Windows 11 version 25H2のInsider Beta向け「OS Build 26220.8925」では、エクスプローラーのフォルダーをマウスの中ボタンでクリックし、新しいタブで開ける操作が追加されました。
今回、Microsoftが対応場所として明示しているのは、エクスプローラーのアドレスバーとホームです。現在表示しているフォルダーを残したまま、別の階層やフォルダーを新しいタブで確認できるため、複数の保存場所を行き来する作業がしやすくなります。(Microsoft Learn)
ただし、対象ビルドをインストールすれば、すべての端末ですぐに使えるとは限りません。同時期に公開されたRelease Preview向けの案内では、この動作が段階展開の対象とされ、利用可能になる時期は端末によって異なると説明されています。中クリックしても反応しない場合は、操作場所、OSビルド、機能の展開状況を順番に確認しましょう。(Microsoft Learn)
フォルダーの中クリックで新しいエクスプローラータブを開けるように変更
Windows 11のエクスプローラーには、複数のフォルダーを1つのウィンドウ内で管理できるタブ機能があります。
今回の変更では、そのタブを開く方法が拡張されました。フォルダーを右クリックしてメニューを選んだり、先に新しいタブを作成したりしなくても、フォルダーを中クリックするだけで新しいタブとして開けます。
対象環境と動作を整理すると、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象OS | Windows 11 version 25H2 |
| 対象チャネル | Windows Insider Program Betaチャネル |
| 対象ビルド | OS Build 26220.8925 |
| 操作 | フォルダーをマウスの中ボタンでクリック |
| Microsoftが明示した場所 | エクスプローラーのアドレスバー、ホーム |
| 結果 | 選択したフォルダーを新しいタブで開く |
| 一般提供版での利用 | 現時点では確定していない |
| 展開方法 | 段階展開により端末ごとに利用開始時期が異なる場合がある |
Build 26220.8925は、2026年7月20日にWindows 11 version 25H2のBetaチャネル向けとして案内されたプレビュービルドです。エクスプローラー関連では、中クリックの対応拡張に加え、詳細表示におけるファイルサイズの単位表示や、ファイル競合時のスクリーンリーダー読み上げも改善されています。(Microsoft Learn)
中クリックとはマウスホイールを押し込む操作
中クリックとは、多くのマウスに搭載されているスクロールホイールをボタンのように押し込む操作です。
ホイールを上下に回すのではなく、カチッと押します。一般的な3ボタンマウスでは、次のように割り当てられています。
| ボタン | 主な操作 |
|---|---|
| 左ボタン | 選択、実行、ドラッグ |
| 右ボタン | コンテキストメニューを表示 |
| 中ボタン | ホイールの押し込み、中クリック |
Webブラウザーでは、リンクを中クリックして新しいタブで開く操作が広く使われています。今回の変更により、Windows 11のエクスプローラーでも、それに近い感覚でフォルダーを別タブに展開できます。
ノートパソコンのタッチパッドでは、中クリック相当の操作が設定されていない場合があります。タッチパッドのジェスチャーやボタン割り当ては、パソコンの機種、ドライバー、設定によって異なるため、利用できない場合はマウスを接続するか、別のタブ操作を使うのが確実です。
アドレスバーのフォルダーを中クリックする手順
アドレスバーとは、エクスプローラー上部に表示される現在のフォルダーパスです。
例えば、次のような階層が表示されます。
PC > ローカルディスク(C:)> Users > ユーザー名 > Documents
この階層に表示されているフォルダー名を中クリックすると、その階層を新しいタブで開けます。
操作手順
Windowsキー + Eを押してエクスプローラーを開きます。- 任意のフォルダーに移動します。
- アドレスバーに表示された上位フォルダーへマウスポインターを合わせます。
- マウスホイールを押し込みます。
- 選択したフォルダーが新しいタブで開いたことを確認します。
例えば、Documentsフォルダーを表示している状態で「Users」を中クリックすれば、Documentsを表示した現在のタブを残しつつ、Usersフォルダーを別タブで開けます。
深い階層に移動した後、上位フォルダーの内容も確認したい場面で便利です。現在地から戻って再び同じ階層をたどる必要がありません。
ホームのフォルダーを中クリックする手順
エクスプローラーのホームには、よく使うフォルダーや最近利用した項目などが表示されます。
ホームに表示されたフォルダーを中クリックすれば、そのフォルダーを新しいタブで開けます。
操作手順
- エクスプローラーを開きます。
- 左側のナビゲーションウィンドウから「ホーム」を選択します。
- ホームに表示されている対象フォルダーへマウスポインターを合わせます。
- マウスホイールを押し込みます。
- 新しいタブが追加されたことを確認します。
複数の作業フォルダーを順番に中クリックすれば、必要な場所をまとめてタブとして開いてから作業を始められます。
今回の変更で便利になる作業
今回の新動作は、単にクリック回数を1回減らすだけの機能ではありません。フォルダー間を頻繁に移動する作業ほど効果があります。
上位フォルダーと現在のフォルダーを同時に確認する
深い階層を開いているときに、現在の場所を維持したまま上位フォルダーを開けます。
例えば、次のような階層で作業しているとします。
案件 > 2026年度 > 見積書 > 確定版
アドレスバーの「2026年度」を中クリックすれば、「確定版」を閉じることなく、年度全体のフォルダー構成を別タブで確認できます。
複数の案件フォルダーをまとめて開く
エクスプローラーのホームに複数の案件フォルダーが表示されている場合、それぞれを中クリックしてタブとして開けます。
1つずつ開いてホームへ戻る必要がないため、朝の業務開始時に必要なフォルダーを準備する操作を短縮できます。
コピー元と保存先を切り替えやすくする
コピー元のフォルダーを表示したまま、保存先となる上位フォルダーや別の作業フォルダーを新しいタブで開けます。
ウィンドウを増やさずに複数の場所を保持できるため、デスクトップがエクスプローラーのウィンドウで埋まりにくくなります。
従来のタブ操作との違い
フォルダーを新しいタブで開く方法は、中クリックだけではありません。利用している機器や作業内容に応じて使い分けましょう。
| 操作方法 | 特徴 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| フォルダーを中クリック | 1回の操作で対象フォルダーを別タブにできる | マウス操作を中心に素早く開きたい |
| 右クリックから新しいタブで開く | メニューを確認しながら操作できる | 中ボタンがない、操作を間違えたくない |
Ctrl + T | 新しいタブを作成して切り替える | キーボード中心で操作したい |
Ctrl + N | 新しいエクスプローラーウィンドウを開く | 2つの場所を並べて表示したい |
Ctrl + W | 現在のタブを閉じる | 開きすぎたタブを整理したい |
Ctrl + Tab | 次のタブへ移動する | マウスを使わずタブを切り替えたい |
Microsoftのキーボードショートカット一覧では、Ctrl + Tは新しいタブを開いて切り替える操作、Ctrl + Nは新しいウィンドウを開く操作として案内されています。(Microsoft サポート)
中クリックは、開きたいフォルダーがすでに画面上に見えている場合に最も効率的です。一方、2つのフォルダーを左右に並べて比較したい場合は、タブではなくCtrl + Nで別ウィンドウを開くほうが適しています。
「フォルダーならどこでも中クリックできる」とは限らない
今回の発表で注意したいのは、Microsoftが対応場所として明示しているのが、次の2か所である点です。
- アドレスバー
- エクスプローラーのホーム
そのため、検索結果、ナビゲーションウィンドウ、通常のフォルダー一覧、デスクトップなど、あらゆる場所のフォルダーで同じ動作が保証されたと解釈するのは早計です。
動作を確認するときは、まずアドレスバーまたはホームに表示されているフォルダーを中クリックしてください。別の場所で反応しない場合でも、それだけで機能が利用できないとは判断できません。
今回の変更は、エクスプローラーのタブ機能そのものを新設するものではなく、既存のタブを開く操作の対応範囲を広げる変更と捉えると分かりやすいでしょう。
中クリックしても新しいタブが開かない場合の確認方法
対象ビルドを利用していても機能しない場合は、次の順番で確認します。
OSビルドを確認する
Windowsキー + Rを押します。- 「ファイル名を指定して実行」に
winverと入力します。 - 「OK」を選択します。
- 表示されたOSビルドを確認します。
Betaチャネルで今回案内された対象は、OS Build 26220.8925です。ビルド番号が古い場合は、「設定」からWindows Updateを実行してください。
操作場所を確認する
通常のフォルダー一覧ではなく、次の場所で試します。
- エクスプローラー上部のアドレスバー
- エクスプローラーのホームに表示されたフォルダー
公式発表で明示された場所以外では、同じ結果にならない可能性があります。
マウスの中ボタンが機能しているか確認する
マウスホイールを回すだけでは中クリックになりません。ホイールを下方向へ押し込みます。
マウス管理ソフトを使用している場合は、中ボタンが別の操作へ割り当てられていないか確認してください。マウスによっては、ホイールの押し込みにアプリ起動やジェスチャー機能が割り当てられていることがあります。
Windows Updateと再起動を実行する
対象ビルドへ更新した直後は、再起動が完了していない可能性があります。
「設定」からWindows Updateを確認し、保留中の再起動が表示されている場合は、作業中のファイルを保存してから再起動してください。
段階展開を考慮する
Microsoftは、同機能を含むRelease Preview向け更新について、機能が一度に全端末へ届くのではなく、時間をかけて展開されると説明しています。そのため、同じバージョンやビルドを利用している別の端末で使えていても、自分の端末ではまだ有効になっていない可能性があります。(Microsoft Learn)
対象環境で正しく操作しても反応しない場合は、非公式ツールで機能を強制的に有効化する前に、Windows Updateを確認しながら展開を待つのが安全です。
一般提供版のWindows 11でも使えるのか
Build 26220.8925は、Windows Insider ProgramのBetaチャネル向けプレビュービルドです。一般利用者向けWindows 11への正式提供を確約するものではありません。
MicrosoftはInsider向け機能について、テスト結果やフィードバックによって内容が変更されたり、削除されたり、一般提供されない場合があると説明しています。(Microsoft Learn)
そのため、この中クリック操作だけを目的に、日常業務で使用しているパソコンをInsider Programへ切り替えることはおすすめできません。Insider Previewには、未解決の不具合や仕様変更が含まれる可能性があります。
現在の一般提供版で使えない場合は、次の方法で代用できます。
- フォルダーを右クリックし、新しいタブで開く
Ctrl + Tで新しいタブを作成するCtrl + Nで別のエクスプローラーウィンドウを開く- 正式提供後にWindows Updateから導入する
フォルダーを頻繁に切り替える人ほど効果が大きい
フォルダーの中クリックで新しいエクスプローラータブを開く新動作は、Windows 11 version 25H2のInsider Beta Build 26220.8925で案内されたエクスプローラーの改善です。
今回押さえておきたい点は、次のとおりです。
- マウスホイールを押し込む中クリックでフォルダーを別タブにできる
- Microsoftが明示した対象場所はアドレスバーとホーム
- 現在のフォルダーを残したまま別の階層を確認できる
- 機能は段階的に利用可能となり、端末ごとに時期が異なる場合がある
- Insider Previewの機能であり、一般提供は確定していない
対象ビルドを利用している場合は、まずエクスプローラーのホームとアドレスバーで中クリックを試してください。利用できない場合は、winverによるビルド確認、Windows Update、再起動、マウスボタンの割り当てを確認し、それでも反応しなければ段階展開を待つのが適切です。

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