OneNote Copilot Android更新まとめ:動画・画像メモ機能の変更点と管理者の確認事項

結論から言うと、OneNote for Androidで動画や画像を共有し、Copilotが要点をノート化する機能は、Microsoft 365 Roadmap上で単独のAndroid向け機能としては「Cancelled」に変更されています。画像ベースのキャプチャは、OneNote内のCopilot Notebooksの統合マルチモーダルキャプチャとして提供される方向に整理され、Androidでの提供時期は今後のロードマップ更新待ちです。(Microsoft)

そのため、Microsoft 365 Copilotを導入済みの組織では、「2026年6月にAndroid版OneNoteで動画・画像から自動ノート化できる」と前提を置いた展開計画は見直す必要があります。特に、現場作業、研修、営業同行、ホワイトボード撮影などをAndroid端末で記録する運用を考えていた管理者は、Copilot Notebooks側の設定、ライセンス、データ管理、利用者への案内を先に整理しておくべきです。

目次

OneNote Copilot Android更新の要点

今回の対象は、Microsoft 365 Roadmap ID 422322 の「OneNote: Copilot on OneNote brings in notes from Video and Images (Android)」です。もともとは、OneNote mobileに動画や画像を共有すると、Copilotが主要な気づきや要点をノートとして取り込む機能として説明されていました。(Microsoft)

ただし、公式情報ではステータスがCancelledとなり、画像ベースのキャプチャは「Copilot Notebooks in OneNote」の統合マルチモーダルキャプチャ体験の一部として提供されると説明されています。Androidの利用可否については、今後のロードマップ更新で共有される予定とされています。(Microsoft)

項目内容
Roadmap ID422322
対象サービスMicrosoft Copilot(Microsoft 365)、OneNote
対象プラットフォームAndroid
対象クラウドWorldwide(Standard Multi-Tenant)
変更後のステータスCancelled
当初の想定OneNote mobileに動画・画像を共有し、要点をノート化
更新後の方向性画像ベースのキャプチャはCopilot Notebooksの統合マルチモーダルキャプチャへ
Android提供時期今後のロードマップ更新待ち

ここで重要なのは、「OneNoteのCopilot全体が中止された」という意味ではない点です。中止されたのは、Android向けに登録されていたこの個別ロードマップ項目です。OneNote、Copilot Notebooks、Microsoft 365 Copilotの体験は引き続き別の形で展開されています。

何が変わるのか:単独機能からCopilot Notebooks中心の体験へ

今回の変更を実務目線で見ると、ポイントは「Android版OneNoteに共有した動画・画像を自動でノート化する単独機能」から、「Copilot Notebooksを中心に、複数の入力をまとめて扱う体験」へ整理されたことです。

関連するRoadmap ID 559095 では、Copilot Notebooksのマルチモーダルキャプチャとして、音声の文字起こし、画像、手入力メモを1つのセッションで扱い、Copilotが構造化されたCopilot Pageを作成して、ユーザーが選択したCopilot Notebookに保存する内容が示されています。対象は現時点でiOSとして登録され、他のエンドポイントは今後追加予定とされています。(Microsoft)

観点従来の期待更新後に取るべき見方
Androidでの利用2026年6月ごろの提供を期待しやすいRoadmap ID 422322はCancelledのため、提供前提で計画しない
入力データ動画・画像をOneNoteに共有画像はCopilot Notebooksの統合体験へ移行する方向
動画の扱い動画から要点をノート化する期待今回の更新文だけでは、動画の新しい提供時期や移行先は断定できない
管理対象OneNote mobileの新機能として展開Copilot Notebooks、Copilot Pages、SharePoint Embedded、ポリシー管理まで含めて確認
ユーザー教育「画像や動画を送れば自動でノート化」と案内「Androidは未定。利用可能な環境と入力形式を確認して使う」と案内

特に注意したいのは、更新文で明示されているのがimage-based captureである点です。元の機能名にはVideo and Imagesとありますが、今回の説明から動画キャプチャまで同じ形で提供されると断定するのは避けるべきです。

利用者への影響:Androidでの業務ノート化は期待値を調整する

Android端末を使う利用者にとって、今回の更新で最も影響が大きいのは、動画や画像をOneNoteに送るだけで自動的に業務メモが完成する、という使い方を現時点では前提にしにくくなったことです。

たとえば、次のような業務では運用設計の見直しが必要です。

利用シーン期待されていた使い方当面の対応
展示会・現場訪問ブース写真や現場動画を共有して要点を自動ノート化写真、手入力メモ、音声メモを分けて記録し、利用可能なCopilot機能で後から整理
社内研修研修動画をOneNoteに共有し、要点をノート化研修資料、議事録、手元メモを別途保存し、要約可能な形式で管理
ホワイトボード記録撮影画像から議論の要点を抽出画像だけでなく、決定事項・担当者・期限を手入力で補完
営業同行商談メモ、写真、会話内容をまとめて整理許可された記録方法と社内ルールに従い、機密情報の扱いを明確化

現場では「AIが後で整理してくれる」ことを前提にすると、重要な判断理由、参加者の発言意図、決定事項の期限が抜け落ちやすくなります。Androidでの自動キャプチャ提供が明確になるまでは、最低限の手入力メモを残す運用を続けるのが安全です。

実務では、撮影した画像や動画だけでなく、次の3点をその場で残すと後工程が安定します。

  • 何のために記録したのか
  • 重要な決定事項は何か
  • 次に誰が何をするのか

この3点があれば、後からCopilotで要約や整理を行う場合でも、出力の確認がしやすくなります。

管理者が確認すべき設定と展開上の注意点

今回の更新は、単なるOneNoteアプリの機能追加ではありません。Microsoft 365 Copilot、Copilot Notebooks、SharePoint、OneDrive、ネットワーク、プライバシー設定が関係します。管理者は、Android向け機能の再掲載を待つだけでなく、Copilot Notebooksを利用できる状態かどうかを先に確認しておくべきです。

ライセンスと前提条件を確認する

Microsoft 365 CopilotをMicrosoft 365アプリと連携させるには、対象ユーザーにMicrosoft 365ライセンスが割り当てられていること、Microsoft Entra IDアカウントがあること、Exchange Online上のプライマリメールボックスが必要であることなどが前提として示されています。(Microsoft Learn)

また、Copilot NotebooksにはMicrosoft 365 Copilotライセンスが必要です。Copilot PagesとCopilot NotebooksはSharePointやMicrosoft 365基盤に依存し、ネットワーク接続やライセンス要件も確認対象になります。(Microsoft Learn)

確認すべき項目は次のとおりです。

確認項目管理者が見るべきポイント
Microsoft 365 Copilotライセンス対象ユーザーに割り当て済みか
Microsoft Entra ID業務アカウントで利用できる状態か
Exchange OnlineプライマリメールボックスがExchange Online上にあるか
OneDrive / SharePointCopilot Pages、Copilot Notebooksの保存先として利用できるか
Microsoft 365 AppsOneNoteを含むアプリが適切に展開・更新されているか
モバイル端末Android端末の管理、アプリ配布、更新ポリシーが整っているか

Copilot PagesとCopilot Notebooksのポリシーを確認する

Copilot PagesとCopilot Notebooksは、Cloud Policyで「Create and view Copilot Pages and Copilot Notebooks」を制御できます。無効にすると新規作成や統合が利用できなくなり、NotebooksモジュールがMicrosoft 365 Copilotアプリ上で非表示になる挙動が説明されています。(Microsoft Learn)

一方で、既存のCopilot PagesやCopilot Notebooksは削除されず、権限があれば引き続き表示・編集できるとされています。ファイルは元のOneDriveやSharePointの保存場所にも残るため、機能を止めてもデータが自動的に消えるわけではありません。(Microsoft Learn)

展開前には、次の判断をしておくと混乱を避けられます。

判断ポイント推奨される考え方
全社展開するかまずは部門・グループ単位で検証する
Copilot Notebooksを許可するか利用目的、保存先、共有範囲を決めてから有効化する
Loopとの関係Loopを無効化してもCopilot Pages/Notebooks側でコンテナが作成され得るため、両方のポリシーを確認する
既存データの扱い無効化しても既存データは残るため、削除・保持・検索の方針を別途決める
利用者への案内「使える・使えない」だけでなく、どこに保存されるかを説明する

ネットワークとアプリ更新タスクを確認する

Microsoft 365 Copilotのアプリ統合では、Microsoft 365 Appsと同様のネットワーク要件を満たす必要があります。Microsoftは、必要なMicrosoft 365エンドポイントがブロックされていないこと、Microsoft 365のネットワーク接続原則に従うこと、世界中のMicrosoft 365 URLとIPアドレス範囲を許可することを案内しています。(Microsoft Learn)

さらに、Word、PowerPoint、Excel、OneNoteなどの主要なCopilot体験を正常に動作させるには、Office機能更新タスクが通常のスケジュールで実行され、必要なネットワークリソースへアクセスできる必要があります。(Microsoft Learn)

モバイル端末では、アプリの更新が利用者任せになっていると、同じライセンスを持つユーザーでも表示される機能が異なる場合があります。IntuneなどでAndroidアプリの配布・更新を管理している組織では、対象グループ、アプリ更新ポリシー、利用可能なOneNoteまたはMicrosoft 365 Copilotモバイルアプリの状態を確認しておきましょう。

情報管理で注意すべきポイント

動画や画像からノートを作る機能は便利ですが、業務利用では機密情報を含みやすい点に注意が必要です。現場写真には顧客名、ホワイトボード、設計図、入退館情報、個人情報が写り込むことがあります。動画であれば、発言者の声や周囲の会話も含まれる可能性があります。

そのため、機能がAndroidで再度ロードマップ化された場合に備えて、次のルールを先に決めておくと展開がスムーズです。

リスク事前に決めるべきルール
顧客情報の写り込み撮影前の確認、不要部分のトリミング、保存先の制限
会話内容の記録録音・録画の同意、会議体ごとの利用可否
社外秘資料の撮影撮影禁止エリア、持ち出し禁止データの明確化
AI生成ノートの誤り重要な決定事項は人が確認してから共有
保存先の分散OneNote、Copilot Notebook、SharePoint、OneDriveの使い分けを文書化

AIが生成したノートは、あくまで補助的な成果物です。特に契約、障害対応、医療・金融・法務に関わる記録では、元データとAI生成メモを分けて保存し、最終判断は担当者が確認する運用が必要です。

開発者・連携担当者が誤解しやすい点

開発者が注意すべきなのは、今回のロードマップ項目が「OneNote APIで動画や画像を追加する機能」と同じではないことです。

Microsoft GraphのOneNote APIでは、ページ作成・更新時に画像、ビデオ、ファイルを追加できます。画像はimg、ビデオはiframe、添付ファイルはobjectを使う形が説明されています。(Microsoft Learn)

ただし、これはOneNoteページにメディアを追加するための仕組みであり、Copilotが動画や画像の要点を自動抽出してノート化する機能の提供を意味するものではありません。Graph APIで画像や動画を埋め込めるからといって、Roadmap ID 422322のようなCopilotキャプチャ体験をアプリ側で利用できると考えるのは危険です。

開発・連携で確認すべきポイントは次のとおりです。

確認項目注意点
OneNote API連携メディア追加とCopilot要約は別物として設計する
動画データiframeで埋め込める動画と、AIが内容理解する動画を混同しない
画像データ画像の保存、表示、AI分析の可否を分けて考える
容量制限Microsoft Graph REST APIには要求サイズの上限があるため、大きな画像・ファイルは設計時に注意する
ロードマップ依存Cancelledの項目を前提に開発スケジュールを組まない

Microsoft GraphのOneNote APIでは、画像やファイルを送信する場合の要求サイズ制限も説明されています。大容量の動画や画像を扱う業務アプリでは、OneNoteページへの直接投入ではなく、SharePointやOneDriveへの保存、リンク管理、別途文字起こしや要約ワークフローを組み合わせる設計も検討すべきです。(Microsoft Learn)

社内展開で失敗しやすいパターン

今回のようなCopilot関連の更新では、機能そのものよりも、社内展開の伝え方で失敗しやすくなります。

「6月にAndroidで使える」と案内してしまう

Roadmap ID 422322にはPreviewとGeneral Availabilityの月が登録されていますが、ステータスはCancelledです。したがって、過去の予定月だけを見て展開日を案内するのは避けるべきです。(Microsoft)

社内向けには、次のように案内すると誤解を減らせます。

避けたい表現推奨表現
Android版OneNoteで動画・画像ノート化が6月に使えるAndroid向けの当該ロードマップ項目は中止され、今後の更新待ち
画像も動画もCopilot Notebooksに移る画像ベースのキャプチャは統合体験へ。動画の扱いは最新情報を確認
OneNoteのCopilotが中止中止されたのは特定のAndroid向けロードマップ項目
使えないので準備不要Copilot Notebooksのライセンス、ポリシー、保存先は先に確認する

検証対象をiOSだけで判断する

Roadmap ID 559095はiOS向けとして登録され、他のエンドポイントは今後追加予定とされています。(Microsoft)

そのため、iPhoneで使える機能を見て「Androidでも同じ」と判断するのは危険です。モバイル展開では、iOS、Android、PC、Webで機能差が出ることがあります。検証時は、対象OSごとに画面、保存先、権限、共有動作を確認しましょう。

Copilot NotebooksとOneNote Notebookを混同する

Copilot Notebooksは、Microsoft 365 CopilotのAI支援ワークスペースです。一方、OneNote Notebookは、セクションやページで長期的にメモを整理するOneNote側のノートブックです。Microsoftのサポート情報でも、両者は目的が異なるものとして説明されています。(Microsoft サポート)

使い分けの目安は次のとおりです。

使いたいこと向いている場所
長期的な議事録、手順書、部門ナレッジの蓄積OneNote Notebook
プロジェクト単位で資料、チャット、ページを集めてAIに分析させるCopilot Notebooks
会議後の要点整理やタスク化OneNoteのCopilot、またはCopilot Notebooks
画像・音声・手入力メモをまとめた一時的な作業記録提供状況を確認したうえでCopilot Notebooksのマルチモーダルキャプチャ

管理者が今すぐ行うべきこと

Android向けの提供時期が未定であっても、管理者が今できる準備はあります。重要なのは、機能の再登場を待つのではなく、Copilot Notebooksを安全に使える土台を整えることです。

優先度対応内容目的
高社内向け告知から「Androidで6月提供予定」の表現を削除誤案内を防ぐ
高Microsoft 365 Copilotライセンスと対象ユーザーを確認利用可否のばらつきを防ぐ
高Copilot Pages / Copilot NotebooksのCloud Policyを確認作成・表示の制御を明確にする
中SharePoint、OneDrive、ネットワーク、WSS通信を確認保存・同期・共同編集のトラブルを防ぐ
中Android端末のアプリ更新管理を確認機能差や古いアプリ利用を減らす
中画像・動画・音声の記録ルールを整備機密情報や個人情報の扱いを明確にする
低iOS版やPC版で関連機能を検証Android提供時の比較材料を作る

特に、Copilot PagesとCopilot NotebooksはSharePoint EmbeddedコンテナやLoop関連ポリシーとも関係します。Loopだけを無効にしても、Copilot PagesまたはCopilot Notebooks側のポリシーが有効であれば、同じユーザー所有コンテナが作成され得る点は見落としやすいポイントです。(Microsoft Learn)

まとめ:Android展開は保留、Copilot Notebooks前提で準備する

OneNote Copilot Androidの「動画・画像からノートを作る」機能は、単独のAndroid向けロードマップ項目としてはCancelledになりました。画像ベースのキャプチャはCopilot Notebooksの統合マルチモーダルキャプチャに整理される方向ですが、Androidでの提供時期は今後の公式ロードマップ更新を待つ必要があります。

管理者は、過去の予定月をもとに展開計画を進めるのではなく、次の3点を優先してください。

  • Androidユーザー向けの案内を「提供時期未定」に更新する
  • Copilot Notebooks、Copilot Pages、SharePoint、OneDrive、Cloud Policyの設定を確認する
  • 画像・動画・音声を業務でAI処理する場合の情報管理ルールを整える

利用者にとっては、Androidでの自動ノート化を前提にせず、当面は写真、手入力メモ、既存のOneNote機能、利用可能なCopilot機能を組み合わせて記録を残すのが現実的です。今後Android向けの新しいロードマップが公開されたら、機能名だけで判断せず、対象プラットフォーム、提供時期、入力データの種類、保存先、管理ポリシーまで確認してから展開しましょう。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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