WebView2の「既にインストールされています」は、アプリが正常に動くことまで保証する表示ではありません。また、Windowsの「インストールされているアプリ」に見えないだけでは未導入と判断できません。導入情報、失敗したアプリ、インストーラーのエラーを分けて調べます。
最初に分ける:表示がない・導入済み・アプリの起動失敗
| 症状 | 先に確認すること |
|---|---|
| 一覧にWebView2がない | 一覧表示の仕様変更と、公式の導入検出方法 |
| インストーラーは導入済みと表示 | 登録情報と対象ユーザー、実際のアプリのエラー |
| 一つのアプリだけ起動しない | アプリの対応版・更新・提供元の修復手順 |
| 複数アプリでWebView2エラー | Runtimeの導入状態、更新・セットアップのログ |
WebView2 Runtimeが一覧に表示されない理由
2024年11月18日のRuntime 131に関する公式リリースノートには、WebView2 Runtimeは永続的なシステムコンポーネントのため、Windows設定の「アプリ」→「インストールされているアプリ」に表示されなくなったとあります。「一覧にない=ファイルが消えた」とは限りません。
「既にインストール」の登録情報を読み取る
Microsoftの配布資料は、Evergreen Runtimeの導入検出にEdgeUpdateのClients内のpv(REG_SZ)を使います。64ビットWindowsでは、PC全体のHKLMと現在ユーザーのHKCUの両方を確認し、どちらかの有効なバージョン値が0.0.0.0より大きいかを調べます。
| 64ビットWindowsの確認先 | パス |
|---|---|
| PC全体 | HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Microsoft\EdgeUpdate\Clients\{F3017226-FE2A-4295-8BDF-00C3A9A7E4C5} |
| 現在のユーザー | HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\EdgeUpdate\Clients\{F3017226-FE2A-4295-8BDF-00C3A9A7E4C5} |
レジストリエディターで場所を開く場合は、キーや値を削除せずpvを読み取ります。32ビットWindowsのHKLMではWOW6432Nodeを含まないパスになります。HKCUは今サインインしているユーザーの情報です。別ユーザーでアプリを実行していた場合、その違いも記録してください。
下のツリーは64ビットWindowsのPC全体の確認先を示します。削除対象の一覧ではありません。
HKEY_LOCAL_MACHINE
└─ SOFTWARE
└─ WOW6432Node
└─ Microsoft
└─ EdgeUpdate
└─ Clients
└─ {F3017226-FE2A-4295-8BDF-00C3A9A7E4C5}
pvは導入検出の情報であり、ファイルの破損がないことや対象アプリの正常動作の証明ではありません。アプリが独自に同梱するFixed Versionはこの登録キーを使わないため、すべてのアプリを同じ方法で判定できません。

「導入済みなのに動かない」ときは、エラー全文と発生したアプリを先に控えておくと、登録情報との違いを説明できます。
再インストールの前に行う確認
公式のインストール障害資料に沿い、まず保存してPCを再起動し、対象アプリやWebView2利用アプリを終了してから再試行します。更新途中の再起動待ちや使用中ファイルがないか、システムドライブに作業用の空き容量があるかも確認します。
- Windowsの種類・システムのアーキテクチャ、対象アプリの名前とバージョンを控える。
- アプリ提供元の対応条件と更新・修復手順を確認する。
- 管理端末では管理者へ確認し、導入権限・更新制限・通信制限を調べる。
- インストーラーのメッセージ全文とエラーコード、発生時刻を保存する。
修復ボタンが表示される場合だけ利用する
Windowsのアプリ修復案内では、「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」から、表示される対象の詳細オプションで修復があれば選びます。デスクトッププログラムには「プログラムと機能」の変更・修復が用意されるものもあります。すべてのアプリにこの機能があるわけではありません。
対象アプリまたはWebView2の項目・修復が実際に表示される環境では、製品名を確認して使います。WebView2が表示されない環境で、修復ボタンを出すための非公式コマンドやレジストリ変更を行う案内はしません。データ削除を伴うリセットは、アプリのバックアップと提供元の説明を確認してから別途判断します。

Edgeブラウザーの修復と、WebView2を使うアプリの修復は対象が違います。問題が出た製品名を確認して進めましょう。
未導入ならMicrosoftのEvergreenインストーラーを使う
公式ダウンロードには、通信して適切なRuntimeを取得するEvergreen Bootstrapperと、x86・x64・ARM64別のEvergreen Standalone Installerがあります。オフライン導入にはStandaloneを使い、実際のシステムに合うものを選びます。Fixed Versionの圧縮パッケージは一般ユーザー用の再インストーラーとは異なります。
PC全体へ導入する場合は、承認された管理者権限で公式インストーラーを実行します。ユーザー単位の導入とは対象が異なります。既に導入済みと出たら、同じ実行を繰り返すのでなく、前述の導入検出とログを確認してください。
Edgeブラウザーを入れ直す必要はある?
MicrosoftのOffice向け資料では、WebView2 RuntimeはEdgeブラウザーのインストールを必要とせず、既定ブラウザーも変更しないと説明しています。Edgeが開くことだけでRuntimeの正常性は判定できず、WebView2のために必ずEdge本体を削除・再導入する必要もありません。
エラーコードとログを使って次の対応を決める
| コードの例 | 公式資料の意味 |
|---|---|
| 0x80070005 | アクセス拒否 |
| 0x80070002 | ファイルが見つからない |
| 0x80070652/1618 | 別のインストール・Windows Installerが実行中 |
| 0x80072EE7 | DNS名前解決失敗 |
| 0x80072F8F | TLSまたは証明書の検証失敗 |
これらは原因を調べる入口です。アクセス拒否が出ても、セキュリティ機能をすべて停止する結論にはなりません。ブロック履歴や組織のポリシーを管理者・製品提供元と確認します。
| ログの例 | 公式資料の場所 |
|---|---|
| PC全体の更新ログ | %ALLUSERSPROFILE%\Microsoft\EdgeUpdate\Log\MicrosoftEdgeUpdate.log |
| ユーザー単位の更新ログ | %LOCALAPPDATA%\Temp\MicrosoftEdgeUpdate.log |
| PC全体のセットアップログ | %WINDIR%\Temp\msedge_installer.log |
| ユーザー単位のセットアップログ | %LOCALAPPDATA%\Temp\msedge_installer.log |
公式資料にあるログの場所から、該当する導入の記録を確認します。記録が見つからないことだけで正常とは判断しません。ログにはユーザー名やパス等が含まれるため、公開掲示板へ全文を貼る前に共有範囲を確認します。

問い合わせでは、実行したインストーラー、実行ユーザー、時刻、コードをそろえると、同じエラーでも条件の違いを切り分けやすくなります。
WebView2はいらない? 削除後に戻る理由
利用者向けFAQではTeams・Office・Outlook等のアプリがWebView2を利用し、起動やセットアップ時に必要なRuntimeを再導入するアプリもあると説明しています。ブラウザーを使わない人にも依存機能があるため、容量整理を目的に共有Runtimeを強制削除しないでください。

復旧したら元のアプリで同じ画面を開いて確認しましょう。インストーラーが終了しただけでは、問題の操作が使えるか分かりません。
対処後は、同じWindowsユーザーで元のアプリを起動し、エラーが出た画面の表示と操作を確かめてください。導入情報が見つかったこととアプリが正常に使えることは、別々に確認します。

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