Microsoft EdgeのCopilot New Tab Pageとは?変更点・影響範囲・管理者の確認ポイント

Microsoft Edgeの「Copilot New Tab Page」は、新しいタブページをCopilot中心の作業入口に変える更新です。検索、チャット、Web探索を1つの検索ボックスから始められ、Copilotの提案アクションや業務コンテンツ、ニュース、アクティビティを新しいタブ上で確認できるようになります。

管理者がまず押さえるべき結論は、全ユーザーの新しいタブが突然強制的に変わる更新ではないという点です。Microsoft Edge for BusinessでCopilot New Tab Pageを有効化したユーザーや、管理ポリシーの対象になったユーザーが主な影響対象です。2026年5月8日に公開または更新されたMicrosoft 365 Roadmapの情報では、一般提供はMay CY2026、プレビューはNovember CY2025とされています。ただし、Microsoft 365 Roadmapのリリース日や内容は変更される可能性があるため、展開前には最新の公式情報を確認する必要があります。(microsoft.com)

目次

Microsoft Edge: Copilot New Tab Pageとは

Microsoft Edge: Copilot New Tab Pageは、Microsoft Edge for Businessの新しいタブページにCopilotを組み込む機能です。従来の新しいタブページは、検索ボックス、クイックリンク、ニュースフィードなどを中心に構成されていました。今回の更新では、そこにCopilotを使ったチャット、提案、業務コンテンツへのアクセスが加わります。

公式ドキュメントでは、Copilot New Tab Pageは検索とチャットを1つの入力ボックスにまとめ、関連ファイル、予定表イベント、Copilotプロンプトなどへ素早くアクセスできるパーソナライズカードを表示すると説明されています。Microsoft 365 Copilotライセンスがないユーザーでは、Copilot Prompt Cardの内容の関連性が限定される可能性があります。(Microsoft Learn)

つまり、単なるデザイン変更ではなく、ブラウザの新しいタブを「検索の入口」から「仕事を始める入口」に近づける更新です。

項目内容
対象サービスMicrosoft Edge / Microsoft Edge for Business
Roadmap ID558256
機能名Microsoft Edge: Copilot New Tab Page
主な変更検索、チャット、Web探索を1つの検索ボックスに集約
追加される体験Copilotの提案アクション、業務コンテンツ、個人化されたニュースやアクティビティ
Preview dateNovember CY2025
GA dateMay CY2026
管理の中心Edge management service、Intune、ADMXポリシー

何が変わるのか

Copilot New Tab Pageで最も大きく変わるのは、新しいタブを開いた直後の行動です。

従来は「検索する」「URLを入力する」「ブックマークやクイックリンクから開く」といった操作が中心でした。Copilot New Tab Pageでは、検索ボックスがCopilotへの質問や業務コンテンツの探索にも使えるようになり、ユーザーは次のような行動を新しいタブから始められます。

  • Web検索をする
  • Microsoft 365 Copilotに質問する
  • 関連ファイルや予定表イベントを確認する
  • Copilotが提案するプロンプトから作業を始める
  • WorkフィードやDiscoverフィードで業務情報やニュースを確認する

Edge management serviceの公式手順では、有効化後のユーザーにはWork Cards、Microsoft 365アプリへ移動するアプリランチャー、ピン留めされたクイックリンク、更新されたテーマ設定が表示されるとされています。また、検索ボックスからサイト移動、Web検索、Microsoft 365 Copilotへのクエリ送信ができるようになります。(Microsoft Learn)

利用者への影響

利用者にとってのメリットは、作業開始までの移動が減ることです。たとえば、朝一番にEdgeを開いたときに、予定表、最近使ったファイル、関連する業務カード、Copilotへの質問を同じ画面から扱えるようになります。

特に効果が出やすいのは、次のようなユーザーです。

利用シーン期待できる効果
会議前の準備関連ファイルや予定表を新しいタブから確認しやすくなる
調査作業検索とCopilotへの質問を同じ入口から始められる
定型業務Copilotの提案プロンプトを使って文章作成や要約に入りやすくなる
Microsoft 365中心の業務Word、Excel、PowerPoint、Outlookなどへの導線がまとまりやすい

一方で、利用者が戸惑いやすい点もあります。新しいタブページは毎日目にする画面のため、見た目や導線が変わると「Edgeの設定が勝手に変わった」「検索画面が変わって使いづらい」と感じるユーザーが出る可能性があります。

展開時は、機能の説明よりも先に、次の3点を伝えると問い合わせを減らしやすくなります。

  • 新しいタブにCopilot関連の入力欄や業務カードが表示されること
  • 従来どおりURL入力やWeb検索もできること
  • 表示内容はライセンスや組織の設定によって異なること

管理者が確認すべき影響範囲

管理者が最初に確認すべきなのは、誰に対してCopilot New Tab Pageを有効化するかです。

公式ドキュメントでは、この機能はCopilot New Tab Pageが有効になっているMicrosoft Edge利用組織に適用され、有効化されていないユーザーでは既存の新しいタブページの動作と関連ポリシーは変わらないと説明されています。(Microsoft Learn)

また、CopilotNewTabPageEnabledポリシーはMicrosoft Edge for BusinessのCopilot New Tab Pageの可用性を構成するポリシーで、Microsoft Entra IDプロファイルにのみ適用されます。Microsoftアカウントの個人用プロファイルには適用されません。(Microsoft Learn)

確認項目判断基準対応
対象プロファイルMicrosoft Entra IDでサインインしたEdge for Businessか個人用MSAプロファイルと混同しない
対象ユーザー全社展開か、部門単位か、検証グループかまずIT部門やCopilot利用部門でパイロット展開する
CopilotライセンスMicrosoft 365 Copilotの有無ライセンスなしユーザーの表示差を事前に確認する
既存の新しいタブ設定クイックリンク、企業ロゴ、背景、ニュース表示などCopilot New Tab Pageで対応するポリシーを再確認する
問い合わせ対応「新しいタブが変わった」という問い合わせが想定されるか社内FAQやヘルプデスク向け説明を準備する

設定・展開で重要なポリシー

Copilot New Tab Pageの中心となるポリシーは、CopilotNewTabPageEnabledです。Microsoft Edgeバージョン148以降でサポートされ、Windows、macOS、Android、iOSに対応します。ポリシーを有効にするとCopilot New Tab Pageがオンになり、無効または未構成の場合はオフになります。ただし、未構成の場合、ユーザーは設定からオンにできます。(Microsoft Learn)

新しいタブページのフィード制御では、ConfigureNTPFeedTabVisibilityとSetNTPDefaultFeedTabも重要です。ConfigureNTPFeedTabVisibilityはWorkタブとDiscoverタブの表示を制御し、既定では両方が有効です。Workのみ、Discoverのみの表示にもできます。(Microsoft Learn)

SetNTPDefaultFeedTabは、WorkとDiscoverの両方が表示される場合に、どちらを既定タブにするかを設定します。未構成またはWork指定の場合はWorkが既定になり、Discoverを指定するとDiscoverが既定になります。(Microsoft Learn)

ポリシー目的実務上の使いどころ
CopilotNewTabPageEnabledCopilot New Tab Pageの有効・無効を制御検証グループや特定部門への段階展開
ConfigureNTPFeedTabVisibilityWork / Discoverフィードの表示を制御業務利用を優先したい場合はWorkのみ表示を検討
SetNTPDefaultFeedTab既定で開くフィードタブを指定業務情報を最初に見せたい場合はWorkを既定にする
NewTabPageAppLauncherEnabledアプリランチャー表示の制御Microsoft 365アプリへの導線を管理
NewTabPageAllowedBackgroundTypes背景タイプの制御組織の標準デザインや視認性を保つ

注意したいのは、従来の新しいタブページ向けポリシーがすべて同じように効くわけではない点です。公式ドキュメントでは、Copilot New Tab Pageに対して一部の新しいタブページポリシーは自動的にサポートされる一方、古くなったものや未対応のものもあると説明されています。たとえば、NewTabPageContentEnabledはCopilot New Tab Pageの未対応ポリシーとして挙げられています。(Microsoft Learn)

Edge management serviceで有効化する流れ

管理者がEdge management serviceから設定する場合は、Microsoft 365管理センター内のEdge management serviceを使います。公式手順では、事前に対象ユーザーを含むMicrosoft Entraグループを用意し、Global adminまたはEdge admin権限を持つアカウントでサインインすることが前提とされています。(Microsoft Learn)

実務では、いきなり全社に適用するよりも、次の順序で進めるのが安全です。

手順作業内容確認ポイント
1検証用のMicrosoft Entraグループを作成IT部門、ヘルプデスク、Copilot利用者を少人数含める
2Edge management serviceのCopilotタブで設定Copilot New Tab PageをEnabledにする
3既存または新規の構成ポリシーに割り当て全ユーザーではなく検証グループから開始する
4対象端末でポリシー反映を確認edge://policyでCopilotNewTabPageEnabledがTRUEか確認
5新しいタブを開いて表示を確認Work Cards、検索ボックス、クイックリンク、フィード表示を確認
6問い合わせ内容を整理全社展開前にFAQと社内案内を修正する

公式手順では、構成プロファイルの更新が対象デバイスにダウンロードされるまで最大90分かかる可能性があります。検証時はedge://policyでReload Policiesを実行し、CopilotNewTabPageEnabledがTRUEになっているか確認してからブラウザーを再起動します。(Microsoft Learn)

開発者・社内システム担当者が見るべきポイント

Copilot New Tab Pageは、基本的にはWebアプリケーションのコード移行を求める更新ではありません。しかし、社内ポータル、ブラウザ拡張、検索導線、新しいタブのカスタマイズに関わっている開発者や情シス担当者は、影響を確認しておくべきです。

特に確認したいのは、次の3点です。

新しいタブを社内ポータル代わりに使っていないか

組織によっては、Edgeの新しいタブページに企業ロゴ、クイックリンク、業務ポータルへの導線を設定している場合があります。Copilot New Tab Pageでは一部の既存ポリシーがサポートされますが、すべてが従来どおりとは限りません。

社内ポータルへの導線を新しいタブに強く依存している場合は、検証グループで次を確認してください。

  • 重要なクイックリンクが表示されるか
  • アプリランチャーや業務カードに埋もれて見つけにくくならないか
  • 企業ロゴや背景設定が意図どおり表示されるか
  • Discoverフィードを表示しても業務導線の邪魔にならないか

ブラウザ拡張や新しいタブ拡張との競合

独自のブラウザ拡張で新しいタブページを差し替えている場合、Copilot New Tab Pageの有効化によってユーザー体験が変わる可能性があります。拡張機能側の仕様、Edgeポリシー、対象プロファイルの優先関係を検証する必要があります。

特に、営業部門向けポータル、コールセンター向けランチャー、社内ナレッジ検索などを新しいタブ起点で提供している組織では、単に「Copilotをオンにする」だけでなく、既存業務フローとの整合性を見ることが重要です。

Copilot関連機能との混同

Copilot New Tab Pageと、Edgeの他のCopilot機能は分けて考える必要があります。たとえばAllowBrowsingWithCopilotは、EdgeでのBrowsing with Copilotの可用性を制御する別のポリシーです。この機能はユーザーが明示的に呼び出すもので、自動的に呼び出されるわけではありません。また、許可リストに指定されたドメインでのみ利用でき、Microsoft 365 Copilotの有効なサブスクリプションが必要です。(Microsoft Learn)

「新しいタブページのCopilot化」と「閲覧中ページに対するCopilot利用」は、展開判断、セキュリティ確認、ユーザー説明を分けて整理しましょう。

展開前に決めておきたい運用ルール

Copilot New Tab Pageは便利な機能ですが、新しいタブは利用頻度が高いため、小さな違和感でも問い合わせにつながります。展開前に、次のルールを決めておくと運用が安定します。

決めること推奨される考え方
展開単位まず検証グループ、次にCopilot利用部門、最後に全社の順で進める
Work / Discover表示業務集中を優先するならWork中心。ニュース閲覧を許容するならDiscoverも検証する
ユーザーによるオン・オフ組織標準を固定するか、ユーザー選択を許可するかを決める
ライセンス差の説明Copilotライセンスの有無で表示内容が変わる可能性を明記する
ヘルプデスク対応「元に戻したい」「カードが少ない」「ニュースを消したい」への回答を準備する

特に失敗しやすいのは、検証を管理者の端末だけで済ませてしまうことです。Copilot New Tab Pageは、ライセンス、プロファイル、グループ割り当て、既存ポリシーによって見え方が変わります。管理者、一般ユーザー、Copilotライセンスあり、ライセンスなしの複数パターンで確認してください。

よくある疑問

新しいタブページは自動的に全員変わるのか

Copilot New Tab Pageが有効になっていないユーザーでは、既存の新しいタブページの動作と関連ポリシーは変わらないとされています。管理者がポリシーで有効化する場合や、ユーザーが設定から有効化する場合に影響が出ます。(Microsoft Learn)

Microsoft 365 Copilotライセンスがないユーザーでも表示されるのか

表示自体や一部の体験は可能ですが、Microsoft 365 CopilotライセンスがないユーザーではCopilot Prompt Cardの内容の関連性が限定される可能性があります。展開前に、ライセンスなしユーザーの実画面を確認しておくと、問い合わせ対応がしやすくなります。(Microsoft Learn)

既存の新しいタブページポリシーはそのまま使えるのか

一部はサポートされますが、すべてではありません。公式ドキュメントでは、Copilot New Tab Pageに対する対応ポリシーと未対応ポリシーが整理されています。特にNewTabPageContentEnabledなど、従来の新しいタブ制御で使われるポリシーがそのまま期待どおりに効くとは限らないため、検証が必要です。(Microsoft Learn)

まず管理者がやるべきこと

Microsoft Edge: Copilot New Tab Pageは、Edgeの新しいタブをCopilotと業務コンテンツの入口に変える更新です。検索、チャット、Web探索、関連ファイル、予定表、提案プロンプトをまとめて扱えるため、Microsoft 365を日常的に使う組織では作業開始を速くできる可能性があります。

一方で、新しいタブページは全ユーザーが毎日使う画面です。展開を急ぐより、対象ユーザー、ライセンス差、既存ポリシー、Work / Discoverフィードの扱いを整理してから進める方が安全です。

最初に行うべきことは、次の3つです。

  1. CopilotNewTabPageEnabledを使う対象グループを決める
  2. 検証端末でedge://policyと実際の新しいタブ表示を確認する
  3. ユーザー向けに「何が変わるか」「従来どおりできること」「問い合わせ先」を短く案内する

この3点を済ませてから段階展開すれば、Copilot New Tab Pageを単なるUI変更ではなく、業務開始の効率化につながる機能として導入しやすくなります。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

コメント

コメントする

目次