Windows 11のエクスプローラーでは、フォルダーをマウスの中ボタンでクリックし、新しいタブで直接開けるようになりました。対象となるのは、アドレスバーに表示されるフォルダー名と、「ホーム」に表示されるフォルダーです。
この操作は、2026年7月28日に公開されたプレビュー更新プログラム「KB5101684」で追加されました。ただし、機能は段階的に配信されるため、KB5101684をインストールした直後でも利用できない場合があります。更新の失敗とは限らないため、まず対象バージョン、OSビルド、配信設定を確認することが重要です。(Microsoft サポート)
KB5101684で追加されたフォルダーの中クリック操作
KB5101684の適用後、機能が有効になった端末では、ブラウザーのリンクを中クリックするような感覚でフォルダーを新しいタブに開けます。
変更内容は次のとおりです。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 操作 | フォルダーを中クリックする |
| 対応場所 | エクスプローラーのアドレスバー、ホーム |
| 実行結果 | 指定したフォルダーを新しいタブで開く |
| 対象OS | Windows 11 バージョン24H2、25H2 |
| 更新プログラム | KB5101684 |
| 公開日 | 2026年7月28日 |
| 更新の種類 | 非セキュリティのプレビュー更新 |
| 配信方式 | 段階的ロールアウトを含む |
| 既知の問題 | 2026年8月3日時点でMicrosoftは認識していない |
KB5101684の適用後のOSビルドは、Windows 11 バージョン25H2が「26200.8973」、バージョン24H2が「26100.8973」です。Microsoft Update Catalogには、それぞれx64版とArm64版が登録されています。(マイクロソフトアップデートカタログ)
エクスプローラーでフォルダーを中クリックする方法
中クリックとは、マウスホイールを回すのではなく、ホイール自体をボタンのように押し込む操作です。
一般的なホイール付きマウスでは、ホイール部分が中ボタンとして動作します。
アドレスバーのフォルダーを新しいタブで開く
エクスプローラーのアドレスバーには、現在開いている場所までのフォルダー階層が表示されます。これは「パンくずリスト」とも呼ばれます。
次の手順で操作します。
Windows + Eキーでエクスプローラーを開きます。- 任意のフォルダーを開きます。
- アドレスバーに表示されているフォルダー名へマウスポインターを合わせます。
- マウスホイールを押し込んで中クリックします。
- 指定したフォルダーが新しいタブで開いたことを確認します。
たとえば、アドレスバーに次のような階層が表示されているとします。
PC > ローカル ディスク(C:) > Users > user > Documents > 仕事
この状態で「Documents」を中クリックすると、現在開いている「仕事」フォルダーを残したまま、「Documents」を別のタブに開けます。
現在の作業場所を閉じずに、上位フォルダーの内容を確認したいときに便利です。
ホームのフォルダーを新しいタブで開く
エクスプローラーの「ホーム」に表示されるフォルダーも中クリックできます。
- エクスプローラーを開きます。
- 左側のナビゲーションウィンドウから「ホーム」を選びます。
- ホームに表示されているフォルダーへマウスポインターを合わせます。
- マウスホイールを押し込みます。
- フォルダーが新しいタブで開いたことを確認します。
頻繁に利用するフォルダーをホームから次々と開く場合、ダブルクリックよりも中クリックのほうが効率的です。元のホーム画面を残したまま、複数の作業用タブを作成できます。
中クリックと従来の開き方の違い
エクスプローラーで複数の場所を扱う場合、中クリック、通常のクリック、キーボードショートカットでは動作が異なります。
| 操作 | 開き方 | 現在のタブ | フォルダーを直接指定 |
|---|---|---|---|
| フォルダーをダブルクリック | 現在のタブで開く | 表示内容が切り替わる | できる |
| フォルダーを中クリック | 新しいタブで開く | そのまま残る | できる |
Ctrl + T | 新しいタブを作成する | そのまま残る | できない |
Ctrl + N | 新しいウィンドウを開く | そのまま残る | できない |
Ctrl + Tでも新しいタブを作成できますが、目的のフォルダーまで改めて移動する必要があります。中クリックは、選択したフォルダーを直接新しいタブに開ける点が大きな違いです。
Microsoftの公式ショートカット一覧では、Ctrl + Tは新しいタブを開いてそのタブへ切り替える操作、Ctrl + Wは現在のタブを閉じる操作として案内されています。(Microsoft サポート)
フォルダーの中クリックが便利な場面
深い階層のフォルダーを比較するとき
複数の年度や案件別フォルダーを比較する場合、同じウィンドウ内にタブを並べると場所を見失いにくくなります。
たとえば、次のようなフォルダー構成があるとします。
- 2025年度
- 2026年度
- 共通資料
ホームにこれらのフォルダーを表示しておけば、それぞれを中クリックするだけで3つのタブに分けて開けます。
上位フォルダーへ戻りながら現在地を残したいとき
深いフォルダーまで移動したあと、上位フォルダーの別案件を確認したい場合があります。
従来の「上へ」ボタンでは現在の表示場所が切り替わりますが、アドレスバーの上位フォルダーを中クリックすれば、現在地を残したまま上位フォルダーを別タブで開けます。
ファイルを別フォルダーへ整理するとき
コピー元とコピー先を別タブで開いておくと、フォルダー階層を何度も往復する必要がありません。
ただし、ファイルのドラッグ操作を頻繁に行う場合は、タブよりもエクスプローラーのウィンドウを2つ並べたほうが操作しやすいことがあります。閲覧や確認はタブ、継続的なファイル移動は複数ウィンドウというように使い分けると効率的です。
KB5101684が適用されているか確認する方法
Windows 11のバージョンとOSビルドを確認する
最初に、現在のWindows 11のバージョンとOSビルドを確認します。
Windows + Rキーを押します。- 「ファイル名を指定して実行」に
winverと入力します。 - Enterキーを押します。
- 表示されたバージョンとOSビルドを確認します。
KB5101684の対象となる組み合わせは次のとおりです。
| Windows 11のバージョン | KB5101684適用後のOSビルド |
|---|---|
| 25H2 | 26200.8973 |
| 24H2 | 26100.8973 |
これより古いビルドが表示される場合は、KB5101684がまだインストールされていない可能性があります。(Microsoft サポート)
更新履歴からKB番号を確認する
OSビルドだけでなく、更新履歴からKB番号も確認できます。
- 「設定」を開きます。
- 「Windows Update」を選びます。
- 「更新の履歴」を開きます。
- 「品質更新プログラム」を確認します。
- 一覧から「KB5101684」を探します。
KB5101684はプレビュー更新プログラムです。通常のセキュリティ更新とは異なり、端末の設定や配信状況によっては自動的にインストールされていないことがあります。
KB5101684をWindows Updateからインストールする方法
KB5101684が未適用で、フォルダーの中クリック機能を早めに試したい場合は、オプションの更新プログラムを確認します。
- 「設定」を開きます。
- 「Windows Update」を選びます。
- 「詳細オプション」を開きます。
- 「オプションの更新プログラム」を選びます。
- KB5101684が表示されたら、ダウンロードとインストールを実行します。
- 再起動を求められた場合は、PCを再起動します。
Microsoftは、KB5101684をWindows Updateのオプション更新として提供しています。また、Microsoft Update Catalogから端末のアーキテクチャに合ったパッケージを取得する方法も案内しています。(Microsoft サポート)
プレビュー更新は、新機能や品質改善を通常配信より早く試すための更新です。業務上重要なPCや、安定性を優先する端末では、中クリック機能だけを目的に急いで導入せず、組織の更新方針に従って通常配信を待つ判断も適切です。
KB5101684を適用しても中クリックできない原因
KB5101684をインストールしたのに新しいタブが開かない場合、すぐに不具合と判断する必要はありません。
主な原因と確認方法は次のとおりです。
| 状況 | 考えられる原因 | 対応 |
|---|---|---|
| OSビルドが古い | KB5101684が未適用 | Windows Updateを確認する |
| KB5101684は適用済みだが機能がない | 段階的ロールアウトの対象になっていない | 更新設定を確認し、配信を待つ |
| アドレスバー以外で試している | 今回の公式対象外の場所で操作している | アドレスバーまたはホームで試す |
| ホイールを押しても反応しない | 中ボタンが無効、または別機能に割り当てられている | マウス設定やメーカー製ソフトを確認する |
| 会社のPCだけ利用できない | 管理者の更新ポリシーで配信が制御されている | システム管理者へ確認する |
| タッチパッドしかない | 中クリック相当の入力が設定されていない | Ctrl + Tなどの代替操作を使う |
正しい場所で操作しているか確認する
MicrosoftがKB5101684で明示している対象は、次の2か所です。
- エクスプローラーのアドレスバー
- エクスプローラーのホーム
通常のフォルダー一覧、左側のナビゲーションウィンドウ、デスクトップ、検索結果などについては、今回の公式説明では中クリック対応の対象として明示されていません。
まずはアドレスバーのパンくずリストか、ホームに表示されているフォルダーでテストしてください。(Microsoft サポート)
「最新の更新プログラムを利用可能になったらすぐに入手する」を有効にする
段階配信される新機能を早めに受け取りたい場合は、Windows Updateの設定を確認します。
- 「設定」を開きます。
- 「Windows Update」を選びます。
- 「最新の更新プログラムを利用可能になったらすぐに入手する」をオンにします。
- 「更新プログラムのチェック」を実行します。
- 必要に応じてPCを再起動します。
この設定をオンにすると、利用可能になった非セキュリティ更新、修正、機能改善を優先的に受け取れるようになります。ただし、端末に対して機能がまだ提供可能な状態になっていなければ、オンにしても即座には有効になりません。(Microsoft サポート)
組織で管理されているPCでは、この設定が管理者ポリシーによって制御されている場合があります。
マウスの中ボタンが正しく動作するか確認する
マウスホイールの押し込みが、必ず中クリックとして設定されているとは限りません。
ゲーミングマウスや多ボタンマウスでは、メーカー製の設定ソフトによって次のような機能へ変更されている場合があります。
- アプリの起動
- ウィンドウの切り替え
- マクロの実行
- 音量調整
- 無効化
ほかの中クリック対応アプリでも反応しない場合は、マウスのボタン割り当てを「中央ボタン」や「中クリック」に戻してから再度確認します。
Microsoft Update Catalogからの手動導入は慎重に行う
KB5101684はMicrosoft Update Catalogからもダウンロードできますが、一般ユーザーにはWindows Updateからの導入が適しています。
カタログには次の4種類が登録されています。
- Windows 11 25H2 x64
- Windows 11 25H2 Arm64
- Windows 11 24H2 x64
- Windows 11 24H2 Arm64
手動導入では、WindowsのバージョンとCPUアーキテクチャに合ったパッケージを選ぶ必要があります。また、MicrosoftはKB5101684について、複数のMSUファイルを所定の順序でインストールする構成になる場合があると案内しています。(マイクロソフトアップデートカタログ)
個人利用のPCでは、次の順序で対応するのが安全です。
- Windows Updateを確認する
- オプションの更新プログラムを確認する
- 段階的ロールアウトを待つ
- 管理や検証上の理由がある場合だけカタログを利用する
機能が表示されないという理由だけで、同じ更新プログラムを繰り返し再インストールする必要はありません。
「既知の問題なし」でも機能が表示されないことはある
Microsoftは2026年8月3日時点で、KB5101684に関する既知の問題を認識していないと案内しています。(Microsoft サポート)
ただし、「既知の問題がない」ことと、「すべての端末で同時に新機能が利用できる」ことは別です。
今回の中クリック操作は、不具合に対する修正というよりも、エクスプローラーの新機能・操作変更に当たります。そのため、「解決済み」「未解決」といった不具合の状態ではなく、次の条件で利用可否を判断します。
- Windows 11 24H2または25H2である
- KB5101684または内容を含む後続更新が適用されている
- 機能の段階的ロールアウト対象になっている
- マウスの中ボタンが正しく動作している
- 組織のポリシーで新機能が制限されていない
KB5101684が適用済みでも機能が表示されない場合は、非公式ツールやレジストリ変更で無理に有効化せず、通常の配信を待つほうが安全です。
フォルダーの中クリックに関するよくある疑問
ファイルも中クリックで新しいタブに開けますか
今回Microsoftが案内しているのは、フォルダーを新しいタブで開く操作です。ファイルを中クリックしてアプリで開く機能ではありません。
左側のナビゲーションウィンドウでも使えますか
KB5101684の公式説明で明示されているのは、アドレスバーとホームです。ナビゲーションウィンドウを含むほかの場所での対応は、端末上で動作したとしても今回の公式対象としては断定できません。
タッチパッドでも利用できますか
タッチパッド側で中クリック相当のジェスチャーが割り当てられていれば利用できる可能性があります。ただし、設定項目や対応ジェスチャーはPCによって異なります。
中クリックを設定できない場合は、Ctrl + Tで新しいタブを開き、目的のフォルダーへ移動する方法が確実です。
KB5101684を今すぐインストールする必要はありますか
この更新は非セキュリティのプレビュー更新です。中クリック機能を早く試したい場合は導入候補になりますが、セキュリティ対策のために必須となる更新ではありません。
業務用PCでは、プレビュー更新を導入する前に組織の更新ルールや検証状況を確認してください。
中クリックできない場合は更新失敗と決めつけず配信条件を確認する
エクスプローラーでフォルダーを中クリックして新しいタブに開くには、アドレスバーまたはホームに表示されたフォルダーへマウスポインターを合わせ、マウスホイールを押し込みます。
利用できない場合は、次の順番で確認してください。
winverでWindows 11のバージョンとOSビルドを確認する- 更新履歴でKB5101684の適用状況を確認する
- アドレスバーまたはホームで操作する
- マウスの中ボタン設定を確認する
- Windows Updateの早期取得設定を確認する
- 段階的ロールアウトを待つ
特に重要なのは、KB5101684を適用しても段階配信のタイミングによっては機能がすぐに現れない点です。更新プログラムが正常に適用されているなら、無理にシステムを変更せず、後続の構成更新や通常配信を待つのが適切です。

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