Windows 11でタスクバーを上・左・右へ移動したい場合、2026年8月時点では、すべてのWindows 11で使えるわけではありません。Microsoftは2026年7月31日、Windows InsiderのBeta向けリリースノートで、タスクバー全体の位置を「下・上・左・右」から選べる新設定を案内しました。
リリースノート上の対象は、Windows 11 25H2のBeta Build 26220.9022と、Windows 11 26H1のBeta Build 28020.2623です。設定項目が表示されている環境では、[設定]から数回クリックするだけで変更できます。(Microsoft Learn)
ただし、この機能はWindows Insider向けのプレビュー機能です。Microsoftの公式ブログには、その後「最新のBetaビルドにはまだタスクバーの改善が届いていない」とする追記もあります。そのため、対象ビルドをインストールしていても、設定項目が表示されない場合があります。(Windows Blog)
Windows 11のタスクバーを上・左・右へ移動する新設定
新しい設定では、タスクバー全体を次の4方向へ配置できます。
| 選択肢 | 配置される場所 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 下 | 画面下部 | 従来どおりの操作性を優先したい |
| 上 | 画面上部 | ブラウザーやアプリの上部操作へ視線を集めたい |
| 左 | 画面左端 | 横長モニターで縦方向を広く使いたい |
| 右 | 画面右端 | 左側にアプリのメニューやツールを置くことが多い |
Microsoftの説明では、タスクバーを上・左・右へ移動した場合も、ツールチップ、ポップアップ、アニメーションなどは移動後のタスクバーを起点に表示されます。また、「タスクバーのボタンを結合しない」といった多くのカスタマイズ設定も、各配置で利用できるとされています。(Microsoft Learn)
対象として案内されているビルド
| Windows 11の系統 | チャネル | ビルド |
|---|---|---|
| Windows 11 25H2 | Windows Insider Beta | Build 26220.9022 |
| Windows 11 26H1 | Windows Insider Beta(26H1) | Build 28020.2623 |
いずれも正式版ではなく、Windows Insider Program参加者向けのテストビルドです。
Microsoftは、Insiderビルドに含まれる機能について、正式提供されない可能性や、仕様変更、削除、別機能への置き換えがあり得ると案内しています。今回のタスクバー位置変更も、一般提供が確定した機能として扱うべきではありません。(Microsoft Learn)
タスクバーの位置を変更する手順
設定項目が表示されている場合は、次の手順で変更できます。
- タスクバーの何もない部分を右クリックします。
- [タスクバーの設定]を選択します。
- [タスクバーの動作]を開きます。
- [タスクバーの位置]に相当する項目を探します。
- [下][上][左][右]から配置したい場所を選択します。
- スタートメニューや通知領域の表示を確認します。
[設定]アプリから開く場合は、次の順番で進みます。
[設定]→[個人用設定]→[タスクバー]→[タスクバーの動作]
英語表示では、次の場所です。
Settings → Personalization → Taskbar → Taskbar behaviors → Taskbar position
変更は通常、その場で反映されます。元に戻したい場合は、同じ設定項目で[下]を選択してください。
現在のビルドを確認する方法
対象ビルドか分からない場合は、最初にWindowsのバージョンを確認します。
WindowsキーとRキーを押します。- [ファイル名を指定して実行]に
winverと入力します。 - [OK]を選択します。
- 表示されたバージョンとOSビルドを確認します。
対象ビルドより古い場合は、[設定]→[Windows Update]から更新を確認してください。
ただし、ビルド番号が一致していても、段階的な展開やMicrosoft側の配信状況によって、タスクバーの位置を変更する項目が出ないことがあります。
「タスクバーを左揃え」と「タスクバーを左へ移動」は別の設定
Windows 11では、以前からタスクバーのアイコンを中央揃えから左揃えへ変更できます。しかし、この設定で変わるのはスタートボタンやアプリアイコンの並び方だけです。
タスクバーそのものは画面下部に残ります。
| 設定 | 変更されるもの | 変更後の状態 |
|---|---|---|
| タスクバーの配置・左揃え | スタートボタンやアプリアイコン | タスクバーは画面下部のまま |
| 新しいタスクバーの位置・左 | タスクバー全体 | 画面左端に縦向きで表示 |
一般向けのWindows 11で[タスクバーの配置]を[左揃え]にしても、Windows 10のような縦型タスクバーにはなりません。
Microsoftの一般向けサポート情報でも、従来の[タスクバーの配置]は、アイコンを中央または左へ揃える設定として説明されています。今回Insider向けに追加された画面端の選択とは、役割が異なります。(Microsoft サポート)
一般向けWindows 11でアイコンだけを左揃えにする手順
タスクバー全体を動かす必要はなく、スタートボタンを左下へ戻したいだけなら、一般向けWindows 11でも変更できます。
- タスクバーを右クリックします。
- [タスクバーの設定]を選択します。
- [タスクバーの動作]を開きます。
- [タスクバーの配置]で[左揃え]を選択します。
この操作では、タスクバーの表示位置は画面下部のままです。
タスクバーを上・左・右へ移動するときの制限
新しいタスクバー位置設定は開発途中です。Microsoftは、別の位置へ移動した場合に、まだ対応が完了していない機能を明記しています。
自動的に隠す設定は未対応
上・左・右へ配置したタスクバーでは、現時点でタスクバーの自動非表示がサポートされていません。
画面を最大限広く使うために、縦型タスクバーと自動非表示を組み合わせたい場合は注意が必要です。
タッチ操作への対応は開発中
別の位置に配置したタスクバーでは、タッチジェスチャーへの対応が進行中です。また、タッチ操作向けに最適化されたタスクバーも、現時点ではサポートされていません。
タブレットPCや2-in-1パソコンでは、上下左右の配置を変更したあと、実際のタッチ操作に問題がないか確認してください。
検索ボックスとAsk Copilotは対応途中
タスクバーを上・左・右へ移動した場合の検索ボックスやAsk Copilotへの対応も、開発途中とされています。
検索機能を頻繁に使う場合は、タスクバー上の検索ボックスだけに頼らず、WindowsキーとSキーによる検索も利用すると操作しやすくなります。
小さいタスクバーは上と下だけ
同時に案内された「小さいタスクバー」は、現時点では上または下に配置した場合のみ対応します。左または右へ配置した縦型タスクバーでは、小さいサイズを選べません。
これらの制限は、Build 26220.9022とBuild 28020.2623の両方のリリースノートに記載されています。(Microsoft Learn)
タスクバーの位置設定が表示されない原因
対象ビルドを利用しているのに設定が見つからない場合は、次の点を確認してください。
| 確認項目 | 考えられる状態 | 対応 |
|---|---|---|
| Windows Insiderへの参加 | 一般向け正式版を使用している | 正式提供を待つ |
| OSビルド | 対象ビルドより古い | Windows Updateを確認する |
| 機能の配信状況 | 段階的な配信が届いていない | 後日の更新を待つ |
| Microsoft側の公開状況 | Betaへの投入が延期されている | 公式リリースノートを再確認する |
| 表示言語 | 日本語化が完了していない | 英語の項目名も確認する |
| タスクバー設定 | [タスクバーの動作]を閉じている | 項目を展開して確認する |
特に注意したいのは、Microsoftの公式情報内で記載に差がある点です。
Build 26220.9022とBuild 28020.2623のリリースノートにはタスクバー位置変更が掲載されています。一方、2026年7月31日のWindows Insider Blogには、Insiderからの報告を受け、「タスクバーの改善は最新Betaビルドにまだ入っていなかった」とする更新文が追加されています。(Windows Blog)
したがって、対象ビルドなら必ず設定が表示されるとは限りません。設定項目がなければ、パソコンの故障や設定ミスではなく、Microsoft側の展開状況が原因である可能性があります。
非公式のレジストリ変更やツールを使うべきか
一般向けWindows 11でタスクバーを移動する方法として、レジストリ編集やWindowsの外観を変更する非公式ツールが紹介されることがあります。
ただし、今回のMicrosoft公式設定とは別物です。業務用PCや日常的に使用する主力PCでは、次の理由から安易に利用しないほうが安全です。
- Windows Update後も動作する保証がない
- タスクバーやスタートメニューの表示が不安定になる可能性がある
- 元に戻す手順が複雑になることがある
- 非公式ツールの更新が停止すると、新しいWindowsに対応できない
- 社内のセキュリティポリシーに抵触する場合がある
タスクバーの位置変更だけを目的に、主力PCをWindows Insiderへ切り替えることもおすすめしません。Insiderビルドは、新機能の検証やフィードバックを目的としたプレリリース版です。
試す場合は、検証用PCや仮想環境など、問題が発生しても業務や日常利用へ影響しにくい環境が適しています。
上・左・右のどこへ移動するのが使いやすいか
上に配置する場合
タスクバーを上へ移動すると、ブラウザーのタブやアプリのメニューバーに近い位置へ操作領域を集められます。
マウスポインターを画面上部で動かすことが多い人に向いています。また、小さいタスクバーとの組み合わせも、現時点では上と下で利用できます。
一方、アプリのタイトルバーやブラウザーのタブと接近するため、慣れるまではクリック位置を間違えやすくなります。
左に配置する場合
横長やウルトラワイドのモニターでは、画面左側に縦型タスクバーを置くことで、上下方向の作業領域を確保しやすくなります。
文書作成、Webページ閲覧、プログラミングなど、縦方向の表示量を重視する作業と相性がよい配置です。
ただし、アプリのサイドメニューも左側にある場合は、操作領域が集中して窮屈に感じることがあります。
右に配置する場合
右側へ配置すると、エクスプローラーのナビゲーション領域や、アプリの左サイドバーとタスクバーを分離できます。
画面左側にツールやメニューが多いアプリを使う場合に試す価値があります。マウスを右手で操作し、画面右端へ移動することが多い人にも使いやすい可能性があります。
下に配置する場合
互換性や慣れを優先するなら、従来どおり下に配置するのが無難です。
タッチ操作、自動非表示、小さいタスクバーなどを利用したい場合も、開発途中の制限を受けにくい下配置から確認するとよいでしょう。
位置変更後に確認したいポイント
タスクバーを移動できたら、見た目だけでなく、普段の操作に支障がないか確認します。
- スタートメニューが正常に開くか
- クイック設定や通知センターが見切れないか
- 検索やCopilotを問題なく呼び出せるか
- ピン留めしたアプリを起動できるか
- 複数ウィンドウを開いたときにアイコンを識別しやすいか
- 全画面表示のアプリと干渉しないか
- 外部モニターを接続し直したあとも配置が維持されるか
- パソコンを再起動しても設定が保持されるか
不具合が出た場合は、まずタスクバーの位置を[下]へ戻してください。そのうえで、WindowsキーとFキーからフィードバックHubを開き、[デスクトップ環境]のタスクバー関連カテゴリへ報告できます。Microsoftも、Insider利用者にフィードバックHubから意見を送るよう案内しています。(Microsoft Learn)
現時点では「設定が表示された人だけが試せる」機能
Windows 11でタスクバーを上・左・右へ移動する公式設定は、Insider向けに案内された新機能です。設定項目が利用できる環境では、[設定]→[個人用設定]→[タスクバー]→[タスクバーの動作]から位置を変更できます。
ただし、2026年8月時点では一般提供された機能ではありません。公式ブログの更新内容を踏まえると、対象ビルドでも設定が表示されない可能性があります。
まずwinverでOSビルドを確認してください。一般向けWindows 11を使用している場合は、非公式な変更を急いで行わず、Windows UpdateやMicrosoftの正式発表を待つのが安全です。スタートボタンを左下へ移したいだけなら、従来の[タスクバーの配置]を[左揃え]へ変更すれば対応できます。

コメント