Windows 10がINACCESSIBLE_BOOT_DEVICEで起動しない時の対処法|起動用USBメモリでEFIをbcdboot修復する手順

ある日突然、Windows 10ノートPCが「INACCESSIBLE_BOOT_DEVICE」で止まり、セーフモードすら起動しない…。そんな状況でも、EFIシステムパーティション(ESP)を修復すれば、Windows自体を入れ直さずに復旧できるケースは少なくありません。本記事では、別PCで起動用USBメモリを作成し、「bcdboot」でEFIを再構成する具体的な手順と、ライセンス再購入が不要な理由を、できるだけ分かりやすく解説します。

目次

Windows 10が「INACCESSIBLE_BOOT_DEVICE」で起動しないときの全体像

「INACCESSIBLE_BOOT_DEVICE」は、Windowsがブートデバイス(OSの入ったディスクやパーティション)にアクセスできないときに表示されるエラーです。原因としては、次のようなものが代表的です。

  • EFIシステムパーティション(ESP)の破損やブートローダー設定の不整合
  • ストレージのSATAモード(AHCI/RAID)が変更された
  • ストレージ自体の故障・ケーブル不良・接触不良
  • 重大なファイルシステム障害やシステムファイル破損

このうち、EFIやブート設定の破損が原因の場合は、起動用USBメモリでWindowsの回復環境を立ち上げ、bcdbootコマンドを使ってEFIを再構成することで、比較的安全に復旧を狙えます。

逆に、物理的にSSD/NVMeが故障している場合は、どれだけブート設定を直しても復旧できません。この場合は、データ退避>復旧作業の順番で考える必要があります。本記事ではまず「EFIを修復する王道パターン」を解説し、その後に追加の修復や物理障害の見分け方も紹介します。

ライセンスは買い直し不要:Windows 10のデジタルライセンスの仕組み

最初に多くの人が不安になるのが「USBから起動して修復したり、最悪再インストールしたら、ライセンスを買い直さないといけないのでは?」という点です。

結論から言うと、同じPCに同じエディション(Home / Proなど)のWindows 10を修復・再インストールするだけなら、ライセンスの買い直しは不要です。

Windows 10/11では、ライセンス認証にデジタルライセンス(デジタルエンタイトルメント)という仕組みが使われています。これは「そのPCのハードウェア構成」と「プロダクトキー / もともとの権利情報」がMicrosoft側に紐づいて保存されているイメージです。

  • 同じPCにWindows 10をクリーンインストール
  • 同じエディション(例:もともと Home なら Home)を選択
  • インターネットに接続

上記を満たしていれば、追加のプロダクトキー入力なしで自動的に再認証されるのが通常です。再インストール後の「設定 → 更新とセキュリティ → ライセンス認証」で「Windows はデジタルライセンスによってライセンス認証されています」のような表示になればOKです。

なお、PCを丸ごと別のマシンに入れ替えた場合(マザーボード交換レベル)は、もともとのライセンス種別(OEMかリテールか)によっては再認証が難しくなりますが、今回のように「同じPCを修復する」だけなら通常心配無用と考えて差し支えありません。

起動用USBメモリを準備する前に確認しておきたいポイント

EFI修復用の起動USBを作る前に、次の点を軽く整理しておくと作業がスムーズです。

確認項目内容ポイント
正常に動くPCWindows 10/11が動作しているPC起動用USBメモリを作成するために必須
USBメモリ容量8GB以上のUSBフラッシュメモリ作成時に中身は全消去されるので、必ずバックアップを
インターネット接続Microsoft公式サイトからツールやISOをダウンロード光回線など安定した回線が望ましい
元のエディションHome / Pro など再インストールの可能性も考え、事前に把握しておく
BitLocker有無ドライブが暗号化されているかオンの場合、回復キーが必要になることがある

また、PCメーカーのサポート情報に「起動時のロゴがいつもと違う」「最近BIOSのリセットをした」などの履歴があれば、後述のSATAモードやSecure Bootの設定変更も疑いましょう。

正常なPCで起動用USBメモリ(Windows 10 インストールUSB)を作成する

起動用USBメモリは、Microsoft公式の「メディア作成ツール(Media Creation Tool)」を使う方法がもっとも簡単で安全です。MicrosoftのサポートページからWindows 10のインストールメディアを作成する手順が公式に案内されています。

Media Creation Tool を使った作成手順

  1. 正常なPCに8GB以上のUSBメモリを挿し、中のデータを必要に応じてバックアップしておく。
  2. ブラウザーで「Windows 10 ダウンロード Microsoft」と検索し、Microsoft公式のダウンロードページを開く。
  3. ページ内の「ツールを今すぐダウンロード」などのボタンから、MediaCreationTool.exeをダウンロードする。
  4. ダウンロードしたツールを管理者として実行し、ライセンス条項に同意する。
  5. 「このPCを今すぐアップグレード」ではなく、「別のPC用にインストールメディアを作成する(USB フラッシュ ドライブ、DVD、または ISO ファイル)」を選択する。
  6. 言語・エディション・アーキテクチャを選択する。通常は次のような選択になります。
    • 言語:日本語
    • エディション:Windows 10
    • アーキテクチャ:64 ビット(ほとんどの現行PC)
  7. メディアの種類で「USB フラッシュ ドライブ」を選び、対象のUSBメモリを選択して作成を開始する。
  8. ダウンロードとUSBへの書き込みが終わるまで待つ。完了したら、USBはそのまま取り外さずに安全な取り出しを実行する。

このUSBは「インストール用メディア」ですが、実際には回復環境(WinRE)を起動するための起動USBとしても使えます。Microsoftのサポートでも、PCが起動しない場合にインストールメディアから起動してクリーンインストールや復旧を行う方法が案内されています。

Media Creation Tool が使えない場合(ISO + Rufus)

環境によっては、Windows 10 のダウンロードページにMedia Creation Toolのボタンではなく、ISOファイルの直接ダウンロードしか表示されないケースがあります。その場合は、ISOファイルをダウンロードし、Rufus などのツールでブートUSBを作成する形でも問題ありません。

Rufusで作成する場合の典型的な設定は次の通りです(あくまでUEFI前提の一般例)。

設定項目推奨値(UEFI前提)補足
パーティション構成GPTUEFIブート専用。MBRを選ぶとLegacy BIOS向けになる
ターゲットシステムUEFI(CSMなし)古いPCでLegacyブートが必要な場合は変更
ファイルシステムNTFS または FAT32ファイルサイズに応じて自動で選ばれることが多い

どちらの方法でも、「Windows 10 のセットアップ画面」まで起動できればOKです。

作成したUSBから故障PCを起動して回復環境へ入る

次に、作成した起動用USBメモリを使って、問題のPCをUSBから起動します。

  1. 故障PCの電源を完全に切る(長押しで強制終了でも可)。
  2. 起動用USBメモリをPCに挿す。
  3. 電源ボタンを押したらすぐに、ブートメニューキーを何度か押す。
    • Dell:F12
    • HP:Esc → F9 または F9
    • Lenovo:F12 または Novoボタン
    • NEC / 富士通 / 東芝など:F12 / F2 / F11 など(機種により異なる)
  4. 表示された一覧から、USBメモリ(例:「UEFI: ○○ USB」)を選択する。
  5. 言語選択画面 → キーボードレイアウトの選択を進め、「今すぐインストール」画面が出てくるのを待つ。
  6. ここで「今すぐインストール」ボタンは押さず、左下の 「コンピューターを修復する」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「コマンド プロンプト」 を順に選択する。

これで、回復環境(WinRE)のコマンドプロンプトが開き、bcdbootを含む修復用コマンドが実行できる状態になります。

回復環境でEFIシステムパーティションを修復する手順

ここからが本題です。EFIシステムパーティション(ESP)にドライブ文字を付け、bcdbootでUEFIブートエントリを再構成します。

diskpartでEFIパーティションにドライブ文字を割り当てる

回復環境では、通常EFIパーティションにドライブ文字が付いていません。まずはdiskpartでEFIを特定し、Z:などのドライブ文字を割り当てます。

diskpart
list vol

list vol の結果として、ボリューム番号・ラベル・ファイルシステム・サイズなどが表示されます。この中から、次の条件に合うものを探します。

  • ファイルシステム:FAT32
  • サイズ:おおよそ 100〜300MB 程度
  • 状態:システム / EFI などの表示があることが多い

該当するEFIボリュームが分かったら、その番号を使って次のコマンドを実行します(例としてボリューム3の場合)。

select vol 3
assign letter=Z
exit

これで、EFIシステムパーティションにZドライブが割り当てられました。

Windowsがインストールされているドライブ文字を確認する

回復環境では、普段のWindows上とはドライブ文字の割り当てが変わっていることがよくあります。たとえば、通常C:のWindowsパーティションがD:やE:になっていることも珍しくありません。

まずはC:から順に、Windowsフォルダーが存在するかを確認します。

c:
dir
dir C:\Windows

ファイルが見つかりませんなどと出る場合は、次のように他のドライブも確認します。

d:
dir D:\Windows

e:
dir E:\Windows

以下のようなフォルダー構成が見えたドライブが、Windowsインストール先です。

  • Windows
  • Program Files, Program Files (x86)
  • Users(ユーザープロファイル)

以降の説明では、このWindowsが入っているドライブをC:として説明します。実際に見つかったドライブ文字(D:やE:など)に置き換えて読み進めてください。

bcdbootコマンドでEFIを再構成する

EFIパーティションにZ:、WindowsパーティションにC:(実際のドライブ文字)を確認したら、いよいよbcdbootコマンドでUEFIブートファイルを再構成します。

bcdboot C:\Windows /s Z: /f UEFI

各オプションの意味は次の通りです。

指定意味
C:\Windows起動情報を作成するWindowsフォルダーの場所
/s Z:システムパーティション(EFI)のドライブ文字。先ほど割り当てた Z:
/f UEFIUEFIブートとしてブートファイルを作成する指定

コマンドが成功すると、「ブートファイルは正常に作成されました」などのメッセージが表示されます。エラーが出る場合は、次の点を再確認してください。

  • C:\Windows が本当にWindowsインストール先を指しているか
  • Z: がEFIパーティション(FAT32、100〜300MB)のボリュームに割り当てられているか
  • EFIパーティションが破損しすぎていないか(物理障害の可能性も含め検討)

成功したら、コマンドプロンプトを閉じて「続行(Windows 10 を続行)」を選択するか、PCを手動で再起動します。USBメモリを抜き、BIOS/UEFI設定で「Windows Boot Manager」が起動順の先頭になっていることを確認しましょう。

追加の修復オプション(スタートアップ修復 / chkdsk / sfc / DISM)

bcdbootでEFIを再構成しても起動しない場合や、「INACCESSIBLE_BOOT_DEVICE」の裏にファイルシステム障害が隠れていそうな場合は、Windows 10の回復環境が提供する他の修復機能も試してみる価値があります。

スタートアップ修復を先に試す

コマンド操作に慣れていない場合は、スタートアップ修復を先に試すのも有効です。

  1. 起動用USBから回復環境を起動。
  2. 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ修復」を選択。
  3. 対象のWindowsインストールを選び、画面の指示に従う。

これでブートローダー周りが自動修復されることもあります。ただし、裏側で何が行われたかが見えないため、上級者は bcdboot を自分で実行して状態を把握しておく方が安心という面もあります。

chkdskでディスクの論理エラーをチェック

ファイルシステムのエラーや不良セクターが疑われる場合は、chkdskを試します。

chkdsk C: /f /r
  • /f:論理エラーを修復
  • /r:不良セクターを検出し、可能ならデータを回復

ディスク容量によっては非常に時間がかかるため、途中で電源を切らないことが重要です。エラー数が極端に多かったり、「不良セクターが見つかりました」が何度も出る場合は、SSD/NVMe自体の寿命も疑い、データ退避を優先してください。

sfc /scannowでシステムファイルを検証

システムファイルの破損をチェックし、自動修復を試みるにはsfcを使います。

sfc /scannow /offbootdir=C:\ /offwindir=C:\Windows

実際のWindowsドライブ文字がD:やE:の場合は、/offbootdir/offwindirをそれに合わせて変更してください。

DISMでコンポーネントストアを修復(install.wim / install.esd をソースに)

sfcで修復しきれない場合は、DISMでWindowsイメージ自体を修復します。ネットワークに接続されていない回復環境では、USB内のinstall.wiminstall.esdソースとして指定します。

d:
cd sources
dir install.*

ここで、install.wim または install.esd のどちらが入っているか確認します。

install.wim がある場合の例:

dism /Image:C:\ /Cleanup-Image /RestoreHealth /Source:D:\sources\install.wim /LimitAccess

install.esd の場合は、インデックス番号を指定する必要があります。

dism /Get-WimInfo /WimFile:D:\sources\install.esd

で一覧を確認し、通常は「Windows 10 Home」や「Windows 10 Pro」に対応する番号(例:1など)を探して、次のように実行します。

dism /Image:C:\ /Cleanup-Image /RestoreHealth /Source:D:\sources\install.esd:1 /LimitAccess

これらの処理でコンポーネントストアが修復されれば、sfc /scannowの再実行でシステムファイルが整うケースもあります。

うまくいかないときのチェックポイント(BitLocker / SATAモード / Secure Boot など)

EFI修復や各種コマンドを試しても改善しない場合、次のようなポイントを改めて確認します。

症状考えられる原因確認ポイント
BitLocker回復キーの入力を求められるシステムドライブがBitLockerで暗号化されているMicrosoftアカウントや社内ポータルに保管されている回復キーを探す
EFI修復しても INACCESSIBLE_BOOT_DEVICE のままストレージモードの変更(AHCI ↔ RAID)BIOS/UEFIでストレージ設定が変わっていないか確認、直前のリセット履歴の有無
USBからも起動できない / OSインストール中にディスクが見えないストレージ物理故障・接続不良BIOSでディスクが認識されているか、ケーブル・スロットを確認
Secure Boot 有効時だけ起動しない署名の不一致や古いブートローダー一時的にSecure Bootを無効化して挙動を確認(最終的には再度有効化を推奨)

特にノートPCで多いのが、BIOS初期化によってSATAモードが工場出荷状態に戻り、元々RAIDだったのにAHCIになってしまうパターンです。直前にBIOS設定を触った覚えがある場合や、CMOSクリアを行った記憶がある場合は、この点を重点的に確認しましょう。

物理故障やデータ保護についての考え方

EFIの修復やDISM・chkdskを試しても改善の兆しがない場合、ストレージそのものの不良が疑われます。以下のような状況が複数当てはまる場合は、復旧作業を深追いする前に、まずデータ退避を真剣に検討してください。

  • 起動前からカチカチ・カリカリといった異音(HDDの場合)
  • 起動に非常に時間がかかり、たびたび固まる
  • chkdskで大量の不良セクターが報告される
  • 突然の電源断を繰り返していた履歴がある

ストレージが完全に読めなくなると、EFIが直ってもOSどころかデータすら取得できません。少しでも読み出せるうちに、重要なデータだけでも外付けHDDや別PCへコピーしておくことが非常に重要です。

データを救出する方法(回復環境からのコピー)

回復環境(WinRE)からでも、工夫すればユーザーデータを別のディスクにコピーできます。代表的なやり方は次の2つです。

メモ帳の「名前を付けて保存」からエクスプローラー風にコピー

  1. 回復環境で「コマンド プロンプト」を開く。
  2. notepad と入力してメモ帳を起動。
  3. メモ帳の「ファイル」→「名前を付けて保存」を選ぶ。
  4. ダイアログがほぼエクスプローラーと同じ操作感なので、ここから
    • 左側でドライブを切り替える
    • 右クリック → コピー / ペースト
    を使って、C:\Users\ユーザー名 以下のフォルダーを外付けドライブへコピーする。

robocopy で一気にコピーする

コマンドに慣れている場合は、robocopyで大量のファイルをまとめてコピーできます。

robocopy C:\Users\ユーザー名\Documents E:\Backup\Documents /E
  • C:\Users\ユーザー名\Documents:コピー元(実際のドライブ文字に合わせて変更)
  • E:\Backup\Documents:コピー先(外付けHDDやUSBメモリ)
  • /E:空のフォルダーも含めてサブフォルダーを再帰的にコピー

大量の写真・動画・ドキュメントがある場合は、Documents / Pictures / Desktop / Favorites / Outlook データなど、優先度の高いフォルダーから順に退避しましょう。

それでも起動しない場合の選択肢(上書きインストール / クリーンインストール)

EFI修復や各種コマンドを試してもどうしても起動しない場合、最終的にはインストールメディアからの再インストールを検討します。

個人ファイルを保持した「上書きインストール」

Windowsがある程度起動する場合(ブルースクリーン前にログオン画面までは出るなど)は、インストーラーから「個人用ファイルを保持する」オプションを選び、システムだけを上書きする方法があります。

ただし、今回のようにまったく起動しない場合や、ファイルシステムが大きく壊れている場合は、この方法が選べないこともあります。その場合は次のクリーンインストールを検討します。

クリーンインストール(すべて消して入れ直す)

最終手段として、全パーティションを削除してからWindows 10を入れ直すクリーンインストールがあります。これを行う場合は、事前に必要なデータを必ず退避しておいてください。

クリーンインストールでも、前述の通り同一PC・同一エディションであればライセンスは自動的に再認証されることがほとんどです。

ただし、Windows 10は2025年10月14日でサポートが終了しており、以降はセキュリティアップデートなどが提供されません。 どうしても業務や古いソフトの都合でWindows 10を使い続ける場合でも、可能なら別のタイミングでWindows 11への移行も視野に入れておくと安心です。

よくある質問(FAQ)

Q. 起動用USBは別のPCで作っても大丈夫?

A. 問題ありません。USBに書き込まれるのは「汎用のWindows 10インストーラーと回復環境」であり、ライセンス情報は含まれません。修復対象PCのライセンスは、あくまでそのPCのハードウェアとMicrosoft側のサーバーで管理されています。

Q. EFI修復や再インストールで、本当にライセンスは消えない?

A. Windows 10/11のデジタルライセンスは、Microsoftの認証サーバー側で「ハードウェアID」と紐づけて保存されています。OSを再インストールしても、同じPCでインターネットに接続すれば自動で再認証されるのが通常です。プロダクトキーを再入力しなくても、しばらく待つとライセンス認証が完了するケースもよくあります。

Q. 32bit / 64bit を間違えてインストールしたらどうなる?

A. ライセンス的には問題ありませんが(同じエディションであれば)、32bit版はメモリ制限などの不利が大きいため、現代のPCであれば基本的に64bit版を選ぶのがおすすめです。

Q. bcdboot の /f オプションは UEFI 以外に何がある?

A. 主な指定は BIOS, UEFI, ALL です。古いPCでレガシーBIOSブートを使っている場合は /f BIOS、両対応させたい場合は /f ALL を指定します。ただし、最近のPCはUEFI専用構成が多いため、UEFIオンリーで良いなら /f UEFI が安全です。

Q. EFIを間違えてフォーマットしたらどうなる?

A. EFIパーティションをフォーマットしてしまうと、Windowsはもちろん、マルチブート環境で使っていた他OSのブートローダーも消えてしまいます。bcdbootでWindowsのブートは再構成できますが、他OSの起動設定は別途再設定が必要になります。EFIパーティションに対しては、フォーマットやサイズ変更などの操作をできるだけ避けるのが無難です。

まとめ:起動用USBでEFIを修復し、ライセンスはそのまま

本記事のポイントを整理すると、次のようになります。

  • ライセンスの買い直しは原則不要:Windows 10のデジタルライセンスはPCのハードウェアに紐づいており、同じPC・同じエディションであれば再インストール後も自動で認証される。
  • 起動用USBメモリは別PCで作成:Microsoft公式のMedia Creation ToolやISO+Rufusで、8GB以上のUSBメモリにWindows 10インストール用USBを作成する。
  • 回復環境からEFIを再構成:USBから起動し、「コンピューターを修復する」→「コマンド プロンプト」で
    • diskpartでEFIにドライブ文字(例:Z:)を割り当てる
    • Windowsのドライブ文字(C:など)を確認
    • bcdboot C:\Windows /s Z: /f UEFI でEFIを再構成
  • 追加の修復手段も併用:スタートアップ修復、chkdsksfcDISM などを状況に応じて組み合わせる。
  • 直らないときはストレージの健康状態を疑う:不良セクターや異音がある場合は、データ退避を最優先に検討する。

「INACCESSIBLE_BOOT_DEVICE」は重症に見えますが、EFI周りのトラブルであれば、起動用USBメモリとbcdbootだけで意外とあっさり復旧するケースも少なくありません。焦ってディスクを初期化してしまう前に、まずは本記事の手順でEFI修復 → データ退避 → 必要なら再インストールの順番で落ち着いて対処してみてください。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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