Windows 11で音が小さい・音割れ・ノイズが出るときの確認順と直し方

Windows 11で「音量を上げても音が小さい」「音が割れる」「パチパチというノイズが出る」ときは、いきなりドライバーを削除する必要はありません。まず、出力先、Windows全体とアプリの音量、オーディオ拡張機能、既定の形式の順に確認します。それでも改善しない場合に、ドライバーの更新やWindowsオーディオサービスの再起動へ進むのが安全です。Microsoftも、音量が小さい場合と音が歪む場合の対処として、この順序に近い確認方法を案内しています。([マイクロソフト サポート][1])

設定を一度に何個も変更すると、どの操作が効いたのか分からなくなります。変更前の値を記録し、同じ音源を再生しながら一つずつ比較してください。

目次

Windowsの音が小さい・割れるときに確認する設定の順番

最初に確認する順番は、次のとおりです。

順番確認する場所主に切り分けられる問題
1音の出力先別のディスプレイやイヤホンへ出力されている
2全体音量・アプリ音量Windowsは大きいが、アプリだけ小さい
3オーディオ拡張機能音量低下、音割れ、こもり、ノイズ
4既定の形式音質低下、パチパチ音、再生の不安定さ
5ケーブル・端子・別の再生機器スピーカー、イヤホン、接続部分の問題
6オーディオドライバー更新後の不具合、ドライバーの破損
7オーディオサービスWindows側の一時的な動作不良

音量が小さい場合も、音割れやノイズが出る場合も、最初の4項目までは共通して確認できます。

設定を変更する前に同じ音源を用意する

設定変更の効果を判断するため、比較に使う音源を一つ決めてください。

例えば、次のような音源が適しています。

  • 普段から正常な音を把握している動画
  • 音声と音楽の両方が入っている動画
  • パソコン内に保存してある音声ファイル
  • Windowsの設定画面から再生できるテスト音

動画を毎回変えたり、別のアプリへ切り替えたりすると、設定ではなく音源側の音量差を比較してしまいます。

また、イヤホンやスピーカーを切り替えた直後は、突然大きな音が出ることがあります。最初は音量を低めにしてから、少しずつ上げてください。

正しい音の出力先が選ばれているか確認する

Windows 11では、内蔵スピーカーのほかに、HDMI接続のディスプレイ、USBスピーカー、Bluetoothイヤホンなどが出力先として表示されます。

意図しない機器が選ばれていると、Windowsの音量を上げても、別の機器から小さな音が出ていることがあります。

タスクバーから出力先を確認する手順

  1. タスクバー右側のスピーカーアイコンをクリックします。
  2. 音量スライダーの右側にある出力先選択ボタンをクリックします。
  3. 使用したいスピーカーまたはイヤホンを選択します。
  4. 同じ音源を再生して確認します。

例えば、ノートパソコンを外部ディスプレイへHDMI接続している場合、出力先が自動的にディスプレイへ切り替わることがあります。内蔵スピーカーで再生したい場合は、パソコン本体のスピーカーを選び直します。Microsoftも、複数のオーディオ機器が接続されている場合は、適切な出力先が選択されているかを最初に確認するよう案内しています。([マイクロソフト サポート][2])

Windows全体とアプリごとの音量を確認する

Windows 11では、全体音量とは別に、アプリごとの音量を設定できます。

タスクバーの音量が100になっていても、ブラウザや動画再生アプリの音量だけが10になっていれば、そのアプリの音は小さいままです。

音量ミキサーを確認する手順

  1. 「スタート」を開きます。
  2. 「設定」を開きます。
  3. 「システム」を選択します。
  4. 「サウンド」を選択します。
  5. 「音量ミキサー」を開きます。
  6. 「システム」の音量を確認します。
  7. 再生中のアプリの音量を確認します。
  8. ミュートになっていないか確認します。

ブラウザで動画を再生している場合は、ブラウザ自体の音量だけでなく、動画プレーヤー内の音量ボタンも確認してください。外付けスピーカーやヘッドホンに物理的な音量ダイヤルがある場合は、そちらも確認します。Microsoftの案内でも、システムと対象アプリの音量、ミュート状態を音量ミキサーで確認する手順が示されています。([マイクロソフト サポート][1])

なお、一つのアプリだけで音が出ない場合は、Windows全体のオーディオ障害ではなく、そのアプリの設定や出力先が原因の可能性があります。本記事では、複数のアプリやWindows全体で音が小さい、割れる、ノイズが出る場合を中心に扱います。

オーディオ拡張機能を一時的にオフにする

オーディオ拡張機能は、音質の補正や音量の調整を行う機能です。ただし、使用しているスピーカーやドライバーとの組み合わせによっては、音が小さくなる、割れる、こもる、パチパチ音が出るといった原因になることがあります。([マイクロソフト サポート][1])

オーディオ拡張機能をオフにする手順

  1. 「スタート」を開きます。
  2. 「設定」を開きます。
  3. 「システム」を選択します。
  4. 「サウンド」を選択します。
  5. 「出力」に表示されている使用中のオーディオ機器を選択します。
  6. 「オーディオ拡張機能」を確認します。
  7. 設定を「オフ」にします。
  8. 同じ音源を再生して比較します。

オフにして改善した場合は、拡張機能とオーディオ機器の相性が原因だった可能性があります。

変化がなかった場合は、元の設定へ戻して構いません。効果のない変更を残さず、元へ戻してから次の項目へ進むと、設定が複雑になりません。

パソコンやオーディオドライバーによっては、「オーディオ拡張機能」が表示されない場合や、選択肢の名称が異なる場合があります。その場合は無理に探さず、次の「既定の形式」を確認してください。

既定のオーディオ形式を変更して比較する

Windowsでは、音声を出力するときのビット数やサンプルレートを「既定の形式」として設定できます。

使用しているオーディオ機器やドライバーと形式が合わない場合、音量が小さい、音が歪む、ノイズが混じるといった症状が出ることがあります。Microsoftも、低音量や音の歪みが発生する場合に、既定の形式を変更して確認する方法を案内しています。([マイクロソフト サポート][1])

既定の形式を変更する手順

  1. 「スタート」を開きます。
  2. 「設定」を開きます。
  3. 「システム」を選択します。
  4. 「サウンド」を選択します。
  5. 「出力」に表示されている使用中のオーディオ機器を選択します。
  6. 「詳細設定」を開きます。
  7. 「既定の形式」を確認します。
  8. 現在の値をメモします。
  9. 表示されている別の形式を選択します。
  10. 同じ音源を再生して比較します。

「数値が大きいほど必ず高音質になる」とは限りません。最高値へ変更するのではなく、Windowsに表示される選択肢の中で一つずつ試してください。

改善しなければ、変更前の形式へ戻します。選択肢を次々に変更したままにすると、別のアプリやオンライン会議で問題が出たときに原因を追いにくくなります。

別のイヤホンやスピーカーで再現するか確認する

Windowsの設定に問題があるのか、スピーカーやケーブルに問題があるのかを切り分けます。

可能であれば、次の組み合わせを試してください。

確認結果原因を疑う範囲
内蔵スピーカーだけで症状が出る内蔵スピーカーやメーカー独自設定
特定のイヤホンだけで症状が出るイヤホン、ケーブル、プラグ
特定のUSB端子だけで症状が出るUSB端子、USBハブ、接触状態
Bluetooth接続時だけ症状が出るBluetooth機器や接続状態
どの出力先でも症状が出るWindows設定、ドライバー、サービス
特定の動画や音声だけで症状が出る元の音源や配信側

有線のスピーカーやイヤホンでは、ケーブルが奥まで差し込まれているか確認します。USB機器は、USBハブを経由せず、パソコン本体の別のUSB端子へ接続して比較してください。Microsoftも、ケーブルの接続、機器側の音量、別のUSB端子などを確認するよう案内しています。([マイクロソフト サポート][2])

この確認で一つの機器だけに症状が限定された場合、Windowsの設定をさらに変更するより、機器側の故障や接触不良を確認した方が効率的です。

オーディオドライバーを更新する

ここまで確認しても改善しない場合は、オーディオドライバーを更新します。

デバイスマネージャーから更新する手順

  1. 「スタート」を開きます。
  2. 検索欄へ「デバイス マネージャー」と入力します。
  3. 「デバイス マネージャー」を開きます。
  4. 「サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラー」を展開します。
  5. 使用しているオーディオ機器を右クリックします。
  6. 「ドライバーの更新」を選択します。
  7. 画面の案内に従って更新します。
  8. 作業中のファイルを保存します。
  9. パソコンを再起動します。

古いドライバーや破損したドライバーは、低音量、音の歪み、ノイズの原因になる可能性があります。Windowsで新しいドライバーが見つからない場合は、パソコンメーカーまたはオーディオ機器メーカーの公式サポートページを確認します。([マイクロソフト サポート][1])

ドライバーを削除する前の注意点

ドライバーのアンインストールは、更新よりも影響の大きい操作です。次の準備をせずに削除するのは避けてください。

  • パソコンの正確な型番を確認する
  • 使用しているオーディオ機器名を確認する
  • メーカー公式のドライバーを入手できることを確認する
  • 開いているファイルを保存する
  • 復旧方法が分からない場合は更新だけにとどめる

検索結果に表示された非公式のドライバー配布サイトから、ドライバー更新ツールや実行ファイルをダウンロードする必要はありません。

Windowsオーディオサービスを再起動する

設定やドライバーに問題が見つからない場合は、Windowsのオーディオサービスが一時的に不安定になっている可能性があります。

オーディオサービスを再起動する手順

  1. 作業中のファイルを保存します。
  2. 「スタート」を開きます。
  3. 「services.msc」と入力します。
  4. Enterキーを押します。
  5. 一覧から「Windows Audio」を探します。
  6. 「Windows Audio」を右クリックします。
  7. 「再起動」を選択します。
  8. 「Windows Audio Endpoint Builder」を探します。
  9. 右クリックして「再起動」を選択します。
  10. 同じ音源を再生して確認します。

サービスを再起動すると、一時的に音が止まります。オンライン会議や録音中には実行しないでください。

Microsoftは、音が歪む、パチパチ音が出るといった問題の対処として、「Windows Audio」と「Windows Audio Endpoint Builder」の再起動を案内しています。([マイクロソフト サポート][3])

会社や学校、自治体などの管理されたパソコンでは、サービスの再起動やドライバー更新が制限されていることがあります。管理者権限を求められた場合は、設定を無理に変更せず、システム管理者へ相談してください。

症状別に優先して確認する場所

音量を100にしても小さい

次の順に確認します。

  1. 出力先
  2. 音量ミキサー
  3. スピーカーやイヤホン本体の音量
  4. オーディオ拡張機能
  5. 既定の形式
  6. ドライバー

特に、全体音量だけを確認して、音量ミキサー内のアプリ音量を見落としやすいため注意してください。

音量を上げると音が割れる

次の項目を優先します。

  1. オーディオ拡張機能をオフにする
  2. 既定の形式を変更する
  3. 別のスピーカーやイヤホンで比較する
  4. スピーカー本体の音量を下げ、Windows側とのバランスを変える
  5. ドライバーを更新する

特定のスピーカーだけで音割れする場合は、Windowsよりもスピーカー本体や接続部分を疑います。

パチパチ・ブツブツというノイズが出る

次の順で確認します。

  1. ケーブルを差し直す
  2. 別の端子へ接続する
  3. オーディオ拡張機能をオフにする
  4. 既定の形式を変更する
  5. ドライバーを更新する
  6. オーディオサービスを再起動する

有線機器だけでノイズが出るのか、Bluetoothを含むすべての機器で出るのかを比較すると、原因を絞り込みやすくなります。

音のトラブルで避けたい操作

複数の設定をまとめて変更する

拡張機能、既定の形式、ドライバーを一度に変更すると、改善しても原因が分かりません。一つ変更したら、同じ音源で確認します。

変更前の値を記録しない

既定の形式や拡張機能は、効果がなければ元へ戻します。スマートフォンで設定画面を撮影しておく方法もありますが、ユーザー名などの個人情報が写り込まないよう注意してください。

音量を最大にしたまま機器を切り替える

出力先や設定を変更した直後に、大きな音が出る可能性があります。比較時は低めの音量から始めます。

最初からドライバーを削除する

ドライバー削除は最後の手段です。まずは出力先、音量、拡張機能、既定の形式を確認し、その後に更新を試します。

効果のなかった設定を残す

変更しても改善しなかった場合は、元の値へ戻します。不要な変更を積み重ねないことが、再発時の原因特定にも役立ちます。

改善しない場合は再現条件を整理する

メーカーや管理者へ問い合わせるときは、「音がおかしい」だけではなく、次の内容を整理します。

  • 音が小さいのか、割れるのか、ノイズが出るのか
  • いつから発生したか
  • Windows Updateや機器接続の直後か
  • 内蔵スピーカーでも再現するか
  • 別のイヤホンでも再現するか
  • すべてのアプリで発生するか
  • オーディオ拡張機能をオフにしても再現するか
  • 既定の形式を変更しても再現するか
  • ドライバー更新後も再現するか

複数の出力機器ですべて同じ症状が出る場合は、Windows側の設定やドライバーを中心に確認します。特定のスピーカー、ケーブル、端子だけで発生する場合は、その機器や接続部分を中心に調べます。

Windows 11の音量低下、音割れ、ノイズは、出力先、音量ミキサー、オーディオ拡張機能、既定の形式までで改善することがあります。まず設定だけで確認できる項目から一つずつ試し、改善しない場合にドライバー更新とオーディオサービスの再起動へ進んでください。
[1]: https://support.microsoft.com/ja-jp/windows/hardware/audio/fix-low-or-quiet-sound-in-windows “Windows でサウンドが小さい、または聞こえにくい問題を修正する | Microsoft Support”
[2]: https://support.microsoft.com/topic/73025246-b61c-40fb-671a-2535c7cd56c8 “Fix sound or audio problems in Windows | Microsoft Support”
[3]: https://support.microsoft.com/ja-jp/windows/hardware/audio/fix-distorted-or-crackling-audio-in-windows “Windows でオーディオの歪みやノイズを修正する | Microsoft Support”

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

コメント

コメントする

目次