Monster Hunter Wilds や HELLDIVERS 2、No Man’s Sky などのゲーム中に、突然ブルースクリーンが出て PC ごと落ちてしまう…。とくに「DPC_WATCHDOG_VIOLATION」が頻発している場合、原因はゲームではなく Windows やドライバー側にあることがほとんどです。本記事では、証拠の残し方から具体的な切り分け手順、ハード故障を疑うタイミングまで、実務的な対処方法を順番に解説します。
症状の典型例と前提条件の整理
まずは、よくある相談内容をベースに状況を整理します。
- 2025年8月21日ごろから、PCゲーム中に 1時間以内にクラッシュ するようになった
- 最初は Monster Hunter Wilds、その後 HELLEDIVERS 2 / No Man’s Sky など複数タイトルで発生
- ブルースクリーン(BSOD)の停止コードは主に DPC_WATCHDOG_VIOLATION
- Windows のセキュリティ更新プログラムをアンインストールしようとすると 0x800F0825 エラーで戻せない
C:\Windows\Minidumpが見当たらず、クラッシュログが取れていない
このようなケースでは、
- ゲームタイトル側の不具合というよりも、ドライバーやストレージまわりの不整合
- 直近の Windows 更新 がトリガーになっている可能性
- ログがないため、原因が「勘」に頼りがちになっている
という構図になっていることが多いです。
そこで本記事では、次の流れで解説します。
- ミニダンプをきちんと残す設定 にする(証拠を確保)
- Driver Verifier で問題ドライバーを炙り出す
- ストレージ / GPU / メモリ / 電源・温度 / システム破損 を順番に切り分ける
- 更新プログラムが削除できない 0x800F0825 の考え方
- それでも直らないときに ハード故障を疑うポイント
- 検証中にできる 応急回避策
DPC_WATCHDOG_VIOLATION とは何か
DPC_WATCHDOG_VIOLATION は、Windows カーネルの「ウォッチドッグタイマー」が、長時間返ってこない処理(DPC: Deferred Procedure Call)を検知したときに出るエラーです。ざっくり言うと、
- デバイスドライバーが長時間フリーズしている
- ストレージやチップセットなどのドライバーが応答しない / 異常な遅延がある
- ハードウェアエラーをドライバーが捌けず、OS が異常停止させた
といった状況で発生します。
| 症状 | よくある原因 | ゲーム中に出やすい理由 |
|---|---|---|
| DPC_WATCHDOG_VIOLATION | ストレージドライバー、NVMe、チップセット、古い SATA/AHCI ドライバー、ウイルス対策系ドライバー | ゲーム中は読み書きが激しく、ドライバーの不整合や遅延が表面化しやすい |
| その他 BSOD(WHEA_UNCORRECTABLE_ERROR など) | CPU/GPU のオーバークロック、電源不足、メモリ不良、物理的な故障 | 高負荷でハードにストレスがかかるため、弱い部品から壊れる |
重要なのは、ゲームごとの不具合ではなく、OS とハードウェアの境界部分(ドライバー)で何かがおかしい という視点で見ることです。
最優先で「再現性の高い証拠(ミニダンプ)」を残す
原因特定への最短ルートは、ブルースクリーン発生時に生成される ミニダンプファイル です。ところが、初期設定やページファイルの変更によって、意図せず生成されていないケースが多々あります。
ミニダンプの保存設定を確認する
次の手順で、Windows のダンプ設定を確認・修正します。
- Win + R キーを押し、
sysdm.cplと入力して Enter - 「システムのプロパティ」ウィンドウで [詳細設定] タブを開く
- [起動と回復] の「設定」ボタンをクリック
- 「デバッグ情報の書き込み」を 「小さいメモリ ダンプ(256 KB)」 に設定
- 「小さいダンプのディレクトリ」が
%SystemRoot%\Minidumpになっていることを確認
ここまで設定してもダンプができない場合、ページファイルの設定 を確認します。
ページファイルを C ドライブで有効にする
ミニダンプの作成には、Cドライブのページファイルが必要です。
- Win + R →
sysdm.cpl→ [詳細設定] タブ - [パフォーマンス] の「設定」 → [詳細設定] タブ
- [仮想メモリ] の「変更」をクリック
- 「すべてのドライブのページング ファイルのサイズを自動的に管理する」にチェックを入れる(推奨)
- 少なくとも Cドライブ にはページファイルが存在する状態にする
過去に「SSD を長持ちさせたい」「メモリを増設したから不要」といった理由でページファイルを切っていると、ダンプがそもそも作れない ので要注意です。
C:\Windows\Minidump がない場合の確認ポイント
C:\Windows フォルダに Minidump フォルダが存在しない 場合は、次を確認します。
- 前述の ダンプ設定 が「なし」や「カーネルメモリダンプ」などになっていないか
- ブルースクリーン後に自動再起動 しているだけで、実はダンプ作成に失敗している(ページファイルや権限)
- セキュリティソフトや「クリーンアップ系ツール」が自動でダンプを削除していないか
設定を見直したあとは、あえて軽い負荷テスト(ベンチマークや問題のゲーム)を実行し、1回クラッシュさせて Minidump が作成されるか を確認すると確実です。
Driver Verifier で不良ドライバーを炙り出す
ミニダンプが出るようになったら、次のステップとして Driver Verifier(ドライバー検証ツール) を使うと、原因のドライバーを特定しやすくなります。
Driver Verifier は、ドライバーにわざと厳しい条件を課して、バグや不整合があれば即 BSOD にしてくれるツールです。そのため、一時的にブルースクリーンが増える代わりに、原因がはっきりする のがメリットです。
Driver Verifier の設定手順
- Win + R →
verifierと入力して Enter - 「標準の設定を作成する」を選択 → [次へ]
- 「ドライバー名の一覧から選択する」を選択 → [次へ]
- 表示された一覧から Microsoft が提供していないサードパーティ製ドライバーのみ を選択する
- [完了] をクリック → PC を再起動
再起動後は普段どおりゲームをプレイし、1~3回クラッシュ するまで様子を見ます。そのあいだに生成されたミニダンプを解析すると、どのドライバーで異常が起きたかが分かります。
Driver Verifier の無効化手順(必ず実施)
検証が終わったら、Driver Verifier は必ずオフにします。そのまま放置すると、通常使用でも BSOD が出続けてしまいます。
- 管理者として コマンド プロンプト または PowerShell を起動
- 次のコマンドを実行
verifier /reset
verifier /bootmode resetonbootfail
これで次回起動時から Driver Verifier は無効になります。
Driver Verifier で Windows が起動しなくなった場合
設定したドライバーに重大な問題があると、起動途中で必ず BSOD になってしまい、通常起動できないことがあります。その場合は次の手順でセーフモードを利用します。
- PC の電源を入れ、メーカーのロゴと回転する点(ロードアニメーション)が表示されたら電源ボタン長押しで強制終了
- これを 2回連続 で行い、3回目の起動で Windows 回復環境(自動修復画面)を表示させる
- [トラブルシューティング] → [詳細オプション] → [スタートアップ設定] → [再起動]
- 再起動後、一覧から 4) セーフモードを有効にする を選択
- セーフモード起動後、管理者コマンドプロンプトで
verifier /resetを実行して再起動
ここまでで、原因と思われるドライバー候補と、クラッシュ時のミニダンプが揃う状態になります。
よくある原因と優先度付きチェックリスト
DPC_WATCHDOG_VIOLATION を含むゲーム中 BSOD で、頻度が高い原因を表にまとめると次のようになります。
| 優先度 | カテゴリ | 典型的な原因 | 主な対処 |
|---|---|---|---|
| 高 | ストレージ / チップセット | 古い NVMe ドライバー、AHCI ドライバー、チップセットドライバーの不整合 | マザボ公式サイトから最新チップセット & ストレージドライバーをインストール |
| 高 | GPU ドライバー | 長年のアップデートで残ったゴミ、ベータ版ドライバー、オーバーレイとの相性 | クリーンインストール、オーバーレイの無効化 |
| 中 | メモリ / OC 設定 | XMP/EXPO、CPU/GPU の OC・UV がギリギリすぎる | BIOS を既定値に戻し、メモリテストを実行 |
| 中 | 温度 / 電源 | 高温によるサーマルスロットリング、電源容量不足や経年劣化 | 温度監視、清掃、電源容量の見直し |
| 中〜低 | システムファイル破損 | アップデート失敗、突然の電源断など | sfc / DISM による修復 |
以降の章では、これらを一つずつ詳しく見ていきます。
ストレージ & チップセットまわりの対策
DPC_WATCHDOG_VIOLATION が出るとき、特に疑われるのが ストレージ(NVMe / SATA)と、それを制御するチップセットドライバー です。
マザーボード公式サイトからドライバーを入れ直す
まずは、使用しているマザーボードのメーカーサイトから、次のドライバーを最新版に更新します。
- チップセットドライバー(Intel / AMD)
- ストレージコントローラー用ドライバー(Intel RST / AMD SATA / NVMe ドライバーなど)
- LAN / サウンドなども、あまりに古い場合は合わせて更新
ポイントは、Windows Update 任せにせず、マザーボードの型番を指定してダウンロードする ことです。OEM 向けカスタムドライバーが入ることで、相性問題が解消するケースが少なくありません。
NVMe SSD のファームウェアを更新する
ストレージメーカーが提供しているユーティリティ(例:Samsung Magician など)を使うと、NVMe SSD の ファームウェアアップデート が提供されている場合があります。
- ファームウェア更新は 途中で電源を切らない よう注意
- OS ドライブ以外のゲーム用 SSD も対象になる
古いファームウェアでは、特定の負荷(ゲームのストリーミング読み込み)でコントローラーが固まり、DPC_WATCHDOG_VIOLATION に発展することがあります。
chkdsk でファイルシステムの健全性を確認
ストレージ自体のエラーではなく、ファイルシステムレベルの不整合 が BSOD に繋がることもあります。次のコマンドでチェックを行います。
- 管理者としてコマンドプロンプトを起動
- 次を入力して Enter
chkdsk C: /scan
ゲームを別ドライブにインストールしている場合は、同様に D: など該当ドライブもチェックしておきましょう。
GPU ドライバーとオーバーレイの整理
次に多いのが GPU ドライバーまわり の問題です。特に、
- 古いバージョンからの上書きアップデートを繰り返している
- ベータ版ドライバーを長期間使っている
- Discord / GeForce Experience / Steam オーバーレイなど、複数オーバーレイが同時に動いている
といった環境では、ゲーム中の BSOD や画面フリーズが増えがちです。
GPU ドライバーをクリーンインストールする
NVIDIA / AMD どちらも、インストーラに クリーンインストール に相当するオプションがあります。基本的な流れは次のとおりです。
- 現行の GPU ドライバーをアンインストール
- PC を再起動
- メーカー公式サイトから 最新の安定版ドライバー をダウンロード
- インストール時に「クリーンインストール」またはそれに相当するオプションを選択
上級者であれば DDU(Display Driver Uninstaller)をセーフモードから利用する方法もありますが、手順を誤ると逆にトラブルの元になるため、慣れていない場合は公式インストーラのクリーンインストール機能の方が安全です。
オーバーレイ機能を一時的に無効化する
検証中は、次のようなオーバーレイ機能を一旦すべて無効化してみてください。
- Discord のゲームオーバーレイ
- GeForce Experience のゲーム内オーバーレイ
- Steam オーバーレイ
- 各種録画ソフトのオーバーレイ
これらはゲーム画面にフックする仕組みで動作しているため、ドライバーとの相性次第では BSOD の原因になります。オーバーレイを切ったら BSOD が出なくなった 場合、原因の切り分けが大きく進みます。
メモリとオーバークロック設定の見直し
ゲーム中の BSOD では、メモリや OC 設定も無視できません。特に、
- BIOS で XMP / EXPO / DOCP プロファイルを有効にしている
- CPU / GPU に手動オーバークロックやアンダーボルトをかけている
といった環境では、ベンチマークは通るのにゲームだけ落ちる といった微妙な不安定さが残っていることがあります。
いったんすべて既定値に戻す
切り分けのためには、次のように 一度すべての OC 設定をオフ にしてみることを推奨します。
- BIOS 設定で、XMP/EXPO/DOCP を「無効」にする
- CPU の倍率、電圧を「Auto」または初期値に戻す
- GPU の OC / アンダーボルトツール(例:Afterburner)を停止し、標準クロックに戻す
これで BSOD がぴたりと止まるようであれば、ハードそのものより「攻めすぎた設定」 に原因があったと判断できます。
Windows メモリ診断と MemTest86 の実行
メモリモジュール(RAM)の物理的な不良を疑う場合、少なくとも次のテストは行いたいところです。
- Win キーを押して「メモリ診断」と検索 → Windows メモリ診断 を起動
- 「今すぐ再起動して問題の有無を確認する」を選択
- 診断完了後、結果が表示される
さらに確実を期すなら、USB メモリから起動して動作する MemTest86 などを数時間~一晩走らせ、エラーが出ないか確認します。エラーが 1 件でも出る場合は、メモリの交換またはスロット配置の変更 を検討する必要があります。
温度・電源・物理的な要因のチェック
ハードに高負荷がかかるゲームでは、温度と電源も BSOD の大きな要因です。
CPU / GPU 温度の確認と清掃
ハードウェア監視ツールを使って、ゲーム中の温度をチェックします。
- CPU が 90℃ を超え続けていないか
- GPU が 85〜90℃ を常時超えていないか
- アイドル時の温度が異常に高くないか(埃詰まりのサイン)
必要に応じて、
- ケース内の埃をエアダスターで吹き飛ばす
- ファンフィルターを清掃する
- 長年使用している場合は、CPU グリスの塗り直しを検討
電源ユニット(PSU)の見直し
以下のような条件に当てはまる場合、電源も疑った方がよいです。
- 高性能 GPU に換装したが、電源容量は昔のまま
- 安価なノーブランド電源を 5年以上使っている
- ゲーム中だけ突然電源が落ちる、再起動する
BSOD と電源は一見関係なさそうですが、瞬断や電圧降下がドライバーエラーを誘発して BSOD になる ケースもあります。容量と品質に余裕のある PSU を使うことは、安定動作の前提条件です。
システムファイルの破損を修復する(sfc / DISM)
Windows 更新の失敗や、強制終了を繰り返したことによる システムファイルの破損 が BSOD の裏側にあることもあります。次の 2 コマンドで OS の健全性をチェック・修復しておきましょう。
sfc /scannow を実行する
- 管理者としてコマンドプロンプトを起動
- 次のコマンドを入力して Enter
sfc /scannow
これにより、システムファイルの整合性が検査され、可能な範囲で自動修復されます。
DISM /RestoreHealth を実行する
sfc でエラーが修復しきれない場合や、念のためチェックしておきたい場合は、次のコマンドも実行します。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
こちらは Windows イメージ自体を修復する処理で、OS の土台部分が崩れている場合に効果があります。完了後、念のためもう一度 sfc /scannow を実行して、最終的に「問題は見つかりませんでした」と出れば理想的です。
信頼性モニターで BSOD 発生日と更新・ドライバーの関連を見る
ここまでの作業で、
- ミニダンプが採取できるようになった
- ストレージ / GPU / メモリ / 電源 / システムファイルを順番に整備した
という状態になっているはずです。次に、Windows 標準の 信頼性モニター を使って、BSOD の発生日とシステム変更の関連を確認します。
- Win キーを押して「信頼性」と入力 → 「信頼性モニターの表示」 を開く
- グラフ上の赤い「×」マーク(重大なイベント)をクリック
- 「Windows が正しく終了しませんでした」「ハードウェアエラー」「Windows でバグチェックが実行されました」などの項目を確認
- 同じ日にインストールされた ドライバー更新 や Windows 更新プログラム がないかを見る
たとえば「2025/8/21 の直後から一気に BSOD が増えた」「その日にストレージドライバーの更新が入っている」といった形で、原因候補を絞り込むことができます。
更新プログラムを削除しようとして 0x800F0825 が出る場合
問題発生のタイミングが Windows 更新と重なっていると、「とりあえず問題の更新をアンインストールしたい」 と思うのは自然です。しかし、実際にはアンインストール操作で 0x800F0825 が出て戻せないことがあります。
0x800F0825 のざっくりした意味合い
0x800F0825 は、簡単に言えば 「この更新プログラムは通常の方法ではアンインストールできない」 という系統のエラーです。代表的には、
- サービス スタック更新プログラム(SSU) のように、OS の土台部分を改善する更新
- 他の更新と統合されてしまい、単体で切り離せない更新
といったものが該当します。つまり、エラーだからといって必ずしも異常ではなく、仕様上削除できない更新である 場合が多いということです。
どうしても更新前に戻したい場合の選択肢
単体の更新プログラムを削除できない場合、選択肢は大きく 2つです。
- システムの復元ポイント を使って、問題発生前の日付に戻す
- インプレースアップグレード(上書き再インストール)で OS を再構築する
ただし、どちらも一定のリスクを伴うため、次のような順序をおすすめします。
- Driver Verifier + ミニダンプ + ドライバー更新 で、ドライバー起因をできるだけ潰してから 実施を検討する
- 実行前に必ず 重要データのバックアップ を取る
- 復元ポイントの有無や、再インストール用のメディア/アカウント情報を確認しておく
「更新プログラムを消せない=詰み」というわけではありません。ドライバー側を整えるだけで BSOD が解消するケースが多い ため、まずは本記事のチェックリストを一通りこなしてから検討するとよいでしょう。
ここまでで期待できる成果と次の一手
ここまでの作業で、理想的には次の状態になっています。
C:\Windows\Minidumpに 最新の .dmp ファイル が生成されている- Driver Verifier によって、どのドライバーで BSOD が発生しているか の目星が付いている
- ストレージ / チップセット / GPU / メモリ / 電源 / システムファイルについて、最低限の整備を済ませた
この段階で BSOD が止まっていれば、対策は完了です。まだ続く場合は、次のステップに進みます。
1. ミニダンプを第三者に解析してもらう
自力で WinDbg などを使って解析してもよいですが、難しければ、
C:\Windows\Minidump内の .dmp をデスクトップにコピー- 複数ある場合は 最新 3件程度 を ZIP 圧縮
- オンラインストレージ等で共有し、詳しい人やコミュニティに解析を依頼
といった形で、「どのドライバー/モジュールが原因か」 をピンポイントで教えてもらうのが現実的です。
2. 疑わしい箇所を一つずつ変更し、再現性を確認する
解析の結果、例えば次のような情報が得られたとします。
nvme.sys付近でクラッシュ → ストレージ/NVMe 周りが怪しいnvlddmkm.sys→ NVIDIA GPU ドライバーが怪しい- 特定のサードパーティ製ウイルス対策ドライバーでクラッシュ
この場合、
- 問題が示唆されたドライバーを、最新版に更新 or 一旦アンインストールして標準ドライバーに戻す
- ゲームを 1〜2時間プレイし、BSOD の再現性 を確認
- 変化がなければ、次の候補に移る
という形で、「1回の変更につき 1つの要因だけ」 を動かして検証すると、原因を特定しやすくなります。
3. それでも直らないときはハード故障を疑う
すべてのドライバーを更新・整理し、システムファイルも修復したにも関わらず BSOD が頻発する場合、いよいよ ハードウェア故障の可能性 が高まります。特に、
- MemTest でエラーが出る → メモリ故障の可能性大
- 特定の SSD だけ SMART 情報にエラーが出ている → その SSD が怪しい
- 別の電源に変えた途端 BSOD が止まる → 元の電源が怪しい
といった形で、部品を差し替えてみたら症状が消えた 場合、その部品の交換を検討してください。
| 差し替えテスト | 結果 | 判断 |
|---|---|---|
| メモリを 1枚ずつ挿してテスト | 片方だけ BSOD / エラーが出る | 問題のメモリモジュールの故障と判断 |
| 別 SSD に OS をクリーンインストールしてテスト | 新 SSD では BSOD が出ない | 旧 SSD の故障、またはコントローラーの不具合の可能性大 |
| 別の電源ユニットで動作確認 | BSOD やシャットダウンが消えた | 元の電源ユニットの電圧不安定・劣化 |
検証中にできる「短期の応急回避策」
根本原因の修正が最優先ですが、どうしても時間がかかる場合には、次のような 一時的な回避策 も有効です。
- 各ゲームのプロパティから フルスクリーン最適化を無効 にする
- G-SYNC / FreeSync を一度無効にし、固定リフレッシュレートで動かす
- ゲーム内設定で FPS 上限を 60〜120 など適度な値に制限する
- 過度な画質設定(レイトレーシング最高、超高解像度など)を一段階落とす
- ゲーム起動時はブラウザや動画再生、録画ソフトなどの常駐アプリを減らす
これらは根本解決ではありませんが、「設定を軽くしたら BSOD が出にくくなった」 という事実自体が、温度・電源・OC・ドライバー負荷など原因のヒントになることもあります。
最終チェックリスト:提出しておくと解析がスムーズになる情報
自力での切り分けが難しく、詳しい人やコミュニティに助けを求める場合は、次の情報が揃っていると解析が非常にスムーズになります。
- Minidump の ZIP:
C:\Windows\Minidumpの中身から、最新クラッシュを含む 3〜5個をまとめたもの - 実施済みの対策リスト:チップセット更新、GPU クリーンインストール、
sfc /scannow実行、メモリテスト結果など - 発生条件:どのゲームで、起動後何分くらいで、どのようなシーンで落ちるか(例:ロード直後、フィールド移動中、マルチプレイ開始直後 など)
- 温度の目安:ゲーム中の CPU/GPU 温度、おおよその値
- PC 構成:CPU / GPU / メモリ / マザーボード / 電源 / SSD の型番
ここまで情報が揃っていれば、単に「DPC_WATCHDOG_VIOLATION が出ます」だけの場合と比べて、原因に辿り着ける確率とスピードが段違い になります。
まとめ:ログを残し、順番に潰していけば「闇雲な再インストール」は不要
ゲーム中のブルースクリーン、とくに DPC_WATCHDOG_VIOLATION は、原因がドライバー・ストレージ・ハードウェアなど多岐にわたるため、どうしても「何から手を付けていいか分からない」状態になりがちです。
しかし本記事で紹介したように、
- ミニダンプの保存設定とページファイルを整える
- Driver Verifier で問題ドライバーを炙り出す
- ストレージ / チップセット / GPU / メモリ / 電源 / システムファイル を優先度順に整備する
- それでもダメなら ハード故障を疑い、部品差し替えで検証する
というステップを踏めば、闇雲に Windows を初期化したり、ゲームを入れ直し続ける必要はありません。
まずは「原因のログがない状態」を卒業し、Minidump と Driver Verifier を味方につける ところから始めてみてください。それだけでも、DPC_WATCHDOG_VIOLATION との長い戦いは大きく前進するはずです。

コメント