Microsoft 365 Copilotのセキュリティ更新で最初に押さえるべき結論は、Copilot単体の設定を見るだけでは不十分だという点です。Microsoft Purviewを使い、AI利用の発見、データ保護、監査、保持、eDiscoveryまでを一体で確認する必要があります。
2026年5月下旬のMicrosoft公式情報では、Microsoft 365 Copilotだけでなく、Security Copilot、Microsoft Foundry、ChatGPT Enterprise、Anthropic Claude、ChatGPT、Google Gemini、DeepSeekなど、生成AIアプリ全体をPurviewで管理する考え方が整理されています。メインのMicrosoft Learnページは2026年5月27日更新、関連するAIエージェントやAnthropic Claudeのページは2026年5月28日更新として公開されています。(Microsoft Learn)
この記事では、Microsoft 365 Copilot セキュリティ更新の変更点、影響範囲、管理者が確認すべきMicrosoft Purview設定、開発者が注意すべき連携ポイントを、実務でそのまま使える形で整理します。
Microsoft 365 Copilotのセキュリティ更新で何が変わったのか
今回のポイントは、「Copilotを安全に使うための個別機能が増えた」というより、Microsoft Purviewを中心に生成AIアプリ全体のデータセキュリティとコンプライアンスを管理する枠組みが明確になったことです。
公式情報では、対象のAIアプリが大きく次の3つに整理されています。(Microsoft Learn)
| 区分 | 主な対象 | 管理上の見方 |
|---|---|---|
| Copilotのエクスペリエンスとエージェント | Microsoft 365 Copilot、Security Copilot、FabricのCopilot、Copilot Studioなど | Microsoft 365内の権限、秘密度ラベル、監査、DLP、保持と密接に関係する |
| エンタープライズAIアプリ | Microsoft Foundry、Entra登録済みAIアプリ、ChatGPT Enterprise、Anthropic Claude Enterpriseなど | コネクタ、Entra認証、Purview SDK、従量課金の確認が重要 |
| その他のAIアプリ | ChatGPT、Google Gemini、コンシューマー版Microsoft Copilot、DeepSeekなど | ブラウザー、エンドポイント、ネットワーク経由の検出・制御が中心 |
特に重要なのは、AIエージェントも管理対象として明示されている点です。公式情報では、AIエージェントは通常、親となるAIアプリと同じセキュリティおよびコンプライアンス保護を持つと説明されています。Microsoft 365 Copilotエージェント、Copilot Studioエージェント、Microsoft Foundryエージェントなどを展開する組織は、ユーザー向けCopilotだけでなく、エージェントの利用状況も監査・保護の対象に含める必要があります。(Microsoft Learn)
影響範囲はMicrosoft 365 Copilotだけではない
Microsoft 365 CopilotとMicrosoft 365 Copilot Chatでは、Microsoft Purviewの主要なセキュリティ・コンプライアンス機能が広くサポートされています。対象には、DSPM、監査、データ分類、秘密度ラベル、秘密度ラベルなしの暗号化、DLP、インサイダーリスク管理、コミュニケーションコンプライアンス、eDiscovery、データライフサイクル管理、コンプライアンスマネージャーが含まれます。(Microsoft Learn)
ただし、影響範囲はMicrosoft 365 Copilot利用者だけではありません。実務上は、次の関係者すべてが確認対象になります。
| 関係者 | 確認すべきこと |
|---|---|
| Microsoft 365管理者 | Copilotライセンス、ユーザー権限、SharePoint・OneDriveのアクセス権、Purviewの監査設定 |
| セキュリティ管理者 | DLP、秘密度ラベル、エンドポイントDLP、インサイダーリスク管理、Defender連携 |
| コンプライアンス担当者 | 監査ログ、eDiscovery、保持ポリシー、コミュニケーションコンプライアンス |
| 開発者 | Entra登録、Purview SDK、Foundry連携、ユーザーコンテキスト、プロンプト・応答の収集設計 |
| 現場部門 | Copilotで参照されるデータ、ラベル運用、禁止すべきプロンプト、外部AI利用ルール |
Copilotは、ユーザーがアクセス権を持たないMicrosoft 365内のデータを勝手に返すものではありません。一方で、SharePointやTeamsのアクセス権が広すぎる場合、ユーザーが「見えてしまう」データをCopilotが要約・参照しやすくなります。今回の更新を、単なるAI設定の確認ではなく、Microsoft 365全体の情報共有設計を見直すタイミングとして扱うべきです。
Microsoft Purviewで確認すべき主要機能
Microsoft Purviewは、生成AI利用に伴うリスクを軽減し、保護とガバナンス制御を実装するための中核として位置づけられています。AI利用状況を発見し、保護を適用し、コンプライアンス管理につなげる入口として、Data Security Posture Management、またはDSPM for AIが案内されています。(Microsoft Learn)
| 機能 | 何を確認するか | 実務での使いどころ |
|---|---|---|
| DSPM / DSPM for AI | AI利用状況、推奨事項、ワンクリックポリシー | まず全体像を把握する入口 |
| 秘密度ラベル | ラベルの有効化、暗号化、ラベル継承 | 機密文書をCopilotで扱う前提条件 |
| DLP | 機密情報を含むプロンプト、ラベル付きファイル、外部Web検索 | 情報漏えい・過剰共有の防止 |
| 監査 | プロンプト、応答、参照ファイル、AI利用イベント | 調査・証跡・インシデント対応 |
| データ分類 | プロンプトや応答内の機密情報の検出 | レポートやアクティビティ分析 |
| インサイダーリスク管理 | 危険なAI利用、プロンプトインジェクション、保護対象データへのアクセス | 悪意・不注意の両方を検出 |
| コミュニケーションコンプライアンス | 不適切なプロンプトや応答、機密情報共有 | 業務規範・規制対応 |
| eDiscovery | AI操作データの検索、レビュー、エクスポート | 法務・監査・内部調査 |
| データライフサイクル管理 | プロンプトや応答の保持・削除 | 保持期間と削除ルールの統制 |
| コンプライアンスマネージャー | AI規制向け評価テンプレート | 規制対応の進捗管理 |
管理者が最初に確認すべき設定
監査が有効になっているか確認する
Microsoft 365 Copilotのセキュリティ更新に対応する最初の確認事項は、監査が有効になっているかどうかです。Microsoft PurviewのDSPM for AIでは、テナントの監査がオンになっているか確認し、無効な場合はMicrosoft Purview Auditを有効化する手順が案内されています。(Microsoft Learn)
確認の流れは次のとおりです。
| 手順 | 確認内容 |
|---|---|
| Microsoft Purviewポータルにサインイン | 適切な管理ロールを持つアカウントを使用する |
| SolutionsからDSPM for AIを開く | まずAI利用状況の入口を確認する |
| OverviewのAll AI appsビューを確認 | 監査が有効か確認する |
| Microsoft 365 Copilotビューへ切り替え | Copilot固有の推奨事項を確認する |
| レポート反映を待つ | 公式手順では、データ表示まで少なくとも1日待つことが示されている |
注意したいのは、監査ログをそのままCopilotの利用率レポートとして使わないことです。公式の考慮事項では、監査データはデータセキュリティとコンプライアンス目的の可視化を想定しており、正確な利用状況確認にはMicrosoft 365管理センターのCopilot使用状況レポートやViva InsightsのCopilotダッシュボードを使うよう説明されています。(Microsoft Learn)
秘密度ラベルをSharePointとOneDriveで有効化する
Microsoft 365 Copilotを安全に展開するうえで、秘密度ラベルは最重要項目の一つです。Copilotが扱うデータに秘密度ラベルが適用されていると、ラベル名やコンテンツマーキングが表示され、暗号化ラベルではVIEWに加えてEXTRACTの使用権限が必要になります。(Microsoft Learn)
特に確認すべきなのは、SharePointとOneDriveでOfficeファイルの秘密度ラベルが有効になっているかです。公式情報では、これらのサービスで秘密度ラベルが有効になっていない場合、Copilotやエージェントがアクセスできる暗号化ファイルは、Windows上のOfficeアプリで使用中のデータに制限されると説明されています。(Microsoft Learn)
実務では、次の順で確認すると抜け漏れを防げます。
| 確認項目 | 判断基準 |
|---|---|
| 秘密度ラベルの分類体系 | 「公開」「社内」「機密」「極秘」など、利用者が迷わない粒度になっているか |
| SharePoint / OneDrive対応 | 保存済みOfficeファイルにラベルと暗号化が正しく適用されるか |
| EXTRACT権限 | Copilotに要約させてよいラベルだけEXTRACTを許可しているか |
| ラベル継承 | Word、PowerPoint、OutlookでCopilotが生成した新規コンテンツにラベルが継承されるか |
| 例外データ | TeamsやSharePointサイトなど、コンテナーラベルだけで保護していないか |
失敗しやすいのは、「チームやサイトに秘密度ラベルを付けたから中のファイルも同じように保護される」と考えてしまうことです。公式の考慮事項では、コンテナーに適用される秘密度ラベルは、その中の項目に継承されないと説明されています。Teams、SharePointサイト、Microsoft 365グループなどのラベルだけで安心せず、ファイルやメールなど実体データへのラベル適用を確認してください。(Microsoft Learn)
DLPでプロンプト、ファイル、外部Web検索を制御する
DLPは、Copilot利用時の情報漏えい対策として優先度が高い設定です。Microsoft Purview DLPでは、Microsoft 365 CopilotとCopilot Chatの操作を保護する方法として、機密情報を含むプロンプトで外部Web検索を制限する機能、機密情報を含むプロンプトの処理を制限する機能、秘密度ラベル付きファイルやメールをCopilotの応答生成に使わせない機能が整理されています。(Microsoft Learn)
特に実務で重要なのは次の3点です。
| DLPの確認点 | 注意点 |
|---|---|
| 機密情報タイプを含むプロンプト | クレジットカード番号、パスポート番号、組織独自のSITなどを対象にできる |
| 秘密度ラベル付きファイル・メール | Copilotの応答要約に使わせない設定が可能 |
| 外部Web検索の制限 | 機密情報を含むプロンプトで外部検索をグラウンディングに使わせない |
ただし、DLPには運用上の制約があります。機密情報タイプ条件と秘密度ラベル条件を同じルールに入れることはできず、同じポリシー内で別々のルールとして作成する必要があります。また、Microsoft 365 Copilot and Copilot Chatのポリシー場所はカスタムポリシーテンプレートでのみ利用でき、選択すると他の場所は無効になります。ポリシー更新がCopilot体験に反映されるまで最大4時間かかる点も、展開計画に入れておきましょう。(Microsoft Learn)
もう一つ見落としやすいのが、プロンプトにアップロードされたファイルです。公式情報では、DLPはプロンプトに直接アップロードされたファイルの内容をスキャンできず、ユーザーが入力したプロンプトテキストのみをチェックすると説明されています。ファイルアップロードを許可する運用では、ラベル、アクセス権、利用ルールを組み合わせて管理する必要があります。(Microsoft Learn)
eDiscoveryと保持ポリシーを先に決める
Copilotのプロンプトと応答は、コンプライアンスや法務調査の対象になる可能性があります。公式情報では、AIアプリに対するユーザーのプロンプトと応答はユーザーのメールボックスに格納され、eDiscoveryで検索、レビュー、エクスポートできると説明されています。(Microsoft Learn)
Microsoft 365 Copilotの操作を保持・収集・分析・確認・エクスポートする必要がある場合は、eDiscoveryでケースを作成し、検索条件としてItemClassプロパティとIPM.SkypeTeams.Message.Copilot.*を使用する手順が案内されています。(Microsoft Learn)
保持ポリシーでは、Microsoft Copilot Experiencesを選択してAI操作のプロンプトと応答を保持または削除できます。また、Copilotで参照されたクラウド添付ファイルやリンクに保持ラベルを自動適用する場合、参照時点のファイルバージョンが保持されます。(Microsoft Learn)
展開前に決めるべきことは、次の3つです。
| 決めること | 例 |
|---|---|
| 保持期間 | 1年、3年、法務要件に応じた期間など |
| 対象範囲 | Microsoft 365 Copilot、Enterprise AI apps、Other AI appsのどこまで含めるか |
| 調査時の権限 | eDiscovery担当者、Content Explorer Content Viewer、監査担当者を分離する |
Microsoft 365 Copilot以外の生成AIアプリも管理対象に入れる
今回の公式情報で実務上のインパクトが大きいのは、Microsoft 365 Copilot以外の生成AIアプリもPurview管理の対象として整理されている点です。
たとえば、ブラウザー経由で利用されるChatGPT、Google Gemini、DeepSeekなどのサードパーティAIサイトでは、DSPM、監査、データ分類、DLP、インサイダーリスク管理、コミュニケーションコンプライアンス、eDiscovery、保持などのサポート状況が整理されています。ただし、多くの機能ではMicrosoft Purviewブラウザー拡張機能と、Purviewへオンボードされたデバイスが必要です。(Microsoft Learn)
ChatGPT Enterpriseは、コネクタスキャンを実行してからPurviewでAI操作を管理する流れです。管理には従量課金の有効化が必要とされています。一方、ChatGPT Enterpriseでは秘密度ラベル、秘密度ラベルなしの暗号化、DLPはサポート対象外として整理されています。(Microsoft Learn)
Anthropic Claude Enterpriseについては、コネクタ設定が必要で、コネクタはプレビューとされています。また、サポート表ではDSPMと監査のみが対象で、データ分類、秘密度ラベル、DLP、eDiscovery、保持などは対象外として整理されています。(Microsoft Learn)
つまり、「Microsoft 365 Copilotでできる保護が、すべてのAIアプリに同じように効く」と考えるのは危険です。生成AIアプリごとに、対応機能、前提条件、ライセンス、コネクタ、ブラウザー・デバイス要件を分けて確認してください。
開発者が確認すべきMicrosoft Purview連携ポイント
開発者やAIアプリ担当者は、管理者任せにせず、アプリ側でPurviewが機能する前提を満たしているか確認する必要があります。
Entra登録済みAIアプリでは、ユーザー認証にEntraを使い、Microsoft Purview SDKと統合されたカスタムAIアプリのAI操作が対象になります。これらのAI操作をPurviewで管理するには、組織で従量課金を有効化する必要があります。(Microsoft Learn)
DLPについては、現時点でEntra登録済みAIアプリに対するサポートは、機密情報タイプに基づいてプロンプトをブロックするDLPポリシーに限られています。この構成には、特定のEntra登録済みAIアプリにスコープしたPowerShellコマンドレット設定が必要で、AIアプリ側はMicrosoft Purview APIとの統合によりその設定を尊重できます。(Microsoft Learn)
Microsoft Foundryを使う開発チームは、Microsoft FoundryポータルまたはMicrosoft Defender for CloudからMicrosoft Purview Data Securityを有効化する必要があります。また、Microsoft FoundryのAI操作に対するポリシー管理には従量課金が必要ですが、Microsoft Purview AuditにはPurviewライセンスの一部としてFoundryデータが含まれると説明されています。(Microsoft Learn)
さらに、Foundryのデータセキュリティポリシーは、Microsoft Entra ID認証のユーザーコンテキストトークンを使うAPI呼び出し、または明示的にユーザーコンテキストを含むAPI呼び出しに適用されます。それ以外の認証シナリオでは、監査やDSPM for AIのActivity Explorerでの表示に限定されるため、開発者はユーザーコンテキスト設計を早めに確認すべきです。(Microsoft Learn)
RAGアプリを構築している場合は、Azure AI Searchを知識取得サービスとして使うFoundryアプリやエージェントが、Microsoft 365 Copilotと同様に秘密度ラベルを尊重できる点も重要です。暗号化された項目を検索結果に返すには、ユーザーにVIEWとEXTRACTの使用権限が必要です。(Microsoft Learn)
移行・展開時に失敗しやすいポイント
Microsoft 365 Copilotのセキュリティ更新への対応で失敗しやすいのは、Copilotのライセンス付与を先に進め、データ保護の確認を後回しにすることです。展開前に最低限、次の順番で確認してください。
| フェーズ | やること | 失敗しやすいポイント |
|---|---|---|
| 展開前 | SharePoint、OneDrive、Teamsのアクセス権を棚卸しする | 全社共有、古いゲスト権限、放置されたサイトを見落とす |
| 展開前 | 秘密度ラベルとDLPを設計する | ラベル名だけ整えて暗号化・EXTRACT権限を確認しない |
| パイロット | 一部部門でCopilotとDLPの動作を確認する | ブロック理由をユーザーに説明せず問い合わせが増える |
| 展開時 | DSPM for AIで推奨事項とレポートを確認する | レポート反映に時間がかかる前提を考慮しない |
| 展開後 | eDiscovery、保持、監査の運用を定期確認する | 導入後に法務・監査要件を後付けで決める |
| 継続運用 | 他のAIアプリやエージェントも監視対象に入れる | Microsoft 365 Copilotだけを見て、ChatGPTやGemini利用を放置する |
DLPやPurviewの管理権限も、最小権限の原則で割り当てるべきです。DLPポリシーを作成・編集できるロールには、Entra AI Admin、Purview Data Security AI Admin、Purview Compliance Administratorなどが含まれますが、MicrosoftはGlobal Administratorを持つユーザー数を最小化することを推奨しています。(Microsoft Learn)
また、Microsoft以外のAIアプリの監査ログには従量課金が関係します。公式情報では、非Microsoft AIアプリの監査ログは従量課金モデルを使い、MicrosoftアプリについてはAudit Standardに含まれると説明されています。コスト管理の観点でも、どのAIアプリをどの方式で監査するかを事前に決めておく必要があります。(Microsoft Learn)
すぐに実施したい確認チェックリスト
Microsoft 365 Copilotのセキュリティ更新に対応するなら、まず次のチェックリストを使って現状を確認してください。
| 優先度 | チェック項目 | 完了の目安 |
|---|---|---|
| 高 | Purviewの管理ロールを確認する | 管理者、監査担当、eDiscovery担当の権限が分離されている |
| 高 | 監査が有効か確認する | DSPM for AIで監査がオンになっている |
| 高 | Microsoft 365 Copilotビューを確認する | 過剰共有、データ保護、Copilot活動の推奨事項を確認済み |
| 高 | SharePointとOneDriveの秘密度ラベルを確認する | ラベル付きOfficeファイルが保存先でも正しく処理される |
| 高 | DLPポリシーを分けて設計する | 機密情報タイプ用ルールと秘密度ラベル用ルールを分離している |
| 中 | eDiscovery検索条件を確認する | IPM.SkypeTeams.Message.Copilot.*で検索手順を検証済み |
| 中 | 保持ポリシーを確認する | Microsoft Copilot Experiencesの保持期間が決まっている |
| 中 | 他のAIアプリを棚卸しする | ChatGPT、Gemini、DeepSeek、Claude、Foundryなどの利用実態を把握している |
| 中 | エンドポイントとブラウザー要件を確認する | Purview拡張機能、オンボード済みデバイス、Edge制御を確認済み |
| 中 | 開発者向け要件を確認する | Entra登録、Purview SDK、Foundryのユーザーコンテキストを確認済み |
よくある疑問
Copilotは権限のないデータも表示するのか
基本的には、ユーザーがアクセス権を持たないテナント内データがCopilotから返されたり、LLMで使われたりしないよう、既存の制御が使われます。ただし、ユーザーに広すぎるアクセス権が付与されている場合、その範囲のデータはCopilotの応答に使われる可能性があります。秘密度ラベル、DLP、アクセス権整理を組み合わせることが重要です。(Microsoft Learn)
秘密度ラベルだけ設定すれば十分か
十分ではありません。秘密度ラベルは重要ですが、DLP、監査、eDiscovery、保持、インサイダーリスク管理と組み合わせて初めて実務に耐える保護になります。特に、コンテナーラベルが中の項目へ自動継承されない点、アップロードファイルのDLPスキャン制約、EXTRACT権限の確認漏れには注意が必要です。(Microsoft Learn)
ChatGPT EnterpriseやClaudeにも同じ保護が効くのか
同じではありません。ChatGPT EnterpriseはDSPM、監査、データ分類、インサイダーリスク管理、コミュニケーションコンプライアンス、eDiscovery、保持などに対応しますが、秘密度ラベルやDLPはサポート対象外です。Anthropic Claude Enterpriseは、現時点ではDSPMと監査が中心で、コネクタはプレビューとされています。(Microsoft Learn)
Copilot導入後に見ればよい設定はあるか
導入後では遅い設定があります。特に、秘密度ラベル、SharePoint・OneDriveのアクセス権、DLP、保持ポリシー、eDiscoveryの検索手順は、利用開始前に最低限の設計を済ませるべきです。導入後はDSPM for AIのレポートとアクティビティエクスプローラーを定期的に確認し、過剰共有や機密情報の扱いを継続的に調整します。(Microsoft Learn)
Microsoft 365 Copilot展開前に取るべき次の行動
Microsoft 365 Copilotのセキュリティ更新への対応は、Copilotのオン・オフ設定だけでは完了しません。次に取るべき行動は明確です。
まず、Microsoft Purviewで監査とDSPM for AIを確認し、Microsoft 365 Copilotビューで推奨事項を洗い出します。次に、SharePointとOneDriveの秘密度ラベル、DLP、保持ポリシー、eDiscovery検索を優先的に整備します。そのうえで、ChatGPT Enterprise、Claude、Gemini、DeepSeek、Foundry、Entra登録済みAIアプリなど、Microsoft 365 Copilot以外の生成AI利用も棚卸ししてください。
Copilotは、既存のデータ管理の弱点をそのまま表面化させます。だからこそ、Microsoft Purviewを使って「誰が、どのAIで、どのデータを、どのように使ったか」を継続的に確認できる状態にしてから、本格展開することが重要です。

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