Word for iPadのCopilot文書内共同作成では、開いているWord文書をMicrosoft 365 Copilotがその場で直接編集できるようになりました。対象はMicrosoft 365 Copilotへのアクセス権があり、Word for iPad Version 2.109(Build 26051516)以降を利用しているユーザーです。下書きの追加、文章の書き換え、見出しや段落の再構成を、既存の書式やWordスタイルを維持しながら進められます。(TECHCOMMUNITY.MICROSOFT.COM)
一方で、Copilotが勝手に完成文書を公開する機能ではありません。変更内容はユーザーが確認して適用でき、新しいファイルの自動作成、編集中の画像挿入、コメントの追加・編集には制限があります。企業や自治体の管理者は緊急のシステム改修を行う必要はありませんが、iPadのアプリ更新、Web検索の扱い、複数アカウント、変更履歴、Microsoft Purviewによる監査は確認しておくべきです。(Microsoft GitHub)
Word for iPadのCopilot文書内共同作成で何が変わるのか
Microsoftは米国時間2026年7月7日、日本時間では7月8日に相当するタイミングで、Word for iPadへの文書内共同作成機能の追加を案内しました。これまで個別のコマンドや別画面を使っていた作業を、Copilot Chatからまとめて依頼し、現在の文書へ直接反映できる点が大きな変更です。(TECHCOMMUNITY.MICROSOFT.COM)
| 項目 | 今回の共同作成でできること | 実務上の効果 |
|---|---|---|
| 下書き | 文書内のメモから本文を作成する | 箇条書きや走り書きを報告書へ変換しやすい |
| 書き換え | 選択範囲や文書の文章を別のトーンに直す | 社内向け文章を顧客向けに調整できる |
| 再構成 | 見出し、段落、要約の配置を組み替える | 長い文書の読みやすさを短時間で改善できる |
| 書式 | Wordの組み込みスタイルを利用して構造を維持する | 手作業による再整形を減らせる |
| レビュー | 提案された変更を確認してから適用する | AIの変更を無条件に確定せずに済む |
| 情報参照 | ファイル、メール、会議などを参照して指示できる | 手元の組織情報を基に文章を更新できる |
重要なのは、Copilotが単に文章案をチャット欄へ返すのではなく、現在開いている文書を作業キャンバスとして扱う点です。特にiPadを会議、訪問、現場作業で利用している組織では、PCへ戻ってから文書を整える工程を減らせます。(Microsoft GitHub)
利用条件はバージョンだけではない
Word for iPadをVersion 2.109へ更新しただけでは、必ずしも機能が表示されるとは限りません。少なくとも次の条件を確認する必要があります。
| 確認項目 | 必要な状態 |
|---|---|
| Copilotの利用権 | Microsoft 365 Copilotへのアクセス権がある |
| Wordのバージョン | Version 2.109、Build 26051516以降 |
| サインイン | Copilotの権利が付与されたアカウントでサインインしている |
| 文書の状態 | 「文書の編集」が有効で、ユーザーに編集権限がある |
| 接続エクスペリエンス | コンテンツを分析する接続エクスペリエンスが許可されている |
| テナント設定 | 管理者ポリシーによってCopilotが制限されていない |
公式発表では特定のiPadモデルや特定チップを必須条件としていません。今回の案内で明示されている中心条件は、Microsoft 365 Copilotへのアクセス権とWordアプリのバージョンです。(Microsoft GitHub)
なお、企業向けのデータ保護や管理者制御に関する説明は、基本的にMicrosoft Entra IDの職場または学校アカウントでMicrosoft 365 Copilotを利用するケースを想定しています。個人用MicrosoftアカウントのCopilotとは、契約条件やデータ保護の範囲を分けて考える必要があります。(Microsoft Learn)
Word for iPadでCopilotに文書を直接編集させる手順
基本操作は次の流れです。
- iPadでWordを開き、Copilotが有効なアカウントでサインインします。
- 既存文書を開くか、自分で空白文書を作成します。
- 「文書の編集」を選択して編集状態にします。
- Copilotアイコンを選択し、Copilot Chatを開きます。
- 変更したい内容をプロンプトとして入力します。
- Copilotが提示した変更内容を確認し、問題がなければ適用します。
Copilotが文章を提案するだけで文書を編集しない場合は、Copilot Chatの「+」から「編集を許可」に相当する項目を選択します。画面表示は言語やアプリ更新によって多少異なる場合があります。(Microsoft GitHub)
ファイル、メール、会議などを参照したい場合は、プロンプト内で「/」を入力して参照元を検索できます。ただし、利用できる情報はサインイン中のユーザーがアクセス権を持つ範囲に限られます。(Microsoft GitHub)
精度を上げるプロンプトの基本形
「この文書を直して」のような曖昧な指示では、変更範囲が広がりすぎます。次の要素を含めると、実務で使いやすい結果になります。
- 対象範囲:文書全体、選択部分、特定の見出し以下
- 目的:報告、説明、承認依頼、顧客への案内
- 読者:経営層、顧客、技術者、一般利用者
- 維持する情報:数値、日付、固有名詞、決定事項
- 出力形式:見出し、表、箇条書き、文字数
- 禁止事項:文書にない事実を追加しない、推測しない
例えば、次のように依頼します。
選択部分を、顧客向けの落ち着いた文体に書き換えてください。数値、日付、製品名は変更せず、文書に書かれていない効果や実績は追加しないでください。1段落を3文以内にしてください。
事実の追加を防ぎたい場合は、「不明な箇所は推測せず、[要確認]と表示する」と明示すると、レビューしやすくなります。
できることと、現時点でできないこと
Word for iPadの共同作成は便利ですが、デスクトップ版Wordの全作業を自律的に代行するものではありません。
| 操作 | 対応状況 | 注意点 |
|---|---|---|
| 開いている文書への文章追加 | 対応 | 変更内容の確認が必要 |
| 選択範囲の書き換え | 対応 | 数値や固有名詞も必ず再確認する |
| 見出しや段落の再構成 | 対応 | 独自スタイルは崩れないか確認する |
| 組織内ファイルなどの参照 | 対応 | ユーザー自身のアクセス権に依存する |
| 共有文書の編集 | 対応 | 適用前にプレビューできる |
| 変更履歴の記録 | 対応 | Wordの「変更履歴」が有効な場合 |
| Copilotによる新規ファイル作成 | 非対応 | ユーザーが先に空白文書を作れば、その中への下書きは可能 |
| 編集中の画像生成・挿入 | 非対応 | 編集モードを解除してChat側で画像生成を行う |
| コメントの追加・編集 | 非対応 | コメント付き箇所を編集するとコメントが削除される可能性がある |
| 別の文書を直接編集 | 非対応 | 編集対象は現在開いている文書に限られる |
特に注意すべきなのはコメントです。法務確認、校正、承認フローなどでコメントを利用している文書では、Copilotによる編集前にコピーを作成し、「変更履歴」を有効にしてください。OneDriveまたはSharePointに保存している文書であれば、バージョン履歴から以前の状態へ戻すこともできます。(Microsoft GitHub)
データ境界は「iPadの中で完結する」という意味ではない
Word for iPadのCopilotはオンデバイスだけで処理する機能ではありません。Microsoft 365 Copilotは、大規模言語モデル、Microsoft Graph上の情報、WordなどのMicrosoft 365アプリを組み合わせて応答を生成します。現在の文書や参照したファイルについては、ユーザーが閲覧権限を持つ情報だけがCopilotへ提示されます。(Microsoft Learn)
Microsoftは、Microsoft 365 Copilotのプロンプト、応答、Microsoft Graph経由で参照したデータを、基盤モデルの学習には利用しないと説明しています。また、ID、権限、秘密度ラベル、保持ポリシー、監査など、既存のMicrosoft 365の制御がCopilotにも適用されます。(Microsoft Learn)
データの経路ごとに扱いが異なる
| データの種類 | 主な扱い | 管理上の注意 |
|---|---|---|
| 開いている文書、プロンプト、応答 | Microsoft 365の契約上の保護対象 | ユーザー権限と秘密度ラベルを整備する |
| Copilotの操作履歴 | プロンプト、応答、参照情報などが保存される | Purviewで検索、保持、監査する |
| Microsoft Graphの組織情報 | ユーザーがアクセスできる範囲で参照される | SharePointやOneDriveの過剰共有を修正する |
| BingへのWeb検索語 | 数語程度に変換され、ユーザー・テナント識別子は除外される | Microsoft 365とは異なるデータ処理条件になる |
| エージェントや別のAIモデル | 提供者や設定によって条件が異なる | 利用規約、処理地域、アクセス権を個別確認する |
Copilotとのやり取りは、プロンプト、応答、根拠として利用した情報などを含む操作履歴として保存されます。保存データは暗号化され、Microsoft Purviewによる検索や保持ポリシーの対象にできます。そのため、「モバイルで少し文章を直しただけなので記録が残らない」と考えるべきではありません。(Microsoft Learn)
日本国内だけで処理されるとは限らない
「Microsoft 365のデータ境界内」という説明は、「すべて日本国内で処理される」という意味ではありません。Microsoftの説明では、EU以外の利用者については、LLM処理が米国、EU、その他の地域で行われる場合があります。国内処理を必須とする契約や業務では、Microsoft Product TermsやData Protection Addendumを含めて個別確認が必要です。(Microsoft Learn)
Web検索を有効にする場合は別途判断が必要
Web検索が有効な場合、Copilotはプロンプトから短い検索語を生成してBingへ送信します。ファイル全体やユーザー名、テナントIDは送信されませんが、現在開いているWord文書の内容が検索語の生成に影響する場合があります。(Microsoft Learn)
例えば、内部文書と公開情報を比較するよう依頼した場合、社内プロジェクト名や製品名が検索語に含まれる可能性があります。生成されたWeb検索語にはMicrosoft 365のDPAやEU Data Boundaryが適用されないため、未公開案件や機密性の高い文書ではWeb検索を無効にする判断が現実的です。(Microsoft Learn)
Word内のCopilotペインでは、送信されたWeb検索語の引用情報がユーザーに表示されない場合があります。一方、管理者は監査ログ、eDiscovery、Microsoft PurviewのActivity Explorerなどで検索語を確認できます。(Microsoft Learn)
管理者が確認すべきCopilotの制御項目
Microsoft 365管理センターのCopilot Control Systemでは、ユーザーアクセス、データアクセス、各種Copilot機能への導線をまとめて確認できます。設定変更にはAI管理者ロールを利用でき、日常運用でグローバル管理者を常用する必要はありません。(Microsoft Learn)
| 管理項目 | 確認する内容 | 推奨対応 |
|---|---|---|
| ライセンス | 誰にMicrosoft 365 Copilotを付与しているか | まずiPadを日常利用する少人数へ割り当てる |
| アプリバージョン | Wordが2.109、Build 26051516以降か | MDMや資産管理情報で対象端末を確認する |
| コンテンツ分析 | iOSの接続エクスペリエンスが許可されているか | OfficeExperiencesAnalyzingContentPreferenceを確認する |
| Web検索 | Bingへの検索語送信を許可するか | Allow web search in Copilotを明示的に設定する |
| 複数アカウント | 別組織や個人側のCopilot権利を業務文書で使わせるか | 必要がなければ外部アカウント利用を無効にする |
| 文書権限 | SharePointやOneDriveで過剰共有がないか | Copilot展開前に共有範囲を棚卸しする |
| 情報保護 | 秘密度ラベル、暗号化、DLPが整備されているか | 機密文書の分類と利用権限を先に設定する |
| 監査・保持 | プロンプトや応答をどの期間保存するか | Purviewの監査、保持、eDiscoveryを設計する |
| AIプロバイダー | Anthropicなど別モデルを許可しているか | データ処理地域と追加条件を確認する |
| レビュー手順 | Copilotの変更を誰が確定するか | 変更履歴、版管理、承認者を業務ルール化する |
接続エクスペリエンスを無効にするとWordのCopilotも使えない
iOS向けOfficeでは、コンテンツを分析する接続エクスペリエンスをOfficeExperiencesAnalyzingContentPreferenceで制御できます。この設定を無効にすると、Wordを含む対象アプリでMicrosoft 365 Copilot機能が利用できなくなります。ライセンスとバージョンに問題がないのにCopilotが表示されない場合は、この設定を確認してください。(Microsoft Learn)
Web検索は未設定のままにしない
2026年7月15日時点のMicrosoftの説明では、一般の商用テナントでAllow web search in Copilotポリシーを設定していない場合、別の接続エクスペリエンスポリシーで禁止されていなければ、Web検索が利用可能になります。管理者は、次のいずれかを選択できます。
- Microsoft 365 CopilotとCopilot Chatの両方で有効
- 両方で無効
- Microsoft 365 CopilotのWorkモードでは無効、WebモードとCopilot Chatでは有効
Web検索を禁止すると、ユーザー側のWebコンテンツ切り替えも無効化されます。機密文書を扱う組織では、初期導入時にWeb検索を無効化し、必要な部署だけ段階的に許可する方法が安全です。(Microsoft Learn)
複数アカウント利用も確認する
Microsoft 365 Appsでは、別のアカウントが持つCopilotの利用権を使って、職場または学校の文書に対して質問や編集を行える複数アカウント機能があります。この場合、組織全体のMicrosoft Graphにはアクセスできなくても、現在開いている業務文書へのCopilot編集は可能です。(Microsoft Learn)
個人契約や別テナントのCopilotを業務文書へ使わせたくない場合は、Cloud PolicyのMultiple account access to Copilot for work documentsを無効にします。iPadを個人端末として併用している組織では、実機による動作確認も必要です。(Microsoft Learn)
権限を守ることと、過剰共有を防ぐことは別問題
Copilotはユーザーが閲覧できない文書を勝手に表示するわけではありません。しかし、SharePointやOneDriveで「組織全体」や広いグループに文書が共有されていれば、その権限どおりに情報を参照できます。Copilot導入前に重要なのは、AI専用の新しい権限を作ることより、既存の過剰共有を減らすことです。(Microsoft Learn)
Microsoft Purviewでは、秘密度ラベル、保持、監査、eDiscovery、AI利用状況の把握などを組み合わせられます。利用できる機能は契約プランによって異なるため、必要な監査要件から逆算してライセンスを確認してください。(Microsoft Learn)
業務で効果が出やすい使いどころ
Word for iPadの共同作成は、ゼロから長い文書を考えさせるより、既にあるメモや初稿を整える用途で効果を出しやすい機能です。
| 活用場面 | 依頼内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 会議後の進捗報告 | メモを現状、成果、課題、次の行動に整理する | 決定事項と未決事項を区別させる |
| 現場調査の報告書 | 箇条書きを所見、課題、対応案へ再構成する | 数量や場所を変更しないよう指示する |
| 顧客向け案内 | 社内文書を顧客向けの平易な表現に直す | 約束していない効果を追加させない |
| 稟議・説明資料 | 冒頭へ要約を追加し、見出しを整理する | 承認条件や金額を必ず人が確認する |
| 手順書の改訂 | 追記メモを既存の章へ組み込む | 古い手順が残っていないか確認する |
| 長文の圧縮 | 重複を削り、指定文字数に短縮する | 法的に必要な記載を削らせない |
業務向けのプロンプト例
この文書のメモを、部長向けの1ページの進捗報告に整理してください。「現在の状況」「完了した作業」「リスク」「判断が必要な事項」「次の予定」の順に構成し、文書にない事実は追加しないでください。
選択した文章を顧客向けに書き換えてください。専門用語には短い説明を加え、断定できない内容は「予定」「見込み」と表現してください。金額、日付、契約条件は変更しないでください。
システム開発やIT運用での使いどころ
今回の更新はAPIやSDKの変更ではなく、Wordクライアント上の文書編集機能の拡張です。そのため、システム連携を直ちに改修する種類の更新ではありません。一方、開発チームがWordで管理している設計書、障害報告、テスト計画、利用者向け手順書の整理には活用できます。(Microsoft GitHub)
リリースノートの作成
Issueや変更点の箇条書きを、利用者向けのリリースノートへ整えます。
この変更一覧を、利用者向けのリリースノートに再構成してください。「新機能」「変更点」「修正された問題」「既知の制限」に分け、内部チケット番号は削除してください。文書にない対応状況は追加しないでください。
障害報告書の整理
時系列の記録から、障害報告書の構造を作れます。
この障害対応メモを、「事象」「影響範囲」「検知」「暫定対応」「根本原因」「恒久対策」「未解決事項」に整理してください。原因が確定していない箇所は推測せず、
[調査中]と記載してください。
設計書やADRの再構成
設計理由が長くなった文書を、判断材料が見える形へ整理します。
この設計メモを、「背景」「要件」「検討した選択肢」「採用案」「採用理由」「欠点」「見直し条件」に再構成してください。技術用語と製品名は変更せず、根拠が書かれていない主張には
[根拠要確認]を付けてください。
ただし、WordのCopilotはコードを実行したり、テスト結果を検証したり、Gitリポジトリの状態を自動的に保証したりする機能ではありません。ソースコードの生成や検証はIDE、CI/CD、GitHub Copilotなどの開発環境で行い、Word for iPadでは説明文書の編集に役割を限定すると安全です。
失敗しやすいポイント
文書全体を一度に編集させる
「読みやすく直して」だけでは、変更してほしくない数値や表現まで変わる可能性があります。最初は選択範囲に限定し、結果を確認してから対象範囲を広げてください。
数値や固有名詞の維持を指示しない
生成AIは文章の流れを整える過程で、表現だけでなく具体的な値まで変更することがあります。「金額、日付、人名、製品名は変更しない」と明示し、適用後にも原文と比較します。Microsoftも生成結果が常に完全に正確とは限らず、利用者による確認が必要だと説明しています。(Microsoft Learn)
コメント付き文書をそのまま編集する
Copilotはコメントを追加・編集できず、コメントが付いた箇所を変更するとコメントが削除される場合があります。レビュー中の文書では、変更履歴を有効化し、別版を保存してから利用してください。(Microsoft GitHub)
Web検索を有効にしたまま機密文書を扱う
ファイル全体はBingへ送信されませんが、文書の内容から作られた検索語が送信される可能性があります。未発表の製品名、取引先名、買収案件、内部コード名などを含む文書では、Web検索を無効にしてください。(Microsoft Learn)
バージョン履歴が常に使えると思い込む
OneDriveやSharePointに保存された文書ではバージョン履歴を利用できますが、端末内だけに保存されたファイルでは同じ復旧手段を期待できません。重要文書は組織管理下のクラウド領域に保存し、編集前の版を確保します。(Microsoft GitHub)
Copilotが表示されないときの確認順
Wordを更新してもCopilotが表示されない場合は、次の順に確認すると原因を切り分けやすくなります。
- Word for iPadがVersion 2.109、Build 26051516以降か確認する。
- Microsoft 365 Copilotの権利が付与されたアカウントでサインインしているか確認する。
- 文書が読み取り専用ではなく、「文書の編集」が有効か確認する。
- Copilot Chatを開き、「+」から編集許可を有効にする。
- iOSのコンテンツ分析用接続エクスペリエンスが無効化されていないか確認する。
- 複数アカウントポリシーやテナント設定で利用が制限されていないか管理者へ確認する。
- Wordを更新後、アプリの再起動や再サインインを行う。
ライセンス、アプリバージョン、編集権限に問題がない場合は、管理者側の接続エクスペリエンスとCloud Policyを優先して確認してください。(Microsoft GitHub)
対応が必要かを判断する基準
| 組織の状況 | 対応要否 | 推奨する対応 |
|---|---|---|
| iPad利用者がおらず、Copilotも未導入 | 直ちに対応不要 | 今後の導入計画へ情報を追加する |
| Copilot利用者がiPadで一般文書を編集する | 対応推奨 | アプリ更新、簡易マニュアル、変更履歴を整備する |
| 顧客情報や未公開情報を扱う | 事前確認が必要 | Web検索、共有権限、秘密度ラベルを確認する |
| 契約書や承認文書を扱う | 限定導入が適切 | コメント保護、変更履歴、承認者レビューを必須にする |
| 国内処理や厳格なデータ所在地要件がある | 契約確認が必要 | 処理地域、Web検索、外部AIモデルの条件を精査する |
| 個人iPadや複数アカウントを許可している | ポリシー確認が必要 | 外部アカウントによるCopilot利用を制御する |
| 開発チームがWordで設計書を管理している | 活用余地あり | リリースノート、障害報告、設計文書から試す |
今回の更新で優先すべきなのは、全社一斉展開ではありません。まず対象となるiPad利用者を確認し、機密性の低い文書のコピーで動作を試します。そのうえで、Web検索、複数アカウント、共有権限、変更履歴、監査方針を決めてください。
Word for iPad Version 2.109以降のCopilot文書内共同作成は、移動中の下書きや文書整理を大幅に効率化できます。ただし、価値が高いのはAIへ編集を任せ切ることではなく、変更範囲と根拠を指定し、Wordの変更履歴やMicrosoft 365の管理機能を使って人が最終判断できる運用を作ることです。

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