Windows 10の公式ダウンロードと再インストールは2026年7月時点でもMicrosoftのダウンロードページから行えますが、Windows 10の通常サポートは2025年10月14日に終了しています。再インストール後も安全に使い続けるには、Windows 11へ移行できるかを確認し、移行できない個人用PCでは対象条件を満たしてExtended Security Updates、ESUへ登録するなど、更新を受ける計画が必要です。
現在の個人向けESU公式ページは、対象となるWindows 10 PCに重要および緊急のセキュリティ更新を2027年10月12日まで提供すると案内しています。古い記事にある2026年10月までという期限だけを前提にせず、登録時点のMicrosoft公式条件を確認してください。ESUは新機能追加や一般的な技術サポートを延長するサービスではなく、移行までの時間を確保する手段です。
不調を直す目的なら、最初からUSBでクリーンインストールしないでください。Windowsが起動し、ファイルとアプリを残したい場合は、公式メディア内のsetup.exeから行う上書き再インストールが低リスクです。起動不能、譲渡、マルウェア感染後の再構築など、消去が必要な場合にだけクリーンインストールを選びます。
目的に合う再インストール方法を選ぶ
| 方法 | 保持できるもの | 向いている状況と注意 |
|---|---|---|
| Windows内からsetup.exeを実行 | 選択条件が合えば個人ファイルとアプリ、または個人ファイル | 起動できるPCのシステム修復。現在と同じ言語・エディション・互換性が必要 |
| 設定の回復からPCをリセット | 個人ファイルを残す選択または全削除 | アプリ再導入が可能な場合。メーカー独自アプリが変わることがある |
| USBからクリーンインストール | 原則として対象領域のデータを保持しない | 起動不能、完全再構築、譲渡前。パーティション操作は特に注意 |
| メーカーの回復機能 | メーカー出荷状態に依存 | 専用ドライバーや回復領域が必要な機種。メーカー手順を優先 |
| ESUへ登録 | 再インストール方法ではない | Windows 11へ直ちに移行できない対象PCのセキュリティ更新を延長 |
「このPCを初期状態に戻す」と「インストールメディアを使う再インストール」は別の経路です。ファイルを残す表示があっても、アプリ、ドライバー、暗号化、ユーザープロファイルが完全に同じ状態で残る保証はありません。どの方法でも、バックアップを前提にします。
作業前に必ず確認すること
バックアップはPCの外へ作る
- デスクトップ、ドキュメント、画像、動画、ダウンロード内の必要ファイル
- ブラウザーのお気に入りと、同期されていない重要データ
- メールのローカル保存、会計・年賀状・写真管理などアプリ固有データ
- ソフトのライセンス情報、再入手先、二要素認証の回復方法
- BitLockerまたはデバイス暗号化の回復キー
- プリンター、VPN、特殊機器の公式ドライバーと設定情報
外付けドライブ、NAS、承認済みクラウドなど、再インストール対象とは別の場所へ保存します。コピー後は数個のファイルを実際に開き、容量とフォルダー構成を確認します。OneDriveのアイコンが見えるだけでは、すべてがクラウドへアップロード済みとは限りません。「このデバイス上で常に保持」や同期エラーを確認してください。
クリーンインストールするPCへ複数の内蔵ドライブや外付けドライブが接続されていると、削除対象を取り違える危険があります。必要なバックアップを完了してPCをシャットダウンした後、作業に不要な外付けストレージは安全に外します。内蔵ドライブを物理的に外す必要があるかは、メーカー保守手順と保証条件に従います。
ライセンスとエディション
設定のライセンス認証画面で、Windowsがライセンス認証済みか、HomeまたはProのどちらかを記録します。再インストール時は、デジタルライセンスと一致するエディションを選ぶ必要があります。ProライセンスのPCへHomeを入れた、またはその逆では、自動認証されないことがあります。
多くのメーカーPCはファームウェアにプロダクトキーが保存され、同じエディションを同じPCへ再インストールするとインターネット接続後に自動認証されます。ただし、マザーボード交換など大きなハードウェア変更があると再認証が必要です。キーを探す目的で出所不明のツールを実行せず、購入記録、Microsoftアカウントのデバイス、メーカー資料を確認します。
BitLocker回復キー
デバイス暗号化またはBitLockerが有効なら、回復キーをMicrosoftアカウント、職場または学校アカウント、印刷物など正規の保管先で確認します。キーをPC内だけに保存しても、起動できなくなったときに取り出せません。会社PCでは個人Microsoftアカウントへ保存せず、組織管理者の保管場所を確認します。
Microsoft公式メディア作成ツールを入手する
Windows 10のダウンロードはMicrosoft公式のSoftware Downloadページから行います。検索広告、まとめサイト、ファイル共有サイトにある「高速版ISO」「軽量版Windows」「認証済みイメージ」は使用しません。改変されたインストーラーはマルウェア、ライセンス違反、更新不能の原因になります。
- 正常なWindows PCからMicrosoft公式Windows 10ダウンロードページを開きます。
- メディア作成ツールを取得し、ファイルの発行元がMicrosoftであることをWindowsの署名表示で確認します。
- 少なくとも8GBの空きがあるUSBメモリを用意します。作成処理はUSB内のデータを消去するため、空のものを使います。
- ツールを管理者として実行し、別のPCのインストールメディアを作成する選択肢へ進みます。
- 対象PCに合う言語、エディション、アーキテクチャを確認します。一般的なIntel・AMD PCは64ビットですが、現行環境を記録して判断します。
- USBフラッシュドライブまたはISOファイルを選びます。表示されたドライブ文字と容量を二重確認してから作成します。
- 完了後に安全に取り外し、ラベルへ作成日とWindows 10 22H2用であることを記録します。
USBメディア作成を開始すると、選択したUSBの既存データは消去されます。ドライブ文字だけで判断せず、容量と製品名を確認します。外付けバックアップドライブを誤って選ばないよう、メディア作成中は対象USB以外を外しておくと安全です。
ISOを保存する場合は、後でDVDへ書き込むか、Windows上でマウントしてsetup.exeを実行できます。ISOファイルをUSBへ通常コピーしただけでは、起動可能メディアになりません。Microsoftのメディア作成ツールが作るUSBか、Microsoftが案内する方法を利用します。
ファイルとアプリを残す上書き再インストール
Windows 10が起動し、深刻なマルウェア感染の疑いがなく、同じエディションとアーキテクチャを使う場合は、Windows内からインストールメディアのsetup.exeを実行します。USBから起動すると保持オプションが使えない経路になるため、上書き修復が目的なら現在のWindowsへサインインした状態で開始します。
- バックアップ、回復キー、空き容量、AC電源、ネット接続を確認し、不要な周辺機器を外します。
- セキュリティ製品やVPNについて、提供元がアップグレード前の操作を指定しているか確認します。保護を無断で無効化しません。
- 公式USBまたはマウントしたISOをエクスプローラーで開き、setup.exeを実行します。
- 更新プログラム取得の選択とライセンス条項を読み、互換性チェックの結果を確認します。
- 「引き継ぐものを変更」に相当する画面で、個人用ファイルとアプリを保持できるか確認します。選択できない場合は開始せず、言語・エディション・版の不一致を調べます。
- インストール直前の要約が意図どおりであることを確認し、作業時間を確保して開始します。
- 複数回の再起動後、サインイン、ファイル、アプリ、Windows Update、デバイス状態を確認します。
保持オプションが「何も引き継がない」しか選べない場合、無理に進めないでください。インストールメディアの言語、Windowsのエディション、アーキテクチャ、現在のビルドとの関係が原因になり得ます。Microsoftの再インストール案内とエラー表示を確認し、必要ならデータを確実に退避して別方式を計画します。
上書き再インストールは個人ファイルを守りやすい方法ですが、破損したアプリ設定やドライバーまで完全に直るとは限りません。完了後はデバイスマネージャー、イベント、Windows Updateを確認し、問題のアプリだけを公式インストーラーで修復または再導入します。
USBからクリーンインストールする
Windowsが起動しない、ストレージを交換した、所有者を変える前に完全再構築するなどの場合は、USBから起動します。クリーンインストールではアプリと設定を再作成し、パーティションを削除すればデータも失います。バックアップが検証できていない状態では進めません。
- 対象PCメーカーの公式手順でブートメニューを開き、UEFI形式の公式USBを選びます。
- 言語とキーボードを確認し、インストールを開始します。プロダクトキー画面では、デジタルライセンスがある場合のMicrosoft案内に従います。
- ライセンスに一致するWindows 10のエディションを選びます。HomeとProを取り違えません。
- インストール種類でカスタムを選ぶ場合、表示されたディスク容量と構成を慎重に確認します。
- パーティションの削除は、全データを消去すると理解し、対象ディスクを完全に特定できる場合だけ行います。メーカー回復領域も失う可能性があります。
- インストール先を選び、完了までAC電源を維持します。初期設定では意図した個人用または組織用アカウントを使用します。
- Windows Updateを繰り返し確認し、PCメーカー公式の不足ドライバーを適用してからデータを戻します。
セットアップ要件を回避する改変ツール、非公式ISO、自動認証スクリプトは使用しません。Windows 10自体がサポート終了後であるため、さらに保護を外した環境を作るのは危険です。ハードウェアがWindows 11に対応するなら、クリーンインストールを機にWindows 11へ移行する方が長期的に安全です。
再インストール後のライセンス認証
インターネットへ接続した後、設定のライセンス認証状態を確認します。同じPCに同じエディションを再インストールした場合、デジタルライセンスで自動認証されることがあります。しばらく待って再起動しても認証されない場合は、日付と時刻、エディション、ネットワーク、Microsoftアカウントとの関連付けを確認します。
エラーコードが表示されたら正確に記録し、Microsoftのライセンス認証トラブルシューティングを使用します。ハードウェア変更後なら、正規ライセンスの種類に応じて「このデバイス上のハードウェアを最近変更しました」に相当する手続きが利用できる場合があります。格安キーを追加購入する前に、購入証明と元ライセンスを確認してください。
会社や学校のボリュームライセンスPCは、個人向けプロダクトキーで直すものではありません。組織ネットワーク、KMS、Microsoft 365のサブスクリプションライセンスなどが関係するため、IT管理者へPC名、エディション、エラーコードを伝えます。
Windows 10 ESUを利用する判断
Windows 10は2025年10月14日以降、通常の無料セキュリティ更新と技術サポートを受けません。個人向けESUは、対象のWindows 10 22H2 PCをMicrosoftが示す条件で登録し、2027年10月12日まで重要・緊急のセキュリティ更新を受けるための選択肢です。登録方法や価格、Microsoft Rewards、Windowsバックアップに関する条件は地域と時期で更新されるため、公式ページを確認します。
ESUへ登録しても、Windows 10へ新機能が追加されたり、すべてのアプリや周辺機器のサポートが延びたりするわけではありません。ブラウザー、Office、ウイルス対策、会計ソフト、VPNがWindows 10対応を終える可能性があります。ESU期間をPC更新、データ整理、業務アプリ検証の期限として使います。
企業・教育機関向けESUは、個人向け登録と契約、ライセンス、展開方法が異なります。管理者はMicrosoft Learnの商用ESU要件を確認し、対象PCがWindows 10 22H2で更新済みか、前提更新、ライセンスキー、管理ツールを計画します。利用者が個人向け手順で会社PCを登録しないでください。
問題が起きたときの回復と中止基準
上書き再インストール中に互換性エラーが出た場合は、エラーコードとログの場所を記録し、何度も同じ操作を繰り返しません。外付け機器、空き容量、暗号化、セキュリティ製品の公式互換情報を確認します。起動ループやBitLocker回復画面になったら、キーを推測せず正しい回復キーを使い、メーカーまたは管理者へ相談します。
クリーンインストールでディスクやパーティションが判別できない場合は、その場で停止します。ストレージコントローラードライバーが必要な機種、RAID構成、複数ディスク、暗号化されたドライブなどが考えられます。削除して試すのではなく、PCメーカーの公式再インストール手順とドライバーを別端末で確認します。
- バックアップを開いて確認できない、またはBitLocker回復キーが見つからない
- 保持オプションが意図せず「何も引き継がない」になっている
- インストール先ディスクを容量と型番で特定できない
- 会社管理PC、医療・会計など停止影響が大きいPCである
- ストレージ故障、異音、SMART警告、頻繁な読み取りエラーがある
- マルウェア感染が疑われ、バックアップ対象と再接続方法の判断が必要
よくある質問
Windows 10は今も公式にダウンロードできますか
2026年7月時点ではMicrosoftのWindows 10ダウンロードページからメディア作成ツールを取得できます。ただしOSの通常サポートは終了済みです。再インストール後はWindows 11移行または対象PCのESU登録計画が必要です。
USBメモリの中身は残りますか
メディア作成ツールで選択したUSBの内容は消去されます。必要データのない8GB以上のUSBを使い、外付けバックアップドライブを選ばないよう容量と製品名を二重確認してください。
再インストールすればファイルとアプリを残せますか
Windows内から同じ条件の公式メディアのsetup.exeを実行し、画面で「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」を選べる場合は残せます。USBから起動するクリーンインストールでは同じ保持を期待できません。どちらも事前バックアップが必要です。
プロダクトキーが分からなくても再認証できますか
同じPC、同じエディションのデジタルライセンスなら、インターネット接続後に自動認証されることがあります。事前に認証状態とエディションを記録し、購入記録を保管します。認証されない場合は公式トラブルシューティングを使います。
ESUへ入ればWindows 10をずっと使えますか
いいえ。個人向けESUの現行案内は2027年10月12日までで、主に重要・緊急のセキュリティ更新を提供する移行猶予です。アプリや周辺機器の対応終了もあるため、その期間内にWindows 11対応PCへ移行します。
非対応PCへWindows 11を入れる方がよいですか
Microsoftは最小要件を満たさないデバイスへのWindows 11導入を推奨せず、サポートや更新が保証されないと案内しています。要件回避をせず、Windows 10 ESUで移行期間を確保するか、対応PCへ更新します。
まとめ
Windows 10の公式メディアは現在も作成できますが、OSの通常サポートは終了しています。不調修復ならWindows内のsetup.exeによる上書き再インストールを先に検討し、クリーンインストールは消去が必要な場合に限ります。どの方法でも、外部バックアップ、BitLocker回復キー、エディション、ライセンス認証状態を先に確認してください。
公式ツールが作るUSBは中身を消去し、クリーンインストールのパーティション削除はPC内データを失います。保持内容と対象ディスクが少しでも不明なら開始せず、メーカーまたは管理者へ相談します。Windows 11へ移行できない対象PCは、現行の個人向けESUが示す2027年10月12日までの期間を使い、対応PCとアプリへの移行を完了させる計画を立てましょう。
公式情報・参考資料
以下は、本文の判断基準と操作手順を確認するために参照した公式情報です。画面や提供条件は更新されるため、実行時点の案内もあわせて確認してください。
- Microsoft公式: Windows 10をダウンロードする
- Microsoft Support: Windowsのインストールメディアを作成する
- Microsoft Support: インストールメディアでWindowsを再インストールする
- Microsoft Support: Windows 10のサポートは2025年10月14日に終了
- Microsoft公式: 個人向けWindows 10 Extended Security Updates
- Microsoft Learn: Windows 10 ESUプログラム
- Microsoft Support: Windowsをライセンス認証できない場合

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