Microsoft Edge 149でCopilot Chatポリシーが統一|変更点と管理者の移行手順

Microsoft Edge v149では、Microsoft 365 Copilot Chatの管理方法が、Copilot専用ポリシーを使う形に統一されました。結論として、拡張機能のブロック設定やサイドバーのポリシーを使ってCopilot Chatを制御していた組織は、設定の見直しが必要です。

v149以降は、Copilot Chatのアイコン表示をMicrosoft365CopilotChatIconEnabled、アドレスバーのCopilot候補をCopilotAddressBarSuggestionsEnabledで管理します。従来のExtensionSettingsやExtensionInstallBlocklistだけでは、Copilot Chatを意図した状態にできない可能性があります。(Microsoft)

目次

Microsoft Edge v149で何が変わるのか

Microsoft 365 Roadmap ID「561041」は、2026年6月9日に更新され、ステータスが「Launched」となりました。対象はMicrosoft EdgeとMicrosoft Copilot(Microsoft 365)で、一般提供、Worldwide(Standard Multi-Tenant)、Web向けの変更です。(Microsoft)

確認項目内容
Roadmap ID561041
更新日2026年6月9日
提供時期2026年6月
ステータスLaunched
対象製品Microsoft Edge、Microsoft Copilot(Microsoft 365)
対象環境Worldwide(Standard Multi-Tenant)
リリース段階一般提供
対象バージョンMicrosoft Edge v149

Microsoft Edge Stable v149の初回リリースは、2026年6月4日のバージョン149.0.4022.52です。6月9日には149.0.4022.62も公開されています。Edgeの更新は段階的に配信されるため、端末によって適用日が数日ずれる場合があります。(Microsoft Learn)

Copilot Chatのポリシーはどう変わるのか

変更の中心は、拡張機能やサイドバーの設定とCopilot Chatの制御を切り離し、専用ポリシーに役割を集約することです。

管理対象従来の運用例Edge v149以降の管理方法未構成時の動作
ツールバーのCopilot Chatアイコン拡張機能のブロック、サイドバー設定Microsoft365CopilotChatIconEnabledアイコンを表示し、ユーザーが表示・非表示を変更可能
アドレスバーのCopilot候補拡張機能ポリシーと連動CopilotAddressBarSuggestionsEnabled候補を表示
一般的な拡張機能ExtensionSettings、ExtensionInstallBlocklist引き続き既存ポリシーで管理各ポリシーの設定に従う
サイドバー全体HubsSidebarEnabledなど引き続きサイドバー全体の管理に使用ユーザー設定に従う

ExtensionSettingsやExtensionInstallBlocklistは、通常の拡張機能を管理するポリシーとしては引き続き有効です。ただし、Edge v149以降はCopilotのツールバー表示を制御する目的では使用できません。(Microsoft Learn)

Microsoft365CopilotChatIconEnabled

Microsoft365CopilotChatIconEnabledは、Microsoft Edge for BusinessのツールバーにMicrosoft 365 Copilot Chatを表示するかどうかを制御します。

設定値動作
有効Copilot Chatアイコンを表示する
無効Copilot Chatアイコンを表示しない
未構成アイコンを表示し、ユーザーが設定画面で表示・非表示を変更できる

このポリシーはWindowsとmacOSのEdge v139以降で利用できます。Microsoft Entra IDの職場または学校アカウントでサインインしたEdgeプロファイルが対象で、Microsoft 365 Copilotライセンスの有無を問いません。個人用Microsoftアカウントでサインインしたプロファイルには適用されません。(Microsoft Learn)

なお、このポリシー自体はv149で新設されたものではありません。以前から提供されていましたが、v149でCopilot Chatを管理する標準的なポリシーとして明確化された点が重要です。

CopilotAddressBarSuggestionsEnabled

CopilotAddressBarSuggestionsEnabledは、アドレスバーにCopilot Chatの候補を表示するかどうかを管理する、Edge v149の新しいポリシーです。

設定値動作
有効Copilot Chatの候補を表示する
無効Copilot Chatの候補を表示しない
未構成Copilot Chatの候補を表示する

WindowsとmacOSのEdge v149以降が対象です。動的なポリシー更新とプロファイル単位の適用に対応していますが、推奨ポリシーとしては設定できません。(Microsoft Learn)

影響を受ける組織とユーザー

特に対応が必要なのは、次のような組織です。

  • ExtensionSettingsのワイルドカード「*」で拡張機能を一括ブロックし、Copilot Chatも非表示になることを期待していた
  • ExtensionInstallBlocklistでCopilot関連の拡張機能をブロックしていた
  • HubsSidebarEnabledやサイドバーのURLブロックリストでCopilotを制御していた
  • Edge v149を全社展開する予定がある
  • Copilot Chatの表示方針をユーザー任せにしたくない

一般ユーザー側では、アップデート後にCopilotアイコンやアドレスバーの候補が再び表示される可能性があります。これはライセンスが自動追加されたのではなく、管理ポリシーの適用関係が変わったことによる表示上の変化です。

AndroidとiOSは、今回使用する2つのデスクトップ向けポリシーの対象外です。(Microsoft Learn)

管理者が行う設定確認と移行手順

Edgeのバージョンを確認する

対象端末で、アドレスバーに次の文字列を入力します。

edge://version

Microsoft Edgeの欄が149以降であることを確認してください。アドレスバー候補の専用ポリシーはv149未満では利用できません。

現在適用されているポリシーを調べる

次のページを開きます。

edge://policy

検索欄で、以下のポリシーを確認します。

Microsoft365CopilotChatIconEnabled
CopilotAddressBarSuggestionsEnabled
ExtensionSettings
ExtensionInstallBlocklist
HubsSidebarEnabled
EdgeSidebarAppUrlHostBlockList

ポリシーを変更した後は「ポリシーの再読み込み」を実行し、値とステータスを確認します。Active Directoryのグループポリシーを使用している場合は、必要に応じて次のコマンドで更新できます。

gpupdate /force

Microsoftは、適用されたEdgeポリシーの確認にedge://policyを使用するよう案内しています。(Microsoft Learn)

組織としての表示方針を決める

設定前に、Copilot Chatをどのように見せたいかを決定します。

組織の方針Microsoft365CopilotChatIconEnabledCopilotAddressBarSuggestionsEnabled
アイコンと候補を表示する有効有効
アイコンと候補を非表示にする無効無効
アイコンだけ非表示にする無効有効または未構成
アイコン表示をユーザーに任せる未構成組織の方針に合わせる
候補だけ非表示にする有効または未構成無効

「Copilotを全面的に禁止したい」のか、「Edge上の入口だけを非表示にしたい」のかを分けて考えることが重要です。

グループポリシーで設定する

Active Directoryのグループポリシーを使用する場合は、最新のMicrosoft Edgeポリシーテンプレートを導入します。特にCopilotAddressBarSuggestionsEnabledはv149で追加されたため、古いmsedge.admxでは設定項目が表示されません。

設定場所は次のとおりです。

コンピューターの構成 または ユーザーの構成
  └ 管理用テンプレート
     └ Microsoft Edge

設定するポリシー名は次の2つです。

Control whether Microsoft 365 Copilot Chat shows in the Microsoft Edge for Business toolbar
Enable Copilot address bar suggestions

Microsoftは、Edge用のmsedge.admxと更新管理用のmsedgeupdate.admxを分けて提供しています。今回更新するのは、ブラウザー設定を管理するmsedge.admx側です。(Microsoft Learn)

Microsoft Intuneで設定する

Microsoft Intuneでは、設定カタログからEdgeポリシーを構成できます。

  1. Intune管理センターで「デバイス」を開く
  2. 「構成」から新しいポリシーを作成する
  3. プラットフォームに「Windows 10以降」を選択する
  4. プロファイルの種類に「設定カタログ」を選択する
  5. 設定の検索欄でポリシー名を検索する
  6. Microsoft Entra IDのテストグループに割り当てる
  7. 動作確認後に対象を広げる

Intuneの設定カタログは、グループポリシーと同様にEdgeの設定を強制できます。いきなり全社展開せず、数名から数十名程度のパイロットグループで確認するのが安全です。(Microsoft Learn)

Microsoft 365管理センターでは、「Copilot」→「設定」→「ユーザーアクセス」→「Copilot in Edge」からMicrosoft Edgeの構成ポリシーへ移動できます。直接開く場合は「設定」→「Microsoft Edge」→「構成ポリシー」を使用します。(Microsoft Learn)

適用結果を確認する

テストユーザーで次の項目を確認します。

  • Edgeがv149以降になっているか
  • edge://policyに2つの専用ポリシーが表示されるか
  • ポリシーのステータスにエラーや競合がないか
  • ツールバーのCopilotアイコンが意図どおりか
  • アドレスバーにCopilot候補が表示されるか
  • Microsoft Entra IDの業務用プロファイルでテストしているか
  • ライセンスあり・なしの両ユーザーで結果が同じか

ポリシーは動的更新に対応していますが、反映確認時にはEdgeの再起動も行うと切り分けがしやすくなります。

移行で失敗しやすいポイント

拡張機能のワイルドカード設定を削除しない

Copilot Chatに効かなくなったからといって、ExtensionSettingsやExtensionInstallBlocklistの「*」を安易に削除してはいけません。

これらの設定は、未承認の通常拡張機能をブロックする重要なセキュリティ対策である可能性があります。既存の拡張機能管理は維持したまま、Copilot専用ポリシーを追加してください。

アイコンの非表示をアクセス禁止と考えない

Microsoft365CopilotChatIconEnabledが制御するのは、Edge for BusinessのツールバーにあるCopilot Chatアイコンです。無効にしても、Microsoft 365 Copilotアプリ、Web、Outlook、Teamsなど、別の入口まで自動的に禁止されるわけではありません。

Copilot Chat自体へのアクセスを制限する場合は、Microsoft 365管理センターの統合アプリやTeamsのアプリポリシーなど、各提供面の管理設定も確認する必要があります。Microsoftは、Copilot Chatに複数のアクセス経路があることを明示しています。(Microsoft Learn)

サイドバーポリシーとの役割を混同しない

HubsSidebarEnabledは、Edgeのサイドバー全体を表示するかどうかを管理するポリシーです。一方、Copilotのツールバー表示はMicrosoft365CopilotChatIconEnabledで管理します。

サイドバーを非表示にする組織でも、Copilot固有の状態を明確にするため、専用ポリシーを明示的に設定しておく方が管理しやすくなります。(Microsoft Learn)

個人用プロファイルでテストしない

今回のポリシーは、Microsoft Entra IDでサインインしたEdgeプロファイルを対象としています。個人用Microsoftアカウントや未サインインのプロファイルで確認すると、管理者が想定した結果にならない場合があります。

共有端末で業務用と個人用の複数プロファイルを使用している場合は、プロファイルごとに動作を確認してください。

料金・期限・更新で確認すべきこと

項目確認結果
追加料金今回のポリシー変更自体に追加料金の記載はない
ライセンスアイコンポリシーはMicrosoft 365 Copilotのライセンスあり・なしの両ユーザーが対象
移行期限明示的な期限は案内されていない
実質的な対応時期Edge v149を組織に展開する前後
ユーザーデータ移行不要
必要な更新Edge v149、最新のADMXまたはIntune設定カタログ

Microsoft 365 Copilot Chatの企業データ保護は追加料金なしで提供されています。ただし、Microsoft 365 Copilotの有料ライセンスで提供される機能や従量課金サービスは別扱いです。今回のポリシー統一によって、自動的に有料契約へ移行したり、新しい料金が発生したりするわけではありません。(Microsoft Learn)

明確な移行期限は設定されていませんが、Roadmap上ではすでに「Launched」です。Edge v149の展開後にアイコンが再表示されてから対応するのではなく、既存ポリシーの棚卸しを先に行うのが安全です。

今すぐ確認すべきこと

まずedge://policyで、Copilot Chatを拡張機能やサイドバーの設定だけで制御していないか確認してください。

そのうえで、組織の方針に合わせて次の2つを明示的に設定します。

Microsoft365CopilotChatIconEnabled
CopilotAddressBarSuggestionsEnabled

最も重要なのは、「拡張機能をブロックしているからCopilot Chatも無効になっているはず」と判断しないことです。Edge v149では、Copilot Chat、通常の拡張機能、サイドバーをそれぞれ別の管理対象として整理し、専用ポリシーで意図を明確にする必要があります。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

コメント

コメントする

目次