Microsoft Copilot(Microsoft 365)の「Mind Maps in Copilot Notebooks」は、Copilot ノートブック内の資料を分析し、主要なテーマや関係性をマインドマップとして自動表示する機能です。2026年6月12日に更新されたMicrosoft 365ロードマップでは、ロードマップID「559029」のステータスが「Launched」となり、Microsoft 365 CopilotアプリとOneNoteのデスクトップ・Web環境が対象になっています。(Microsoft)
既存データの移行作業は案内されていませんが、利用には対象ライセンスとCopilot ノートブックを作成できる環境が必要です。また、作成したマインドマップは30日間のみ保存され、共有ノートブック内でも他のメンバーには共有されません。利用前に、この2点を必ず確認しておきましょう。(マイクロソフトサポート)
2026年6月12日に更新された内容
Microsoft 365ロードマップに掲載されている主な情報は次のとおりです。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| ロードマップID | 559029 |
| 機能名 | Mind Maps in Copilot Notebooks |
| 対象サービス | Microsoft 365 Copilot、OneNote |
| ステータス | Launched |
| 対象環境 | デスクトップ、Web |
| 対象クラウド | Worldwide(Standard Multi-Tenant) |
| プレビュー開始 | 2026年3月 |
| 一般提供時期 | 2026年5月 |
| 最終更新日 | 2026年6月12日 |
今回の更新で重要なのは、開発予定の機能ではなく、ロードマップ上でリリース済みの機能として扱われるようになった点です。(Microsoft)
ただし、「Launched」はすべてのユーザー画面に同時に表示されることを保証するものではありません。Microsoft 365のクラウド機能は段階的に反映される場合があるため、同じ組織内でもユーザーによって表示時期が異なる可能性があります。(マイクロソフトサポート)
Mind Maps in Copilot Notebooksで何ができるのか
Mind Maps in Copilot Notebooksは、Copilot ノートブックに登録したファイル、ページ、会議メモなどを基に、情報の構造を視覚化する機能です。
単にキーワードを並べるのではなく、ノートブック内の内容を根拠として、主要テーマ、概念、関連項目を階層的に整理します。長い資料を最初から読み直さなくても、全体像や論点のつながりを把握しやすくなります。(マイクロソフトサポート)
| 操作 | できること |
|---|---|
| マインドマップを生成 | ノートブック内の内容から主要テーマと関係性を自動抽出する |
| ノードを展開・折りたたみ | 必要な階層だけを表示して情報量を調整する |
| ノードを選択 | 該当テーマの概要を表示する |
| 「説明」を選択 | Copilot Chatで、そのテーマを詳しく解説させる |
| 追加質問を入力 | ノートブック内の資料を参照した回答を得る |
| エクスポート | 現在表示しているマップをPNG画像として保存する |
一般的なマインドマップツールとの違い
この機能の強みは、白紙の画面に手作業で図を書くことではなく、Copilot ノートブックに集めた資料から構造を自動生成できることです。
たとえば、次のような資料を一つのCopilot ノートブックに追加したとします。
- プロジェクト計画書
- 会議の議事録
- 顧客からの要望一覧
- 課題管理表
- 製品仕様書
Mind Mapsを実行すると、「目的」「要件」「担当者」「リスク」「スケジュール」などのテーマが抽出され、それぞれの関係を視覚的に確認できます。
一方、現時点の公式説明は、自動生成、ノードの閲覧、Copilotによる追加説明、PNG出力が中心です。自由な作図や長期間の共同編集を主目的とする場合は、専用のマインドマップツールと使い分けるのが適しています。(マイクロソフトサポート)
影響を受けるユーザー
Copilot ノートブックを使っている一般ユーザー
影響が大きいのは、Microsoft 365 CopilotアプリやOneNoteからCopilot ノートブックを利用しているユーザーです。
重要なのは、通常のOneNoteノートブックすべてにマインドマップ機能が追加されるわけではない点です。公式手順では、Microsoft 365 CopilotアプリまたはOneNoteで「既存のCopilot Notebook」を開いて利用します。(マイクロソフトサポート)
資料の整理や分析を担当するユーザー
次のような業務では、特に効果を期待できます。
- 複数の会議資料から論点を整理する
- プロジェクトの作業、課題、依存関係を把握する
- 調査資料から主要テーマを抽出する
- 研修資料やマニュアルの構造を理解する
- システム移行の要件、制約、リスクを整理する
- 顧客要望と対応機能の関係を確認する
実務では、異なるテーマの資料を一つのノートブックに詰め込みすぎないことが重要です。「システム移行」「新製品企画」など、原則として一つのテーマごとにノートブックを分けると、マインドマップの構造が分かりやすくなります。
Microsoft 365管理者
管理者は、対象ユーザーのライセンスだけでなく、Copilot PagesとCopilot Notebooksの作成を許可するCloud Policyも確認する必要があります。
このポリシーは既定で有効です。ただし、過去にCopilot、Loop、OneDriveなどの利用を制限している組織では、Copilot ノートブック自体が表示されない場合があります。(Microsoft Learn)
マインドマップを作成する手順
- Microsoft 365 CopilotアプリまたはOneNoteをデスクトップかWebで開きます。
- 既存のCopilot ノートブックを開きます。
- 「作成」を選択します。
- Copilotによるクイック作成の一覧から「マインド マップ」を選択します。
- ノートブック内の内容を基にマインドマップが自動生成されます。
- ノードを選択して概要を確認します。
- 詳細が必要な場合は「説明」を選択し、Copilot Chatで追加質問を行います。(マイクロソフトサポート)
PNGで保存する手順
マインドマップは「エクスポート」からPNG形式で保存できます。
ただし、PNG出力はマップ全体のデータを書き出す機能ではなく、画面に表示されている状態のキャプチャです。必要なノードを展開してからエクスポートしてください。折りたたんだ状態で出力すると、下位の情報が画像に含まれません。(マイクロソフトサポート)
マインドマップが表示されない場合の確認手順
「作成」にマインドマップが表示されない場合は、次の順番で確認すると原因を切り分けやすくなります。
| 確認する順番 | 確認内容 |
|---|---|
| 1 | 通常のOneNoteノートブックではなく、Copilot ノートブックを開いているか |
| 2 | スマートフォンではなく、デスクトップまたはWebで開いているか |
| 3 | 対象の職場・学校アカウントでサインインしているか |
| 4 | Microsoft 365 CopilotまたはCopilot Chatの利用資格があるか |
| 5 | SharePointまたはOneDriveのサービスプランが有効か |
| 6 | 管理者がCopilot Pages/Notebooksを無効にしていないか |
| 7 | Web版とデスクトップ版の両方で同じ状態になるか |
最初にWeb版で確認するのが効率的です。Web版では利用でき、デスクトップ版だけで表示されない場合は、OneNoteまたはMicrosoft 365 Copilotアプリを更新し、再起動してください。
Web版でも表示されない場合は、ライセンス、管理者ポリシー、段階的な展開状況を確認します。
管理者が確認する設定
対象ライセンスを確認する
公式サポートでは、Mind Mapsの対象としてMicrosoft 365 CopilotまたはCopilot Chatのライセンスユーザーが示されています。
また、Copilot ノートブックの作成には、アクティブなSharePointまたはOneDriveのライセンス・サービスプランが必要です。(マイクロソフトサポート)
ユーザーにCopilot関連のライセンスだけを割り当てても、OneDriveの作成が組織側で禁止されている場合は、Copilot ノートブックを新規作成できません。(Microsoft Learn)
Cloud Policyを確認する
Microsoft 365 Apps管理センターで、次の設定を確認します。
- 「カスタマイズ」を開きます。
- 「ポリシー管理」を選択します。
- 対象ユーザーに適用されるポリシーを開きます。
- 「Create and view Copilot Pages and Copilot Notebooks」を検索します。
- 「有効」または「未構成」になっていることを確認します。
- 変更した場合はポリシーを保存します。
この設定を無効にすると、ユーザーはCopilot PagesやCopilot Notebooksを作成できなくなり、Microsoft 365 CopilotアプリのNotebooksモジュールも非表示になります。既存のノートブックが直ちに削除されるわけではありません。(Microsoft Learn)
ポリシー変更の反映には時間がかかります。既存のポリシーを変更した場合は最大90分、新しくポリシー構成を作成した場合は最大24時間が目安です。(Microsoft Learn)
料金・更新・移行・期限の確認ポイント
| 項目 | 確認すべき内容 |
|---|---|
| 料金 | Mind Maps単体の追加料金は案内されていない。対象ライセンスの有無を確認する |
| ライセンス | Microsoft 365 CopilotまたはCopilot Chatの利用資格を確認する |
| 前提サービス | Copilot ノートブックの作成にはSharePointまたはOneDriveが必要 |
| アプリ更新 | 特定のOneNoteバージョンや強制更新期限は公式情報に記載されていない |
| データ移行 | 既存のCopilot ノートブックを開いて利用するため、専用の移行手順は案内されていない |
| 導入期限 | 管理者が対応しなければならない強制的な期限は示されていない |
| 保存期限 | 作成したマインドマップは作成日から30日間保存される |
Microsoft 365 Copilotは、多くの法人向けプランでは追加ライセンスとして提供されます。一方、WebベースのCopilot Chatは、対象となるMicrosoft 365サブスクリプションに追加費用なしで含まれる場合があります。契約形態によって利用資格が異なるため、表示価格ではなく、Microsoft 365管理センターで対象ユーザーに割り当てられているサービスを確認するのが確実です。(Microsoft Learn)
利用前に知っておきたい注意点
作成したマップは30日間で期限を迎える
マインドマップは作成日から30日間保存され、期限はマップ上部に表示されます。
長期保存したい場合は、期限前にPNGへエクスポートしてください。ただし、PNGにするとノードの展開やCopilot Chatへの質問といった操作はできなくなります。(マイクロソフトサポート)
共有ノートブックでもマップは個人専用
Copilot ノートブックをチームで共有していても、生成したマインドマップは作成者本人だけのものです。
「共有ノートブックで作ったから、他のメンバーも同じマップを見られる」と考えないようにしてください。チームで確認する場合は、必要なノードを展開してPNGで保存し、OneDriveやSharePoint、Teamsなどで共有する運用が現実的です。(マイクロソフトサポート)
モバイルでは利用できない
Mind Mapsは、デスクトップとWebのMicrosoft 365 CopilotアプリおよびOneNoteに限定されています。スマートフォンやタブレットのアプリで項目が表示されなくても、ライセンスの問題とは限りません。まずWeb版で確認してください。(マイクロソフトサポート)
エクスポート前に表示状態を整える
PNG出力は現在の表示状態をキャプチャします。必要な枝が折りたたまれていないか、不要な枝が展開されすぎていないかを確認してから保存しましょう。
重要な判断は参照元でも確認する
マインドマップは情報の全体像を把握するのに便利ですが、契約条件、金額、期日、担当者などの重要情報は、元のファイルや会議記録でも確認してください。
特に資料間で内容が矛盾している場合、視覚的に整理されたマップだけを見て判断すると、更新前の情報を採用してしまう可能性があります。
まずユーザーと管理者が行うこと
一般ユーザーは、デスクトップまたはWebで既存のCopilot ノートブックを開き、「作成」に「マインド マップ」が表示されるか確認してください。利用できたら、業務テーマを一つに絞ったノートブックで試し、必要な結果は30日以内にPNG保存します。
管理者は、対象ユーザーのCopilotライセンス、SharePointまたはOneDriveのサービスプラン、Cloud Policyの順に確認します。全社展開前に少人数で試行し、「マップは個人専用」「保存期間は30日」「モバイル非対応」という制約を利用者へ案内しておくと、運用開始後の混乱を防げます。

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