Microsoft Edgeの新アップデート解説|Copilot強化と管理者が確認すべき設定

Microsoft Edgeの「New updates to Edge across desktop and mobile」は、単なる画面変更ではなく、Copilotをデスクトップ版とモバイル版Edgeの中に深く組み込むアップデートです。結論から言うと、利用者はタブ横断の比較、閲覧履歴を踏まえた回答、音声・画面共有を使った支援、新しいタブページからの作業再開がしやすくなります。一方で、企業や学校の管理者は、Copilotの表示可否、ページ内容へのアクセス、新しいタブページ、閲覧履歴の利用、モバイル展開の範囲を事前に確認しておく必要があります。(Windows Blog)

目次

Microsoft Edgeの「New updates to Edge across desktop and mobile」で何が変わるのか

今回のアップデートの中心は、Microsoft Edge上でCopilotを「別のアプリ」ではなく「ブラウザー操作の流れの中で使う機能」に近づけることです。公式ブログでは、デスクトップ版Edgeで使われていたCopilot体験をモバイル版Edgeにも広げ、さらに新しい生産性向上機能をデスクトップ版に追加すると説明されています。(Windows Blog)

特に重要なのは、次の5点です。

変更点内容利用者への影響管理者が見るべきポイント
Copilotのタブ横断利用開いている複数タブの情報を踏まえてCopilotに比較・要約を依頼できる旅行、調査、購買比較、資料作成の下調べが短縮されるページ内容や閲覧コンテキストの共有を許可するか
モバイル版Edgeへの拡大EdgeモバイルアプリでもCopilot体験が利用可能に外出先でもブラウザー内で調査や判断を継続しやすいiOS/Androidの管理ポリシー、アプリ保護ポリシーとの整合性
新しいタブページ検索、チャット、ブラウジングの入口を統合新しいタブからCopilotを使った作業開始がしやすいCopilotNewTabPageEnabled、フィード表示、既存NTP設定
Journeys閲覧履歴をトピック単位に整理し、作業再開を支援途中で止まった調査や比較を再開しやすい利用可能地域・言語と履歴利用の説明
Copilot Modeの廃止Copilot Modeは終了し、機能はEdge内に直接組み込まれる方向へユーザー体験が通常のEdge設定に統合される旧モード前提の案内・社内手順の更新

このアップデートは、Edgeを「Webページを見るブラウザー」から「Web上の情報を集め、比較し、次の行動につなげる作業環境」に近づけるものです。ただし、日本国内の利用者や企業環境では、すべての機能が同時に表示されるとは限りません。公式情報でも、Journeysの提供地域、Writing assistant、Podcastsなどには英語市場や米国限定の条件が記載されています。(Windows Blog)

利用者向けの主な変更点

複数タブをまたいでCopilotに比較・整理を頼める

今回のMicrosoft Edgeアップデートで最も分かりやすい変化は、Copilotが複数の開いているタブをもとに回答できるようになる点です。たとえば、ホテル予約サイト、地図、レビュー記事、航空券ページを開いた状態で「この候補の中で家族旅行に向いているものを比較して」と尋ねるような使い方が想定されます。

従来は、ユーザーが各タブの情報を読み、必要な情報をコピーし、Copilotに貼り付ける必要がありました。タブ横断のコンテキスト利用が有効になると、この手間を減らせます。公式ブログでも、Copilotが開いているタブを比較し、重要な情報を表面化し、判断を助ける機能として説明されています。(Windows Blog)

ただし、業務利用では「便利だから全面的に有効化する」では不十分です。社内ポータル、顧客情報、契約書、未公開資料などをブラウザーで扱う組織では、Copilotがページ内容へアクセスできる範囲を明確にしておく必要があります。

閲覧履歴や過去チャットを踏まえた回答が増える

Copilotは、ユーザーの許可に基づき、閲覧履歴や過去のチャットを使って、より文脈に合った回答を返す方向に強化されています。公式ブログでは、買い物の続き、数日前に始めたリサーチ、過去チャットを踏まえた支援などが例として挙げられています。(Windows Blog)

この機能は個人ユーザーには便利ですが、組織では説明責任が重要です。特に、次のようなユーザーから問い合わせが出やすくなります。

  • 「Copilotはどの履歴を見ているのか」
  • 「社内サイトの閲覧履歴も使われるのか」
  • 「個人アカウントと職場アカウントで扱いは違うのか」
  • 「履歴利用をオフにできるのか」

管理者は、Edgeの設定画面、Microsoft 365管理センター、グループポリシー、Intuneなど、どこで何を制御しているかを整理してから展開するべきです。

VoiceとVisionで画面を見せながら相談できる

VoiceとVisionは、ユーザーが画面を共有しながら音声でCopilotに質問できる機能です。たとえば、Webページ上の複雑な説明を見ながら「この設定の意味を教えて」「この画面で次に何を押せばよいか整理して」といった使い方ができます。公式ブログでは、Copilotが聞いている、見ている、操作している状態をユーザーが分かるように視覚的な手がかりを表示すると説明されています。(Windows Blog)

社内展開では、ヘルプデスク業務や学習支援に役立つ可能性があります。一方で、機密情報が映る画面、顧客データを扱うWebアプリ、医療・金融・人事情報を含む業務画面では、利用ルールを先に決めておくことが欠かせません。

新しいタブページがCopilot中心に変わる

Edgeの新しいタブページは、検索、チャット、Webナビゲーションを1つの入口にまとめる方向で刷新されています。Microsoft Edgeのリリースノートでも、Copilot New Tab Pageは検索・チャット・Web探索を1つの検索ボックスから行える機能として説明され、管理者はCopilotNewTabPageEnabledポリシーで可用性を制御できるとされています。(Microsoft Learn)

ここで注意したいのは、新しいタブページはユーザーの利用体験に大きく影響することです。ブラウザーを開くたびに最初に目にする画面が変わるため、社内で固定リンク、検索エンジン、ニュース表示、Microsoft 365の作業カードを管理している場合は、既存設定との競合を確認する必要があります。

管理者が最初に確認すべき設定

Copilotを表示するか、使わせるか、ページ内容を読ませるかを分けて考える

Microsoft EdgeのCopilot管理では、「Copilotの入口を表示するか」と「Copilotにページ内容を利用させるか」を分けて考えることが重要です。アイコン表示を許可していても、ページコンテキストの利用は別のポリシーで管理されます。

確認項目関連ポリシー・設定実務上の判断基準
EdgeでCopilotを利用できるかEdgeCopilotEnabledなどモバイルを含めてCopilot利用を許可するか
ツールバーにCopilotを表示するかMicrosoft365CopilotChatIconEnabledユーザーに入口を明示するか、設定で任せるか
サイドバー全体を表示するかHubsSidebarEnabledCopilotだけでなくサイドバーアプリ全体への影響を確認
ページ内容へのアクセスを許可するかEdgeEntraCopilotPageContext、CopilotPageContext社内ページ、PDF、業務アプリを扱う場合は特に慎重に判断
新しいタブページを有効化するかCopilotNewTabPageEnabled既存の新規タブ運用、社内ポータル、検索設定との整合性

EdgeEntraCopilotPageContextは、EntraアカウントでサインインしているユーザーがEdgeのサイドペインでCopilotを使う場合に、ページ内容へアクセスできるかを制御します。Microsoftのドキュメントでは、ページ要約やコンテキストに応じた質問に関係する設定であり、DLPで保護されたページではポリシーを有効にしていてもCopilotがページ内容にアクセスできないと説明されています。(Microsoft Learn)

また、HubsSidebarEnabledを無効にするとサイドバー全体が表示されなくなります。Edgeバージョン141以降では、ツールバー上のCopilot表示制御はMicrosoft365CopilotChatIconEnabledが中心になるため、古い運用手順のまま「サイドバーを消せばCopilotも制御できる」と単純化しないほうが安全です。(Microsoft Learn)

Copilot New Tab Pageは段階展開で検証する

CopilotNewTabPageEnabledは、Microsoft Edge for BusinessのCopilot新しいタブページを制御するポリシーです。対応バージョンはWindows、macOS、Android、iOSでEdge 148以降とされており、Entra IDプロファイルに適用されます。ポリシーを有効にするとCopilot新しいタブページがオンになり、無効または未構成の場合はオフになりますが、未構成時はユーザーが設定からオンにできる場合があります。(Microsoft Learn)

企業で展開する場合は、いきなり全社展開せず、次の順序で確認すると失敗しにくくなります。

手順確認内容失敗しやすいポイント
小規模グループで有効化IT部門、情報システム、パワーユーザーで表示を確認管理者端末だけで見て一般ユーザーの権限差を見落とす
既存NTP設定の棚卸し社内ポータル、検索プロバイダー、ニュース表示、クイックリンク既存の新規タブ運用と重複する
Work/Discoverフィードを確認業務フィードとニュース系フィードの表示範囲Discover表示が社内ポリシーに合わない
ユーザー向け案内を作成新しいタブの使い方、オフにできる範囲、問い合わせ先画面変更だけが先行し、問い合わせが増える
edge://policyで確認ポリシーが実際に適用されているかIntune、GPO、Edge管理サービスの優先順位を見誤る

Microsoftの手順では、Edge管理サービスからCopilot新しいタブページを有効化し、対象ユーザーのEdgeでedge://policyを開いてCopilotNewTabPageEnabledがTRUEになっているか確認する流れが示されています。構成プロファイルの更新が端末へ反映されるまで時間がかかる場合があるため、検証時はポリシーの再読み込みとブラウザー再起動も含めて確認しましょう。(Microsoft Learn)

WorkとDiscoverフィードの表示を決める

Copilot新しいタブページでは、WorkフィードとDiscoverフィードの表示制御も重要です。ConfigureNTPFeedTabVisibilityでは、WorkとDiscoverの両方を表示する、Workのみ表示する、Discoverのみ表示する、といった設定ができます。既定では両方のタブが有効とされています。(Microsoft Learn)

日本企業の業務端末では、まずWorkフィード中心で検証するのが現実的です。Discoverフィードはニュースや外部コンテンツの入口になるため、業務集中、情報管理、教育機関での利用方針に合うかを確認してください。両方を表示する場合は、SetNTPDefaultFeedTabで既定表示をWorkまたはDiscoverに設定できます。(Microsoft Learn)

Copilot Mode廃止による移行上の注意点

公式ブログでは、今回の更新の一部としてCopilot Modeを廃止し、便利な機能をEdgeに直接組み込むと説明されています。既存のCopilot ModeユーザーはCopilot in Edge Previewを通じて新機能への優先アクセスを受ける一方、Copilot ActionsはEdgeデスクトップの「Browse with Copilot」として扱われ、対象は米国のMicrosoft 365 Premiumサブスクライバーなどに限定されています。(Windows Blog)

管理者が注意すべき点は、社内マニュアルや研修資料で「Copilot Modeをオンにする」と案内している場合です。今後は、Copilot Modeという名称ではなく、Edgeの設定、Copilotアイコン、新しいタブページ、サイドペイン、ページコンテキストの共有設定として説明し直す必要があります。

移行時は、次の3つを確認してください。

  • 旧Copilot Mode前提の社内FAQ、スクリーンショット、手順書を更新する
  • Copilot関連の問い合わせ先を、Microsoft 365 Copilot、Edge、個人向けMicrosoft Copilotで分ける
  • 「使えるユーザー」と「使えないユーザー」の差が、地域、ライセンス、プロファイル、ポリシーのどれによるものか切り分ける

特に、個人のMicrosoftアカウントと職場・学校のEntraアカウントでは、データ保護や管理ポリシーの扱いが異なります。Microsoft 365 Copilot Chat in Edgeは、Entraアカウントでサインインしたユーザーにエンタープライズデータ保護が適用され、サイドバー上部のシールドアイコンで確認できると説明されています。(Microsoft Learn)

Browse with Copilotを使う場合の注意点

Browse with Copilotは、ユーザーが明示的に呼び出したときにCopilotを使ったブラウジングを行う機能です。Microsoftのポリシードキュメントでは、AllowBrowsingWithCopilotを有効にしても、BrowsingWithCopilotAllowListにドメインが設定されていない場合は実質的に無効になると説明されています。また、この機能はアクティブなMicrosoft 365 Copilotサブスクリプションを持つユーザー向けです。(Microsoft Learn)

つまり、管理者は「機能をオンにする」だけではなく、「どのサイトで許可するか」まで設計する必要があります。

運用方針設定例向いているケース
特定サイトだけ許可BrowsingWithCopilotAllowListに社内ナレッジ、公開ドキュメント、学習サイトを登録機密情報の扱いを慎重にしたい企業
広く許可し一部を禁止AllowListに*、BlockListに機密系ドメインを登録利便性を重視しつつ一部サイトを制限したい場合
当面は無効AllowBrowsingWithCopilotを無効、またはAllowList未設定法務・セキュリティレビューが完了していない場合

BrowsingWithCopilotAllowListとBrowsingWithCopilotBlockListでは、HTTP/HTTPSのURLパターン、サブドメイン、ポートなどを指定できます。複数条件が一致する場合はより具体的な条件が優先され、ブロックリストは許可リストより優先されます。(Microsoft Learn)

実務では、いきなり全サイト許可にするより、社内で効果が出やすくリスクが低いサイトから始めるのが無難です。たとえば、公開済みの製品マニュアル、社内ヘルプセンター、学習用ポータル、公開ドキュメントサイトなどです。

開発者・Web担当者が確認すべきポイント

今回のMicrosoft Edgeアップデートは、WebサイトやWebアプリ開発者にも影響します。Copilotがページを要約したり、ユーザーが画面を見せながら質問したり、新しいタブページやサイドバーから作業を再開したりするため、Webページ側にも「AIに読まれる前提」の設計が求められます。

ページタイトルと見出しを分かりやすくする

Copilotがページ内容を整理する場合、ページタイトル、見出し、本文構造が分かりにくいと、ユーザーに返る要約や比較の質が落ちる可能性があります。SEOのためだけでなく、AI支援を受けるユーザーのためにも、次の点を見直してください。

  • ページタイトルに具体的な対象や用途を入れる
  • H2、H3を論理的な順序で使う
  • 重要な制約条件を本文の後半に埋もれさせない
  • 価格、対象バージョン、対応環境、注意点を表や箇条書きで整理する
  • 「詳しくはこちら」だけのリンクテキストを避ける

たとえば、社内システムの設定手順ページなら、「設定方法」ではなく「Microsoft Edgeで社内ポータルにログインできない場合の確認手順」のように、ページ単体で意味が伝わるタイトルにするほうが実用的です。

Copilotに見せたくない情報の置き場所を見直す

社内Webアプリやポータルでは、1画面に多くの情報を詰め込むことがあります。しかし、Copilotのページコンテキスト利用を許可する環境では、画面上に表示されている情報が質問の文脈として使われる可能性があります。

開発者やWeb担当者は、次のような設計を見直すべきです。

見直し対象リスク対策例
顧客情報と一般ヘルプが同一画面にあるヘルプ質問時に顧客情報も画面上に残るヘルプを別画面・別ペインに分離する
権限外の情報がDOM上に残る表示制御だけでは不十分になる場合があるサーバー側で権限に応じて出力を制限する
PDFや社内文書をブラウザーで開く要約対象になり得るDLP、ラベル、アクセス制御を確認する
入力欄に機密データが残るWriting支援や右クリック操作時の誤利用入力補助の対象画面を明確にする

Microsoftの説明では、Copilot Chat in Edgeはユーザーのプロンプトや同意に応じて関連データをCopilot Chatへ送る場合があり、ページコンテキスト利用時には閲覧セッションの文脈や過去会話が回答生成に使われることがあります。業務画面を作る側も、表示する情報の最小化を意識する必要があります。(Microsoft Learn)

モバイル展開で確認すべきこと

今回のアップデートでは、EdgeモバイルアプリにもCopilot体験が広がります。これは、リモートワーク、営業、現場業務、教育機関にとって便利な一方、管理の難易度も上がります。

特に確認すべきなのは次の項目です。

確認項目見るべき内容
アカウント種別個人MSAではなく、職場・学校のEntraアカウントで使わせるか
アプリ保護Intune MAM、DLP、クリップボード、ダウンロード制御との整合性
端末種別会社支給端末、BYOD、共有端末で同じ設定にしない
機能差デスクトップでは使えるがモバイルでは未対応のポリシーがある
地域・言語Journeysなど一部機能は提供地域が限定される

たとえばEdgeCopilotEnabledはAndroidとiOS向けにCopilot機能を制御するポリシーとして説明されています。一方、ページコンテキストやBrowse with Copilot関連の一部ポリシーはデスクトップ向けで、モバイルではサポートされないものがあります。(Microsoft Learn)

モバイル版Edgeを業務利用している組織では、デスクトップ版と同じ前提で展開せず、iOS/Androidごとに実際の表示、ポリシー適用、アカウント切り替え、データ保護の挙動を確認してください。

企業展開前のチェックリスト

Microsoft Edgeの今回のCopilot強化は、利用者にとっては便利な更新です。しかし管理者にとっては、AI機能、ブラウザー設定、Microsoft 365、Entra ID、Intune、DLPが重なる領域です。次の順で確認すると、導入後の混乱を抑えやすくなります。

展開前に必ず確認する項目

チェック項目確認方法判断の目安
Edgeのバージョンedge://version、管理ツール、更新リングEdge 148以降で新しいNTP関連を検証
適用ポリシーedge://policyGPO、MDM、Edge管理サービスの競合を確認
Copilotの入口ツールバー、サイドバー、新しいタブユーザーにどこから使わせるかを統一
ページコンテキストEdgeEntraCopilotPageContextなど機密ページで無効化が必要か判断
閲覧履歴連携ShareBrowsingHistoryWithCopilotSearchAllowed業務履歴の利用を許容するか確認
新しいタブページCopilotNewTabPageEnabled既存ポータルや検索設定と競合しないか
フィード表示ConfigureNTPFeedTabVisibility、SetNTPDefaultFeedTabWork中心か、Discoverも許可するか
ユーザー説明社内FAQ、研修、問い合わせ導線「何が見られるのか」を明文化

Edge管理サービスを使う場合、設定はクラウドに保存され、ユーザーがEdgeにサインインしていることでポリシーが適用されます。Microsoftのドキュメントでは、GPOやMDMで設定されたポリシーが競合する場合、Edge管理サービス側の設定より優先されると説明されています。ポリシーが期待どおり反映されない場合は、まずedge://policyで適用元を確認しましょう。(Microsoft Learn)

よくあるトラブルと対処法

Copilotが表示されない

まず確認するのは、アカウント、ライセンス、地域、Edgeバージョン、ポリシーです。職場・学校アカウントでサインインしていない場合、期待するMicrosoft 365 Copilot Chatの体験にならないことがあります。また、サイドバー全体を無効化している場合、Copilotの入口も見えなくなる可能性があります。

確認順は次のとおりです。

  1. EdgeにEntraアカウントでサインインしているか
  2. edge://policyでCopilot関連ポリシーが適用されているか
  3. HubsSidebarEnabledでサイドバーが無効化されていないか
  4. Microsoft365CopilotChatIconEnabledでツールバー表示が制御されていないか
  5. 対象機能が日本、対象言語、対象ライセンスで提供されているか

新しいタブページが想定と違う

Copilot新しいタブページが表示されない場合は、CopilotNewTabPageEnabledの適用状況を確認します。表示されているが内容が想定と違う場合は、Work/Discoverフィード、Microsoft 365 Copilotライセンス、Work Cardsの表示、ユーザー側の設定変更を確認してください。

Microsoftのドキュメントでは、Microsoft 365 CopilotライセンスがないユーザーはCopilot Prompt Cardの内容の関連性が限定される可能性があると説明されています。ライセンス有無による画面差は、社内問い合わせの原因になりやすいポイントです。(Microsoft Learn)

Browse with Copilotを有効にしたのに使えない

AllowBrowsingWithCopilotだけを有効にしても、AllowListに対象ドメインが入っていないと実質的に使えません。許可リスト、ブロックリスト、対象ユーザーのMicrosoft 365 Copilotサブスクリプション、Windows/macOSの対応バージョンを確認してください。(Microsoft Learn)

ユーザーから「履歴を見られているのか」と聞かれる

曖昧に「安全です」と答えるのではなく、何がどの条件で使われるかを説明する必要があります。たとえば、ページコンテキストはユーザーの同意や設定、管理者ポリシーの対象であり、EntraアカウントでのCopilot Chatにはエンタープライズデータ保護が適用されます。一方で、機能によっては閲覧履歴や過去チャットを踏まえた支援が行われるため、利用範囲を社内ポリシーとして明文化しておくべきです。(Microsoft Learn)

今回のアップデートで取るべき次の行動

Microsoft Edgeの「New updates to Edge across desktop and mobile」は、Copilotをブラウザーの中心的な作業支援機能として使いやすくするアップデートです。個人ユーザーは、複数タブの比較、調査の再開、音声・画面共有による相談などを試す価値があります。

企業や学校の管理者は、まず全社展開ではなく、Edge 148以降の検証グループで次の4点を確認してください。

  • Copilotを表示・利用させる範囲
  • ページ内容、閲覧履歴、過去チャットの利用ポリシー
  • Copilot新しいタブページと既存の新規タブ運用の競合
  • デスクトップ版とモバイル版での機能差、地域差、ライセンス差

最初にやるべきことは、edge://policyで現在のEdgeポリシーを棚卸しし、Copilot関連の設定を「入口」「ページ内容」「履歴」「新しいタブ」「モバイル」の5分類に分けることです。そのうえで、小さな検証グループから展開すれば、便利さを活かしながら、情報管理やユーザー混乱のリスクを抑えられます。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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