GitHub Copilot billing:Billing Previewアプリは2026年8月3日廃止、影響と移行手順

GitHubは2026年7月7日、Copilot Billing Previewアプリを2026年8月3日に廃止すると発表しました。現在、このアプリにGitHub Copilotの請求レポートCSVを読み込ませ、利用額やAI Creditsの消費状況を確認している場合は、廃止日までに移行が必要です。(The GitHub Blog)

移行先は、GitHubに標準搭載されている「Billing and licensing」のAI usageページです。予算管理にはBudgets、詳細データの保存や集計にはUsage reports、定期取得にはBilling REST APIを利用できます。今回終了するのは請求分析用のプレビューアプリであり、GitHub Copilotそのものや、GitHub Copilot billingの仕組みが終了するわけではありません。(The GitHub Blog)

目次

GitHub Copilot billingの変更点を先に確認

今回の変更内容は次のとおりです。

項目内容
公式発表日2026年7月7日
廃止日2026年8月3日
廃止対象Copilot Billing Previewアプリ
主な対象者アプリに請求レポートCSVを読み込ませ、費用や利用傾向を分析しているユーザー
推奨される移行先GitHubのBilling and licensing設定、AI usage、Budgets、Usage reports、Billing REST API
Copilot本体への影響今回の発表では、Copilotの利用停止やプラン廃止は告知されていない

GitHubは廃止時刻やタイムゾーンを明記していません。日本の利用者は、2026年8月2日までに移行作業を終えるのが安全です。8月3日当日にデータ保存や動作確認を始める運用は避けましょう。(The GitHub Blog)

Copilot Billing Previewアプリとは

Copilot Billing Previewは、GitHub Copilotが使用量ベースの課金へ移行する際に、請求レポートを分析しやすくするために提供されたWebアプリです。

GitHubから取得したCSVをブラウザで読み込み、次のような情報を確認できます。

  • ユーザーごとの利用量と費用
  • Organizationごとの利用傾向
  • モデルごとのリクエスト数やAI Credits
  • 製品、コストセンター別の費用
  • リクエストベースと使用量ベースの課金情報
  • 期間ごとの費用推移

CSVの処理はブラウザ内で行われます。一方、このアプリはあくまで移行時の試算・計画を支援するプレビュー用ツールであり、正式な請求記録の基準となる「source of record」ではありません。GitHubも、課金方式の変化に伴って計算内容が変わる可能性があると説明していました。(GitHub)

GitHubがBilling Previewアプリを廃止する理由

GitHubがアプリを廃止する理由は、標準の請求管理画面が拡張され、プレビューアプリよりも多くの情報を扱えるようになったためです。

Billing Previewアプリの基礎となるレポートでは、次のような情報を十分に表現できませんでした。

  • ユーザー単位の予算
  • コストセンター
  • 共有された利用枠がどのように割り当てられたか
  • 組織やEnterprise全体の予算制御

不完全な分析画面を残すのではなく、請求状況の確認と予算管理をGitHub本体へ集約する方針です。(The GitHub Blog)

この変更は、単なる画面の置き換えではありません。GitHub Copilot billingが、移行前の「費用を試算する段階」から、実際の利用量を継続的に監視・制御する段階へ移ったことを示しています。

自分の環境が影響を受けるか判断する

対応要否は、契約プランだけでなく、現在の請求確認フローがBilling Previewアプリに依存しているかで判断します。

現在の利用状況対応要否必要な対応
公式のBilling PreviewサイトにCSVをアップロードしている必要AI usageやUsage reportsへ移行する
月次報告でアプリのグラフや集計値を利用している必要代替画面・CSVで同じ報告を再現できるか確認する
社内手順書にBilling PreviewのURLや操作方法が記載されている必要URL、画面キャプチャ、操作手順を更新する
GitHub標準のAI usageだけを利用している原則不要権限と表示内容のみ確認する
Billing REST APIだけで請求データを取得している直接の影響なしAPIのスコープと集計内容を再確認する
Billing Previewを一度も利用していない不要特別な移行作業は不要
リポジトリをforkして自社環境でホストしている要確認公式アプリ廃止後も依存し続けない運用へ移行する

OrganizationとEnterpriseで特に影響が大きいケース

Copilot BusinessやCopilot Enterpriseを運用し、ユーザー別・Organization別・コストセンター別の支出をBilling Previewで確認している環境は、優先的に対応する必要があります。

請求レポートや予算管理を扱えるのは、主にEnterprise owner、Organization owner、billing managerなどの権限を持つユーザーです。移行担当者がAI usageやUsage reportsへアクセスできない場合は、画面の問題ではなく権限不足の可能性があります。(GitHub Docs)

個人契約でも利用経路を確認する

個人のCopilotプランを契約している場合でも、Billing PreviewへCSVを読み込ませていたなら移行対象です。

一方、GitHub.comの個人向けBilling and licensing設定だけで利用量を確認している場合は、Billing Preview廃止に伴う直接的な作業はありません。

自社ホスト版は「動くか」ではなく「依存を続けるか」で判断する

Billing Previewのリポジトリは、forkしてGitHub Pagesなどへ配置できる構成でした。自社ホストしたインスタンスが2026年8月3日に自動停止するとは、公式発表からは断定できません。(GitHub)

ただし、公式アプリ廃止後もCSV形式への追随や機能保守が続く保証は示されていません。短期的に動作しても、正式な請求管理手段として使い続けるのは避け、GitHub標準機能への移行を進めるべきです。

Billing Previewに代わる4つの確認方法

目的によって、適切な代替手段は異なります。

目的推奨する代替手段主な用途注意点
日常的に利用状況を確認するAI usageAI Credits、追加利用、モデル別利用量、費用の確認表示できる範囲や項目は権限で異なる
支出上限を管理するBudgetsユーザー、Organization、コストセンター、Enterprise単位の制御予算の種類によって停止条件が異なる
月次報告や監査資料を作るUsage reportsCSVによる保存、集計、証跡管理詳細レポートには取得期間の上限がある
定期集計を自動化するBilling REST APIBI、ダッシュボード、定期レポートへの連携アカウント階層とエンドポイントを合わせる必要がある

AI usageで利用量と費用を確認する

GitHub.comの「Billing and licensing」から「AI usage」を開くと、次の情報を確認できます。

  • プランに含まれるAI Creditsの消費量
  • 含有分を超えた追加利用量
  • 使用したモデルのグラフ
  • モデル別のAI Creditsと費用

GitHubの発表では、AI usageページでAI Creditsのデータをグループ化、フィルタリング、エクスポートできると案内されています。Billing Previewの代替として最初に確認すべき画面です。(The GitHub Blog)

個人アカウントでは、Billing overviewを開き、サイドバーから「AI usage」を選択します。OrganizationやEnterpriseでは、対象アカウントの請求設定と権限に応じて画面を開いてください。

Budgetsで使い過ぎを防ぐ

OrganizationまたはEnterpriseでは、ユーザー単位の予算を設定し、特定ユーザーによる過度なAI Creditsの消費を抑えられます。個別ユーザー、コストセンター、Organization、Enterpriseなど、管理したい範囲に合わせて予算を設計します。(GitHub Docs)

ただし、予算額を登録しただけで、必ず利用が停止するわけではありません

ユーザー単位の予算は上限到達時にハードストップとして機能します。一方、Enterpriseやコストセンターの支出上限は、「Stop usage when budget limit is reached」を有効にしなければ、通知後も利用と課金が継続する場合があります。支出を確実に止めたい環境では、金額だけでなく停止設定まで確認してください。(GitHub Docs)

Usage reportsで詳細データを保存する

Usage reportsでは、利用したSKU、数量、割引前金額、割引額、請求対象額などをCSVで確認できます。

レポートの種類と取得範囲は次のとおりです。

レポート内容取得できる期間
Summarized usage reportGitHub製品全体の利用状況を集約最大1年
Detailed usage reportユーザー名などを含む詳細な利用状況最大31日
AI usage reportユーザー・モデル別のAI Credits利用状況最大31日

詳細レポートには、dateskuorganizationusernamecost_center_nameなどが含まれます。AI usage reportではモデル情報も確認できます。日付はUTCで記録されるため、日本時間で集計している社内レポートと比較する際は日付境界に注意が必要です。(GitHub Docs)

Billing REST APIで自動取得する

毎月のCSVダウンロードや手作業による集計を減らしたい場合は、Billing REST APIへの移行を検討します。

個人契約のCopilot利用量はuserレベルのエンドポイントで取得できます。一方、OrganizationやEnterpriseがライセンスを管理・請求しているユーザーの利用量は、userレベルには含まれません。OrganizationまたはEnterpriseレベルのエンドポイントを使用する必要があります。(GitHub Docs)

また、Web画面から取得できるDetailed usage reportと、REST APIで取得できる集計データは同一ではありません。REST APIの/usageでは詳細レポートを取得できず、基本的には集約された請求情報が返されます。既存の月次資料でユーザー単位の明細が必要な場合は、APIだけで置き換えられると決めつけないようにしてください。(GitHub Docs)

2026年8月3日までに行う移行手順

Billing Previewへの依存箇所を洗い出す

最初に、アプリを誰が、どの目的で使用しているか確認します。

調査対象は、ブラウザのブックマークだけではありません。社内Wiki、月次請求手順、経理向け資料、BI集計、監査手順、定例会議のテンプレートも確認してください。

特に、次のような記述があれば移行対象です。

  • Copilot Billing PreviewへCSVをアップロードする
  • Billing Previewのグラフをキャプチャする
  • Billing Previewでユーザー別費用を集計する
  • Preview画面の数値を予算会議へ転記する

元のCSVと必要な出力を保存する

Billing PreviewではCSVがブラウザ内で処理されるため、アプリ自体を請求データの保管場所として扱うべきではありません。(GitHub)

次のデータを社内ルールに従って保存します。

  1. 分析に使用した元の請求レポートCSV
  2. 月次報告で利用した集計結果
  3. 必要な画面キャプチャ
  4. フィルター条件や対象期間
  5. 独自に行った補正や計算式

アプリ廃止後も元のCSVがあれば再集計できます。ただし、同じ画面やグラフを再現できるとは限らないため、監査や承認の証跡として必要な出力は事前に残してください。

AI usageとUsage reportsへアクセスできるか確認する

移行担当者のアカウントで、対象となる個人、Organization、Enterpriseの請求設定を開きます。

確認する項目は次のとおりです。

  1. AI usageを表示できる
  2. 対象期間を指定できる
  3. ユーザーやモデルで絞り込める
  4. CSVをエクスポートできる
  5. 必要なUsage reportを要求できる
  6. 予算設定を閲覧・変更できる

画面が表示されない場合は、機能が存在しないと判断する前に、ownerまたはbilling managerの権限を確認してください。

同じ期間の数値を並べて比較する

移行前に、Billing Previewと新しい確認方法で同じ期間を集計します。

比較する代表的な項目は次のとおりです。

比較項目確認するポイント
対象期間UTCと日本時間の違いを考慮しているか
ユーザー退職者、休止ユーザー、複数Organization所属者が含まれているか
AI Credits含有分と追加利用分を区別しているか
金額gross_amountではなく請求対象のnet_amountを見ているか
モデル表記やモデル名の変更で別集計になっていないか
コストセンター未割り当てユーザーが漏れていないか

完全に同じ画面を再現することよりも、請求判断に必要な数値を継続して取得できることを優先します。

予算の停止条件をテストする

予算を設定済みでも、上限到達時の挙動を確認します。

最低限、次の状態を記録してください。

  • 上限到達時に通知だけ行うのか
  • 利用を停止するのか
  • ユーザー単位の予算が適用されているか
  • 個別ユーザーの例外設定があるか
  • コストセンターやOrganizationの上限と競合していないか
  • 誰が予算変更を承認するか

上限が低すぎると開発作業が途中で停止し、高すぎると費用管理が機能しません。まず実績を確認し、頻繁にエージェントを実行するユーザーには個別予算を設定する方法が現実的です。(GitHub Docs)

社内手順とブックマークを更新する

移行先が決まったら、Billing Previewへの導線を削除します。

社内手順には、単に新しいURLを載せるだけでなく、次の情報を記載してください。

  1. 日常確認はAI usageを使用する
  2. 月次保存にはUsage reportsを使用する
  3. 自動集計にはBilling REST APIを使用する
  4. 予算変更には所定の承認を必要とする
  5. 数値差異が発生した場合は正式な請求設定・レポートを基準とする

移行時に失敗しやすいポイント

Copilotの利用状況レポートと請求レポートを混同する

GitHubには、Copilotの利用率やコード生成量を分析する「usage metrics」と、請求額を確認するbilling reportsがあります。

usage metricsに含まれるai_credits_usedは利用分析向けの指標であり、請求書の合計金額を示すものではありません。費用確認では、AI usageまたはbilling reportsの金額を使用してください。(GitHub Docs)

APIのアカウント階層を間違える

ユーザーが自分で購入したCopilotプランと、OrganizationやEnterpriseから割り当てられたライセンスでは、請求先が異なります。

Organization管理の利用量をuserレベルのAPIで取得しようとすると、必要なデータが含まれません。請求主体に合わせて、user、organization、enterpriseのスコープを選択してください。(GitHub Docs)

7月や8月の実績を、そのまま9月以降の予算に使う

既存のCopilot BusinessおよびCopilot Enterprise利用者には、2026年6月から8月まで、標準より多いAI Creditsが含まれるプロモーション期間が設けられています。2026年9月1日以降は標準の利用枠に戻るため、7月や8月に追加課金が発生しなかったからといって、9月以降も同じとは限りません。(GitHub Docs)

移行テストと同時に、9月以降の利用枠を前提とした予算も見直す必要があります。

CSVの列や集計仕様が変わらない前提で運用する

GitHubは、Usage reportsの構造変更を最小限にするとしつつも、必要に応じてフィールドを変更する可能性があると説明しています。(GitHub Docs)

CSVをPower Query、Python、BIツールなどへ取り込んでいる場合は、次の対策が有効です。

  • 列の位置ではなく列名で読み込む
  • 不足列や追加列を許容する
  • 必須列がない場合は処理を停止する
  • 数値型と空欄を検証する
  • 毎月、合計金額をGitHub画面と照合する

よくある疑問

2026年8月3日以降、GitHub Copilotは使えなくなりますか

今回の廃止対象はCopilot Billing Previewアプリです。GitHub Copilot本体や、AI usage、Budgets、Usage reports、Billing REST APIの終了は告知されていません。(The GitHub Blog)

Billing PreviewにアップロードしたCSVはGitHubに保存されていますか

Billing PreviewのCSV処理はブラウザ内で行われる設計です。アプリは正式な請求記録の保存先ではないため、必要な元CSVや集計結果は自社で管理してください。(GitHub)

新しいアプリをインストールする必要はありますか

基本的には必要ありません。代替となるAI usageや予算管理は、GitHubのBilling and licensing設定に組み込まれています。自動取得が必要な場合のみ、Billing REST APIを利用する仕組みを用意します。(The GitHub Blog)

8月2日までに依存確認と移行テストを終える

Copilot Billing Previewアプリを使っていない環境では、今回の変更に伴う特別な作業は原則不要です。

利用している場合は、最初に社内手順や月次報告がアプリへ依存していないか確認してください。そのうえで、日常監視をAI usage、費用制御をBudgets、データ保存をUsage reports、自動集計をBilling REST APIへ振り分けます。

移行完了の判断基準は、アプリを開かなくても、必要な利用量と請求額を確認でき、予算超過時の挙動を説明できる状態になっていることです。2026年8月3日を待たず、8月2日までに並行確認と社内手順の更新を済ませましょう。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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