Windows 11 のスタートメニュー「すべてのアプリ」に、ほとんど使わないアプリや謎のショートカットがずらっと並んでいませんか?本記事では、Adobe Acrobat Distiller や Skype for Business、重複して表示される Firefox、OneNote・Outlook・Recall などを一覧から安全に消す/非表示にする具体的な手順を詳しく解説します。
Windows 11「すべてのアプリ」に並ぶ仕組みを理解する
まずは、「すべてのアプリ」に表示される仕組みをざっくり押さえておきましょう。ここを理解しておくと、どこを消せばよいかが明確になります。
「すべてのアプリ」を構成している3つの種類
Windows 11 のスタートメニュー「すべてのアプリ」には、主に次の3種類のエントリが混在しています。
| 種類 | 主な例 | 実体 | 「すべてのアプリ」に出てくる場所 |
|---|---|---|---|
| デスクトップアプリ (.exe をインストーラで入れるタイプ) | Firefox、Adobe Acrobat Distiller、Skype for Business など | .exe 本体 + スタートメニュー用ショートカット(.lnk) | C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programsまたは %APPDATA%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs |
| Microsoft Store アプリ (UWP / MSIX アプリ) | OneNote(UWP版)、新しい Outlook など | アプリパッケージ(アンインストールは「設定」または PowerShell) | 内部的にはストア管理。ユーザーが直接ショートカットを消すことはできない |
| システム組み込みアプリ (一部の Microsoft アプリ) | Outlook、OneNote、Recall など一部のシステム保護アプリ | OS に深く組み込まれたコンポーネント | アンインストール不可(ボタンがグレーアウト)であることが多い |
ポイントは、デスクトップアプリは「ショートカットを消せば一覧から消える」のに対し、Microsoft Store / システムアプリはフォルダー上のショートカットを消しても消えないという点です。
デスクトップアプリを「すべてのアプリ」から削除する方法
まずは、Adobe Acrobat Distiller や Skype for Business、Firefox など、従来型のインストーラ(セットアップ.exe 等)で入れたアプリを「すべてのアプリ」から消す手順です。ここでは、アプリ本体は消さずに、一覧からだけ消す方法を扱います。
基本手順:ショートカット (.lnk) を削除する
Windows 11 では、スタートメニューの一覧は「スタートメニュー用フォルダー」に置かれたショートカット (.lnk) を元に作られています。そのため、ショートカットだけ削除すれば「すべてのアプリ」から消すことができます。
- スタートメニューを開き、「すべてのアプリ」をクリック。
- 消したいアプリ(例:Adobe Acrobat Distiller)を探す。
- アプリ名を右クリックし、[その他] > [ファイルの場所を開く] をクリック。
- エクスプローラーが開き、該当するショートカット (.lnk) が選択された状態になる。
- そのショートカットを選択し、[Delete]キー で削除。
- スタートメニューを開き直し、「すべてのアプリ」から該当アプリが消えていることを確認。
この操作で削除しているのはあくまで .lnk(ショートカット)だけなので、アプリ本体は残ります。デスクトップのショートカットを消すのと同じイメージです。
ショートカットが保存される場所
「ファイルの場所を開く」で開かれるフォルダーは、主に次のどちらかです。
| フォルダー | 対象 | 説明 |
|---|---|---|
C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs | 全ユーザー共通 | PC のすべてのユーザーに共通で表示されるショートカットが入る場所。 |
%APPDATA%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs | 現在のユーザーのみ | ログイン中のユーザーだけに表示されるショートカットが入る場所。 |
「すべてのアプリ」に重複して出てくるパターン(Firefox など)は、この2か所の両方に同名ショートカットがあるのが原因です。これについては後半で詳しく解説します。
例:Adobe Acrobat Distiller を一覧から消す
Adobe Acrobat を入れると、ほとんど使わないのに「Adobe Acrobat Distiller」だけが「すべてのアプリ」に出てきて邪魔、というケースがよくあります。その場合の手順は次のとおりです。
- スタート > すべてのアプリから「Adobe」フォルダー、または「Adobe Acrobat Distiller」を探す。
- 「Adobe Acrobat Distiller」を右クリック > [その他] > [ファイルの場所を開く]。
- 表示されたフォルダーで「Adobe Acrobat Distiller」のショートカット (.lnk) を削除。
この操作をしても Acrobat 本体や PDF 閲覧機能には影響はありません。もし間違えて消してしまっても、Acrobat の修復インストールや、手動でショートカットを作成することで戻せます。
例:Skype for Business を一覧から消す
Skype for Business は企業でよく使われるアプリですが、移行後に「もう使っていないのに、すべてのアプリに残っている」ことがよくあります。
手順は Adobe Acrobat Distiller と同じで、ショートカットを削除すれば OK です。
- 「すべてのアプリ」から Skype for Business を右クリック。
- [その他] > [ファイルの場所を開く] を選択。
- 開いたフォルダーで「Skype for Business」のショートカットを削除。
「もうアプリ自体も不要」という場合は、コントロールパネル > プログラムのアンインストール から完全にアンインストールしてしまうのも一案です。
Microsoft Store アプリやシステム組み込みアプリを消したい場合
次に、OneNote や Outlook、Recall など、Microsoft Store 経由で入ったアプリやシステム組み込みアプリをどう扱うかを見ていきます。
これらはショートカットを削除する方式ではなく、「設定」や PowerShell、管理者向けのポリシーで制御します。
まずは「設定 > アプリ」からアンインストールできるか確認
もっとも簡単な方法は、Windows の「設定」アプリからアンインストールできないか確認することです。
- [設定] > [アプリ] > [インストールされているアプリ] を開く。
- 一覧から該当アプリ(例:OneNote、Outlook、Recall など)を探す。
- 右側の「…」メニューをクリックし、[アンインストール] が押せるか確認。
- 押せる場合は、そのままアンインストールを実行。
ただし、システムに深く組み込まれたアプリは[アンインストール]ボタン自体がグレーアウトしている場合があります。この場合は通常の手順では削除できません。
PowerShell で Store / UWP アプリをユーザー単位で削除する
「設定」からアンインストールできない場合でも、PowerShell を使うとユーザー単位で削除できるアプリがあります。ただし、誤操作すると別のアプリに影響が出る可能性もあるため、業務 PC や本番環境では十分注意してください。
おおまかな手順は次のとおりです。
- スタートボタンを右クリックし、[Windows Terminal(管理者)] または [Windows PowerShell(管理者)] を開く。
- 対象アプリを確認するために、次のように入力して Enter。
Get-AppxPackage *OneNote*
アプリ名の一部(ここでは OneNote)をワイルドカードで指定するのがポイントです。パッケージ名が確認できたら次のように削除します。
Get-AppxPackage *OneNote* | Remove-AppxPackage
同様に Outlook / 他の UWP アプリも、該当パッケージ名を確認したうえで Remove-AppxPackage に渡します。
注意点は次の通りです。
- この方法で削除できるのは「UWP / Store アプリ」であり、従来型のデスクトップアプリ(.exe)は対象外です。
- 一部アプリは OS 更新や機能更新のタイミングで復活することがあります。
- 削除は「現在ログオンしているユーザー」に対して行われるため、別ユーザーには影響がありません。
Recall など、システム保護アプリは「無理に削除しない」のが基本
Recall のようなシステム機能に近いアプリは、内部的な依存関係が多く、無理に削除しようとするとトラブルの原因になる可能性があります。
こうしたアプリは、完全削除ではなく「機能をオフにする」「起動しないようにする」のが現実的です。例えば、設定メニューから機能を無効化したり、自動起動を停止したりすることで、実質的に「使っていない状態」を作ることができます。
「アイコンが目に入るのも嫌」という場合は、後述する「スタートからピン留めを外す」「おすすめを非表示にする」「サードパーティ製スタートメニュー」といった方法で、視界から隠す方向で対処するのがおすすめです。
企業環境ではグループポリシーや Intune で非表示にする
企業の PC 管理者であれば、個々のユーザーに PowerShell を使わせるのではなく、グループポリシーや Intune、構成プロファイルを使ってスタートメニューのレイアウトや表示アプリを制御する方法が一般的です。
- スタートメニューのレイアウト XML / JSON を配布して、表示するアプリを固定する。
- 特定の Microsoft アプリを非表示にするポリシーを適用する。
- 不要アプリをインストール段階で除外するイメージを配布する。
個人ユーザーの場合はここまでやる必要はありませんが、「会社の PC で勝手に消してよいのか不安」という場合は、まず情シス担当に相談してみると安全です。
Firefox など「すべてのアプリ」に重複表示される項目を整理する
質問にもある通り、「Firefox が2つ並んでいる」「同じアプリが複数表示されていて紛らわしい」というケースはよくあります。これは多くの場合、同名のショートカットが複数のスタートメニューフォルダーに存在していることが原因です。
重複の仕組み
| フォルダー | 役割 | 重複の典型パターン |
|---|---|---|
C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs | 全ユーザー向けショートカット | インストーラが「すべてのユーザー向け」にショートカットを作成した |
%APPDATA%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs | 現在のユーザー専用ショートカット | 後からユーザーのみ用のショートカットを追加した/旧バージョンが残った |
この2か所に同じ名前のショートカットが存在すると、「すべてのアプリ」では別のエントリとして認識され、結果的に2つ(またはそれ以上)並んでしまうわけです。
重複を解消する手順
重複を解消するには、どちらか一方のショートカットを削除すれば OK です。実際の操作は次のようになります。
- スタートメニュー > すべてのアプリ から、重複しているアプリ(例:Firefox)の片方を右クリック。
- [その他] > [ファイルの場所を開く] を実行。
- 開いたフォルダーのパス(全ユーザー用か、自分のユーザー用か)をメモ。
- もう一方の Firefox も同じように [ファイルの場所を開く]。
- 2つのショートカットがそれぞれどのフォルダーにあるかを比較し、不要な側の .lnk を削除する。
- スタートメニューを開き直して、「Firefox」が1つだけになっていることを確認。
どちらを残すか迷ったら、次のように考えると整理しやすくなります。
| 残す候補 | おすすめのケース |
|---|---|
| %APPDATA% 側(ユーザー用)を残す | 自分専用 PC で、自分しか使わないことが確実な場合。 |
| ProgramData 側(全ユーザー用)を残す | 家族で共用している PC や、複数ユーザーがログインする環境。 |
どちらを残しても動作に大きな違いはありませんが、「全ユーザー用のショートカットは他のユーザーにも影響する」という点だけ意識しておきましょう。
「消せない Microsoft 系アプリ」を目立たなくするテクニック
Outlook や OneNote、Recall など、アンインストールや PowerShell でもどうにもならないアプリは、完全に消すのではなく「目立たなくする」方向で割り切るのが現実的です。
スタートからピン留めを外す
スタートメニュー上部のピン留め領域にあるアプリは、次の操作で簡単に非表示にできます。
- スタートメニューを開く。
- ピン留めされているアプリ(Outlook や OneNote など)を右クリック。
- [スタートからピン留めを外す] をクリック。
「すべてのアプリ」の一覧には残りますが、最初に目に入る場所からは消えるので、かなりスッキリした印象になります。
「おすすめ」領域を非表示にする
スタートメニュー下部の「おすすめ」は、最近使ったファイルや提案アプリが表示され、ここにも不要なアプリが出てくることがあります。気になる場合は丸ごと非表示にしてしまいましょう。
- [設定] > [個人用設定] > [スタート] を開く。
- 「おすすめを表示する」のスイッチをオフ にする。
これにより、スタートメニューの下部領域がスッキリし、不要なアプリやファイルが目に入らなくなります。
サードパーティ製スタートメニューツールを使う
どうしても標準のスタートメニューが気に入らない場合は、スタートメニューを丸ごと置き換えるツールを使う方法もあります。
- Windows 7 風や Windows 10 風のスタートメニューに差し替えられる。
- 表示したくないアプリを細かく非表示にできるものもある。
- ショートカットの独自グルーピングやカスタムメニュー作成ができるものもある。
ただし、こうしたツールは OS の動作に深く関わるため、アップデートとの相性やサポート対象外になるリスクもあります。仕事用 PC では特に、自己責任で利用するようにしましょう。
代表的なケース別「すべてのアプリ」整理パターンまとめ
ここまでの内容を、よくあるケースごとに整理した表です。自分の状況に近い行を参考にしてみてください。
| 対象アプリ | 推奨操作 | ポイント |
|---|---|---|
| Adobe Acrobat Distiller | すべてのアプリ > 右クリック > その他 > ファイルの場所を開く から ショートカット(.lnk)を削除 | 本体は残るので PDF 閲覧や印刷への影響はほぼない。 |
| Skype for Business | 同上。不要ならコントロールパネルからアンインストールも検討。 | 組織で使っている場合はアンインストール前に要確認。 |
| Firefox が2つ表示される | 両方で ファイルの場所を開く を実行し、 全ユーザー用とユーザー用のどちらか片方のショートカットを削除 | どちらを残すかは PC の使い方次第だが、1つだけ残せばよい。 |
| OneNote(UWP版) | まず「設定 > アプリ」からアンインストール可能か確認。 必要に応じて PowerShell の Get-AppxPackage / Remove-AppxPackage を利用。 | Office 版 OneNote など、別エディションが残る場合もあるので混同に注意。 |
| Outlook(新しい Outlook など) | 設定からアンインストールを試す。 不可の場合はピン留め解除やおすすめの非表示で「見えない化」。 | 業務で利用している場合は削除せず、スタートから外すだけにしておくと安全。 |
| Recall などのシステム機能 | 無理に削除せず、機能オフ・自動起動停止・ピン留め解除で対応。 | システムと密接な機能は、削除より「使わない設定」にする方がトラブルが少ない。 |
よくある疑問・トラブルシューティング
ショートカットを削除したらアプリが起動できなくなる?
「すべてのアプリ」から削除しているのはあくまで ショートカット だけなので、アプリ本体はそのまま残ります。もし再度実行したくなった場合は、次のいずれかで起動できます。
- デスクトップに新しいショートカットを作成する。
- インストール先フォルダー(例:
C:\Program Files)から直接 .exe を実行する。 - 再インストールを行い、スタートメニューへの登録をやり直す。
「ファイルの場所を開く」が表示されないアプリがある
右クリックメニューに [その他 > ファイルの場所を開く] が表示されないアプリは、多くの場合 Store / UWP アプリ です。この場合はショートカットの削除ではなく、次のいずれかで対応します。
- 設定 > アプリ からアンインストールする。
- PowerShell で
Get-AppxPackage / Remove-AppxPackageを使用する。 - 完全削除が難しい場合は、ピン留め解除・おすすめ非表示・通知オフなどで目立たなくする。
会社の PC で勝手にアンインストールしても大丈夫?
業務用 PC の場合、アプリ構成は会社のポリシーとして決められていることが多く、勝手にアンインストールするとサポート対象外になることがあります。
- まずは「すべてのアプリ」のショートカットだけ削除して様子を見る。
- 完全にアンインストールしたい場合は情シス担当に相談する。
- 管理者権限が求められる PowerShell 操作は特に慎重に。
まとめ:Windows 11「すべてのアプリ」を整理してスッキリ使う
最後に、本記事のポイントを整理します。
- デスクトップアプリ(Firefox、Adobe Acrobat Distiller、Skype for Business など)は、ショートカット (.lnk) を削除するだけで「すべてのアプリ」から消せる。
- ショートカットは主に
C:\ProgramData\...(全ユーザー)と%APPDATA%\...(自分だけ)の2か所に存在し、重複表示の原因はここに同名ショートカットが両方あることが多い。 - Microsoft Store / UWP / システム組み込みアプリ(OneNote、Outlook、Recall など)は、ショートカット削除では消えないため、「設定 > アプリ」からのアンインストールや PowerShell、企業環境では グループポリシー・Intune などで制御する。
- どうしても消せない Microsoft 系アプリは、スタートからピン留めを外す/おすすめを非表示にする/サードパーティ製スタートメニューを使う といった「見えなくする」工夫が現実的。
- 業務用 PC では、アンインストールや PowerShell 操作はポリシー違反になる可能性もあるため、自己判断で削除せず、まずはショートカット整理と管理者への相談から始めるのがおすすめ。
「すべてのアプリ」を整理して本当に使うアプリだけが残るようにしておくと、スタートメニューがぐっと使いやすくなり、日々の作業効率も上がります。時間のあるときに、少しずつ不要なエントリを見直していきましょう。

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