Microsoft Teamsの会議録画と文字起こしの保存先・権限を解説|OneDrive・SharePointの2026年4月更新ポイント

Microsoft Teamsの会議録画や文字起こしが「どこに保存されたのか分からない」「参加者が見られない」「外部ユーザーに共有できない」と困ったときは、まず会議の種類を確認してください。結論から言うと、通常の会議・ウェビナー・タウンホールの録画は原則として開催者のOneDrive、チャネル会議はチームに紐づくSharePoint、1対1通話やグループ通話は録画を開始したユーザーのOneDriveに保存されます。Microsoft Learnの該当ページでは、録画とトランスクリプトの保存先、権限、例外パターン、管理者が確認すべきポリシーが整理されています。(Microsoft Learn)

2026年4月時点で特に押さえたいのは、Teams録画を「Teams内の機能」としてだけ見ないことです。実体はOneDriveまたはSharePoint上のファイルであり、共有・保持・容量・ダウンロード制御・退職者対応まで、Microsoft 365全体の運用に関わります。IT管理者は、録画ポリシーだけでなく、OneDrive容量、SharePoint権限、外部共有、保持ラベル、文字起こしポリシーまで一体で点検する必要があります。

目次

Microsoft Teamsの会議録画・文字起こしはどこに保存されるのか

Teams会議の録画と文字起こしは、会議の種類によって保存先が変わります。録画ファイルを探すときは、「誰が録画ボタンを押したか」よりも、まず会議の種類と開催者を確認するのが近道です。

利用シーン主な保存先実務上の確認ポイント
通常のスケジュール会議開催者のOneDrive開催者が参加していなくても、原則として開催者のOneDriveに保存
OutlookやTeamsで予定した会議開催者のOneDrive会議リンクを作成したユーザーが誰かを確認
ウェビナー、タウンホール開催者のOneDriveVOD公開後はSharePoint Embedded側の扱いも確認
チャネル会議チームのSharePointサイトチャネルの所有者・メンバー権限を継承
1対1通話、グループ通話録画を開始したユーザーのOneDrive通話では「録画開始者」が所有者になりやすい
共有メールボックスで予定した会議共有メールボックス、共同開催者、録画開始者のOneDriveなど共有メールボックスにOneDriveがあるか確認
Teams Roomsの「今すぐ会議」Teams RoomsリソースアカウントのOneDriveなど参加者に完全な権限がない場合がある

通常の会議やイベントでは、録画を開始した人が開催者以外であっても、録画は開催者のOneDriveの「Recordings」フォルダーに保存されます。共同開催者には、録画ファイルに対して開催者と同等の編集権限が付与されます。(Microsoft Learn)

一方、チャネル会議の録画は、個人のOneDriveではなく、チームに紐づくSharePointサイトのドキュメントライブラリ内にある「Recordings」フォルダーに保存されます。たとえば「チーム名 – チャネル名 / Documents / Recordings」のような場所です。チャネル会議では、録画のアクセス権もチャネルの所有者・メンバー権限を基準に考える必要があります。(Microsoft Learn)

今回の更新で管理者が重視すべきポイント

今回のMicrosoft Teams関連ドキュメントで実務上重要なのは、「録画ファイルの保存先」だけではありません。録画、文字起こし、キャプション、Copilot、保持、有効期限、外部共有が密接に結びついている点です。

Copilotをオフにすると録画と文字起こしもオフになる

Teams会議やイベントで開催者がMicrosoft 365 Copilotをオフにした場合、録画と文字起こしもオフになります。Copilotの利用可否を会議ポリシーやテンプレートで管理している組織では、「録画できない」「トランスクリプトが残らない」という問い合わせが、Copilot設定に起因している可能性があります。(Microsoft Learn)

特に、議事録作成、監査、教育研修、顧客対応記録などで文字起こしを前提にしている企業は注意が必要です。単に「Teamsの録画を許可しているか」だけでなく、Copilot、文字起こし、録画ポリシーの組み合わせを確認しましょう。

録画はOneDriveとSharePointの容量を消費する

Teams会議録画は、Teams専用の別領域に保存されるわけではありません。OneDriveまたはSharePoint上のファイルとして保存され、それぞれのストレージクォータに含まれます。Microsoft Learnでは、1時間の録画サイズの目安として400MBが示されています。(Microsoft Learn)

たとえば、1時間の会議を月に100本録画すると、単純計算で約40GBです。全社説明会、研修、営業会議、採用面接などを録画する組織では、数カ月でOneDriveやSharePointの容量を圧迫することがあります。

会議録画の使い方起こりやすい問題対策
毎週の定例会議をすべて録画不要な録画が蓄積する録画が必要な会議を事前に決める
研修動画として長期保存個人OneDriveに依存するSharePointライブラリへ移して管理ルールを整備
外部参加者との会議を録画外部ユーザーが自動で見られない開催者が明示的に共有する手順を用意
大規模会議を頻繁に録画一部参加者に自動権限が付かない録画所有者・共有先を会議後に確認

権限でつまずきやすいパターン

Teams録画の問い合わせで多いのは、「録画がない」よりも「録画はあるが見られない」というケースです。原因の多くは、保存先と権限の仕組みを誤解していることにあります。

外部参加者には自動で権限が付かない

チャネル会議以外の会議では、外部参加者を除く会議出席者に個別の共有リンクが自動で付与されます。外部参加者は自動では録画にアクセスできないため、開催者が共有リストに追加する必要があります。(Microsoft Learn)

たとえば、取引先との商談を録画し、会議後に「先ほどの録画をご確認ください」とTeamsの会議チャットに投稿しても、外部参加者がそのまま閲覧できるとは限りません。外部共有が許可されているか、共有リンクの範囲が適切か、ダウンロードを許可するかを確認してから共有する必要があります。

転送された会議では全員に録画リンクが届くとは限らない

会議出席依頼が転送された場合、録画リンクを受け取れるのは、会議チャットスレッドに自動追加された参加者だけです。また、会議チャットのユーザー数が多い場合や、大規模会議で参加者が250人を超える場合、一部の参加者にファイル権限が自動付与されないことがあります。(Microsoft Learn)

社内説明会や全社研修では、「参加者全員が録画を見られるはず」と考えるのは危険です。大規模配信では、会議録画を個人OneDriveに置いたまま共有するより、視聴対象者を明確にしたSharePointライブラリやStreamの表示導線を整えたほうが運用しやすくなります。

チャネル会議はSharePoint権限を継承する

チャネル会議の録画は、チャネルのSharePoint権限に基づいてアクセスが決まります。特定のメンバーだけに見せたい録画を標準チャネルで実施すると、チャネルメンバー全体に見える可能性があります。

機密性の高い会議では、次のように会議の作り方から見直しましょう。

目的推奨される会議の作り方
チーム全体で録画を共有したいチャネル会議を使う
限られたメンバーだけで録画を共有したい通常のスケジュール会議を使い、共有先を限定する
外部参加者に後から共有したい外部共有ポリシーと共有リンクの範囲を事前確認する
長期保管したい個人OneDriveではなく、管理されたSharePointライブラリで扱う

開催者にOneDriveがない場合の保存順序

開催者がOneDriveアカウントを持っていない場合、Teams録画は次の順序で保存先を探します。

優先順位保存先
1共同開催者のOneDrive
2複数の共同開催者がいる場合、会議オプション上の共同開催者順
3共同開催者にもOneDriveがない場合、録画を開始したユーザーのOneDrive
4それも不可の場合、非同期メディアストレージに一時保存

非同期メディアストレージに保存された場合、OneDriveやSharePointへの自動再アップロードは行われません。Microsoft Learnでは、21日以内にダウンロードされない場合、録画は削除されると説明されています。(Microsoft Learn)

この仕様は、共有メールボックスやTeams Roomsの会議で特に重要です。共有メールボックスには通常OneDriveがないため、録画が共同開催者または録画開始者のOneDriveに保存される場合があります。Teams Roomsの「今すぐ会議」でも、リソースアカウントのOneDrive有無によって保存先や権限が変わります。(Microsoft Learn)

文字起こしとキャプションの注意点

Teamsのトランスクリプトは、会議録画と一緒にOneDriveまたはSharePointストレージに保存されます。管理者は、Teams管理センターまたはPowerShellを使って、会議・ウェビナー・タウンホールの文字起こしを許可または禁止できます。(Microsoft Learn)

重要なのは、録画と文字起こしを別物として扱いすぎないことです。録画は残っているのにトランスクリプトがない場合、次のような原因が考えられます。

症状確認すべきこと
録画はあるが文字起こしがない会議時点で文字起こしが有効だったか
キャプションを表示できない録画時に文字起こしがオンだったか
コピーした録画でキャプションが出ない元のOneDriveまたはSharePoint上の場所から移動・コピーしていないか
特定ユーザーだけ文字起こしできないユーザーまたはグループに割り当てた会議ポリシーを確認

Microsoft Learnでは、録画時に文字起こしがオンになっていた場合、再生中にクローズドキャプションを利用できると説明されています。一方で、録画がOneDriveまたはSharePoint上の元の場所から移動またはコピーされた場合、クローズドキャプションは完全にはサポートされません。(Microsoft Learn)

管理者が見直すべきポリシー

Teams会議録画の運用は、利用者任せにするとすぐに混乱します。管理者は、少なくとも次の5点を確認しておきましょう。

録画を誰に許可するか

会議録画を組織全体で許可するのか、特定部門だけに許可するのかを決めます。Teams管理センターやPowerShellでは、会議録画の許可、ウェビナー録画、タウンホール録画などをポリシーで管理できます。(Microsoft Learn)

機密会議では、Teams Premiumなどの機能を使い、録画や文字起こしを実行できるユーザーを「開催者と共同開催者」に限定する設計も検討できます。(Microsoft Learn)

有効期限をどうするか

Teamsの録画とトランスクリプトには自動有効期限の設定があります。Microsoft Learnでは、既定の有効期限が120日であり、設定変更は新しく作成される録画とトランスクリプトに影響すると説明されています。(Microsoft Learn)

ただし、有効期限はコンプライアンス要件を満たすための万能な仕組みではありません。法務・監査・人事関連の記録など、一定期間の保持が必要な録画は、Microsoft Purviewの保持ポリシーや保持ラベルと合わせて設計すべきです。(Microsoft Learn)

ダウンロードを許可するか

Teams会議録画やトランスクリプトのダウンロードを制限したい場合、SharePointまたはOneDrive側のダウンロードブロックポリシーを検討できます。このポリシーを有効にすると、新しいTeams会議録画ファイルとトランスクリプトファイルについて、ブラウザーでの閲覧は可能でも、ダウンロードや同期などを制限できます。(Microsoft Learn)

ただし、この機能にはMicrosoft Syntex – SharePoint Advanced Managementのライセンスが必要とされています。また、ポリシー有効化前にTeamsによってアップロード済みのファイルには自動的には適用されないため、導入前に対象範囲を確認してください。(Microsoft Learn)

外部共有のルールを明文化する

Microsoftは、Teams会議録画を共有する際、受信者がログイン済みユーザーであることを推奨し、ファイル共有時には「所属組織内のユーザー」オプションを選ぶよう案内しています。また、外部共有は大容量ファイルや大量ファイルの配布向けには設計されていません。(Microsoft Learn)

外部参加者との会議が多い組織では、次のルールを社内FAQに入れておくと問い合わせを減らせます。

ルール理由
外部参加者には録画権限が自動付与されない開催者による明示的な共有が必要
共有リンクは期限・範囲を確認して発行する誤共有や情報漏えいを防ぐ
機密会議は録画前に参加者同意を取る法務・プライバシーリスクを下げる
録画を長期配布する場合はSharePointで管理する個人OneDrive依存を避ける

退職者・異動者の録画をどう扱うか

Teams録画はOneDriveやSharePoint上の通常ファイルとして扱われます。そのため、所有者が退職した場合の処理も、OneDriveとSharePointの標準プロセスに従います。(Microsoft Learn)

営業商談、研修、採用面接、監査対応など、退職後も参照が必要な録画を個人OneDriveに残したままにすると、後から探せなくなる可能性があります。重要な録画は、会議後に管理用のSharePointライブラリへ移す、または保存ルールを設けると安全です。ただし、録画を移動・コピーするとキャプションが完全にサポートされない場合があるため、文字起こしやキャプションが必要な用途では事前に検証しましょう。(Microsoft Learn)

利用者向けに伝えるべき実用ルール

管理者だけでなく、一般ユーザーにも最低限のルールを伝えておくと、録画トラブルを大きく減らせます。

ユーザーに伝えること具体的な説明
録画は開催者のOneDriveに保存されることが多い自分が録画ボタンを押しても、自分のOneDriveにない場合がある
外部参加者は自動で見られない会議後に開催者が共有設定を行う
チャネル会議の録画はチームのSharePointにあるチャネルの「ファイル」やSharePoint側を確認する
文字起こしが必要なら会議中に有効化する後から自動で必ず作成されるわけではない
不要な録画は残し続けないストレージ圧迫と情報管理リスクを避ける

特に「誰が録画したか」だけで保存先を判断しないことが大切です。通常会議では開催者、通話では録画開始者、チャネル会議ではSharePointという整理を社内ヘルプに載せておくと、問い合わせ対応が早くなります。

2026年4月時点での確認チェックリスト

Teams会議録画と文字起こしの運用を見直す場合は、次の順番で確認すると効率的です。

確認項目対応の目安
録画を許可するユーザー・グループ全社許可か、部門別ポリシーかを決める
文字起こしの利用可否会議、ウェビナー、タウンホールごとに確認
Copilot設定Copilotをオフにした会議で録画・文字起こしも止まる点を周知
OneDrive容量録画が多い開催者の容量不足を監視
SharePoint容量チャネル会議や動画保管ライブラリの容量を確認
外部共有共有リンクの範囲、期限、ダウンロード可否を決める
有効期限既定値のままでよいか、部門ごとに見直す
保持ポリシー法務・監査対象の録画にPurviewを適用するか検討
Teams RoomsリソースアカウントのOneDriveライセンス有無を確認
共有メールボックス録画の保存先が誰のOneDriveになるかを把握

最初に着手すべきなのは、録画ファイルの棚卸しです。直近1〜3カ月の録画について、保存先、所有者、容量、外部共有の有無を確認してください。その結果をもとに、録画ポリシー、有効期限、共有ルール、保持ルールを整えると、実態に合った運用にできます。

まとめ:Teams録画は「会議機能」ではなく「Microsoft 365のファイル管理」として運用する

Microsoft Teamsの会議録画と文字起こしは、Teamsだけで完結する機能ではありません。通常会議は開催者のOneDrive、チャネル会議はSharePoint、通話は録画開始者のOneDriveという基本を押さえたうえで、権限、外部共有、容量、有効期限、保持ポリシーをセットで管理する必要があります。

管理者は、まず保存先と権限のルールを社内向けに明文化しましょう。次に、録画を許可する範囲、文字起こしの利用可否、外部共有、ダウンロード制御、有効期限を見直します。一般ユーザーには、「録画は必ず自分のOneDriveにあるわけではない」「外部参加者には自動で共有されない」「重要な録画は管理された場所に保存する」という3点を周知すると、問い合わせと情報管理リスクを大きく減らせます。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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