Microsoft 365 Copilot ChatのCopy Tablesとは?2026年6月の変更点と確認手順

2026年6月9日の更新で、Microsoft 365 Roadmap ID 553595「Copy Tables in Microsoft 365 Copilot Chat」は、ステータスが「In development」から「Launched」に変更されました。つまり、Microsoft 365 Copilot Chatが生成した表をコピーする機能は、対象となる環境で一般提供済みの扱いです。提供時期は2026年6月で、専用の移行作業や対応期限は案内されていません。(Microsoft 365 Message Center Archive)

この変更により、比較表やタスク一覧、調査結果などをCopilot Chatから取り出し、WordやExcel、Outlookなどで再利用しやすくなります。ただし、貼り付け後の書式や数値形式まで完全に維持されるとは限りません。利用者は内容を確認し、管理者は代表的な貼り付け先で動作をテストしておくことが重要です。

目次

2026年6月9日に変更された内容

今回の更新で新しい機能説明が追加されたわけではありません。主な変更は、開発中だったCopy Tables機能が正式提供済みになったことです。

確認項目2026年6月9日時点の内容
Roadmap ID553595
機能名Copy Tables in Microsoft 365 Copilot Chat
ステータスLaunched
リリース段階General Availability
一般提供時期2026年6月
対象クラウドWorldwide(Standard Multi-Tenant)
対象プラットフォームDesktop、Mac、Teams and Surface Devices、Web
機能概要Copilotが生成した表をコピーして再利用できる

変更履歴を見ると、2026年5月19日に一般提供予定が2026年5月から6月へ延期され、その後、6月9日にステータスが「In development」から「Launched」へ変更されています。機能の説明文自体は変わっていません。(Microsoft 365 Message Center Archive)

Microsoft 365 Roadmapにおける「Launched」は、対象となる顧客へのリリースが完了し、一般提供されている状態を指します。ただし、ロードマップの日付は予定であり、テナント構成やライセンスなどによって実際の表示が異なる場合があります。(Microsoft)

Copy Tablesでできること

Copy Tablesは、Copilot Chatの回答内に生成された表をコピーし、別のアプリや作業へ持ち出しやすくする機能です。

たとえば、次のような用途で効果を発揮します。

  • 製品やサービスの比較表をWordの提案書へ貼り付ける
  • タスクと担当者の一覧をExcelへ移して管理する
  • 会議内容を表に整理し、OutlookやTeamsで共有する
  • 調査結果を項目別にまとめ、社内Wikiへ転記する
  • 問い合わせ内容と回答案をFAQ表として再利用する

Copilot Chatに次のような指示を出すと、コピー後に扱いやすい表を作成できます。

次の3案を比較表にしてください。

列は「案名」「費用」「導入期間」「メリット」「注意点」とします。
1行につき1案とし、セル内では改行しないでください。
金額の単位は列名に記載し、不明な項目は「要確認」としてください。

表が生成されたら、表に対して表示されるコピー操作を実行し、WordやExcelなどへ貼り付けます。コピー操作の位置や名称は、利用するアプリや画面更新によって変わる可能性があります。

「表のコピー」と「Excelファイルへの出力」は異なる

Copy Tablesは、表をクリップボードへコピーして再利用しやすくする機能です。次のような処理まで保証するものではありません。

  • Excelブックを自動作成する
  • コピー元と貼り付け先を同期する
  • 数式やセル参照を設定する
  • 数値、通貨、日付などのデータ型を自動判定する
  • Copilotの回答を業務システムへ登録する
  • 表の罫線や背景色を完全に維持する

Excelで集計や計算に使う場合は、貼り付けた後に列のデータ型、日付、単位、桁区切りを確認してください。特に「1,000円」「約3週間」「10~20件」のような表記は文字列として貼り付けられることがあります。

影響を受けるユーザーと管理者

一般ユーザー

Copilot Chatで比較、整理、要約を行い、その回答を別の資料へ転記しているユーザーが主な対象です。

従来は、表の一部を範囲選択したり、貼り付け後に行列を整えたりする必要がありました。Copy Tablesを利用できれば、表をまとまりとして扱いやすくなり、次の作業へ移るまでの手間を減らせます。

特に効果が大きいのは、次のような業務です。

  • 営業提案書の比較表作成
  • プロジェクトの課題管理
  • 製品選定やベンダー評価
  • 会議の決定事項整理
  • アンケート結果の分類
  • 問い合わせ履歴の整理

Microsoft 365管理者

管理者に大規模な移行作業が発生する変更ではありません。一方で、ユーザーから「コピーが表示されない」「Excelで崩れる」といった問い合わせが出る可能性があります。

Microsoftのロードマップ項目には、Copy Tables専用の管理スイッチや必須設定は記載されていません。ただし、組織側でCopilot Chat自体へのアクセスを制限している場合、そのユーザーは機能を利用できません。

管理者はMicrosoft 365管理センターやTeams管理センターで、Copilotアプリの利用対象、統合アプリの展開範囲、Teamsでのアプリ利用ポリシーを確認できます。(Microsoft Learn)

モバイルユーザー

Microsoft 365 Copilot Chat自体はモバイルアプリからも利用できますが、Roadmap ID 553595の対象プラットフォームにはiOSとAndroidが個別に記載されていません。したがって、このロードマップ情報だけでは、モバイル版でも同じタイミング、同じ操作で利用できるとは判断できません。(Microsoft 365 Message Center Archive)

Government環境の利用者

対象クラウドとして明記されているのはWorldwideのStandard Multi-Tenantです。GCC、GCC High、DoDなどのGovernment環境は、このロードマップ項目の対象として明示されていません。

設定・更新・移行・料金・期限の確認ポイント

項目確認すべき内容
設定Copy Tables専用の設定は案内されていない。Copilot Chat自体へのアクセス制御を確認する
アプリ更新必要な最低バージョンは記載されていない。表示されない場合はWeb版と最新版アプリで確認する
移行データ移行、設定移行、既存コンテンツの変換は不要
料金Copy Tables単体の追加料金は案内されていない。既存のCopilot Chat利用資格に従う
提供時期2026年6月
対応期限管理者やユーザーに対する作業期限は案内されていない
管理者作業必須作業は明記されていないが、動作確認と社内案内を推奨

Microsoft 365 Copilot Chatは、対象となるMicrosoft EntraアカウントとMicrosoft 365またはOffice 365ライセンスを持つユーザーであれば、Microsoft 365 Copilotの追加ライセンスなしでも利用できます。有償のMicrosoft 365 Copilotライセンスでは、組織データを利用した回答や優先アクセスなどの追加機能が提供されます。(Microsoft Learn)

ただし、Roadmap ID 553595にはライセンスごとの提供差が詳しく記載されていません。Copy Tablesがすべてのライセンス区分で同じように表示されるかは、実際のテナントとユーザーアカウントで確認するのが確実です。

一般ユーザー向けの確認手順

Copilot Chatで表を生成する

Microsoft 365 CopilotアプリまたはWeb版のCopilot Chatを開き、職場または学校のアカウントでサインインします。Microsoftの案内でも、Copilot Chatでコンテンツを作成する場合は、職場または学校アカウントで開いてプロンプトを入力する手順が示されています。(マイクロソフトサポート)

次のように、列名と出力条件を明確に指定してください。

以下の情報を表に整理してください。

列:
- 項目
- 現状
- 課題
- 対応案
- 担当者
- 期限

1セルは50文字以内にし、期限はYYYY-MM-DD形式にしてください。
情報がない項目は推測せず「未確認」と記載してください。

表をコピーして貼り付ける

生成された表に対してコピー操作を実行し、目的のアプリへ貼り付けます。

貼り付け後は、少なくとも次の項目を確認してください。

  • 行と列がずれていないか
  • 見出しが正しくコピーされているか
  • 数値や日付が文字列になっていないか
  • URLや引用元が欠落していないか
  • セル内の改行でレイアウトが崩れていないか
  • Copilotが事実と異なる内容を生成していないか

Copilotが作成した表は、見やすく整理されていても、内容の正確性が保証されるわけではありません。金額、日付、契約条件、担当者、期限など、業務判断に関わる項目は元資料と照合してください。

コピー操作が表示されない場合の対処法

Copy Tablesが利用できない場合は、次の順番で確認します。

回答が表形式になっているか確認する

箇条書きやコードブロックとして生成された回答では、表用のコピー操作が表示されない可能性があります。

Copilotに次のように再指示してください。

箇条書きではなく、列と行を持つ表形式で出力し直してください。

Web版で試す

ロードマップではWebが対象プラットフォームに含まれています。デスクトップアプリやTeamsで表示されない場合は、同じ職場または学校アカウントでWeb版のCopilot Chatを試してください。

アカウントを確認する

個人向けMicrosoft Copilotではなく、職場または学校向けのMicrosoft 365 Copilot Chatへサインインしているか確認します。

Microsoft 365 Copilot Chatと個人向けMicrosoft Copilotは、名称や画面が似ています。業務用ではMicrosoft Entraアカウントを利用し、Microsoft 365 Copilotアプリ、Teams、Outlookなどからアクセスします。(Microsoft Learn)

アプリとセッションを更新する

必要な最低バージョンはロードマップに記載されていませんが、表示上の問題を切り分けるため、次の操作が有効です。

  • アプリやブラウザを再起動する
  • サインアウトして再度サインインする
  • TeamsやMicrosoft 365 Copilotアプリを更新する
  • ブラウザのキャッシュを更新する
  • 別の対象プラットフォームで試す

管理者にアクセス制御を確認してもらう

管理者は、Microsoft 365管理センターの統合アプリやTeams管理センターでCopilotアプリへのアクセスを制御できます。組織全体ではなく、特定のユーザーやグループだけが対象外になっている場合もあります。(Microsoft Learn)

管理者が実施したい確認手順

テストユーザーを複数用意する

ライセンスや利用環境の違いを確認するため、次のようなテストユーザーを用意します。

テスト条件確認目的
Microsoft 365 Copilotライセンスあり有償ライセンス利用者での表示確認
Copilot Chat対象ライセンスのみ追加ライセンスなしの利用者での表示確認
Web版クラウド側で機能が有効か確認
Teamsまたはデスクトップ版クライアントごとの差を確認
WindowsとMacOSによる表示差を確認

代表的な貼り付け先でテストする

最低限、次の組み合わせを確認すると問い合わせ対応がしやすくなります。

  • Copilot ChatからWord
  • Copilot ChatからExcel
  • Copilot ChatからOutlook
  • Copilot ChatからTeams
  • Copilot Chatから社内Wikiやチケット管理ツール

「コピーできるか」だけでなく、列数、改行、URL、全角・半角、日付、数値の状態まで確認してください。

社内マニュアルを更新する

既存のマニュアルで「Copilotの表は手動選択してコピーする」と案内している場合は、Copy Tablesを利用する手順へ更新します。

ただし、操作ボタンの位置は画面変更の影響を受けやすいため、「右上のボタン」など固定位置で説明するより、「生成された表に表示されるコピー操作を選択する」と記載するほうが長く利用できます。

利用時に注意したいポイント

貼り付け後の書式は必ず確認する

コピー元で表に見えていても、貼り付け先によっては次のように変換されます。

  • 罫線が消える
  • 列幅が均等になる
  • セル内改行が増える
  • URLが通常の文字列になる
  • すべての値が文字列として扱われる
  • Markdown形式の記号が残る

Excelで崩れた場合は、いったんプレーンテキストとして貼り付けた後、「区切り位置」やPower Queryで整形する方法もあります。

Copilotの回答を確定情報として扱わない

表形式になると情報が整理され、正確に見えやすくなります。しかし、表の見た目と内容の正確性は別の問題です。

特に次の情報は元資料との照合が必要です。

  • 製品価格や料金
  • 契約条件
  • 法令や社内規程
  • 日付や期限
  • 人名や担当者
  • 数量や集計結果
  • URLや引用元

機密情報の貼り付け先を確認する

Microsoft 365 Copilot Chatでは、プロンプトと回答にエンタープライズデータ保護が適用されます。(Microsoft Learn)

一方、コピーした表を別の場所へ貼り付けた後は、貼り付け先の共有範囲やアクセス権にも注意が必要です。社外共有可能なチャット、個人用ストレージ、公開範囲の広いサイトなどへ、機密情報を含む表を貼り付けないようにしてください。

よくある疑問

管理者が機能を有効化する必要はある?

Copy Tables専用の有効化設定は、Roadmap ID 553595では案内されていません。

ただし、Copilot Chatアプリそのものを管理者がブロックしている場合や、対象ユーザーへ展開していない場合は利用できません。

Copy Tablesには追加料金がかかる?

Copy Tables単体の追加料金は案内されていません。利用可否は、既存のCopilot Chat利用資格やテナント設定に従います。

Excelへ貼り付ければ数式も作成される?

表のコピーだけで、Excelの数式やセル参照が自動設定されるとは限りません。計算が必要な場合は、貼り付け後に数式を設定するか、ExcelのCopilot機能を別途利用します。

スマートフォンでも使える?

Copilot Chat自体はモバイルに対応していますが、Roadmap ID 553595ではiOSとAndroidが個別の対象プラットフォームとして明示されていません。モバイル版での利用可否は実機で確認してください。

ロードマップでIDを検索しても表示されないのはなぜ?

Microsoft 365 Roadmapでは、一般提供された項目がWebサイトから削除されることがあります。そのため、Launchedへ移行した後は、Roadmap IDで検索しても表示されない可能性があります。(Microsoft)

Copy Tablesを業務で使うために確認すべきこと

2026年6月9日の更新で、Copy Tables in Microsoft 365 Copilot Chatは「Launched」となり、対象環境では一般提供済みの機能になりました。変更の中心はステータス更新であり、管理者向けの移行作業や対応期限が追加されたわけではありません。

利用者は、まず比較表やタスク一覧をCopilot Chatに生成させ、WordまたはExcelへのコピーを試してください。管理者は、ライセンスが異なるテストユーザーを使い、Web版とデスクトップ版で表示状況を確認します。

実務では、コピーできることだけでなく、貼り付け後の行列、日付、数値、共有範囲まで確認することが重要です。社内マニュアルには、表を作りやすいプロンプト例と、貼り付け後に確認すべき項目を追加しておくと、ユーザーが迷わず活用できます。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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