Visual Studio の「Visual Studio June Update – Track Your Usage, Trust Your Tools」は、単なる機能追加ではなく、Copilot の利用量を見える化し、MCP サーバーを安全に使うための運用変更として見るべき更新です。特に、GitHub Copilot を組織利用している企業、MCP サーバーで社内外のツールを Copilot に接続している開発チーム、C++ プロジェクトの MSVC 更新を進めたいチームは、早めに設定と管理ポリシーを確認しておく必要があります。Microsoft はこの更新を 2026年6月30日に Visual Studio Blog で公開しており、リリースノート上でも Visual Studio 2026 June Update 18.7.0 と、6月30日公開の 18.7.3 が確認できます。(Microsoft for Developers)
Visual Studio June Update – Track Your Usage, Trust Your Tools の要点
今回の Visual Studio June Update の中心は、名前の通り「Track Your Usage」と「Trust Your Tools」です。つまり、Copilot の使用量を把握しやすくする機能と、Copilot が使う外部ツールや MCP サーバーを信頼できる状態で実行するための機能が強化されています。
| 更新ポイント | 何が変わるか | 実務での確認ポイント |
|---|---|---|
| Copilot Usage ウィンドウの刷新 | Copilot の使用量を新しい課金モデルに合わせて確認しやすくなる | 開発者が自分の使用量を確認できるか、通知しきい値をどう設定するか |
| 使用量アラート | 上限接近、上限到達、追加使用の有効化時に通知される | 予算超過前に気付ける運用になっているか |
| MCP サーバーの信頼確認 | 変更された MCP サーバーを実行する前に確認できる | 許可リスト、Always Trust の基準、拒否時の対応を決める |
| C++ 向け Copilot modernization agent | MSVC Build Tools 更新シナリオが一般提供に | レガシー C++ プロジェクトの更新検証に使えるか |
| Long-distance next edit suggestions | アクティブファイル全体に対して次の編集候補を出せる | 既定では無効のため、利用者に展開するか判断する |
| フルカラー絵文字表示 | エディター、Markdown、Copilot Chat、出力、Solution Explorer などで絵文字がカラー表示される | TODO や警告コメントの視認性向上に使える |
特に重要なのは、Copilot の利用量が「リクエスト回数」ではなく、入力・出力・キャッシュ済みトークンを含むトークン消費をもとに計算される流れに変わっている点です。GitHub の公式情報では、Copilot の利用は GitHub AI Credits として扱われ、モデルとトークン数によってコストが変わると説明されています。(The GitHub Blog)
Copilot Usage ウィンドウ刷新で「使いすぎ」に気付きやすくなる
今回の Visual Studio 更新で、Copilot Usage ウィンドウが刷新されました。Visual Studio からは Copilot バッジメニューの「Copilot Usage」から使用状況を開けるようになり、作業中の使用量をリアルタイムに近い形で確認できます。Visual Studio は、上限に近づいたとき、上限に達したとき、追加使用が有効になったときにアラートを表示します。しきい値は調整できるため、たとえば「80%を超えたら警告」「90%で強めに注意」といった運用に合わせた設計がしやすくなります。(Microsoft Learn)
この変更は、個人開発者よりもチーム利用で大きな意味を持ちます。Copilot Chat、エージェント型の長時間セッション、複数ファイルを対象にした修正依頼は、単純なコード補完よりも使用量が大きくなりやすいためです。GitHub Docs でも、短い質問と、複数ファイルにまたがる長いエージェントセッションでは消費量が異なると説明されています。(GitHub Docs)
開発者が見るべきポイント
開発者は、Copilot Usage ウィンドウを「月末に見るもの」ではなく、重い作業の前後に確認するものとして扱うと効果的です。たとえば、次のような作業の前後で使用量を確認すると、どの使い方がコストに効いているかを把握しやすくなります。
| 作業例 | 使用量が増えやすい理由 | 見直しのヒント |
|---|---|---|
| 大量のファイルを対象にした修正依頼 | 入力コンテキストが大きくなりやすい | 対象ファイルを絞って依頼する |
| 高性能モデルでの長時間エージェント作業 | モデル単価とトークン数の両方が効く | 重要タスク以外は軽量モデルも検討する |
| PR 全体の説明・レビュー依頼 | 差分や関連情報を多く読み込む | 小さな PR に分割する |
| 何度も同じ文脈を貼り直す質問 | 入力トークンが積み上がる | 質問を整理し、必要な情報だけ渡す |
なお、GitHub Docs では、コード補完と Next Edit Suggestions は有料プランで AI Credits の課金対象外として扱われる一方、Copilot Chat、Copilot CLI、Copilot cloud agent など AI モデルを使う機能は AI Credits を消費すると説明されています。(GitHub Docs)
MCP サーバーの信頼確認で「知らないうちに変わったツール」を止められる
もう一つの重要な更新が、MCP サーバーの trust validation です。MCP サーバーは Copilot が外部ツール、社内システム、リポジトリ、チケット、データベースなどにアクセスするための接続口になります。便利な一方で、サーバー設定や提供ツールが変更されると、Copilot が実行できる操作の範囲も変わる可能性があります。
Visual Studio は今回、MCP サーバーの起動時に二段階で信頼確認を行うようになりました。まず、サーバープロセスを開始する前に、現在の設定が以前信頼したベースラインと比較されます。次に、起動後に読み込まれるツール、プロンプト、リソース、指示などのフィンガープリントが、前回信頼したものと比較されます。差異がある場合、ユーザーに確認ダイアログが表示されます。(Microsoft Learn)
信頼ダイアログで選べる操作
MCP サーバーの変更が検出された場合、利用者は主に次の判断を行います。
| 選択肢 | 意味 | 使うべき場面 |
|---|---|---|
| Accept / Trust | 今回の変更を信頼し、ベースラインを更新する | 変更内容が想定どおりで、管理済みの更新である場合 |
| Always Trust | 今後このサーバーでは確認を省略する | 社内管理済みで、更新プロセスも監査できるサーバーに限定 |
| Reject / Do not trust | サーバー起動を中止する | URL、コマンド、引数、提供ツールなどに不明な変更がある場合 |
Visual Studio の MCP サーバー信頼機能は Visual Studio 2026 version 18.7 以降で利用でき、設定は「Tools > Options > GitHub > Copilot > Copilot Chat > Show trust dialog before running tools from an updated MCP server」から管理できます。初回接続時は初期ベースラインが保存され、組み込みサーバー、RegistryOnly ポリシー下のサーバー、Always Trust にしたサーバーなどでは確認が省略されます。(Microsoft Learn)
ここで注意したいのは、初回接続時には自動的にベースラインが作られる点です。つまり、MCP サーバーの追加そのものを制御したい場合は、信頼ダイアログだけに頼るのではなく、GitHub 側の管理ポリシーや MCP サーバー許可リストも併用する必要があります。Microsoft Learn では、組織管理者が許可リストを設定すると、承認された MCP サーバーだけに接続できると説明されています。(Microsoft Learn)
管理者が確認すべき影響範囲
Visual Studio June Update の影響は、Visual Studio をインストールしている端末だけに閉じません。Copilot の課金、GitHub の管理ポリシー、MCP サーバーの許可リスト、C++ のビルド環境まで関係します。
| 対象 | 影響 | 管理者の確認ポイント |
|---|---|---|
| GitHub Copilot Business / Enterprise 利用者 | AI Credits の使用量が組織単位で積み上がる | 予算上限、追加使用の可否、利用状況レポートを確認する |
| Visual Studio で Copilot Chat を使う開発者 | 使用量アラートが表示される | 古い IDE で不正確な表示になっていないか確認する |
| MCP サーバー利用チーム | サーバー変更時に信頼確認が入る | 許可リスト、Always Trust の基準、拒否時の申請ルートを決める |
社内 .mcp.json を使うチーム | リポジトリやユーザー単位で MCP 設定が読み込まれる | 変更レビュー、バージョン固定、不要サーバー削除を徹底する |
| C++ 開発チーム | MSVC 更新支援エージェントを利用できる | まず検証ブランチで Guided mode を試す |
| セキュリティ・コンプライアンス担当 | 外部ツールが機密データを扱う可能性がある | MCP サーバーのデータ処理範囲とログを確認する |
Microsoft Learn では、MCP サーバー設定は %USERPROFILE%\.mcp.json、ソリューション配下の .vs\mcp.json、.mcp.json、.vscode\mcp.json、.cursor\mcp.json などから読み込まれると説明されています。社内標準として MCP を使う場合は、どの場所の設定を許可するかを決めておくと、意図しないサーバー接続を減らせます。(Microsoft Learn)
設定変更で確認したい項目
今回の更新を導入するだけでは、運用上のリスクやコスト管理は完成しません。次の設定を確認してから展開するのが現実的です。
| 目的 | 確認する場所 | 推奨する運用 |
|---|---|---|
| Copilot 使用量を確認する | Copilot badge menu > Copilot Usage | 開発者に月次・週次で確認する習慣を作る |
| 使用量アラートを調整する | Visual Studio の Copilot 関連設定 | 上限到達直前ではなく、余裕を持ったしきい値にする |
| MCP 信頼ダイアログを有効にする | Tools > Options > GitHub > Copilot > Copilot Chat | 原則オンのまま運用する |
| MCP サーバーを制限する | GitHub Copilot 管理ダッシュボード、MCP allow list | 承認済みサーバーだけを許可する |
| MCP ツール実行の承認を見直す | GitHub > Copilot > Tools 周辺設定 | 「すべて許可」を安易に選ばない |
| Long-distance NES を試す | Tools > Options > Text Editor > Inline Suggestions | パイロット利用後に展開判断する |
| C++ modernization agent を使う | Solution Explorer の Modernize、または Copilot Chat の @Modernize | 重要プロジェクトでは Guided mode から始める |
Visual Studio は MCP ツール呼び出し時にも確認を求める設計になっており、ツールによってはローカルマシン上でファイルやデータを変更する可能性があるため、利用者が確認してから実行する流れが用意されています。確認設定は後からリセットできます。(Microsoft Learn)
移行期限とバージョン確認
今回の Visual Studio 更新だけを見ると、Microsoft が「この日までに必ず Visual Studio を移行しなければならない」と明示した期限は確認できません。ただし、Copilot の利用量管理という観点では、すでに重要な日付があります。
GitHub Copilot は 2026年6月1日から usage-based billing へ移行し、従来の premium request units から GitHub AI Credits ベースの考え方へ変わっています。月額の Copilot Pro / Pro+ ユーザーは 2026年6月1日に自動移行し、年額プランのユーザーは契約期間が終わるまで従来のリクエストベース価格に残ると説明されています。(The GitHub Blog)
Copilot Business と Copilot Enterprise では、既存顧客向けに 2026年6月1日から9月1日までプロモーション分の AI Credits が提供され、その後は標準の含有量に戻ります。GitHub Docs では、標準の月間含有量は Copilot Business が 1,900 AI Credits / ユーザー、Copilot Enterprise が 3,900 AI Credits / ユーザーで、既存顧客向けのプロモーション期間中は Business が 3,000、Enterprise が 7,000 とされています。(GitHub Docs)
また、GitHub Docs では、usage-based billing の表示や通知を正しく扱うために、IDE や拡張機能を一定以上のバージョンへ更新することが推奨されています。Visual Studio 2022 は 17.14.33、Visual Studio 2026 は 18.6.0 が最低バージョンとして示されており、古いバージョンではモデル価格、使用量情報、課金用語、使用量アラートが正しく表示されない可能性があります。(GitHub Docs)
実務上の期限として見るべき日付
| 日付・タイミング | 意味 | 対応 |
|---|---|---|
| 2026年6月1日 | GitHub Copilot の usage-based billing 開始 | 予算上限、追加使用の可否を確認する |
| 2026年6月1日〜9月1日 | Business / Enterprise 既存顧客のプロモーション期間 | 実使用量を計測し、9月以降の予算を見直す |
| 年額 Pro / Pro+ の契約満了時 | 従来の年額プランから移行判断が必要 | 利用者ごとの使用量を見てプランを判断する |
| Visual Studio 2026 18.7 以降の展開時 | MCP サーバー信頼確認が利用可能 | MCP ポリシーと許可リストを合わせて整備する |
| 社内標準イメージ更新時 | 古い IDE で表示や通知がずれる可能性を減らす | Visual Studio と Copilot 関連コンポーネントを更新する |
グローバル企業では、GitHub AI Credits の予算が USD で扱われ、含有 AI Credits の月次リセットは UTC の月初を基準に説明されています。日本時間や各国の会計締めとずれる場合があるため、社内レポートでは「GitHub の課金サイクル」と「社内の月次集計」を分けて扱うと混乱を避けられます。(GitHub Docs)
MCP サーバー運用で失敗しやすいポイント
MCP サーバーの trust validation は便利ですが、これだけで安全になるわけではありません。特に次の3つは見落とされやすいポイントです。
@latest のまま本番運用しない
MCP サーバーは npx や Docker などで起動されることがあり、Visual Studio は指定されたコマンドや引数を尊重します。Microsoft Learn でも、必要に応じてバージョンを固定できると説明されています。実務では、検証環境なら @latest でも構いませんが、業務リポジトリや機密データに触れる環境では、バージョン固定と変更履歴の確認をセットにするべきです。(Microsoft Learn)
Always Trust を安易に使わない
Always Trust は、信頼できる社内サーバーや、変更管理が明確なサーバーには便利です。しかし、外部提供の MCP サーバーや、頻繁に機能が変わるサーバーに対して使うと、変更確認の機会を失います。判断基準は「誰が更新しているか」ではなく、「更新内容を誰がレビューし、問題があったときに止められるか」です。
初回接続のレビューを別ルートで行う
初回接続時は初期ベースラインが作られるため、信頼ダイアログは「変更検知」には役立っても、「新規追加されたサーバーの妥当性確認」を完全に代替するものではありません。新しい MCP サーバーを追加するときは、Pull Request レビュー、セキュリティレビュー、GitHub 管理者による許可リスト設定を組み合わせるのが安全です。(Microsoft Learn)
C++ modernization agent は「自動更新」より「移行計画のたたき台」として使う
今回の更新では、GitHub Copilot modernization agent for C++ の最初のシナリオが一般提供になりました。対象は、C++ プロジェクトを最新の Microsoft C++、つまり MSVC Build Tools に更新する流れです。Visual Studio では、Solution Explorer でソリューションやプロジェクトを右クリックして Modernize を選ぶか、Copilot Chat で @Modernize に続けて依頼できます。(Microsoft for Developers)
実務で使うなら、最初から Automated mode で一気に変更するより、Guided mode で評価、計画、実行内容を確認しながら進める方が安全です。特に、古い SDK、非推奨 API、コンパイラ依存のコード、CI/CD のビルドイメージが絡むプロジェクトでは、Visual Studio 上の修正だけで完結しないことがあります。
おすすめの進め方は次の通りです。
| 手順 | 作業 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 検証用ブランチを作る | main に直接適用しない |
| 2 | @Modernize でアップグレード対象を指定する | MSVC 更新だけに絞るなど範囲を明確にする |
| 3 | Guided mode で計画を確認する | 変更ファイル、互換性リスク、ビルド影響を確認する |
| 4 | ローカルビルドと単体テストを実行する | 警告が増えていないかも見る |
| 5 | CI/CD と開発者端末の Build Tools を合わせる | ローカルだけ成功する状態を避ける |
| 6 | PR でレビューする | AI が生成した変更として、人間が根拠を確認する |
C++ modernization agent は「古い C++ コードを自動で完全に安全に直す魔法」ではありません。価値が高いのは、更新時に出やすい互換性問題を洗い出し、移行計画を作る時間を短縮できる点です。
Long-distance next edit suggestions は既定無効、試すなら範囲を決める
Long-distance next edit suggestions は、Copilot が現在のカーソル周辺だけでなく、アクティブファイル全体から次に必要になりそうな編集を提案する機能です。たとえば、プロパティ名を変更したあと、同じファイルの下の方にある関連処理も変更候補として提示されるような使い方が想定されます。公式情報では、この機能は現時点で既定無効であり、「Tools > Options > Text Editor > Inline Suggestions」から「Enable extended range suggestions」を有効にして試せます。(Microsoft for Developers)
チーム展開では、全員に一斉有効化するより、リファクタリングが多いメンバーやレビューに慣れているメンバーから試す方がよいでしょう。便利な一方で、ファイル全体を見た提案は、意図しない関連箇所まで変更したくなる可能性があります。提案を受け入れる前に、差分を確認する習慣が重要です。
フルカラー絵文字は小さいが、レビュー効率に効く
フルカラー絵文字対応は、コスト管理やセキュリティ機能に比べると小さな変更に見えます。しかし、TODO、警告、確認済み、未対応箇所を視覚的に区別しているチームでは、レビュー時の読み取りやすさが上がります。Visual Studio では、コードコメント、Markdown、GitHub Copilot Chat、出力ウィンドウ、Solution Explorer などで絵文字がカラー表示されると説明されています。(Microsoft Learn)
ただし、絵文字をルール化しすぎると逆にノイズになります。実務では、次のような最小限の用途に絞ると効果的です。
| 絵文字の用途 | 例 | 運用のコツ |
|---|---|---|
| バグ・注意 | バグ、警告、要確認 | TODO コメントやレビュー用メモに限定する |
| 完了・確認済み | チェック、OK | Markdown の手順書や検証メモで使う |
| 改善予定 | メモ、スパークル | 将来対応と緊急対応を混ぜない |
導入時のおすすめ手順
Visual Studio June Update を組織に展開するなら、機能確認だけでなく、Copilot と MCP の管理ルールを一緒に整備するのが重要です。
| フェーズ | 実施内容 | 成功条件 |
|---|---|---|
| 事前確認 | Copilot 利用者、MCP サーバー利用者、C++ プロジェクトを棚卸しする | 影響を受けるチームが分かっている |
| パイロット | Visual Studio の最新 Stable Channel を一部ユーザーに展開する | Copilot Usage、MCP 信頼ダイアログ、既存拡張機能の動作を確認できる |
| 管理設定 | GitHub の予算上限、追加使用、MCP allow list を確認する | 使いすぎと未承認サーバー接続を防げる |
| 利用者教育 | Copilot Usage の見方、信頼ダイアログの判断基準を共有する | 開発者が「何を信頼してよいか」を判断できる |
| 本展開 | 標準イメージや更新手順に反映する | 古い IDE による誤表示や通知漏れを減らせる |
| 定期レビュー | 月次で AI Credits、MCP 追加、Always Trust 設定を確認する | コストとセキュリティの両方を継続管理できる |
特に管理者は、GitHub 側の予算コントロールを必ず確認してください。GitHub Docs では、ユーザー単位、コストセンター、Enterprise、Organization といった複数レベルで予算を設定でき、追加使用を許可するかブロックするかも管理できると説明されています。(GitHub Docs)
よくある疑問
Visual Studio を更新すれば追加課金は自動で止まる?
止まりません。Visual Studio の Copilot Usage ウィンドウやアラートは、利用者が使用量に気付くための仕組みです。追加使用を許可するか、上限を超えたら止めるかは、GitHub 側の予算設定や組織ポリシーで管理する必要があります。(GitHub Docs)
MCP trust validation があれば許可リストは不要?
不要にはなりません。trust validation は変更検知に役立ちますが、初回接続時には初期ベースラインが作られます。新しい MCP サーバーをそもそも許可するかどうかは、GitHub の管理ポリシーや MCP server allow list で制御するべきです。(Microsoft Learn)
Long-distance next edit suggestions は全員に有効化すべき?
最初は一部メンバーでの検証がおすすめです。既定では無効のため、チームのコーディングスタイルやレビュー文化に合うかを確認してから展開するとよいでしょう。(Microsoft Learn)
古い Visual Studio でも Copilot は使える?
古いバージョンでも動作する場合はありますが、GitHub Docs では、古い IDE や拡張機能ではモデル価格、使用量情報、課金用語、使用量アラートが正しく表示されない可能性があると説明されています。少なくとも組織利用では、公式が示す最低バージョン以上、できれば最新の Stable Channel に合わせるのが安全です。(GitHub Docs)
まとめ:今回の更新は「AI 開発の管理画面」としての Visual Studio 強化
Visual Studio June Update – Track Your Usage, Trust Your Tools は、開発者向けの便利機能追加であると同時に、AI 開発を組織で安全に運用するための更新です。Copilot Usage ウィンドウは、使用量とコストを開発者自身が把握する入口になります。MCP サーバーの trust validation は、Copilot が使う外部ツールの変更に気付くための重要な防御線になります。
まず行うべきことは、Visual Studio と Copilot 関連コンポーネントを更新し、Copilot Usage が正しく見えるかを確認することです。次に、GitHub 側で予算上限と追加使用の扱いを確認します。最後に、MCP サーバーの許可リスト、Always Trust の基準、.mcp.json のレビュー方法を整備してください。
この3点を押さえれば、今回の Visual Studio June Update は単なるアップデートではなく、Copilot と MCP を本格運用するための管理基盤として活用できます。

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