Outlookの予定表で、グループ内のカレンダーを1件ずつ選択・解除する手間が減ります。Microsoft 365 Roadmap ID 560697では、新しいOutlook for Windowsの左ナビゲーションから、予定表グループに含まれるカレンダーをまとめて表示・非表示にできる機能が案内されています。
2026年6月20日の更新で変わったのは、機能そのものではなく対象クラウドの範囲です。一般法人向け環境に加え、GCC、GCC High、DoDが対象に追加されました。一方、2026年6月26日時点でもステータスは「開発中」のため、一般提供予定月を過ぎていても、すべての利用者が使用できるとは限りません。(Microsoft)
Outlook予定表グループを一括で開閉できる新機能は何が変わった?
これまでは、新しいOutlookで複数の共有予定表やメンバー予定表を表示する際、左側の予定表一覧から各カレンダーを個別に選択する必要がありました。
今回の機能により、同じ予定表グループに登録されているカレンダーをまとめて選択または選択解除できます。多数の予定表を用途別にグループ化している利用者ほど、操作時間を短縮できます。
| 確認項目 | Roadmap上の内容 |
|---|---|
| Roadmap ID | 560697 |
| 機能名 | Bulk Opening/Closing calendar groups in the left nav |
| 主な対象 | 新しいOutlook for Windows |
| 操作内容 | グループ内の全予定表を一括選択・選択解除 |
| プラットフォーム表記 | Web |
| リリース段階 | 一般提供 |
| 一般提供予定 | 2026年5月 |
| 現在の状態 | 開発中 |
| 対象クラウド | Worldwide、GCC、GCC High、DoD |
Roadmapの説明では、新しいOutlook for Windowsで、クラシックOutlookと同様の操作を可能にする機能とされています。プラットフォームは「Web」と記載されていますが、説明文で明示されている確認対象は新しいOutlook for Windowsです。Outlook on the webにも同じタイミングで提供されるかは、Roadmapの情報だけでは断定できません。(Microsoft)
「開閉」はグループの折りたたみではない
ここでいう予定表グループの「開閉」は、左ナビゲーションにあるグループ名を折りたたんだり展開したりする操作ではありません。
正確には、グループに所属する予定表をまとめて次の状態に切り替える機能です。
- 一括選択して、予定をカレンダー画面に表示する
- 一括選択解除して、予定をカレンダー画面から隠す
選択を解除しても、予定表や予定データが削除されるわけではありません。Outlookでは、予定表名のチェックを外す操作は表示を隠すだけであり、予定表そのものを削除する操作とは異なります。(Microsoft サポート)
2026年6月20日の更新内容
今回のRoadmap更新では、機能説明や一般提供予定月は変更されていません。更新履歴上の変更点は、対象クラウドを示すタグの追加です。
| 更新前 | 更新後 |
|---|---|
| Worldwide(Standard Multi-Tenant) | Worldwide、GCC、GCC High、DoD |
日本の一般的なMicrosoft 365法人テナントは、通常Worldwide環境に該当します。そのため、一般法人ユーザーにとっては「新しい機能が追加された」というより、米国政府機関向けクラウドにも提供対象が広がった更新と捉えるのが適切です。(cloudscout.one)
影響を受ける利用者
複数人の予定表を日常的に確認する人
次のような利用者は、操作負担が大きく減る可能性があります。
- 部署やチーム全員の予定表を確認する管理職
- 上司や複数担当者の予定を管理する秘書、アシスタント
- 会議室や設備の予定表をまとめて確認する担当者
- 拠点別、プロジェクト別に予定表グループを作成している利用者
例えば「営業部」というグループに20人分の予定表がある場合、従来のように20件を個別選択せず、グループ単位でまとめて表示できるようになります。
クラシックOutlookだけを利用している人
Roadmapでは、クラシックOutlookにある操作と同様の機能を新しいOutlookへ追加すると説明されています。そのため、クラシックOutlookだけを利用している場合、今回の変更による直接的な操作変更は限定的です。
新しいOutlookへの移行を保留していた理由が「予定表グループをまとめて表示できないこと」だった場合は、移行判断を見直す材料になります。
IT管理者やヘルプデスク担当者
管理者側で大規模な設定変更を行う機能ではありません。ただし、画面操作や問い合わせ対応には影響します。
特に、既存マニュアルに「予定表は1件ずつチェックする」と記載している場合は、実際の提供を確認したうえで手順を更新する必要があります。
利用者がすぐ確認したいポイント
新しいOutlookを使用しているか
まず、確認対象がクラシックOutlookではなく、新しいOutlook for Windowsであることを確認します。モバイル版Outlookは、今回のRoadmap項目の対象として記載されていません。
グループ単位の操作が表示されるか
新しいOutlookで次の順に確認します。
- Outlookを開き、左側から「予定表」を選択する
- 予定表のナビゲーションペインを表示する
- 複数のカレンダーが登録された予定表グループを確認する
- グループ名付近に、一括選択または一括解除の操作があるか確認する
- 少数の予定表を登録したテスト用グループで動作を試す
Roadmapでは具体的なボタン名や画面画像が公開されていません。実際の表示名や配置は、提供時の画面によって異なる可能性があります。
一括解除後の見え方を確認する
一括解除すると、グループ内の予定が画面からまとめて消えます。利用者が機能を知らない場合、「共有予定表が削除された」「予定が消えた」と誤解する可能性があります。
社内案内では、次のように説明すると混乱を防げます。
グループの選択を解除しても予定表は削除されません。再度グループまたは各予定表を選択すると表示されます。
自分の環境にまだ表示されなくても異常と判断しない
Roadmap上では一般提供予定が2026年5月となっていますが、2026年6月26日時点のステータスは「開発中」です。予定月が過ぎていても、提供完了を意味する「Launched」にはなっていません。(Microsoft)
Microsoft 365 Roadmapの提供日は予定であり、開発状況によって変更される可能性があります。機能が見つからない場合は、再インストールや設定初期化を急ぐのではなく、RoadmapのステータスとMicrosoft 365管理センターのメッセージセンターを先に確認するのが安全です。(Microsoft)
運用上の注意点
予定表の削除や共有解除とは異なる
一括選択解除は、現在のカレンダー画面から予定を隠す操作です。次のような変更は行われません。
- 予定表の削除
- 登録済み予定の削除
- 共有権限の解除
- 委任設定の変更
- 予定表グループからのメンバー削除
「表示されない」と「登録されていない」を区別して案内することが重要です。
重要な予定表まで一括で隠さないようにする
グループ内に会議室、当番表、全社行事などの重要な予定表が含まれている場合、一括解除によって必要な情報まで見えなくなる可能性があります。
常時表示したい予定表は別グループに分けると運用しやすくなります。例えば、次のような分類が考えられます。
| グループ例 | 運用方法 |
|---|---|
| 常時確認 | 自分、上司、主要会議室など |
| 必要時のみ確認 | 部署全員、他拠点、プロジェクトメンバー |
| 設備予約 | 会議室、車両、共有機器 |
一括操作を前提にグループ構成を見直すことで、誤操作を減らせます。
管理者向けの有効・無効設定は確認できない
少なくとも現在のRoadmap項目には、管理者が機能を有効化または無効化するためのポリシーは案内されていません。まずはテストユーザーの新しいOutlookで画面を確認し、利用できることを確認してから社内周知を行うのが現実的です。
Outlook利用者が今やるべきこと
今回の変更は、予定表のデータや共有権限を変更するものではなく、複数の予定表を効率よく表示・非表示にするための操作改善です。
新しいOutlookで多数の共有予定表を扱っている組織は、次の順番で対応してください。
- テスト用の予定表グループを作成する
- グループ単位の選択・解除が表示されるか確認する
- 一括解除が削除ではないことを利用者へ案内する
- 常時表示する予定表と必要時だけ表示する予定表を分ける
- Roadmapのステータスが「Launched」になるまで提供状況を継続確認する
特に重要なのは、2026年6月20日の更新を「機能の提供開始」と誤解しないことです。今回確認された主な変更は対象クラウドの拡大であり、機能自体は引き続き開発中とされています。実際のテナントで表示を確認してから、マニュアル更新や全社案内を進めるのが安全です。

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