| Bluetoothヘッドセットのマイクだけ不安定 | 高い | HFPはヘッドセットのマイク利用に必要 |
| PC内蔵マイクを使うと安定する | 高い | Bluetooth側のHFP経路を使わないため |
| Bluetoothのスイッチ自体が消える | 低い | Bluetoothアダプターやドライバーの問題を優先して確認 |
| 特定の通話アプリだけで発生する | 中程度 | アプリのデバイス選択や権限設定も確認 |
| 音楽再生だけが途切れる | 低い | A2DP、電波環境、ドライバーなど別の原因も考えられる |
| LE Audio対応機器だけで発生する | 低い | 今回の主な修正対象はClassic AudioのHFP |
特に、「音楽は正常だが、ヘッドセットのマイクを使った瞬間から不安定になる」という場合は、HFP経路の問題を疑いやすい状況です。
最初にWindows 11のバージョンを確認する
KB5101681を探す前に、PCがWindows 11 バージョン26H1であることを確認します。
設定画面から確認する方法
- 「スタート」を開きます。
- 「設定」を選択します。
- 「システム」を開きます。
- 「バージョン情報」を選択します。
- 「Windowsの仕様」にある「バージョン」と「OSビルド」を確認します。
winverで確認する方法
Windowsキー + Rを押します。winverと入力します。- Enterキーを押します。
- 表示された画面でバージョンとOSビルドを確認します。
確認結果による判断は次のとおりです。
| 表示内容 | 対応 |
|---|---|
| バージョン26H1、OSビルドが28000.2608未満 | KB5101681または後続更新を適用する |
| バージョン26H1、OSビルドが28000.2608 | KB5101681適用済み |
| バージョン26H1、28000.2608より新しい累積ビルド | 通常はHFP改善も含まれている |
| バージョン24H2または25H2 | KB5101681の対象外。無理にインストールしない |
| Windows 10 | KB5101681の対象外 |
Windows 11 バージョン26H1は、一部の新しいプロセッサを搭載した新規デバイス向けに提供されています。従来のWindows 11 PCに対してWindows Update経由で26H1が提供されるものではなく、既存PCへの上書きアップグレードも想定されていません。(マイクロソフトサポート)
そのため、24H2や25H2を使っているPCを26H1へ無理に変更するのではなく、現在のバージョン向けに提供される累積更新を適用してください。
KB5101681をWindows Updateから適用する手順
一般ユーザーは、Windows Updateから適用する方法が基本です。
- 「スタート」から「設定」を開きます。
- 「Windows Update」を選択します。
- 「更新プログラムのチェック」を実行します。
- 「詳細オプション」を開きます。
- 「オプションの更新プログラム」を選択します。
- KB5101681が表示されていれば、ダウンロードとインストールを実行します。
- インストール後にPCを再起動します。
winverを実行し、OSビルドが28000.2608以降になっていることを確認します。
KB5101681はプレビュー更新であるため、通常のセキュリティ更新とは異なり、「オプションの更新プログラム」に表示されます。Microsoftの案内でも、Windows Updateの詳細オプションからインストールする手順が示されています。(マイクロソフトサポート)
KB5101681が表示されない場合
更新が表示されない場合は、次の順番で確認してください。
- Windows 11 バージョン26H1ではない
- すでに後続の累積更新がインストールされている
- 組織の更新ポリシーでプレビュー更新が配布されない
- 段階的ロールアウトにより、まだ対象端末へ提供されていない
- 更新プログラムのチェック後に再起動が保留されている
Windowsの累積更新では、後から公開された更新に以前の修正が含まれます。そのため、KB5101681という番号が履歴に見つからなくても、より新しい26H1向け累積更新が入っていれば、HFPの改善を含んでいる可能性があります。(マイクロソフトサポート)
Microsoft Update Catalogから手動適用する方法
Windows Updateに表示されない場合や、検証用PCへ手動配布したい場合は、Microsoft Update Catalogを利用できます。
Microsoft Update Catalogには、Windows 11 バージョン26H1向けのx64版とArm64版が登録されています。PCのアーキテクチャと一致するパッケージを選ぶ必要があります。(Microsoft Update Catalog)
PCのシステム種類を確認する
- 「設定」を開きます。
- 「システム」を選択します。
- 「バージョン情報」を開きます。
- 「システムの種類」を確認します。
| システムの種類 | 選択する更新 |
|---|---|
| 64ビットオペレーティングシステム、x64ベースプロセッサ | x64版 |
| 64ビットオペレーティングシステム、Armベースプロセッサ | Arm64版 |
手動インストールでは、異なるWindowsバージョンや異なるアーキテクチャのパッケージを選ばないよう注意してください。また、KB5101681には複数のMSUファイルが含まれる場合があり、Microsoftは一括してDISMで適用する方法と、指定順序で個別に適用する方法を案内しています。手動展開に慣れていない場合は、Windows Updateからの適用を優先した方が安全です。(マイクロソフトサポート)
組織管理PCでは次のセキュリティ更新を待つ選択もある
KB5101681は非セキュリティのプレビュー更新です。Bluetooth通話の問題が業務に大きく影響している場合は、少数の検証端末へ先行適用し、問題がなければ対象を広げる方法が現実的です。
| 利用状況 | 推奨する判断 |
|---|---|
| 個人PCでBluetooth通話が頻繁に切れる | オプション更新として適用を検討 |
| 業務PCで複数人に問題が発生している | 検証端末へ先行適用して通話テスト |
| 現在問題が起きていない | 次回以降の通常累積更新を待つ |
| Windows Update for Business管理端末 | 次のセキュリティ更新への包含を待つ |
| WSUS管理端末で早期対応が必要 | Microsoft Update Catalogからの手動インポートを検討 |
Microsoftのリリースノートでは、Windows Update for Businessにプレビュー更新として直接含まれず、変更内容は次のセキュリティ更新に含まれると説明されています。WSUSについては、Microsoft Update Catalogから手動でインポートできます。(マイクロソフトサポート)
更新後にBluetooth通話を確認する手順
更新プログラムがインストールできても、ビルド番号の確認だけでは十分ではありません。実際にHFPを使用する条件で通話テストを行います。
更新前のペアリング状態で一度テストする
最初の確認では、すぐにBluetooth機器を削除して再ペアリングしない方が原因を切り分けやすくなります。
更新、ドライバー変更、再ペアリングを同時に行うと、何が改善につながったのか判断できなくなるためです。
推奨する確認項目
| テスト | 確認する内容 |
|---|---|
| 音楽再生 | A2DPで通常再生できるか |
| Windowsのマイクテスト | Bluetoothヘッドセットのマイクが音声を拾うか |
| 通話開始 | マイク使用開始後も接続が維持されるか |
| 10分程度の連続通話 | 音切れ、無音、マイク停止が起きないか |
| ミュート操作 | ヘッドセットとWindowsのミュート状態が一致するか |
| 通話終了後 | 音楽再生が通常状態へ戻るか |
| スリープ復帰後 | 再接続して通話できるか |
| 別アプリでの通話 | 特定アプリだけの問題ではないか |
Windows 11では、Bluetooth Classic AudioのA2DPとHFPの音声エンドポイントが統合されています。アプリがマイクを開いた場合や、通信カテゴリの音声ストリームを開始した場合に、WindowsがHFPを選択します。設定画面に「Stereo」と「Hands-Free」が別々に表示されなくても、HFPが使われていないとは限りません。(Microsoft Learn)
KB5101681を適用しても改善しない場合の対処法
HFP通話がまだ不安定な場合は、次の順番で原因を切り分けます。
Bluetoothドライバーを更新する
- 「スタート」を右クリックします。
- 「デバイスマネージャー」を開きます。
- 「Bluetooth」を展開します。
- Bluetoothアダプターを右クリックします。
- 「ドライバーの更新」を選択します。
- PCを再起動します。
Windows Updateだけでなく、PCメーカーのサポートページに新しいBluetoothドライバーが提供されていないかも確認してください。Microsoftも、Bluetoothの切断問題に対してドライバー更新を案内しています。(マイクロソフトサポート)
Bluetooth機器を削除して再ペアリングする
更新後も以前の接続情報に問題が残っている場合は、再ペアリングを試します。
- 「設定」を開きます。
- 「Bluetoothとデバイス」を選択します。
- 対象のヘッドセットを削除します。
- PCとヘッドセットを再起動します。
- ヘッドセットをペアリングモードにします。
- Windowsからもう一度追加します。
再ペアリング時は、ヘッドセットがスマートフォンなど別の機器へ自動接続していないことも確認してください。
マイクのアクセス許可を確認する
- 「設定」を開きます。
- 「プライバシーとセキュリティ」を選択します。
- 「マイク」を開きます。
- 「マイクへのアクセス」をオンにします。
- 「アプリにマイクへのアクセスを許可する」をオンにします。
- デスクトップアプリのマイクアクセスもオンにします。
マイクの権限が無効になっていると、Bluetooth接続自体は正常でも通話アプリからマイクを利用できません。(マイクロソフトサポート)
入力デバイスを明示的に選択する
- 「設定」を開きます。
- 「システム」を選択します。
- 「サウンド」を開きます。
- 「入力」でBluetoothヘッドセットを選択します。
- 「マイクのテスト」を実行します。
- 使用する通話アプリ内でも同じマイクを選択します。
Windowsの既定デバイスと、通話アプリ内のデバイス設定が異なる場合があります。Windows側だけでなく、アプリ側のマイクとスピーカーも確認してください。(マイクロソフトサポート)
Bluetoothトラブルシューティングを実行する
Windows 11では「問い合わせ」アプリからBluetoothの自動トラブルシューティングを実行できます。
また、切断が頻発する場合は、Microsoftが案内している次の項目も確認します。
- 省エネ機能を一時的にオフにする
- デバイスマネージャーでBluetoothアダプターの電源管理を確認する
- Bluetooth Support Serviceを再起動する
- Bluetoothドライバーを更新する
デバイスマネージャーに「電源の管理」タブがない機種もあります。その場合は無理にレジストリなどを変更せず、PCメーカーが提供する電源管理ツールやドライバーを確認してください。(マイクロソフトサポート)
Hands-Free Telephonyを無効にする方法は通話用途には向かない
Bluetoothの音質を改善する方法として、「Hands-Free Telephonyを無効にする」という手順が紹介されることがあります。
この設定を無効にすると、HFPが使われなくなり、音楽再生がA2DPの高音質ステレオへ固定される場合があります。しかし、Bluetoothヘッドセットのマイクも使用できなくなる可能性があります。
Microsoftの技術資料でも、Bluetooth Classic Audio機器のマイクを使うにはHFPが必要とされています。したがって、Web会議や音声通話でヘッドセットのマイクを使いたい場合、Hands-Free Telephonyの無効化は根本的な解決ではありません。(Microsoft Learn)
外付けUSBマイクやPC内蔵マイクを使い、Bluetoothヘッドセットを音声出力専用にする運用であれば選択肢になります。
段階的ロールアウトでは再インストールしても早くならない
KB5101681には、段階的ロールアウトで提供される項目と、通常ロールアウトで提供される項目があります。段階的ロールアウトでは、同じOSビルドを使用していても、機能や改善が有効になる時期が端末ごとに異なる場合があります。(マイクロソフトサポート)
そのため、OSビルドが28000.2608になっているにもかかわらず効果を確認できない場合でも、KB5101681を何度も削除・再インストールする必要はありません。
まずは次を確認してください。
- PCを再起動しているか
- Bluetoothドライバーが最新か
- 段階的ロールアウトの待機期間ではないか
- 後続の累積更新が公開されていないか
- 別のBluetoothヘッドセットでも再現するか
- 同じヘッドセットが別のPCでは正常に動くか
複数のヘッドセットで同じ症状が出る場合はPC側、特定のヘッドセットだけで発生する場合は機器側の可能性が高くなります。
サポートへ問い合わせる前に記録しておく情報
問題が継続する場合は、次の情報をまとめておくと原因を切り分けやすくなります。
| 記録する情報 | 確認方法 |
|---|---|
| Windowsのバージョン | winver |
| OSビルド | winverまたは「設定」のバージョン情報 |
| KB5101681のインストール状況 | Windows Updateの「更新の履歴」 |
| Bluetoothアダプター名 | デバイスマネージャー |
| Bluetoothドライバーのバージョン | デバイスマネージャーのプロパティ |
| ヘッドセットの製品名 | 本体、説明書、メーカーアプリ |
| ヘッドセットのファームウェア | メーカーアプリ |
| 問題が起きるアプリ | Teams、ブラウザー会議、ソフトフォンなど |
| 発生タイミング | 通話開始時、ミュート解除時、復帰後など |
| 別PCでの再現状況 | 同じヘッドセットを別PCでテスト |
| 別ヘッドセットでの再現状況 | 同じPCに別機器を接続してテスト |
「Bluetoothが不安定」という説明だけでなく、「音楽再生は正常だが、Bluetoothマイクを選択して通話を開始すると3分以内に音声が途切れる」のように記録すると、HFP経路の問題かどうかを判断しやすくなります。
Bluetooth HFP通話を改善するために行うこと
Bluetooth Classic Audio機器のHFP通話が不安定な場合、Windows 11 バージョン26H1ではKB5101681が公式の改善策です。OSビルド28000.2608または、それ以降の累積更新を適用してください。
最初にwinverでWindowsのバージョンを確認し、26H1である場合だけKB5101681を探します。24H2や25H2では対象外なので、無理にパッケージをインストールしてはいけません。
更新後は、音楽再生だけでなく、Bluetoothマイクを使った実際の通話、ミュート操作、スリープ復帰後の再接続まで確認します。それでも改善しない場合は、Bluetoothドライバー、再ペアリング、マイク権限、アプリ内のデバイス選択、ヘッドセットのファームウェアの順に切り分けると効率的です。

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