新しいOutlookのルールでカテゴリ・フラグを解除/完了する方法【Roadmap 543425】

新しいOutlookの仕分けルールでは、メールをカテゴリ分けするだけでなく、カテゴリの全解除、フラグの解除、フラグの完了、フラグの付与まで自動化できるようになりました。設定場所は、新しいOutlook for WindowsとOutlook on the webのどちらも、基本的に「設定」から「メール」→「ルール」です。

Microsoft 365 Roadmap ID 543425では、Clear Categories、Clear Flag、Complete Flag、Flag Messageの4アクションが追加されています。対象はデスクトップとWeb、クラウドはWorldwide、一般提供時期は2026年2月です。公式データは2026年7月30日23時01分(UTC)に更新され、状態は提供済みを示す「Launched」となっています。

特に注意したいのが、Clear FlagとComplete Flagの違いです。前者はフラグそのものを外す操作、後者は「対応済み」という記録を残す操作です。目的に合わない方を選ぶと、処理履歴が消えたり、完了済みメールが追跡対象として残ったりするため、違いを理解してから設定しましょう。

目次

Roadmap 543425の追加内容と公開状況

Roadmap 543425の正式名称は「Outlook: Clear & Flag Actions in New Outlook」です。新しいOutlook for WindowsとOutlook on the webの受信トレイルールに、分類のリセットやフォローアップ管理に使えるアクションが追加されました。

項目内容
Roadmap ID543425
機能名Outlook: Clear & Flag Actions in New Outlook
対象サービス新しいOutlook for Windows、Outlook on the web
対象プラットフォームDesktop、Web
対象クラウドWorldwide(Standard Multi-Tenant)
提供段階General Availability
一般提供時期2026年2月
状態Launched
追加アクションClear Categories、Clear Flag、Complete Flag、Flag Message
公式データ更新日時2026年7月30日23時01分43秒(UTC)

2026年3月27日付の新しいOutlook for Windows向けリリースノートでも、受信トレイルールにカテゴリ解除やフラグ管理を含む追加アクションが導入されたことが案内されています。(Microsoft Learn)

追加された4つのカテゴリ/フラグ操作の違い

新しい4つのアクションは、似ているようで役割が異なります。

アクション実行される処理適した用途
Clear Categories対象メールに付いているカテゴリを解除する古い分類をリセットしたい場合
Clear Flag対象メールのフォローアップフラグを外す今後の追跡が不要な場合
Complete Flag対象メールのフラグを完了状態にする対応済みの記録を残したい場合
Flag Message対象メールにフォローアップフラグを付ける後で対応すべきメールを自動抽出したい場合

Clear Categoriesはカテゴリをまとめて解除する

Clear Categoriesは、ルールの条件に一致したメールからカテゴリを解除するアクションです。

重要なのは、基本的に「特定のカテゴリだけを指定して外す」操作ではなく、対象メールに設定されたカテゴリをまとめてクリアする操作だという点です。Microsoftのルールアクション定義でも、Clear Categoriesはメッセージに割り当てられたすべてのカテゴリを消去するアクションとして説明されています。(Microsoft Learn)

たとえば、1通のメールに次のカテゴリが付いているとします。

  • 要対応
  • 営業部
  • 重要顧客

このメールにClear Categoriesが実行されると、「要対応」だけではなく、ほかのカテゴリも解除される可能性があります。

一部のカテゴリだけを変更したい場合は、条件を厳しく絞るか、カテゴリをクリアした後に別のルールで必要なカテゴリを付け直す設計が安全です。

Clear Flagは追跡対象から外す

Clear Flagは、メールに付いているフォローアップフラグを外すアクションです。

次のようなメールに向いています。

  • 自動通知なので対応不要
  • 別の担当者が処理することになった
  • 期限切れで追跡を終了した
  • 誤ってフラグを付けた
  • フラグ付きメール一覧に残す必要がない

フラグを解除すると、メールは通常のメールに戻り、フォローアップ対象としての記録も残りません。

Complete Flagは対応済みの記録を残す

Complete Flagは、フラグを削除するのではなく、完了状態に変更します。

Microsoftの説明では、フラグを完了にするとフォローアップ項目としての記録が残る一方、フラグをクリアすると追跡対象としての記録がなくなるとされています。(マイクロソフト サポート)

判断基準は次のとおりです。

目的選ぶアクション
対応した事実を残したいComplete Flag
フラグ自体を完全に外したいClear Flag
後から完了済みメールを確認したいComplete Flag
フォローアップ一覧をすっきりさせたいClear Flag

監査や対応履歴を重視する業務では、安易にClear Flagを使わず、Complete Flagで完了記録を残す方が管理しやすくなります。

Flag Messageは要対応メールを自動でフラグ付けする

Flag Messageは、条件に一致した受信メールにフォローアップフラグを付けるアクションです。

たとえば、次のようなメールを自動的にフラグ付きにできます。

  • 上司や重要顧客から届いたメール
  • 件名に「至急」「要回答」「期限」が含まれるメール
  • 特定プロジェクトの通知
  • 請求書や支払依頼
  • 承認待ちの申請メール

ただし、Roadmapの説明で明記されているのは「メッセージにフラグを付ける」機能です。期限日やリマインダー時刻まで自動指定できるとは記載されていません。期限管理が必要な場合は、実際のルール画面に日付指定の選択肢があるか確認し、不足する部分は受信後に調整してください。

新しいOutlookのルールでカテゴリやフラグを解除・完了する方法

新しいOutlook for WindowsとOutlook on the webでは、次の流れでルールを作成します。

ルール設定画面を開く

  1. 新しいOutlookまたはOutlook on the webを開きます。
  2. 画面右上の歯車アイコンから「設定」を開きます。
  3. 「メール」を選択します。
  4. 「ルール」を選択します。
  5. 「新しいルールを追加」を選択します。

Microsoftの公式手順でも、新しいOutlookのルールは「設定」→「メール」→「ルール」から管理する方法が案内されています。(マイクロソフト サポート)

ルール名を入力する

ルール名は、後から処理内容を判断できる具体的な名前にします。

悪い例は次のとおりです。

  • ルール1
  • メール整理
  • 自動処理

次のように、対象とアクションを組み合わせると管理しやすくなります。

  • 重要顧客メールをフラグ付与
  • 自動通知メールのフラグ解除
  • 完了通知メールをフラグ完了
  • 請求書メールのカテゴリ初期化
  • 旧カテゴリをクリアして再分類

ルールが増えることを想定し、名前だけで条件と処理が分かるようにしておきましょう。

条件を指定する

「条件の追加」から、処理対象となるメールを絞り込みます。

よく使う条件は次のとおりです。

  • 特定の送信者から届いた
  • 送信者アドレスに特定の文字を含む
  • 件名に特定の文字を含む
  • 自分が宛先に含まれている
  • 特定の重要度が設定されている
  • 特定の受信者宛てに送信されている

条件を広く設定しすぎると、多数のメールからカテゴリやフラグが消える恐れがあります。最初は送信者と件名を組み合わせるなど、対象を狭くするのが安全です。

アクションを指定する

「アクションの追加」を選び、目的に応じて次のいずれかを設定します。

  • Clear Categories
  • Clear Flag
  • Complete Flag
  • Flag Message

日本語表示はOutlookの更新状況や表示言語によって異なる可能性があります。候補が見つからない場合は、「カテゴリ」「フラグ」に相当する項目だけでなく、公式Roadmapに記載された英語名も確認してください。

1つのルールには複数の条件、アクション、例外を追加できます。たとえば「重要顧客からのメールをフラグ付与し、要対応カテゴリを設定する」といった組み合わせも可能です。(マイクロソフト サポート)

必要に応じて例外を追加する

例外を設定すると、条件に一致しても処理しないメールを指定できます。

たとえば、重要顧客のドメインから届くメールをフラグ付与する場合でも、次のような自動送信メールは除外した方がよいことがあります。

  • noreplyから送られる通知
  • 配信エラー通知
  • メールマガジン
  • システムの稼働報告
  • 自動返信メール

例外を設定しないと、対応不要な通知までフラグ付きメールに混ざり、重要メールを見落としやすくなります。

「仕分けルールの処理を中止する」を確認する

複数のルールを使っている場合は、「仕分けルールの処理を中止する」の設定が重要です。

この項目が有効になっていると、対象メールにそのルールが適用された時点で、後続のルールが実行されません。

たとえば、次の2つのルールを順番に実行したいとします。

順番処理
ルールA既存カテゴリをクリアする
ルールB新しいカテゴリを付けてフラグを設定する

ルールAで処理を中止すると、ルールBが実行されません。カテゴリのリセット後に再分類したい場合は、ルールAの「仕分けルールの処理を中止する」をオフにします。

Outlookの受信トレイルールは一覧の上から順に適用されるため、複数ルールを連携させる場合は、ルールの並び順も確認してください。(マイクロソフト サポート)

保存して動作確認する

設定内容を確認し、「保存」を選択します。

保存後は、実際に条件に一致するテストメールを送信し、次の点を確認してください。

  • 対象メールだけに適用されたか
  • 必要なカテゴリまで消えていないか
  • フラグが正しく付与または解除されたか
  • 完了状態が期待どおり表示されるか
  • 後続ルールも実行されたか
  • 移動先フォルダーが正しいか

いきなり全社ドメインやすべての受信メールを対象にせず、まず自分から送ったテストメールなどで確認するのが安全です。

実務で使えるカテゴリ/フラグ操作ルールの設定例

重要顧客からのメールを自動でフラグ付与する

重要顧客から届いたメールを見落としたくない場合の設定例です。

設定項目設定例
ルール名重要顧客メールをフラグ付与
条件送信者アドレスに顧客ドメインを含む
アクションFlag Message
追加アクション「要対応」カテゴリを付ける
例外noreplyや自動配信アドレスからのメール

単にフラグを付けるだけでなく、「要対応」カテゴリも付けると、メール一覧をカテゴリで絞り込む際にも見つけやすくなります。

ただし、重要顧客のドメイン全体を指定すると、メールマガジンやシステム通知も対象になることがあります。担当者のアドレスを個別指定するか、自動送信アドレスを例外に追加してください。

不要な自動通知からフラグとカテゴリを外す

ほかのルールによって自動通知にもカテゴリやフラグが付いてしまう場合は、解除専用ルールを作ります。

設定項目設定例
ルール名自動通知の分類とフラグを解除
条件送信者アドレスにnoreplyを含む
アクション1Clear Categories
アクション2Clear Flag
追加処理通知フォルダーへ移動

このルールは、重要メールを分類するルールよりも下に配置すると、先に付与されたカテゴリやフラグを最後に解除できます。

一方、不要な通知を最初に除外したい場合は、このルールを上に置き、「仕分けルールの処理を中止する」を有効にします。どちらが適切かは、ほかのルールとの関係で決めてください。

既存のフラグ付きメールを完了状態にする

新しいOutlook for Windowsでは、作成したルールを既存の受信トレイメッセージに対して実行できます。

たとえば、件名に「完了」「対応済み」が含まれる既存メールを完了状態にしたい場合は、次のように設定します。

設定項目設定例
ルール名対応済みメールを完了にする
条件件名に「完了」または「対応済み」を含む
アクションComplete Flag

保存後、「設定」→「メール」→「ルール」で、対象ルールの横にある「ルールを今すぐ実行」を選択します。既存メールに対する手動実行は、新しいOutlook for Windowsの公式手順で案内されています。(マイクロソフト サポート)

なお、Complete Flagが処理するのは、条件に一致したメールそのものです。件名が似ている別メールや、過去に受信した元メールのフラグを自動で探して完了にする機能ではありません。

カテゴリをリセットして付け直す

既存のカテゴリ運用を整理したい場合は、解除と再分類を2つのルールに分ける方法があります。

先に実行するルール

設定項目設定内容
ルール名対象メールのカテゴリ初期化
条件対象となる送信者や件名
アクションClear Categories
処理中止オフ

後に実行するルール

設定項目設定内容
ルール名対象メールを新カテゴリに分類
条件先のルールと同じ条件
アクション必要なカテゴリを設定
追加アクション必要に応じてFlag Message

1つのルール内で解除と付与を組み合わせるよりも、ルールを分けた方が処理順を確認しやすくなります。

ただし、1つ目のルールで「仕分けルールの処理を中止する」を有効にすると、2つ目のルールは実行されません。ルール一覧の順番と処理中止設定をセットで確認してください。

Clear FlagとComplete Flagの選び方

迷った場合は、「履歴を残す必要があるか」で判断します。

Complete Flagが向いているケース

  • 対応した事実を後から確認したい
  • チーム内で完了状況を振り返りたい
  • 監査や業務記録として残したい
  • 未対応と対応済みを区別したい
  • 完了メールを一定期間保管したい

Clear Flagが向いているケース

  • 誤って付いたフラグを消したい
  • 今後追跡する必要がない
  • フラグ付きメール一覧から完全に外したい
  • 自動通知や広告メールを整理したい
  • 完了履歴を残す必要がない

判断に迷う業務メールは、まずComplete Flagを使用する方が安全です。完了記録が不要だと確認できてから、Clear Flagによる完全解除へ切り替えると、対応履歴の消失を防げます。

アクションが表示されない・ルールが動かないときの確認項目

新しいOutlookを使用しているか確認する

Roadmap 543425の対象は、新しいOutlook for WindowsとOutlook on the webです。

クラシックOutlookの「ファイル」→「仕分けルールと通知の管理」と、新しいOutlookの「設定」→「メール」→「ルール」では、表示される条件やアクションが異なります。

画面右上に新しいOutlookへの切り替え項目がある場合や、「ファイル」タブを中心に操作している場合は、クラシックOutlookを開いている可能性があります。

GmailやYahooなどのアカウントではないか確認する

Microsoftのサポート情報では、新しいOutlookのルールは、Gmail、Yahoo、iCloudなどのサードパーティーアカウントには対応していません。これらのメールは、各サービス側でフィルターやルールを設定する必要があります。(マイクロソフト サポート)

新しいOutlookアプリにGmailを登録できていても、Outlookの受信トレイルールまで利用できるとは限らない点に注意してください。

クラシックOutlookから移行したルールは作り直す

クラシックOutlookで作成したルールには、PC上のOutlookが起動しているときだけ実行される「クライアント側ルール」が含まれることがあります。

新しいOutlookとOutlook on the webでは、クライアント側ルールはサポートされません。「このルールは編集または表示できません」と表示される場合は、新しいOutlookのルール画面で作り直してください。(マイクロソフト サポート)

既存ルールに新しいアクションを追加するより、同じ条件で新しいルールを作成した方が問題を切り分けやすくなります。

ルールの順番を確認する

受信トレイルールは、一覧に並んでいる順番で処理されます。

期待どおり動かない場合は、次の状態になっていないか確認してください。

  • フラグ付与ルールの後に、フラグ解除ルールがある
  • カテゴリ付与ルールの後に、カテゴリ解除ルールがある
  • 上位ルールで「仕分けルールの処理を中止する」が有効
  • 同じメールが複数ルールの条件に一致している
  • 移動後のメールを後続ルールが想定どおり処理できていない

ルール名の先頭に連番を付ける方法も有効です。

  • 10_不要通知を除外
  • 20_重要顧客を分類
  • 30_要対応メールをフラグ付与
  • 90_不要フラグを解除

番号に余裕を持たせると、後からルールを追加しやすくなります。

既存メールは自動では変更されない

通常、受信トレイルールは作成後に届くメールへ適用されます。

新しいOutlook for Windowsで既存メールも整理したい場合は、ルール一覧の「ルールを今すぐ実行」を使用します。実行前に条件を狭くし、必要なカテゴリやフラグまで消えないことを確認してください。(マイクロソフト サポート)

MicrosoftのサポートページとRoadmapで記載が異なる場合がある

2026年8月時点では、Microsoft Supportの一部の機能比較表に、カテゴリのクリアやメッセージフラグのクリアが新しいOutlookでは未対応という記載が残っています。一方、より新しいRoadmap 543425と2026年のリリースノートでは、これらのアクションが提供済みであることが確認できます。(マイクロソフト サポート)

情報が食い違う場合は、次の順で確認すると判断しやすくなります。

  1. 実際の「設定」→「メール」→「ルール」のアクション一覧
  2. Microsoft 365 Roadmapの現在の状態
  3. 新しいOutlookの最新リリースノート
  4. Microsoft Supportの一般的な比較表

アクションが見つからない場合は、既存ルールの編集画面だけでなく、新しいルールの作成画面でも確認してください。

カテゴリ/フラグ操作ルールを安全に導入するコツ

新しいアクションは便利ですが、カテゴリやフラグを消す処理は元に戻しにくいため、最初から広範囲に適用しないことが重要です。

安全に導入するには、次の順序で進めます。

  1. 対象となるメールを検索し、件数を確認する
  2. 送信者と件名を組み合わせて条件を狭くする
  3. テストメールで新規受信時の動作を確認する
  4. ルールの順番と処理中止設定を確認する
  5. 必要に応じて既存メールへ「ルールを今すぐ実行」する
  6. 数日間運用し、誤処理がないか確認する
  7. 問題がなければ対象条件を広げる

特にClear Categoriesは、業務上必要なカテゴリもまとめて解除する可能性があります。最初は対象を数件に限定し、結果を確認してから本格運用へ移行してください。

新しいOutlookのカテゴリ/フラグ操作ルールを活用しよう

Roadmap 543425によって、新しいOutlookのルールではカテゴリとフラグを次のように自動管理できるようになりました。

  • 要対応メールを自動で追跡するならFlag Message
  • 対応済みの記録を残すならComplete Flag
  • 追跡対象から完全に外すならClear Flag
  • メールの分類を初期化するならClear Categories

まず「設定」→「メール」→「ルール」を開き、4つのアクションが表示されるか確認してください。そのうえで対象を狭くしたテストルールを作り、ルールの順番と「仕分けルールの処理を中止する」の設定を確認してから本格運用へ進むのが安全です。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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